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通達:技能審査認定制度の創設について

 

技能審査認定制度の創設について

昭和48年10月1日訓発第262号

(各都道府県知事雇用促進事業団理事長あて労働省職業訓練局長通達)

 

労働者の技能評価の体制の整備のため、従来から技能検定について種々御配慮いただいているところであるが、今回これを機能的に補完する制度として技能審査認定制度を創設することとし、「技能審査認定規程」(昭和四八年労働省告示第五四号。以下「規程」という。)を定め、さる九月二八日告示、本日より適用することとしたところである。

この技能審査認定制度は、労働者の技能の向上と経済的、社会的地位の向上を図るため、国家検定としての技能検定制度を補完するものとして、民間における技能評価体制を整備することを目的とするものであり、公益法人等が労働者の職業に必要な知識及び技能についてその程度を審査し、証明する事業を行う場合、労働大臣にその事業の認定を申請することができ、労働大臣は、その事業が認定の基準に適合し、技能振興上奨励すべきものと認めるときは、これを認定する制度である。

なお、この認定の基準は、規程第二条に規定されているが、この運用については下記のとおりとする方針であるので、御了知のうえ関係者への周知に努められたい。

おつて、この認定に関する事務は労働省職業訓練局技能検定課で所掌するものとする。

 

一 実施者(規程第二条第一号)

技能審査を実施するものは、公益法人等であつて、次に掲げる要件を満たすものでなければならない。

「公益法人等」とは、民法(明治二九年法律第八九号)第三四条の規定により設立された法人(民法法人)その他の営利を目的としない団体である。営利を目的としない団体には、法人格を有する営利を目的としない団体(職業訓練法人、事業協同組合、法人格を有する労働組合等の非営利法人)及び法人格を有しない営利を目的としない団体(一部の産業別事業主団体、法人格を有しない労働組合等の法人格なき社団)がある。個別企業は営利を目的とする団体であるから実施者に含まれないことは当然であり、また、地方公共団体は、営利を目的としない団体に含まれる。

なお、同一職種について、認定を受けることができる団体数については、同一職種について二以上の技能審査を認定することは、技能の社会的評価確立のうえで混乱を招くおそれがあり好ましくない。従つて、同一職種について、二以上の団体から認定の申請があつたとき又は二以上の団体が技能審査を実施しているときは、共同実施体制の勧奨等できるだけその一本化に努めるべきである。しかし、認定の申請を行つた団体が地域的に競合せず、審査基準も類似するような場合等混乱を招くおそれがない場合には、同一職種について二以上の団体について認定を行うこともある。

イ 技能の振興を図ることを目的とするものであること。

定款等において、技能の振興を図ることのみを目的とすることは要しないが、当該公益法人等が技能の振興を図ることを目的としていることが明らかであることを要する。また、このための事業として、技能審査のほか、審査に合格した者の処遇の改善に関する啓蒙等の事業を行うこととなつていることが望ましい。

ロ 技能審査の実施に必要な資産及び能力を有するものであること。

能力には、人的能力及び物的能力が含まれ、技能審査の実施に必要な資産及び能力を有するかどうかは個々具体的に判断するものとする。

ハ その他技能審査を実施するにふさわしいものであること。

当該団体の行う他の事業の内容、当該団体の役職員の技能審査に対する理解、構成等が具体的判断の基準となる。

二 技能振興への貢献(同条第二号)

技能審査が、労働者の有する職業に必要な知識及び技能に対する社会的評価の向上に資すると認められるものでなければならない。

既に社会的評価の確立した職種については、新たに他の団体によつて同一職種の技能審査を実施するとしても社会的評価の向上に資するとは認められないので、他の団体による技能審査は認定しないこととする。また、技能審査の対象とする技能の内容が、社会的に一般化、標準化されていないような場合には、技能の社会的評価が伴わず、その向上に資するとは認められないので、そのような技能審査も認定しないこととする。

三 非営利性等(同条第三号)

技能審査が、営利を目的とするものでなく、かつ、特定の企業又は事業のみを利するものであつてはならない。

これは、当該技能審査が一定の産業における技能の振興を図るものであることを排除する趣旨ではない。

また、例えば、技能審査を実施する団体が、専らその団体の構成員及びその関係者を対象として技能審査を実施することは、この規程の趣旨に反する。

四 技能検定との非競合(同条第四号)

技能審査が、職業訓練法(昭和四四年法律第六四号)第六二条の規定に基づき労働大臣が行う技能検定と競合するものであつてはならない。

技能審査が技能検定と競合するかどうかは、具体的には職種を中心にして判断することとし(同一職種であつても、技能の内容によつて判断すべき場合もある。)、現に実施している技能検定との競合を避ければ足るが、技能審査の認定は、その対象労働者数、実施地域、技能内容、職種のたて方や幅等からみて技能検定を実施することが必ずしも適当でない職種及び技能検定の実施の困難な職種について行うものとする。すなわち、①技能労働者数の少ない職種、②全国統一的な技能評価が困難な地域的特殊性の強い職種、③特定地域のみに存在する職種、④技能内容が複雑多岐にわたり、当該職種の全分野について技能検定を実施することが困難な職種、⑤技能の幅が狭い等比較的容易に技能を習得できる職種、⑥技能検定職種のなかで、従業者の少ない作業等職種のたて方からみて技能検定を補充するもの、⑦その他技能検定の実施の困難な職種である。なお、一般的な労務管理、賃金管理等に関する職種については、当面技能審査の認定の対象とはしないものとする。

また、認定の申請のあつた技能審査のうち、当該技能審査に係る職種について今後技能検定を実施することが見込まれるものについては、原則として認定をしないこととする。

五 審査基準(同条第五号)

技能審査における審査(以下「審査」という。)の基準が適切でなければならない。

すなわち、技能審査の対象となる知識及び技能の種目並びに当該知識及び技能の審査の内容、程度、級別区分及び方法等が適切でなければならない。

六 実施回数(同条第六号)

審査は毎年一回以上実施されなければならない。

七 実施方法(同条第七号)

審査に当たる者の選任の方法その他審査の実施の方法が適切かつ公正でなければならない。