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通達:就職支援能力開発事業の実施とその活用等について

 

就職支援能力開発事業の実施とその活用等について

平成8年5月11日職発第31912号・能発第136号

(各都道府県知事、雇用促進事業団理事長あて労働省職業安定局長、労働省職業能力開発局長通達)

 

我が国の経済社会が、産業構造の転換、労働力の高齢化等が進展する中で、労働力需給は、年齢、地域、職業間におけるミスマッチが生じており、こうしたミスマッチを解消し、全体としての雇用の安定を図っていくためには、雇用環境の特に厳しい労働者層に対して、就職を支援する職業能力開発を重点的に実施していくことが重要である。

このため、昭和六三年度から特定不況業種の離転職者並びに特定雇用機会増大促進地域及び緊急雇用安定地域の離職者、中高年齢離職者等を対象に、職業転換のための職業訓練を積極的に実施する「構造転換能力開発事業」を実施してきたところであり、さらに、平成七年一〇月一九日からは、訓練対象者の年齢要件を「五五歳以上」から「四五歳以上」に引き下げたところである。また、平成六年度から地方転職求職者の職業能力開発及び向上を図ることにより人材の地方還流を促進する「地方転職求職者能力開発事業」を実施してきたところである。

しかしながら、最近の雇用失業情勢の極めて厳しい状況下にあって、雇用環境が特に厳しい労働者層に対して就職を促進していくためには能力開発に係る支援策を積極的に講じていくことが一段と重要と考える。この能力開発に係る支援策としては、現場実習により就職に必要な能力を実践的に身につけることができ、また、身につけた能力を生かして訓練委託先事業主等への就職を見込めるといった利点を持つ事業主団体等への委託訓練の実施が特に効果的である。

このため、平成八年度から、従前の「構造転換能力開発事業」と「地方転職求職者能力開発事業」は、ともに事業主団体等への委託訓練を中心とする事業であり、両事業統合によって就職支援の一層の強化が図られることから、両事業を抜本的に見直して統合し、新たに事業主団体等への委託訓練を中心とした機動的な職業訓練体系の事業として「就職支援能力開発事業」とすることとし、「就職支援能力開発事業実施要領」(別添)に基づき実施するものとする。就職支援能力開発事業の効果的な実施には、職業安定機関と職業能力開発機関の密接な連携が不可欠であるので、両機関が連携して取り組むよう特段の御配意をお願いする。

なお、本事業の実施に伴い、下記通達を廃止する。

(一) 昭和六三年四月七日付け職発第二三五号・能発第八一号「構造転換能力開発事業の実施とその活用について」

(二) 平成六年六月二四日付け職発第四六〇号・能発第一五八号「地方転職求職者能力開発事業の実施について」

また、下記通達中、「構造転換能力開発事業」を「就職支援能力開発事業」と読み替える。

(一) 平成七年六月一日付け職発第四三六号・能発第一六一号「阪神・淡路大震災に係る被災離職者等に対する公共職業訓練の実施体制の整備等について」

(二) 平成八年一月一九日付け職発第一七号・能発第八号「阪神・淡路大震災に係る離職者等に対する公共職業訓練等の実施について」

 

別添

就職支援能力開発事業実施要領

第一 趣旨

産業構造の転換、労働力の高齢化の進展等の過程において生ずる産業・職業、地域、年齢間の労働力需給のミスマッチを解消するためには、労働者の職業能力の開発及び向上を図り職業の転換を促進し、労働力の需給調整を円滑に進めることが重要である。特に、雇用失業情勢が極めて厳しい現況においては、就職を支援するため、特に雇用環境が厳しい労働者層に対して積極的な能力開発を講じていくことが重要である。

このため、就職支援能力開発事業は、雇用促進事業団が設置する職業能力開発促進センター又は都道府県が設置する職業能力開発校(以下「職業能力開発促進センター等」という。)が行う施設内訓練を弾力的に運用するとともに、速成訓練、専修学校・各種学校等又は事業主団体・事業主(以下「事業主団体等」という。)への委託訓練を積極的に活用する短期課程(職業に必要な相当程度の技能及びこれに関する知識を習得させるためのものに限る。)の普通職業訓練(以下「離転職に係る短期・普通訓練」という。)を行うことにより就職に必要な職業能力を付与し、もって就職を積極的に支援することを目的とする。

特に、事業主団体等への委託訓練は、現場実習により就職に必要な能力を実践的に身につけることができ、また、身につけた能力を生かして訓練委託先事業主等への就職を見込める利点を持つものであり、本事業の重点として、当該委託訓練先の積極的な活用を図ることとする。

第二 実施の体制

就職支援能力開発事業は、都道府県職業能力開発主管課、職業能力開発促進センター等及び雇用促進事業団が設置する雇用促進センター(以下「雇用促進センター」という。)が主体となって取り組むものとする。

なお、都道府県職業安定主管課及び公共職業安定所(以下「職業安定機関」という。)は、地域における労働力需給調整の中核的機関として本事業を職業紹介業務上の重要な施策として位置づけ、都道府県職業能力開発主管課、雇用促進センター及び職業能力開発促進センター等(以下「職業能力開発機関等」という。)と密接な連携の下に、本事業の円滑な実施及び事業の目的が達せられるよう求職者及び事業主等に対する指導援助の過程において職業訓練受講指示又は職業訓練受講推薦(以下「職業訓練受講指示等」という。)等必要な取組みを行うものとする。また、雇用促進センターに能力開発支援コーナー(以下「支援コーナー」という。)を設置し、公共職業安定所(以下「安定所」という。)との連携の下に訓練ニーズ・訓練委託先情報の収集、訓練委託先の開拓、求職者等に対するきめ細かな相談・援助等を行うものとする。

第三 事業の概要

事業の概要は、左表のとおりである。

事業の概要

区分

訓練対象者等

訓練内容

一 特定不況業種等関係

(注一参照)

(一) 特定不況業種等在職者及び特定不況業種離職者

離転職に係る短期・普通訓練

二 特定の地域関係

(注二参照)

 

 

 

 

(一) 大規模プロジェクト求職者

 

 

離転職に係る短期・普通訓練

(二) 地域プロジェクト求職者

(三) 特定雇用機会増大促進地域離職者及び緊急雇用安定地域離職者

(四) 地域雇用能力開発事業の実施

 

三 中高年齢者関係

(注三参照)

(一) 高齢期就業準備制度利用者

離転職に係る短期・普通訓練

(二) 中高年齢離職者

四 地方転職求職者関係

(注四参照)

(一) 地方転職求職者

離転職に係る短期・普通訓練

(注一) 特定不況業種等関係

特定不況業種等関係労働者の雇用の安定に関する特別措置法(昭和五八年法律第三九号。以下「業種法」という。)に規定する特定不況業種事業主若しくは特定雇用調整業種事業主又は特例事業所の事業主(以下「対象業種等事業主」という。)に雇用される者及び特定不況業種離職者に対する離転職に係る短期・普通訓練の実施

(注二) 特定の地域関係

(一) 地域雇用開発等促進法(昭和六二年法律第二三号。以下「地域法」という。)に規定する雇用機会増大促進地域内に居住し、又は住所若しくは居所を変更しようとする求職者(雇用保険法施行規則(昭和五〇年労働省令第三号)第一一三条第一項第三号にいう求職者に限る。)であって、大規模雇用開発モデルプロジェクト推進事業の一環として、労働大臣の認定を受けた大規模雇用開発プロジェクト計画に基づき設置される新規事業所(新規事業所として計画されている他の事業主が設置する事業所(以下「付随事業所」という。)が含まれている場合、当該付随事業所を含む。)に雇用される可能性が高いと公共職業安定所長(以下「安定所長」という。)が認めた者(以下「大規模プロジェクト求職者」という。)に対する離転職に係る短期・普通訓練の実施

(二) 地域法に規定する雇用機会増大促進地域内に居住し、又は住所若しくは居所を変更しようとする求職者であって、地域雇用開発プロジェクトの一環として、労働省の委託を受けた各都道府県雇用安定・創出対策協議会(以下「協議会」という。)が策定した地域雇用開発プランに沿って具体的に設置・整備する事業所に雇用される可能性が高いと安定所長が認めた者(以下「地域プロジェクト求職者」という。)に対する離転職に係る短期・普通訓練の実施

(三) 地域法に規定する特定雇用機会増大促進地域離職者及び緊急雇用安定地域離職者に対する離転職に係る短期・普通訓練の実施

(四) 地域法に規定する特定雇用機会増大促進地域における地域雇用能力開発事業の実施

(注三) 中高年齢者関係

(一) 六〇歳以上の定年の制度を有する事業所等の事業主がその雇用する四五歳以上六五歳未満の雇用保険の被保険者(雇用保険法第三八条第一項に規定する短期雇用特例被保険者及び同法第四三条第一項に規定する日雇労働被保険者を除く。)に対して創設した高齢期の職業生活に向けた準備を円滑に行わせる制度を利用する者(以下「高齢期就業準備制度利用者」という。)に対する離転職に係る短期・普通訓練の実施

(二) 四五歳以上六五歳未満の中高年齢離職者に対する離転職に係る短期・普通訓練の実施

(注四) 地方転職求職者関係

(一) 東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知及び大阪の各都府県(以下「首都圏等」という。)から首都圏等以外の道府県(以下「道府県」という。)に就業地を移転しようとする求職者(以下「地方転職求職者」という。)に対する離転職に係る短期・普通訓練の実施

第四 事業の具体的内容

一 前記第三の区分一(特定不況業種等関係)に係る短期・普通訓練について

(一) 対象業種等事業主に雇用される者に対する訓練

イ 訓練対象者

対象業種等事業主に雇用される者であって、当該事業主が安定所長に提出し、その認定を受けた業種法第六条に規定する雇用維持等計画又は同法第八条に規定する失業の予防のための措置に関する計画(以下「認定計画」という。)において「配置転換等」、「在籍出向等」又は「離職を余儀なくされる者」として位置づけられた者

ロ 訓練の実施方法

(イ) 施設内訓練の弾力的運用

職業能力開発促進センター等の施設内における離転職に係る短期・普通訓練として実施するものであるが、実施に際しては、次により可能な限り弾力的運用を行うこと。

a 入校時期

従来、離転職に係る短期・普通訓練の訓練開始時期は、四月・一〇月の年二回を常としてきたが、求職者が速やかに訓練を受けられるよう、入校時期を可能な限り多くすること。また、訓練対象者の過去の職業経歴等からして、中途入校させても計画的に訓練を実施することが可能な場合には、中途入校も認めること。

b 訓練期間及び訓練時間

訓練期間及び訓練時間は、六カ月、七〇〇時間を原則とするが、機動的な訓練を実施するために、これにより難い場合には、二カ月以上一年以下で、かつ、一五〇時間以上の訓練も適宜実施すること。また、職業安定機関と緊密な連携を図ることによって就職の可能性の高い職種にあたっては、一カ月以上二カ月以下で、かつ、一五〇時間未満(ただし、できる限り一五〇時間程度とする。)の訓練を設定し、弾力的な訓練を実施しても差し支えないこと。

c 訓練職種

本事業の事業目的である就職の支援という観点から、多様な訓練を積極的に実施すること。

(ロ) 専修学校・各種学校等への委託訓練、速成訓練の活用

職業能力開発促進センター等に必要な訓練科を直ちに設定することが困難な場合又は当該訓練科を職業能力開発促進センター等以外の施設で実施することが迅速かつ効果的である場合に、専修学校・各種学校等への委託訓練(以下「専修学校等委託訓練」という。)及び速成訓練の活用を図ること。

なお、専修学校等委託訓練及び速成訓練の実施に当たっては、就職が期待できる職種等の科目の訓練をより多く取り入れるよう配慮するものとするほか、次に留意して進めること。

a 専修学校・各種学校へ訓練を委託する場合は、就職が期待できる職種等の科目の枠の拡大に配意しつつ、受入れ校の拡大に努めること。

b 認定職業訓練校へ訓練を委託する場合は、施設・設備、職業訓練指導員等訓練実施体制の整った施設を積極的に活用すること。

c 本事業の実施に当たっては、地域職業訓練センターの積極的活用についても十分留意すること。

(ハ) 事業主団体等への委託訓練の活用

訓練対象者の職業の転換の促進及び雇用機会の確保のためには、事業主団体等への委託訓練による、職場実習を中心とした実践的な訓練を行うことが効果的であることから、本事業の中心事業として位置づけ積極的な活用を図ること。

ハ 費用

訓練受講費用は、無料とする。

(二) 特定不況業種離職者に対する訓練

イ 訓練対象者

業種法第二条第一項第五号に規定する特定不況業種離職者であって、安定所長の職業訓練受講指示等を受けた雇用保険受給資格者

ロ 訓練の実施方法

上記(一)のロに準じて行うものとする。

ただし、上記(一)のロの(ハ)中「職業の転換」とあるのは、「早期再就職」と読み替えるものとする。

ハ 費用

訓練受講費用は、無料とする。

二 前記第三の区分二(特定の地域関係)に係る短期・普通訓練及び地域雇用能力開発事業の実施について

(一) 大規模プロジェクト求職者、地域プロジェクト求職者、特定雇用機会増大促進地域離職者及び緊急雇用安定地域離職者に対する訓練

イ 訓練対象者

大規模プロジェクト求職者、地域プロジェクト求職者、地域法第二条第一項第九号に規定する特定雇用機会増大促進地域離職者及び同項第一一号に規定する緊急雇用安定地域離職者であって安定所長の職業訓練受講指示等を受けた雇用保険受給資格者

なお、大規模プロジェクト求職者及び地域プロジェクト求職者に対する職業訓練受講指示等に当たっては、職業訓練受講指示要領等に基づき当該職業訓練を受けさせることが、大規模雇用開発プロジェクト計画、地域雇用開発プランに基づいて設置される事業所に就職させるために必要であると認められる者に対して行うものとする。

ロ 訓練の実施方法

上記一の(二)のロに準じて行うものとする。

ハ 費用

訓練受講費用は、無料とする。

(二) 地域雇用能力開発事業の実施

本実施要綱の別表の特定雇用機会増大促進地域ごとに掲げた雇用促進センターは、職業能力開発機関及び職業安定機関との密接な連携の下に、以下の業務を行う地域雇用能力開発事業を実施するものとする。

イ 対象業種等事業主及び特定雇用機会増大促進地域離職者に対する離転職に係る短期・普通訓練に係る情報提供及び相談の実施

ロ 雇用調整を実施する対象業種等事業主に係る情報収集

ハ 訓練委託先事業所等の開拓

ニ 雇用調整を実施する対象業種等事業主及び関係機関に対し、出向先及び再就職あっせん先事業所に係る情報の提供

ホ 当該事業を実施する地域における就職支援能力開発事業の推進気運の醸成

三 前記第三の区分三(中高年齢者関係)に係る短期・普通訓練について

(一) 高齢期就業準備制度利用者に対する訓練

イ 訓練対象者

高齢期就業準備制度利用者のうち、高齢期就業準備訓練を受講することが可能と認められた者

ロ 訓練の実施方法

前記一の(一)のロに準じて行うものとする。

ただし、同ロの(ハ)中「雇用機会の確保」とあるのは、「高齢期の職業生活に向けた準備の促進」と読み替えるものとする。

ハ 費用

訓練受講費用は、無料とする。

(二) 中高年齢離職者に対する訓練

イ 訓練対象者

雇用保険の受給資格に係る離職の日において四五歳以上六五歳未満の中高年齢離職者であって、安定所長の職業訓練受講指示等を受けた雇用保険受給資格者

ロ 訓練の実施方法

本事業の中高年齢離職者に係る訓練の方法は、事業主団体等への委託訓練によることとし、職場実習を中心とした実践的な訓練により職業能力の開発及び向上を図るものとする。

ハ 費用

訓練受講費用は、無料とする。

四 前記第三の区分四(地方転職求職者関係)に係る短期・普通訓練について

(一) 地方転職求職者に対する訓練

イ 訓練対象者

地方転職求職者であって、安定所長の職業訓練受講指示等を受けた雇用保険受給資格者

ロ 訓練の実施方法

上記一の(二)のロに準じて行うものとする。

ハ 費用

訓練受講費用は、無料とする。

第五 船員等に関する取扱い

船員等に関する本事業の適用は次のとおりとする。

一 在職者関係

上記第四の一の(一)のイ中の「対象業種等事業主に雇用される者」及び第四の三の(一)のイ中「高齢期就業準備制度利用者」には、船員職業安定法(昭和二三年法律第一三〇号)第六条第一項に規定する船員(以下「船員」という。)は含まれないこと。

二 離職者関係

上記第四の一の(二)のイ中の「特定不況業種離職者」、第四の二の(一)中の「大規模プロジェクト求職者、地域プロジェクト求職者、特定雇用機会増大促進地域離職者及び緊急雇用安定地域離職者」、第四の三の(二)のイ中の「四五歳以上六五歳未満の中高年齢離職者」及び第四の四の(一)のイ中の「地方転職求職者」には、それぞれ船員になろうとする者は含まれないこと。この場合、第四の一の(二)のイ、第四の二の(一)、第四の三の(二)のイ及び第四の四の(一)のイ中「雇用保険受給資格者」とあるのは、「船員保険失業保険金受給資格者であって船員になろうとする者以外の者」と読み替えること。

第六 事業推進に当たっての役割分担の基本的な考え方

本事業の推進に係る職業能力開発機関等と職業安定機関との役割分担は、次に掲げるものを原則とする。

一 職業能力開発機関等が主として取り組む事項等

(一) 職業の転換及び早期再就職等の促進に資する訓練科の設定

(二) 訓練委託先事業所等の開拓

(三) 訓練生及び訓練委託先事業主等への訓練実施に関する指導・援助

(四) 認定計画提出事業所における職業訓練対象者の把握

(五) 高齢期就業準備制度利用者のうちの職業訓練対象者の把握

(六) 個人別能力開発プログラムの作成等

(七) 職業安定機関が主として取り組む事項に必要な情報提供等の援助協力

二 職業安定機関が主として取り組む事項等

(一) 認定計画又は高齢期就業準備制度の運用に関する計画の提出勧奨及び同計画提出事業所に対する職業訓練の利用勧奨

(二) 職業訓練の対象者に対する職業訓練受講についての啓発指導

(三) 職業訓練受講指示等

(四) 訓練修了者の職業紹介等

(五) 職業能力開発機関等が主として取り組む事項に必要な情報提供等の援助協力(管轄安定所は、高齢期就業準備制度の運用に関する計画を認定した事業主から、高齢期就業準備訓練受講希望者在籍証明書及び高齢期就業準備制度運用計画認定通知書の写しを受理した場合には、速やかに該当する雇用促進センター及び職業能力開発促進センター等に送付すること。)

三 職業能力開発機関等及び職業安定機関が連携して取り組む事項

(一) 特定不況業種及び特定雇用調整業種の動向、個別企業の雇用調整計画又は雇用吸収力のある企業の採用計画、訓練の対象者及びその訓練ニーズ等に関する情報収集

(二) 制度の周知、広報等

第七 就職支援能力開発事業推進計画の策定及び情報の交換等

一 就職支援能力開発事業推進計画の策定

都道府県職業能力開発主管課は、都道府県職業安定主管課の協力の下に、本事業の円滑な推進に資するため職業能力開発促進センター等、雇用促進センター及び安定所のほか必要に応じ都道府県商工部局、市町村、業界団体等を構成員とする「就職支援能力開発事業推進協議会」(以下「推進協議会」という。)を開催し、関係機関相互の情報交換、意思の疎通を密にするとともに、推進協議会において、都道府県としての本事業の実施目標数、実施各機関の役割分担に関する具体的実施方策を協議し、年度当初に「就職支援能力開発事業推進計画」(以下「推進計画」という。)を策定すること。

なお、地域雇用能力開発協議会、能力開発推進協議会等既存の協議会等がある場合は、これを推進協議会に代えることも差し支えないこと。

二 情報の交換等

職業能力開発促進センター等においては、都道府県職業能力開発主管課の指導・援助も得つつ、雇用促進センター、安定所との間で定期的に情報連絡の場(以下「連絡会議」という。)を設け、次の事項等について情報交換を行い、職業訓練の実施に関する協議を行うこと。

(一) 安定所から提供する情報

イ 求人受理時に委託訓練を受託する意向のあると思われる事業主及びその希望する訓練職種の情報

ロ 未充足求人であって当該事業主への委託訓練の活用により充足する可能性がある求人の情報

ハ 認定計画又は高齢期就業準備制度の運用に関する計画の情報

ニ 離職者又は在職者の訓練ニーズの情報

(二) 雇用促進センター及び職業能力開発促進センター等から提供する情報

イ 委託可能事業所等名及び訓練職種の情報

ロ 委託可能教育訓練施設名及び訓練職種の情報

ハ 施設内に設定した訓練科の情報

ニ 訓練対象者との相談内容等の結果、能力開発プログラム及び訓練修了後の就職の見込み等訓練生の情報

三 職業能力開発促進センター等の相互連携

就職支援能力開発事業は、職業能力開発促進センター等でそれぞれ分担し実施することとしているので、委託訓練を実施する場合に地域的に競合することが考えられる。このため、都道府県職業能力開発主管課は、推進計画の策定及びその実施に当たり、職業安定機関の協力を得ながら事前に各職業能力開発促進センター等と協議し、地域割りによる役割分担や連絡体制等について調整を行うこと。

また、職業能力開発促進センター等においては、雇用促進センターとの密接な連携を保ちつつ、地域における職業訓練サービスがより緻密に行われるよう配慮すること。

第八 訓練委託先事業所等の開拓等適切な訓練科の設定

一 適切な訓練科の設定

職業能力開発促進センター等は、自ら事業所等へのアンケート調査等を行うことにより、訓練科に係る情報を収集するとともに、連絡会議等において安定所及び雇用促進センターから得た訓練受託の可能性のある事業所、離職者の訓練ニーズ等に係る情報を分析し、就職に結びつく訓練科の設定を行うこと。

二 訓練委託先事業所等の開拓

(一) 本事業の重点となる事業主団体等委託訓練は、次のような利点をもっている点に留意し、訓練委託先事業主等の協力を求めること。

イ 現場実習により就職に必要な能力を実践的に身につけることができ、また、身につけた能力を生かし訓練委託先事業所等への就職も見込めること。

ロ 委託先事業所等に訓練修了後就職できなかった場合であっても、当該訓練が雇用吸収力の見込める業種等の事業所等を委託先としていることから、訓練生は職業の転換に必要な能力を身につけ、今後の再就職等の促進に資するものとなること。

ハ 訓練を受講することによって、訓練生の再就職等の意欲をより一層高めるものであること。

(二) 雇用促進センター及び職業能力開発促進センター等は、次のことに留意して訓練委託先事業所等の開拓を積極的に進めること。

イ 雇用吸収力の見込める事業所、未充足求人を抱える事業所、中小企業等人手不足が続いている事業所その他就職が期待できる事業所等に対して働きかけること。こうした事業所等の把握にあたっては最寄りの安定所と緊密な連携を図ること。

ロ 職業能力開発促進センター等の訓練修了者を従来から採用している事業所等に働きかけること。

ハ 商工会議所、経営者協会等経済団体に対し、本事業の趣旨を傘下企業に周知することを求めるとともに、当該団体の情報の下に個別企業を訪問すること。

ニ 前記の他、業務上密接な連携を有しており、訓練の委託、訓練修了後の採用等が期待できる事業主団体及びその傘下企業への積極的な働きかけを行うこと。

(三) 安定所は、次のことに留意して訓練委託先事業所等の開拓のための援助協力に努めること。

イ 求人受理時において、事業所に対し事業主団体等委託訓練を中心とする就職支援能力開発事業の周知を図るとともに、必要に応じ職業訓練の受託の可否の確認を行い、受託可能性のある事業所名を随時雇用促進センター及び職業能力開発促進センター等に連絡すること。

ロ 求人開拓等のための事業所訪問に際して、本事業の周知等のため必要な場合は、雇用促進センター及び職業能力開発促進センター等の職員の同行を求めること。

第九 訓練対象者の把握

一 在職者関係

(一) 職業安定機関は、特定不況業種事業所若しくは特定雇用調整業種事業所若しくは特例事業所又は高齢期就業準備制度利用者雇用事業所の訪問等により、雇用調整による離職予定者等又は高齢期就業準備制度利用者に関する情報収集に努めるほか、認定計画又は高齢期就業準備制度の運用に関する計画の提出の勧奨等事業所指導を徹底するとともに、職業訓練の利用を勧奨すること。

(二) 職業能力開発機関等は、職業安定機関から認定計画又は高齢期就業準備制度の運用に関する計画に係る事業所の情報の提供を受け、当該事業所の訪問等により、職業訓練対象者の把握を行うこと。

特に、高齢期就業準備制度利用者のうちの職業訓練対象者の把握については、下記に留意すること。

高齢期就業準備制度利用者に係る留意点

① 雇用促進センター及び職業能力開発促進センター等は、管轄安定所より送付される高齢期就業準備訓練受講希望者在籍証明書及び高齢期就業準備制度運用計画認定通知書の写しにより、高齢期就業準備訓練の受講を希望する職業訓練対象者であるかどうかの把握を行う。

② 雇用促進センター及び職業能力開発促進センター等は、高齢期就業準備訓練受講希望者在籍証明書に基づく休暇の期間の開始日の前日までに高齢期就業準備制度利用者から高齢期就業準備訓練の受講の申込みがなかった場合には、管轄安定所に連絡するものとする。

③ 雇用促進センター及び職業能力開発促進センター等は、高齢期就業準備制度利用者から高齢期就業準備訓練の受講の申し出があった場合には、その休暇の期間の開始予定日を確認し、その開始予定日の三日前までに、高齢期就業準備訓練受講希望者在籍証明書及び高齢期就業準備制度運用計画認定通知書の写しが管轄安定所より送付されない場合には、管轄安定所へ照会するものとする。

④ 雇用促進センター及び職業能力開発促進センター等は、高齢期就業準備制度利用者が高齢期就業準備訓練の受講を開始できなかった場合又は中止した場合には、管轄安定所へその旨連絡するものとする。

⑤ 職業能力開発促進センター等は、高齢期就業準備制度利用者が高齢期就業準備訓練の受講を修了した場合には、高齢期就業準備訓練受講証明書を当該事業主へ交付するものとする。

(三) 事業所を訪問する際は、必要に応じて両機関の職員が同行すること。

二 離職者関係

安定所は、職業訓練受講指示要領及び職業訓練受講推薦要領に基づき、訓練対象離職者に対し、職業訓練の受講についての啓発指導を行い、職業訓練の積極的かつ効果的活用を図ることとし、これについては、以下の点に留意すること。

(一) 雇用保険の初回受給者説明会等に適宜雇用促進センター及び職業能力開発促進センター等の職員の出席を求め、訓練対象離職者に対し就職支援能力開発事業の説明を行わせること。

(二) アンケート調査の実施等により、訓練対象離職者の希望職種と希望職種変更についての意識、訓練に対するニーズ等を把握すること。

(三) 職業相談により訓練対象者を的確に把握し、その結果、職業訓練の受講が適当と思われる者に対しては、対象者の態様と緊要度に応じた的確な指導・援助を行い、その過程で職業訓練、特に、事業主団体等委託訓練の受講について助言・指導を行うこと。

なお、地方転職求職者であることの確認は、道府県の安定所が、次のいずれにも該当することを確認することにより行うこと。

(一) 当該求職者に係る離職前の事業所の所在地又は住居所が首都圏等であること。

(二) 当該求職者が首都圏等以外の道府県に就業地を移転しようとするものであること。

また、地方転職求職者が首都圏等において求職活動を行っている場合は、首都圏等の安定所は、必要に応じ、道府県の安定所等と密接な連携を図りつつ、職業訓練の受講についての啓発指導を行い、首都圏等の安定所において、地方転職求職者に対する雇用保険の受給資格決定手続きを行った場合には、首都圏等の安定所が当該求職者に係る雇用保険の移管手続きを行うこと。

第一〇 個人別能力開発プログラムの作成等

本事業を効果的に実施するためには、雇用促進センターの支援コーナーにおいて、訓練対象者の有する技能等をより的確に把握し、当該対象者が再就職等に必要とするべき技能等の内容、程度を判断し、これに基づいた能力開発プログラムを的確に作成する必要がある。

従って、雇用促進センターは以下の点に留意し、相談業務を円滑に実施するものとする。

(一) 委託訓練の活用に当たっては、委託可能な施設、その内容、程度、開始時期、定員等を常に把握し、そのリストを予め作成しておくこと。

(二) 速成訓練の活用に当たっては、訓練実施場所、借用機器、部外講師及び部外講師が担当できる内容、有する資格等を内容とするリストを予め作成しておくこと。

(三) 技能等の把握に当たっては、予めチェックリストを作成し、当該チェックリストの活用及び安定所の相談内容の情報又は事業主からの訓練対象者の従業員に係る情報をも参考に、また、実技による技能のレベルの把握にあっては、職業能力開発促進センター等の実習場を活用する等して、的確な把握を行うこと(職業能力開発促進センター等において、技能等の把握を行う場合は、真に止むを得ない場合であって、かつ、必ず本人の了承を得た上で実施すること。)。また、その結果等については、様式第一号又は様式第二号「相談申込書・相談記録」を作成の上、その写しを安定所又は事業主並びに職業能力開発促進センター等に送付し、受講指示、その他訓練実施に係るその後の連絡調整に活用すること。

なお、雇用保険関係についての確認の必要が生じた場合には、安定所の協力・援助のもとに所要の確認を行うこと。

第一一 職業訓練受講指示等

一 安定所長は、職業訓練を労働力の需給調整のための有力な手段として位置づけるとともに、特に、事業主団体等委託訓練は、前記第八の二の(一)等の利点が見込めるものであることから、職業訓練受講指示要領又は職業訓練受講推薦要領に基づく適正な職業訓練受講指示等を行うこと。

具体的には、

(一) 職種転換が必要な者

(二) 技能水準が低い者

(三) より高水準の技能習得を希望する者

(四) 技能習得者であって、新たな技能の習得を希望する者

等である職業訓練対象者に対し、当該訓練の受講が再就職の促進に資すると認められる場合には、職業訓練受講指示等を行い、当該訓練の受講が就職又は就職する機会の拡大につながるような効果的活用を図ること。

二 雇用促進センター及び職業能力開発促進センター等は、訓練対象者等のニーズを踏まえつつ、雇用吸収力の大きい業種の事業所、訓練修了後採用が見込まれる事業所の開拓をはじめとして、安定所長の職業訓練受講指示等に結びつく訓練科の設定に努めること。

三 安定所長は、必要に応じて職業訓練受講指示等に先だって、個人別能力開発プログラム作成のため、雇用促進センターに受講対象者のあっせんを行うとともに、職業相談時に把握した受講対象者の職歴及び有している技能等の情報を雇用促進センターに提供するものとする。

四 安定所長は、職業訓練受講指示等を行うに当たっては、雇用促進センターが個人別能力開発プログラム作成のため行う職業能力開発に係る相談結果及び当該対象者に係る訓練実施可能性並びに当該プログラムの概要等についての情報を踏まえた上で行うものとする。

第一二 職業訓練の実施に係る指導援助

一 雇用促進センター及び職業能力開発促進センター等は、職業訓練を開始するに当たって、訓練生及び訓練委託先事業主等に対し本事業の内容の周知、事務手続きの説明を行うほか、訓練生及び訓練委託先事業主等の意向、希望等を十分に聴取し、訓練開始時期、訓練期間の弾力化や訓練カリキュラムの編成に係るノウハウの提供等に努めること。

また、事業主団体等委託訓練の実施期間中においては、当該訓練実施中の事業主等に対し委託契約の遵守、効果的な訓練の実施等について指導し、訓練生との間で摩擦等が生じないよう十分に配慮すること。

二 事業主団体等委託訓練は、生産現場における作業を中心とする訓練であることから、当該訓練生のうち離職者である者については、労働者に準じて保護する必要があるので、労働者災害補償保険の特別加入の対象者に加えることとするが、雇用促進センター及び職業能力開発促進センター等は、訓練の委託に当たり訓練生の安全、衛生、その他作業条件について十分注意し、労働災害の予防を図る必要がある。このため、雇用促進センター及び職業能力開発促進センター等は、訓練委託先事業主団体及び事業主並びに直接訓練を指導する者等について訓練生の災害防止に対して強力に指導・助言を行うこと。

また、訓練生についても、労働災害の予防について同様の指導、啓発を徹底すること。

第一三 職業訓練修了者の職業紹介等

一 安定所長の職業訓練受講指示等に基づき職業訓練を受講した者については、安定所が主体となって職業紹介に努めること。

二 無料職業紹介の届出を行っている職業能力開発促進センター等においては、安定所における事前の職業相談内容等を踏まえて、安定所と連携しつつ積極的に職業紹介に努めること。

なお、それ以外の職業能力開発促進センター等においても、安定所と密接な連携の下に、事業主団体等委託訓練の委託先事業主等に対して訓練修了者の採用を勧奨する等の働きかけを行い、訓練修了者の就職機会の確保に努めること。

また、財団法人産業雇用安定センターにおいては、出向等に係る情報の収集、提供等が行われることとされているので、同センターの積極的な活用にも留意すること。

第一四 広報活動の積極的展開

就職支援能力開発事業を推進するに当たっては、地域の住民、事業主等の理解と協力を得ることが重要であることから、職業能力開発機関及び職業安定機関は、新聞、業界誌、広報誌等の活用、ポスター等の作成、諸行事、諸会合への出席等あらゆる機会を通じて就職支援能力開発事業の広報活動に努めること。

 

(参考1)


(参考2)


(参考3)


別表

都道府県名

特定雇用機会増大促進地域

雇用促進センター名

北海道

滝川

北海道雇用促進センター

 

様式第1号(離職者用)


様式第2号(在職者用)