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通達:第五条第二項第四号の趣旨

 

第五条第二項第四号の趣旨

昭和30年10月19日

(広島県民生労働部長あて労働省労働法規課長通知)

 

労働組合法第五条第二項第四号は、何人もいかなる場合においても、人種、宗教その他一定事由によつて組合に加入する権利がないものとされ、又は組合員たる身分を失うことはない旨を規定することを定めたものであつて、差別待遇をうけない旨の規定が現に組合員である者だけに関するものであつては、法に十分適合したものとは云い難い。従つて、照会文中の「地労委勧告の線」に則つた改正案が法の趣旨に適合した妥当なものであると考える。

 

(参考)

先般広島県地方労働委員会事務局より当組合の規約第四条三項が労組法第五条第二項第四号に適合していないので改正するように勧告がありました。

その主旨は「この支部の組合員の」と規約で限定しているがこれは労組法の「何人も如何なる場合においても」に照合して適当でないと云うことであります。

当組合としては本年度大会に於て規約改正をすることになつて居り検討中ですが法の主旨並びに下記について御見解を賜りたくお願いします。

(1) 現行規約

第四条(組合員の範囲と資格)

この支部の組合員は○○造船株式会社因島工場(以下会社と云う)の常傭従業員(以下組合員と云う)で組織する。

2 会社の課長以上及び組合機関で決定した者の外は支部の組合員にならなければならない。

3 この支部は組合員の人種、性別、年齢、門地又は社会的身分によつて資格は差別しない。

(2) 改正案(検討中)

第三項を次の通り改める。

2 この支部の組合員は人種、宗教、性別、年令、門地、信条又は社会的身分によつて差別待遇されることはない。

又は(地労委勧告の線に従えば)

3 何人も如何なる場合に於いても人種、宗教、性別、年令、門地、信条又は社会的身分によつて組合員としての資格を奪われることなく又その他一切の差別待遇をうけることはない。

(3) 労働協約は現在交渉中であるが「労働協約に関する予備協定」(昭和二九・一二・一―三〇・一一・三〇)によつてユニオン・シヨツプ制となつている。

第一条(組合員の範囲)

会社の従業員は次の各号に掲げるものを除きすべての支部の組合員(以下組合員という)であることを要する。(以下略)

(昭和30年10月5日 ○○造船労働組合因島支部執行委員長発)