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通達:会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律施行規則の一部を改正する省令等の施行について

 

会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律施行規則の一部を改正する省令等の施行について

平成28年8月17日基発0817第1号

(都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局長通知)

 

医療法の一部を改正する法律(平成27年法律第74号)の施行に伴い、及び会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律(平成12年法律第103号。以下「法」という。)の規定に基づき、会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律施行規則の一部を改正する省令(平成28年厚生労働省令第140号。以下「改正承継法施行規則」という。)及び分割会社及び承継会社等が講ずべき当該分割会社が締結している労働契約及び労働協約の承継に関する措置の適切な実施を図るための指針の一部を改正する件(平成28年厚生労働省告示第317号。以下「改正承継法指針」という。)が本日それぞれ公布、告示され、本年9月1日から施行、適用されることとなった。

また、事業譲渡又は合併を行うに当たって会社等が留意すべき事項に関する指針を定める件(平成28年厚生労働省告示第318号。以下「事業譲渡等指針」という。)が本日告示され、本年9月1日から適用されることとなった。

主な内容は下記のとおりであるので、これらの相談等に適切に対応するとともに、貴局管内の使用者団体及び労働団体への周知方よろしくお願いする。なお、当該周知に当たっては別途資料を送付するので活用されたい。

 

第1 趣旨

会社分割については、法の規定に基づき定められている会社分割に伴う労働契約の承継等に関する法律施行規則(平成12年労働省令第48号。以下「承継法施行規則」という。)及び分割会社及び承継会社等が講ずべき当該分割会社が締結している労働契約及び労働協約の承継に関する措置の適切な実施を図るための指針(平成12年労働省告示第127号。以下「承継法指針」という。)により、労働者保護のために必要な手続等が定められている。しかし、会社法(平成17年法律第86号)等の法整備の状況や、組織の変動に係る裁判例の蓄積等も踏まえ、労働者保護の観点から一定の対処が必要な事項が生じているため、組織の変動に伴う労働関係に関する対応方策検討会報告書(平成28年4月13日取りまとめ。以下「報告書」という。)を踏まえた対応を行う必要があること、また、医療法の一部を改正する法律(平成27年法律第74号。以下「改正法」という。)が平成28年9月1日から施行されることから、承継法施行規則及び承継法指針について所要の改正を行うもの。

また、事業譲渡及び合併については、会社等が、事業譲渡における労働契約の承継に必要な労働者の承諾の実質性を担保し、併せて、労働者全体及び使用者との間での納得性を高めること等により、事業譲渡等の円滑な実施及び労働者の保護に資するよう、報告書の内容も踏まえ、会社等が留意すべき事項を示した事業譲渡等指針を策定するもの。

 

第2 内容

1 改正承継法施行規則

(1) 分割会社による労働者への通知事項の追加

分割会社による労働者への通知事項に、当該労働者の労働契約が承継会社等(承継会社及び新設会社)に承継される場合には、労働条件はそのまま維持されることを通知する旨を追加すること。

(2) その他

改正法の施行に伴い、読替規定を設ける等の所要の改正等を行うこと。

2 改正承継法指針

(1) 会社法の制定による会社制度の改正等を踏まえた対応

イ 会社法に基づく会社分割は、会社の事業に関して有する権利義務単位でなされるものであるが、法第2条第1項第1号の承継される事業に主として従事する労働者に該当するか否かについては、承継会社等に承継される事業の単位で判断するものであること、その際、当該事業の解釈に当たっては、労働者の雇用及び職務を確保するといった法の目的である労働者保護の観点を踏まえつつ、一定の事業目的のために組織化され、有機的一体として機能する財産を事業と解釈することを基本とすることを追記すること。

ロ 商法等の一部を改正する法律(平成12年法律第90号)附則第5条に規定する分割会社と労働者との個別協議(以下「5条協議」という。)の対象に、承継される不従事労働者を加えること。

ハ 債務の履行の見込みについて、5条協議の説明事項に加えること。

ニ 一部の労働者を解雇する目的で、会社制度を濫用した場合における、法人格否認の法理の適用の可能性等について追記すること。

(2) 5条協議の法的意義

5条協議の法的意義に関する裁判例の考え方等に留意すべきことを追記すること。

(3) 転籍合意により労働契約を移転する場合

転籍合意により労働契約を移転する場合であっても、法の手続は省略できないこと等を追記すること。

(4) 労使間の協議等に関する留意事項

イ 団体交渉権や団体交渉に応ずべき使用者に関する裁判例等の考え方等に留意すべきことを追記すること。

ロ 会社分割に伴う労働者の労働条件等に関する労働組合法(昭和24年法律第174号)第6条の団体交渉の対象事項に関する団体交渉の申入れがあった場合には、分割会社は、当該労働組合と誠意をもって交渉に当たらなければならないものとされていることを追記すること。

(5) その他

改正法の施行に伴い、読替規定を設ける等の所要の改正等を行うこと。

3 事業譲渡等指針

会社等が、事業譲渡又は合併を行うに当たり、事業譲渡における労働契約の承継に必要な労働者の承諾の実質性を担保し、併せて、労働者及び使用者との間での納得性を高めること等により、事業譲渡及び合併の円滑な実施及び労働者の保護に資するよう、会社等が留意すべき事項について定めたもの。

 

第3 施行・適用期日

平成28年9月1日