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通達:郵政民営化法等の施行に伴う労働組合法等の一部改正について〔労働組合法〕

 

郵政民営化法等の施行に伴う労働組合法等の一部改正について〔労働組合法〕

平成19年8月20日政発第0820001号

(各都道府県知事あて厚生労働省政策統括官通知)

 

郵政民営化法(平成17年法律第97号。以下「民営化法」という。)及び郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成17年法律第102号。以下「整備法」という。)については平成17年10月21日に、郵政民営化法等の施行に伴う関係政令の整備等に関する政令(平成19年政令第235号。以下「整備令」という。)については平成19年8月3日にそれぞれ公布されたところであり、これらは一部の規定を除き同年10月1日に施行されることとされている。

現在の日本郵政公社の職員に関する労働関係は特定独立行政法人等の労働関係に関する法律(昭和23年法律第257号。以下「特労法」という。)の適用対象であるが、民営化法等の関係規定の施行により、民営化後の承継会社の職員に関する労働関係は労働組合法(昭和24年法律第174号。以下「労組法」という。)及び労働関係調整法(昭和21年法律第25号。以下「労調法」という。)等の適用対象となる。このため、整備法及び整備令において、労組法及び特労法並びに労働組合法施行令(昭和24年政令第231号。以下「労組法施行令」という。)の規定の整備を行った。これらについて、その主たる内容を下記のとおりお知らせする。

 

第1 趣旨等

1 趣旨

民営化法等の施行により、日本郵政公社は解散し、その機能を引き継がせるための承継会社(日本郵政株式会社、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、郵便貯金銀行及び郵便保険会社)が新たに設立される。これに伴い日本郵政公社の職員に関する労働関係は特労法の適用対象であったところが、承継会社の職員に関する労働関係は労組法及び労調法等の適用対象となる。このため、整備法及び整備令によって労組法及び特労法並びに労組法施行令の規定の整備を行っており、その主たる内容をお知らせするものであること。

2 民営化法における承継労働協約制度等の措置について

日本郵政公社は平成19年10月1日に解散し、その機能を引き継がせるための承継会社(日本郵政株式会社、郵便事業株式会社、郵便局株式会社、郵便貯金銀行及び郵便保険会社)が新たに設立されること(民営化法第5条)。なお、日本郵政株式会社については、民営化までの準備期間中に後述の承継計画の作成等の業務を行うため、すでに設立されていること(民営化法第36条、第47条、第48条等)。

内閣総理大臣及び総務大臣は、日本郵政公社の業務等の承継会社等への適正かつ円滑な承継を図るため、日本郵政公社の業務等の承継に関する基本計画を定めることとされていること。日本郵政株式会社は日本郵政公社の業務等の承継に関する実施計画(以下「実施計画」という。)を作成し、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を受けることとされていること(民営化法第6条、第161条及び第163条)。

承継会社等は、民営化法施行の時において、内閣総理大臣及び総務大臣の認可を受けた実施計画(以下「承継計画」という。)において定めるところに従い、承継計画において定められた業務等を日本郵政公社から承継することとされていること(民営化法第166条)。

日本郵政公社の職員の雇用は承継会社において確保されるものとされ、日本郵政公社の解散の際に職員であった者は、承継計画において定めるところに従い、承継会社のいずれかの職員となるものとされていること(民営化法第6条、第167条)。一方、日本郵政公社の職員の労働条件は、承継計画に定めがない限り当然には承継会社に承継されないこととされているが、日本郵政公社の職員が結成し、又は加入する労働組合(以下「公社職員労働組合」という。)と日本郵政株式会社は、民営化後の承継会社の職員の労働条件その他に関する労働協約(以下「承継労働協約」という。)を締結するための交渉をし、及び承継労働協約を締結できることとされ、承継労働協約については、民営化法の施行の時において承継会社の職員が結成し、又は加入する労働組合(以下「承継会社職員労働組合」という。)と承継会社との間で締結された労働協約とみなすこととされていること(民営化法第171条)。

また、承継労働協約を締結するための交渉をし、及び承継労働協約を締結する場合の公社職員労働組合と日本郵政株式会社との関係については、日本郵政株式会社は、公社職員労働組合に対し、労組法第7条に規定する不当労働行為を行ってはならず、これを行った場合は労組法第7条の使用者としての責任を負うこととなる等、原則として労組法の定めるところによることとされたこと。さらに、承継労働協約を締結するための交渉に関し公社職員労働組合と日本郵政株式会社との間に発生した紛争については、日本郵政株式会社を日本郵政公社とみなして特労法の関係規定を適用することとされたこと。承継労働協約の交渉及び締結に係るあっせん、調停、仲裁及び処分については、中央労働委員会が専属的に管轄し、当該事件について特労法の規定上の事件とみなして同法の関係規定を適用することとされたこと(民営化法第172条)。

なお、民営化法における承継労働協約制度等の措置については、平成19年10月1日から施行される民営化法第166条の規定を除き、民営化法の公布の日(平成17年10月21日)から施行されているものであること(民営化法附則第1条)。

 

第2 特労法の一部改正(整備法第23条)

民営化法等の施行により、日本郵政公社は解散し、承継会社の職員は一般職の国家公務員ではなくなり、当該職員に関する労働関係は特定独立行政法人等に勤務する一般職に属する国家公務員に関する労働関係を適用対象とする特労法の適用対象ではなくなることから、特労法第2条第3号の「特定独立行政法人等」の定義から、日本郵政公社が除かれること。その結果、承継会社の職員に係る労働関係については、労組法及び労調法等が適用されることとなること。

 

第3 労組法及び労組法施行令の一部改正(整備法第27条、整備令第14条)

1 中央労働委員会の委員任命等

中央労働委員会の使用者委員のうち6人は特定独立行政法人、国有林野事業を行う国の経営する企業又は日本郵政公社の推薦に基づき内閣総理大臣が任命し、中央労働委員会の労働者委員のうち6人は特定独立行政法人職員、国有林野事業職員又は日本郵政公社職員が結成し、又は加入する労働組合の推薦に基づき内閣総理大臣が任命することとされているが(労組法第19条の3第2項)、民営化法等の施行により、日本郵政公社は解散し、承継会社の職員は特労法の適用対象ではなくなることから、日本郵政公社及び公社職員労働組合は、これらの推薦母体から除かれること。

2 地方調整委員

民営化法等の施行により、日本郵政公社は解散し、承継会社の職員は特労法の適用対象ではなくなることから、承継会社と承継会社職員労働組合との間に発生した紛争については、労組法第19条の10に規定する「その他の事件」に該当することとなること。また、地方調整委員の任命手続については、承継会社が加入する使用者団体及び承継会社労働組合は、労組法施行令第23条の2第4項で準用する労組法施行令第20条第1項に規定する「2以上の都道府県にわたって組織を有するもの」に限り、推薦母体となるものであること。

3 中央労働委員会の専属管轄

労組法第25条第1項において、中央労働委員会は特定独立行政法人職員、国有林野事業職員及び日本郵政公社職員の労働関係に係る事件のあっせん、調停、仲裁及び処分について専属的に管轄することとされているが、民営化法等の施行により、日本郵政公社は解散し、承継会社の職員は特労法の適用対象ではなくなることから、中央労働委員会が専属的に管轄する事項から日本郵政公社職員の労働関係に係る事件のあっせん、調停、仲裁及び処分が除かれること。

 

第4 その他

1 施行期日

第1の2の措置は、平成19年10月1日から施行される民営化法第166条の規定を除き、民営化法の公布の日(平成17年10月21日)から施行されているものであること(民営化法附則第1条)。

第2及び第3の特労法及び労組法の一部改正に関する規定は、民営化法の施行の日(平成19年10月1日)から施行されること(整備法附則第1条)。

2 経過措置

(1) 不当労働行為審査案件(整備法附則第63条第1項)

民営化前に日本郵政公社又は日本郵政株式会社が、公社職員労働組合に対してした行為についての不当労働行為の申立てについては、なお従前の例によることとされ、この場合において、当該行為は承継会社がした行為とみなすこととされ、承継会社は日本郵政公社又は日本郵政株式会社の地位を引き継ぐこと。

これは郵政民営化前に日本郵政公社又は日本郵政株式会社が行った行為についての不当労働行為の申立てに係るすべての法律関係(労組法第25条第1項の中央労働委員会専属管轄、労組法第27条の12の救済命令等、労組法第27条の19の取消しの訴え、労組法第27条の20の緊急命令、特労法第3条第1項の罰則の不適用等)が持続することを意味するものであること。

また、日本郵政公社が行った不当労働行為は承継会社が行ったものとみなされる結果、当該行為に係る申立てについての法令の規定は、整備法附則第63条第1項の規定に基づき、承継会社に適用されることとなり、その上で承継計画に基づいて、どの承継会社に適用されるのかが個別・具体的に割り振られることとなるものであること。

(2) 労使紛争の調整案件(整備法附則第63条第2項)

民営化法の施行時に現に中央労働委員会に係属している日本郵政公社又は日本郵政株式会社と公社職員労働組合とを当事者とするあっせん、調停又は仲裁に係る特労法第3章及び第6章に規定する事項については、なお従前の例によることとされ、紛争の当事者としての地位は、日本郵政公社又は日本郵政株式会社から承継会社へ引き継がれること。この場合において、承継会社を特定独立行政法人等とみなすこととされたこと。

(3) 日本郵政公社又は公社職員労働組合の推薦に基づき任命された中央労働委員会委員(整備法附則第63条第3項)

日本郵政公社又は公社職員労働組合の推薦に基づき任命され、民営化法の施行時に現に在任している特定独立行政法人等担当使用者委員及び特定独立行政法人等担当労働者委員は、その任期が終了するまで引き続きその地位にあること。

3 その他

その他所要の規定の整備を行うものとしたこと。