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通達:発散防止抑制措置特例実施許可制度の運用に係る一部変更について

 

発散防止抑制措置特例実施許可制度の運用に係る一部変更について

平成29年7月13日基安発0713第1号

(都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部長通知)

 

有機溶剤中毒予防規則(昭和47年労働省令第36号。以下「有機則」という。)第13条の3及び特定化学物質障害予防規則(昭和47年労働省令第39号。以下「特化則」という。)第6条の3に基づく所轄労働基準監督署長(以下「所轄署長」という。)による許可(発散防止抑制措置特例実施許可)に係る申請(以下「許可申請」という。)の処理については、平成29年7月13日付け基発0713第3号「「有機溶剤中毒予防規則等の一部を改正する省令の施行について」の一部改正について」により、別途指示するところによるとされたところであるが、その具体的内容は下記のとおりであるので、了知の上、その対応に遺漏なきを期されたい。

 

1 基本的考え方

許可申請の処理については、平成24年5月17日付け基発0517第2号「有機溶剤中毒予防規則等の一部を改正する省令の施行について」により、当分の間、厚生労働本省に設置する専門家検討会の審査結果を踏まえて処理することとされるとともに、平成24年6月29日付け基発0629第3号「有機溶剤中毒予防規則等に基づく発散防止抑制措置特例実施許可等について」別添の「発散防止抑制措置特例実施許可等要領」(以下「処理要領」という。)でその詳細が示されているところである。

これまでの間、専門家検討会の審査において、一定の構造を有する発散防止抑制措置について多数の許可妥当の判断が行われてきており、当該発散防止抑制措置については、技術的観点から満たすべき事項が明らかになっている。

このため、今後、許可申請事案のうち、発散防止抑制措置が下記2に定める方法によるものに該当し、かつ、当該発散防止抑制措置に用いる装置が下記3の技術的事項を満たすものについては、処理要領に定める許可基準に基づき、専門家検討会の審査を実施せずに所轄署長において許可の判断を行って差し支えないものとする。

なお、許可の判断が困難な場合は、従前のとおり関係書類を厚生労働本省に送付すること。

2 専門家検討会の審査を要しない発散防止抑制措置の方法

発散防止抑制措置の方法については、有機則第13条の3に基づく発散防止抑制措置又は特化則第6条の3に基づく発散防止抑制措置(ホルムアルデヒドに係るもの限る。)であって発散した許可申請に係る物質(ガス又は蒸気であるものに限る。以下「申請物質」という。)を含む空気を(1)又は(2)のいずれかの方法により吸引し、二段以上で配置されたフィルターに申請物質を吸着させることにより清浄された空気を作業場内に排気する装置を用いたものであること。

(1) ドラフトチャンバー型フード内で発散した申請物質を含む空気を吸引する方法

(2) 手持ちの装置の先端から申請物質を含む液体を対象物に吹き付け塗布すると同時に、先端付近に取り付けられた吸入口より発散した申請物質を含む空気を吸引する方法

3 専門家検討会の審査を要しない発散防止抑制措置に用いる装置が満たすべき技術的事項

(1) 発散防止抑制措置に用いる装置の構造等については、以下のア~キの要件を具備していること。

ア 申請物質を吸着除去するためのフィルターのうち、下流側のフィルターの手前に申請物質の気中濃度を検知するためのセンサーや検知管等(以下「センサー等」という。)が配置されていること。

イ センサー等は、上流側のフィルターが破過(飽和)した際に、表示・警報等により作業者に速やかに破過(飽和)したことを伝達できる性能を有すること。また、その間、下流側のフィルターがバックアップとして機能すること。

ウ フィルターについては、申請物質を十分に除去する能力のある活性炭フィルター等のフィルターであること。

エ センサー等は申請物質の管理濃度の1/10を超える濃度を的確に検知し、表示・警報する等の機能を有すること。

オ 空気中に複数の申請物質が混合している場合において講ずる発散防止抑制措置に用いる装置のセンサー等については、成分ごとに上記エの性能を有すること。なお、複数の申請物質の中から特定の申請物質を選択し、当該物質の気中濃度を検知することで、他の申請物質の気中濃度も管理濃度の1/10を超えないことを的確に把握できる場合には、当該物質に対して上記エの性能を有することで差し支えないこと。

カ 気中濃度の連続的な測定を行えないセンサー等を用いる場合の測定については、上流に設置されたフィルターが破過(飽和)した事実を、下流に設置されたバックアップとして機能するフィルターが破過(飽和)する前までに確実に検知できる頻度で行うこと。

キ 申請物質を含む空気が漏れなく上記イのフィルターを通過すること。

(2) 発散防止抑制措置に用いる装置の有効な稼働の確保のための措置として、以下のア~ウの措置が講じられていること。

ア 上記(1)のウ、エ、オ及びカの要件について、書面等により客観的根拠が明らかにされていること。

イ 屋内へ排気される清浄化後の空気中の申請物質の濃度が管理濃度の1/10以下であることが確保されること。

ウ 吸引流量の定期測定や適切なフィルター交換等、装置の性能を維持するための保守・点検ルールが定められ、確実に実行されるための責任者等の管理体制が明らかにされていること。

4 処理要領の3「許可基準」の(4)のロについて

「有機溶剤又は第二類物質の上記を分解等することを内容とする発散防止抑制措置を講ずることにより生じる生成物の爆発等により、労働者に危険を及ぼし、又は当該生成物へのばく露により労働者の健康障害を生ずるおそれがないこと。」に関して、本通達により専門家検討会の審査が不要となる許可申請は上記2のとおりフィルター吸着によるものに限るので、分解等を一部でも行う場合には、専門家検討会の審査を経ること。

5 その他

本通達に定める発散防止抑制措置についての概念図は別添のとおりであるので、事業者からの相談時等に活用すること。