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通達:労組法第19条第13項(現行法第19条の5第3項)について

 

労組法第19条第13項(現行法第19条の5第3項)について

昭和30年12月16日労発第313号

(各都道府県知事あて労働省労政局長通知)

 

労組法第19条第13項について、任期終了前の委員が退職した場合等における本項の適用、本項の規定により後任者が任命されるまでその職務を行う者の地位、この職務を行う者が欠けた場合における欠員の補充等に関し、解釈上疑義を生じている向もあるが、これについては左記の通り解すべきものであるから了知されたい。

 

一 労組法第19条第13項の規定は、委員の任期が終了し、後任者が任命されない場合及び任期終了前の委員に欠員が生じ補欠の委員が任命されない場合のいずれの場合についても適用されるものと解する。但し、任期満了前の委員に欠員が生じたときであっても、委員の死亡等によって事実上その職務を行うことが不可能な場合又は労組法第19条第8項、第9項又は第10項の規定により法律上その職務を行うことができない場合には、本項の適用はないものと解する。

なお、公職選挙法第89条第1項及び同法施行令第90条第3項の規定により、委員が、公職の候補者となるために自発的に退職し、又は同法第90条の規定により公職の候補者として届け出をし、若しくは推薦届出されたために公務員たることを辞したものとみなされたことによって任期満了前の委員に欠員が生じた場合も、公務員について公職の候補者となることを禁止した同法の法意からいって(自発的退職の場合は当該委員が公職の候補者となった日以後について)、労組法第19条第13項の適用はないものと解する。

二 本項の規定により後任者が任命されるまでその職務を行う前任者(以下「職務執行者」という。)の地位は、任期終了前の委員の地位と異ならないと解する。従って、職務執行者は、労組法第23条に規定されている秘密を守る義務等委員たる地位に当然附随する義務を負うとともに、俸給、手当その他の給与を受け、職務執行のために要する費用の弁償を受けうるものと解する。

三 職務執行者が死亡等の理由により欠けた場合にその補充をなしうるかについては、労組法第19条第11項但書の規定は、任期中の委員に欠員が生じた場合に関する規定であり、かかる場合には適用がないものと解され、従ってその欠員を補充することはできず、かかる場合において、労働委員会の事務執行上支障をきたす場合には、委員全員を改選して新委員を任命するか、または当該欠員について新委員を任命すべきものと解する。