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通達:「訓練生災害見舞金支給基準」の制定について

 

「訓練生災害見舞金支給基準」の制定について

平成23年2月9日能発0209第1号

(各都道府県知事あて厚生労働省職業能力開発局長通知)

 

職業能力開発行政の推進につきましては、日頃より格段の御配意をいただきまして感謝申し上げます。

さて、公共職業訓練の実施に際しましては、災害発生の防止に努めていただくなど、日頃から十分な御配意をいただいているとともに、訓練中の災害に対しましては、昭和53年9月30日付け訓発第211号「訓練生災害見舞金支給要綱の改正について」の別添「訓練生災害見舞金支給要綱」(以下、「旧要綱」という。)により、見舞金を支給するなどにより訓練生の援護に努めていただいているところです。

今般、これまでの旧要綱による当該制度の運用状況等を勘案し、別添のとおり、「訓練生災害見舞金支給基準」を制定し、平成23年4月1日以降における支給事由(同日前に発生した負傷又は疾病及び死亡にかかる同日以降における支給事由を含む。)について適用することといたしましたので参考としていただき、適切に御対応いただきますようお願いいたします。

なお、旧要綱につきましては、平成23年3月31日をもって廃止することとし、旧要綱に基づく災害見舞金のうち、未支給のものの支給につきましては、従前の例によるものといたしますので、御留意いただきますよう併せてお願いいたします。

また、本通知につきましては、別紙1により独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構理事長あて、別紙2により独立行政法人雇用・能力開発機構理事長あて通知いたしましたので申し添えます。

 

【別紙1】

○「訓練生災害見舞金支給基準」の制定について

平成23年2月9日能発0209第2号

(独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構理事長あて厚生労働省職業能力開発局長通知)

職業能力開発行政の推進につきましては、日頃より格段の御配意をいただき感謝申し上げる。

さて、公共職業訓練の実施に際しては、災害発生の防止に努めていただくなど、日頃から十分な御配意をいただいているところであるとともに、訓練中の災害に対しては、昭和53年9月30日付け訓発第211号「訓練生災害見舞金支給要綱の改正について」の別添「訓練生災害見舞金支給要綱」(以下、「旧要綱」という。)により、見舞金を支給するなどにより訓練生の援護に努めていただいているところである。

今般、これまでの旧要綱による当該制度の運用状況等を勘案し、別添のとおり、「訓練生災害見舞金支給基準」を制定し、平成23年4月1日以降における支給事由(同日前に発生した負傷又は疾病及び死亡にかかる同日以降における支給事由を含む。)について適用することとしたので参考としていただき、適切に御対応いただくようお願いする。

なお、旧要綱については、平成23年3月31日をもって廃止することとし、旧要綱に基づく災害見舞金のうち、未支給のものの支給については、従前の例によるものとするので、御留意いただくよう併せてお願いする。

また、本通知については、別紙1により各都道府県知事あて、別紙2により独立行政法人雇用・能力開発機構理事長あて通知したので申し添える。

 

【別紙2】

○「訓練生災害見舞金支給基準」の制定について

平成23年2月9日能発0209第3号

(独立行政法人雇用・能力開発機構理事長あて厚生労働省職業能力開発局長通知)

職業能力開発行政の推進につきましては、日頃より格段の御配意をいただき感謝申し上げる。

さて、公共職業訓練の実施に際しては、災害発生の防止に努めていただくなど、日頃から十分な御配意をいただいているところであるとともに、訓練中の災害に対しては、昭和53年9月30日付け訓発第211号「訓練生災害見舞金支給要綱の改正について」の別添「訓練生災害見舞金支給要綱」(以下、「旧要綱」という。)により、見舞金を支給するなどにより訓練生の援護に努めていただいているところである。

今般、これまでの旧要綱による当該制度の運用状況等を勘案し、別添のとおり、「訓練生災害見舞金支給基準」を制定し、平成23年4月1日以降における支給事由(同日前に発生した負傷又は疾病及び死亡にかかる同日以降における支給事由を含む。)について適用することとしたので参考としていただき、適切に御対応いただくようお願いする。

なお、旧要綱については、平成23年3月31日をもって廃止することとし、旧要綱に基づく災害見舞金のうち、未支給のものの支給については、従前の例によるものとするので、御留意いただくよう併せてお願いする。

また、本通知については、別紙1により各都道府県知事あて、別紙2により独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構理事長あて通知したので申し添える。

 

【別添】

訓練生災害見舞金支給基準

平成23年2月9日制定

能発0209第1~3号

(平成23年4月1日適用)

第1 目的

本基準は、職業能力開発促進法(昭和44年法律第64号)第16条第1項の公共職業能力開発施設(公共職業能力開発施設の委託を受けた民間教育訓練機関等を含む。以下同じ。)及び同法第27条第1項の職業能力開発総合大学校(以下「公共職業能力開発施設」という。)の行う公共職業訓練(同法第27条第1項に定める指導員訓練、職業訓練のうち準則訓練の実施の円滑化に資するものとして厚生労働省令で定めるものを含む。以下同じ。)を受ける者(以下「訓練生」という。)が、公共職業能力開発施設の管理下における職業訓練上又は公共職業能力開発施設と住居との間を往復する途上(以下「職業訓練上又は通所途上」という。)において、負傷し、疾病(労働基準法施行規則(昭和22年厚生省令第23号)第35条又は労働者災害補償保険法施行規則(昭和30年労働省令第22号)第18条の4で定める疾病に準ずるものとする。以下同じ。)にかかり、又は死亡(以下「負傷等」という。)した場合における訓練生の援護のための災害見舞金の支給に関し必要な事項を定めることを目的とする。

第2 支給範囲

1 災害見舞金は、訓練生が職業訓練上又は通所途上において負傷等した場合に支給する。

ただし、次の(1)又は(2)の場合においてはこの限りでない。

(1) 訓練生が故意に負傷、疾病、障害若しくは死亡又はその直接の原因となった事故を生じさせたときは、本基準による災害見舞金の支給を行わない。

(2) 訓練生が故意の犯罪行為若しくは重大な過失により、又は正当な理由がなくて療養に関する指示に従わないことにより、負傷、疾病、障害若しくは死亡若しくはこれらの原因となった事故を生じさせ、又は負傷、疾病若しくは障害の程度を増進させ、若しくはその回復を妨げたときは、本基準による災害見舞金の全部又は一部を支給しないことができる。

2 本基準における「通所途上」とは、訓練生が職業訓練を受けるため、住居と公共職業能力開発施設との間を、合理的な経路及び方法により往復する過程をいい、途中で往復の経路を逸脱し、又は往復を中断した場合には、これらの行為以後の過程は含まない。

ただし、その逸脱又は中断が日用品の購入等日常生活上必要な行為を止むを得ない事由により行うための最小限度のものである場合には、当該行為の間を除いたその後の往復も通所途上とする。

第3 災害見舞金の種類

災害見舞金の種類は、次のとおりとする。

1 療養見舞金

2 傷病見舞金

3 障害見舞金

4 打切見舞金

5 死亡見舞金

第4 受給者

1 療養見舞金、傷病見舞金及び障害見舞金(以下この項において「災害見舞金」という。)は、職業訓練上又は通所途上において負傷し、又は疾病にかかった訓練生(災害見舞金の支給を受けている訓練生が、療養の中途において訓練を修了し、又は公共職業能力開発施設を退所した場合(当該訓練生にかかる職業訓練の委託が解除され当該職業訓練を受けないこととなった場合を含む。)において、災害見舞金の支給を要する事由が存続するときは、当該者を本基準において訓練生とみなす。以下同じ。)に対して支給する。

2 打切見舞金は、職業訓練上(通所途上を除く。)において負傷し、又は疾病にかかった訓練生に対して支給する。

3 死亡見舞金は、職業訓練上又は通所途上において死亡した訓練生の遺族(以下「遺族」という。)に対して支給する。

この場合、死亡見舞金の支給を受けるべき者の範囲及び順位については、労働基準法施行規則第42条から第45条までの規定を準用する。

第5 支給要件

1 療養見舞金

療養見舞金は、訓練生が職業訓練上又は通所途上において負傷し、又は疾病にかかった場合に支給する。

この場合、同一の負傷又は疾病に関しては、その療養の開始後3年(療養中断期間を除く療養の通算期間。以下同じ。)を経過した日以降の療養については療養見舞金は支給しない。

ただし、療養見舞金の支給対象となる災害が公共職業能力開発施設の過失等に起因する場合など、訓練生への継続した援護が必要と判断した場合には、その療養開始後3年を経過した場合であっても療養見舞金を支給することができる。

2 傷病見舞金

(1) 傷病見舞金は、訓練生であって、次のイ又はロのいずれかに該当する者が職業訓練上又は通所途上において負傷し、又は疾病にかかり、療養のために職業訓練を受けることができなかった日について支給する。

イ 次の(イ)から(ニ)に掲げる給付(以下「訓練手当等」という。)のいずれかの支給を受ける者

(イ) 雇用対策法(昭和41年法律第132号)第18条第2号の給付金

(ロ) 雇用対策法施行規則附則第2条第1項第2号に規定する者に対する給付金

(ハ) 駐留軍関係離職者等臨時措置法(昭和33年法律第158号)第10条の3の給付金

(ニ) 沖縄振興特別措置法(平成14年法律第14号)第80条の給付金

ロ 次の(イ)から(ハ)に掲げる給付(以下「雇用保険基本手当等」という。)のいずれかの支給を受ける者

(イ) 雇用保険法(昭和49年法律第116号)の規定による基本手当その他の給付金

(ロ) 国家公務員退職手当法(昭和28年法律第182号)第10条の退職手当

(ハ) (イ)、(ロ)に相当する手当であって、地方公共団体が支給するもの

(2) (1)の規定にかかわらず、訓練手当等及び雇用保険基本手当等の支給を受ける日については、傷病見舞金は支給しない。

ただし、(1)のロの(イ)から(ハ)までに該当する給付の支給を受ける場合であって、その受ける給付の日額が傷病見舞金の日額に満たないときは、その差額を支給する。

3 障害見舞金

障害見舞金は、療養見舞金の支給を受ける訓練生の負傷又は疾病が治癒又は症状が固定した状態にあり、治療の必要がなくなった(以下「治癒等」という。)ときにおいて、労働基準法施行規則第40条第1項に規定する別表第2の「身体障害等級表」(以下「身体障害等級表」という。)の身体障害に該当する障害が身体に存する場合に支給する。

4 打切見舞金

打切見舞金は、職業訓練上(通所途上を除く。)負傷し、又は疾病にかかり療養見舞金の支給を受けている訓練生が、療養開始後3年を経過しても当該負傷又は疾病が治癒等しない場合であって、療養開始後3年を経過した後の療養見舞金を支給しないこととした場合に支給することとし、その後は、本基準による災害見舞金の支給は行わない。

5 死亡見舞金

死亡見舞金は、訓練生が職業訓練上又は通所途上において死亡した場合(職業訓練上又は通所途上において負傷し、又は疾病にかかったことに起因する死亡を含む。)に支給する。

第6 災害見舞金の額

1 療養見舞金

療養見舞金の支給額は、労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)第13条第2項各号に掲げる療養(同項第4号、第5号及び第6号に掲げる療養については、止むを得ないと認められるものに限る。)に要する費用につき、同条第3項の規定に基づき厚生労働大臣が定めるところにより算定した額(当該定めがない場合にあっては、現に要した費用の範囲内で必要と認められる額)とする。

ただし、その額が当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該療養に要した費用の額とする。

2 療養見舞金以外の災害見舞金

療養見舞金以外の災害見舞金の支給額は、各災害見舞金の算定の基礎となる額に各災害見舞金ごとに定める支給日数を乗じて得た額とする。

(1) 算定の基礎となる額は、次のとおりとする。

イ 障害見舞金、打切見舞金及び死亡見舞金については、労働者災害補償保険法施行規則第9条第1項第5号に規定する自動変更対象額(以下「自動変更対象額」という。)とする。

ただし、次の(イ)、(ロ)又は(ハ)の額が自動変更対象額を超える場合にはその額とする。

(イ) 訓練手当等の支給を受ける者については、その受けるべき訓練手当等のうち基本手当の額

(ロ) 雇用保険基本手当等の支給を受ける者については、その者が訓練手当等の支給を受けることができることとした場合に受けることとなる訓練手当等のうち基本手当の額

(ハ) (イ)及び(ロ)以外の者については、訓練手当等のうち基本手当の最低の級地の額

ロ 傷病見舞金については、イの(イ)又は(ロ)の額とする。

(2) 支給日数は、次のとおりとする。

イ 傷病見舞金

傷病見舞金の支給日数は、職業訓練上又は通所途上における負傷又は疾病の療養のために職業訓練を受けることができなくなった日から14日を経過した日(雇用保険基本手当等の延長給付を受ける者であって、職業訓練上又は通所途上における負傷又は疾病の療養のために職業訓練を受けることができなかった日が継続して14日を超えることにより、当該14日の期間内において雇用保険基本手当等が支給されないこととなる者については、当該支給されなくなった日)を起算日として60日の期間内にある第5の2の支給要件を満たす日の日数とする。

ロ 障害見舞金

(イ) 障害見舞金の支給日数は、「身体障害等級表」の身体障害の程度に応じて定める等級の日数とする。

(ロ) 「身体障害等級表」に掲げる身体障害が2以上ある場合には、重い身体障害の該当する等級の日数とする。

(ハ) 次のaからcまでに掲げる場合には、(イ)及び(ロ)の等級を次のとおり繰り上げる。

ただし、その障害見舞金の支給日数は、それぞれの身体障害の該当する等級による障害見舞金の支給日数を合算した支給日数を超えてはならない。

a 第13級以上に該当する身体障害が2以上ある場合 1級

b 第8級以上に該当する身体障害が2以上ある場合 2級

c 第5級以上に該当する身体障害が2以上ある場合 3級

(ニ) 「身体障害等級表」に掲げるもの以外の身体障害がある者については、その障害程度に応じ、「身体障害等級表」に掲げる身体障害に準じた等級の支給日数とする。

(ホ) 既に身体障害のある訓練生が、職業訓練上又は通所途上における負傷又は疾病によって同一部位について障害の程度を加重した場合には、その加重された障害の該当する障害見舞金の支給日数から、既にあった障害の該当する障害見舞金の支給日数を差し引いた支給日数をもって障害見舞金の支給日数とする。

ハ 打切見舞金

打切見舞金の支給日数は、療養開始後3年を経過し、療養見舞金を支給しないこととした日において、身体に存する「身体障害等級表」の身体障害の程度に応じて定める等級の日数とし、その等級の適用に当たっては、上記ロによるものとする。

ただし、療養開始後3年を経過し、療養見舞金を支給しないこととした日において、他覚症状が存するなど、身体に「身体障害等級表」の第14級に満たない身体障害が存する場合は、「身体障害等級表」の第14級の支給日数とすることができる。

ニ 死亡見舞金

死亡見舞金の支給日数は、1,060日とする。

第7 支給制限

1 訓練生又は遺族が、訓練生が職業訓練上又は通所途上において負傷等したことについて、損害賠償その他これに相当する給付の支給を受けたときは、その価額の限度において本基準による災害見舞金は支給しない。

2 訓練生が職業訓練上又は通所途上において負傷し、又は疾病にかかったことについて国民健康保険法(昭和33年法律第192号)、労働者災害補償保険法その他の法令の規定又は法令上規定はないがこれに相当する療養若しくは療養費の支給を受けたときは、その受けた限度において本基準による災害見舞金は支給しない。

第8 支給の時期

災害見舞金は、支給事由の発生した場合には速やかに支給しなければならない。

ただし、傷病見舞金の支給は、毎月1回とすることができる。

第9 その他

本基準に定めるもののほか、災害見舞金に関し必要な事項は別途定めるものとする。