img1 img1 img1

◆トップページに移動 │ ★目次のページに移動 │ ※文字列検索は Ctrl+Fキー  

通達:労働組合法の一部を改正する法律について

 

労働組合法の一部を改正する法律について

平成16年12月1日厚生労働省発政第1201001号

(中央労働委員会会長あて厚生労働事務次官通知)

 

「労働組合法の一部を改正する法律」(平成16年法律第140号。以下「改正法」という。)については、第161回国会において、本年11月10日に可決成立し、同月17日に公布されたところである。また、これに伴い、「労働組合法施行令の一部を改正する政令」(平成16年政令第373号。以下「改正令」という。)が本日公布されたところであり、この改正法及び改正令は一部を除き、平成17年1月1日から施行されることとなったところである。

この改正法及び改正令は、不当労働行為審査制度について、審査が著しく長期化していること、命令に対する取消率が高いこと等の問題が生じている中で、審査の迅速化及び的確化を図る必要があることから、審査手続及び審査体制を整備する等所要の改正を行うものであり、その主たる内容は下記のとおりであるのでお知らせする。

 

第1 労働委員会における審査体制の整備

1 都道府県労働委員会

(1) 「地方労働委員会」の名称を「都道府県労働委員会」に変更したこと。(改正法による改正後の労働組合法(以下「法」という。)第19条第2項関係)

(2) 都道府県労働委員会の委員の数を定めたこと。(法第19条の12第2項、改正令による改正後の労働組合法施行令(以下「令」という。)第25条の2及び別表第3関係)

(3) 都道府県労働委員会は、条例で定めるところにより、政令で定める数に使用者委員、労働者委員及び公益委員各2人を加えた数のものをもって組織することができるものとし、公益委員のうち2人以内は常勤とすることができるものとしたこと。(法第19条の12第2項及び第6項関係)

(4) 地方労働委員会事務局に事務局次長2人以内を置く旨の規定を削除したこと。(法第19条の12第6項関係)

(5) 都道府県労働委員会は、中央労働委員会が定める規則に反しない限りにおいて、次に掲げる事項に関する規則を定めることができるものとしたこと。(法第26条第2項及び令第26条の3関係)

イ 都道府県労働委員会の会議の招集に関する事項

ロ 審査の期間の目標及び審査の実施状況の公表に関する事項

ハ 都道府県労働委員会の庶務に関する事項

2 合議体による審査等

(1) 中央労働委員会は、法令の解釈適用についてその意見が前に中央労働委員会のした処分に反すると認めた場合等を除き、公益委員5人をもって構成する合議体で、不当労働行為事件等の処理(以下「審査等」という。)を行うものとしたこと。(法第24条の2第1項及び第2項関係)

(2) 都道府県労働委員会は、条例で定めるところにより、公益委員5人又は7人をもって構成する合議体で審査等を行うことができるものとしたこと。(法第24条の2第3項関係)

 

第2 不当労働行為事件の審査の手続

1 公益委員の除斥及び忌避

(1) 公益委員は、当事者の四親等以内の血族であるとき等においては、審査から除斥されるものとしたこと。(法第27条の2関係)

(2) 公益委員について審査の公正を妨げるべき事情があるときは、当事者は、公益委員を忌避することができるものとしたこと。(法第27条の3関係)

2 審査の計画

(1) 労働委員会は、審問開始前に、当事者双方の意見を聴いて、調査を行う手続において整理された争点及び証拠、審問の回数、救済命令等の交付予定時期等を記載した審査の計画を定めなければならないものとしたこと。(法第27条の6第1項及び第2項関係)

(2) 労働委員会及び当事者は、審査の計画に基づいて審査が行われるよう努めなければならないものとしたこと。(法第27条の6第4項関係)

3 証拠調べ

(1) 労働委員会は、当事者の申立て又は職権で、次に掲げる方法により証拠調べをすることができるものとしたこと。(法第27条の7第1項関係)

イ 事実の認定に必要な限度において、当事者又は証人に出頭を命じて陳述させること。

ロ 事件に関係のある帳簿書類その他の物件であって、当該物件によらなければそれにより認定すべき事実を認定することが困難となるおそれがあると認めるもの(以下「物件」という。)の所持者に対し、その提出を命じ、又は提出された物件を留め置くこと。

(2) 労働委員会は、物件提出命令をするかどうかを決定するに当たっては、個人の秘密及び事業者の事業上の秘密の保護に配慮しなければならないものとしたこと。(法第27条の7第2項関係)

4 労働委員会が証人に陳述させるときは、その証人に宣誓をさせなければならないものとし、当事者に陳述させるときは、その当事者に宣誓をさせることができるものとしたこと。(法第27条の8関係)

5 都道府県労働委員会又は中央労働委員会の証人等出頭命令又は物件提出命令を受けた者は、不服があるときは、1週間以内に中央労働委員会に不服を申し立てることができるものとしたこと。(法第27条の10関係)

6 労働委員会は、審問を妨げる者に対し退廷を命じ、その他審問廷の秩序を維持するために必要な措置を執ることができるものとしたこと。(法第27条の11関係)

7 和解

(1) 労働委員会は、審査の途中において、いつでも、当事者に和解を勧めることができるものとしたこと。(法第27条の14第1項関係)

(2) 救済命令等が確定するまでの間に当事者間で和解が成立し、当事者双方の申立てがあった場合において、労働委員会が当該和解の内容が労働関係の正常な秩序を維持させ、又は確立させるため適当と認めるときは、審査の手続は終了し、その事件について既に発せられている救済命令等は、その効力を失うものとしたこと。(法第27条の14第2項及び第3項関係)

(3) 労働委員会は、和解に金銭の一定額の支払等を内容とする合意が含まれる場合は、当事者双方の申立てにより、当該合意について和解調書を作成することができるものとし、当該和解調書は、強制執行に関しては、債務名義とみなすものとしたこと。(法第27条の14第4項及び第5項関係)

8 労働委員会は、審査の期間の目標を定めるとともに、目標の達成状況その他の審査の実施状況を公表するものとしたこと。(法第27条の18関係)

 

第3 訴訟

労働委員会が物件提出命令をしたにもかかわらず物件を提出しなかった者は、裁判所に対し、当該物件提出命令に係る物件により認定すべき事実を証明するためには、当該物件に係る証拠の申出をすることができないものとしたこと。ただし、物件を提出しなかったことについて正当な理由があると認められる場合は、この限りでないこと。(法第27条の21関係)

 

第4 雑則

中央労働委員会は、都道府県労働委員会に対し、その処理する事務について、報告を求め、必要な勧告、助言若しくは事務局職員等の研修その他の援助を行うことができるものとしたこと。(法第27条の22関係)

 

第5 罰則

1 正当な理由がないのに、第2の3(1)による処分に違反して出頭せず、若しくは陳述をしない者若しくは物件を提出しない者、第2の4による処分に違反して宣誓をしない者、第2の4により宣誓して虚偽の陳述をした者又は第2の6による処分に違反して審問を妨げた者を罰するものとしたこと。(法第28条の2及び第32条の2から第32条の4まで関係)

2 罰金及び過料の上限額を引き上げたこと。(法第28条、第29条、第30条及び第32条関係)

 

第6 その他

その他所要の整備を行うものとしたこと。

 

第7 附則

1 施行期日

改正法及び改正令は、平成17年1月1日から施行するものとしたこと。ただし、第4については改正法の公布の日から施行するものとしたこと。(法附則第1条及び令附則第1条関係)

2 経過措置等

改正法及び改正令の施行に関し、必要な経過措置を定めるとともに、関係法律について所要の規定の整備を行うものとしたこと。(法附則第2条から第16条まで及び令附則第2条から第8条まで関係)