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通達:保安要員に対する指揮権

 

保安要員に対する指揮権

昭和24年4月23日

(岩手県労働部長あて労働省労政局労働法規課長通知)

 

一 安全保持施設要員は、争議中であつても当該施設の維持、運行に関しては、使用者の指揮に従わなければならない。

二 従つて、組合側は、争議行為としてでもかかる業務に関して指揮すること等はできない。

三 スト中の事故の責任に関しては、労働基準法第五章及び同法罰則並びに刑法その他の刑罰法規の定めることによる。設問の場合は、いかなる責任をいうものであるか明らかでない。

四 使用者が安全保持施設の維持運行を一時組合又は組合の執行委員長等に委任した場合を除き、設問のような場合は使用者に賃金支払の義務はない。

五 争議に参加して保安要員がその職務につくことを拒否し、現実にその職につかなくなつたときは、労調法第三十六条違反となる。

 

(参考)

一 労働組合が争議を行う場合、安全保持の施設要員たる組合員が平常通り業務に従事する時その組合員に対する指揮権は経営者に在り組合長にはないと考えるが如何。

二 若し仮に組合側に指揮権ありとせば生産管理を認めることとなるが、如何。

三 又、若し仮に組合側に指揮権ありとせばスト中に発生した事故の責任はいずれにありや。

四 若し仮に組合側に指揮権ありとして組合委員長の指揮下において勤務せる保安要員の賃金は経営者において支払う義務ありや。(要旨)

(昭和24年1月29日 岩手県労働部長発)