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通達:「インターネット等を介したeラーニング等により行われる技能講習等の実施ガイドライン」等の周知について

 

「インターネット等を介したeラーニング等により行われる技能講習等の実施ガイドライン」等の周知について

令和3年9月1日基安安発0901第3号・基安労発0901第4号・基安化発0901第1号

(都道府県労働局労働基準部健康安全主務課長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課長・労働衛生課長・化学物質対策課長通知)

 

eラーニング等により行われる技能講習等については、令和3年1月25日付け基安安発0125第2号、基安労発0125第1号、基安化発0125第1号「インターネット等を介したeラーニング等により行われる労働安全衛生法に基づく安全衛生教育等の実施について」により基本的な考え方及び留意事項を示したところであるが、これを受け、今般、一般社団法人全国登録教習機関協会が、別添のとおり、登録教習機関がeラーニング等により技能講習等を行う際の留意点をまとめた「インターネット等を介したeラーニング等により行われる技能講習等の実施ガイドライン」、関連の質疑応答を取りまとめた「インターネット等を介したeラーニング等により行われる技能講習及び特別教育に関する質疑応答要領」等を作成したところである。

ついては、本ガイドライン等を了知していただくとともに、各都道府県労働局の登録教習機関に対する指導等の際の参考とされたい。

 

別紙1

インターネット等を介したeラーニング等により行われる技能講習等の実施ガイドライン

Ⅰ 全般的な事項

1 技能講習や特別教育について現在の対面による方法と同等の水準を維持する必要があること。

2 今回の通達がインターネット等を介したeラーニング等により行われる技能講習や特別教育を義務付けたり、推奨したりするものではないこと。

3 通達に基づき複数会場で同時に実施する技能講習の学科講習については、ライブ配信方式(情報通信機器を通して、講師が講習を行う会場及びそれ以外の会場において、同時かつ双方向に講習を行う方式で、サテライト方式を含む。)及び録画配信方式(情報通信機器を通して、講師が直接講義を行う場所及びそれ以外の場所において、動画ファイルを再生して行われる方式)があること。

4 通達に基づく技能講習の学科講習の実施方法として一般的になじむ方法としては、次のものがあること。

(1) 単一会場で実施する場合

講師が映像教材又はウェブサイト動画等(以下「映像教材等」という。)により講義を行う方法

(2) 複数会場で同時に実施する場合

本部会場で講義講師が直接講義し、他の会場では、本部会場での講義の状況をライブ配信方式で講義を行い、質問等への対応も本部会場の講師が行う方法

なお、録画配信方式については、所定の講習時間を超過して、別枠の質疑応答のための講習時間をあらかじめ設定する場合を除き、時間不足が生じるおそれがあること等を勘案すると、一般的な方法としてはなじまないこと(別添1)。

5 映像教材等を用いての学科講習を行うことについては、一定の条件のもとに、講師の講義に替えてこれを使用することが認められること。

なお、講師の講義に替えて使用が認められる映像教材等については出演講師、作成者及び監修者に一定の条件がかかっていること(「Ⅱ 具体的な実施方法」の「Ⅱ―1 技能講習」の「2 学科講習」についての「単一会場での実施」欄の「(2)映像教材等により講義を行う場合」のア及びイ)、講師が講義の中で市販のDVD等の映像教材等を使用する場合は従来どおり限定的な使用に限られること等に留意する必要があること。

6 通達の別表の「技能講習」の「人数」の欄においては、「学科講習について、会場ごとにおおむね100人以内の受講者としていること」とされていること。

一方、受講者の質問等に対しては、講師が講義中に双方向が確保されている状況で適切に応答する(以下「応答する」という。)ことが求められており、これには、質問等をしようとする受講者を順次指名し、質問等を受け付ける等の調整も含まれること。

これらを円滑に行うためには、複数会場で技能講習を実施するときについて、上記4の(2)の本部会場の講師が質問等に応答する場合には、その実行可能性を考慮すると、すべての会場の受講者の総和を一定数以内とする必要があり、具体的には、おおむね100人以内とすることが目安になること。

ただし、所定の講習時間を超過して、別枠の質疑応答のための講習時間をあらかじめ設定するとともに、全講習時間(所定の講習時間及び質疑応答のための講習時間)を通じて、各会場に監視者としての役割を兼務する質問等対応講師を、講義講師とは別に配置する場合は、この限りではないこと。

7 本ガイドラインを踏まえた学科講習の具体的な実施方法の例として、ライブ配信方式におけるIT機器の設置概要を別添2に示す。

Ⅱ 具体的な実施方法

Ⅱ―1 技能講習

技能講習の実施方法を「単一会場で実施する場合」及び「複数会場で同時に実施する場合」について整理すると表1のとおりである。

(表1) 技能講習の実施方法


単一会場で実施する場合

複数会場で同時に実施する場合(注)

1 受付

従前のとおり。

従前のとおり。

2 学科講習

(1) 講師が直接講義を行う場合 従前のとおり、次によるものとする。

ア 当該機関との契約関係を有し、労働安全衛生法(以下「法」という。)第77条第2項第2号に規定される者で、受講者に講義を行う講師(以下表1及び別添1において「講義講師」という。)を配置すること。

イ 受講者がおおむね100人以内であること。

(2) 映像教材等により講義を行う場合

ア 映像教材等に出演する講師は、講義講師であること。

イ 映像教材等を作成する者及び監修する者は、いずれも、講義講師であること。

ウ 当該機関との契約関係を有し、法第77条第2項第2号に規定される者で、受講者の質問等に応答する講師(以下表1及び別添1において「質問等応答講師」という。)を配置し、その者に講義の進行管理を行わせること。

エ 質問等応答講師が受講者の受講状況を直接監視するとともに、法第77条第2項第3号に規定する者(以下「実施管理者」という。)が技能講習の実施状況を把握すること。

オ 受講者がおおむね100人以内であること。

(1) 本部会場で講義講師が直接講義し、他の会場ではその映像により講義を行う場合(ライブ配信方式)であって、受講者の質問等に本部の講義講師が映像上で応答する場合(本部の講義講師が主体的に映像教材等を使用して講義を行い、その映像教材等を含め講義の状況を映像で各会場に流す場合を含む。)

ア すべての会場の受講者の総和をおおむね100人以内とすることが目安になること。

イ 本部会場では講義を行う講義講師がすべての会場の受講者の質問等に応答すること。

ウ すべての会場の受講者が質疑応答の状況を視聴できること。

エ 本部会場では講義を行った講義講師が受講者の受講状況を直接監視し、他の会場では受講者の受講状況を直接監視する職員を配置するとともに、監視する職員が実施管理者でない場合は、実施管理者が技能講習の実施状況を把握すること。

オ 映像教材等を使用する場合は、「単一会場で実施する場合」欄の(2)のア及びイによること。

3 実技講習

従前のとおり。

(講師と同一場所で対面により実施)

従前のとおり。

(講師と同一場所で対面により実施)

4 修了試験の実施

従前のとおり。

(登録教習機関の監視者と同一場所で対面により実施)

従前のとおり。

(登録教習機関の監視者と同一場所で対面により実施)

5 修了証の発行

従前のとおり。

従前のとおり。

6 業務規程の変更等

eラーニング等による技能講習等を実施することに伴い、既に労働局に提出している業務規程に変更が生じる場合は、その変更の内容についての届出を行うこと。

eラーニング等による技能講習等を実施することに伴い、既に労働局に提出している業務規程に変更が生じる場合は、その変更の内容についての届出を行うこと。

7 設備、機材等

(1) 講義講師が直接講義を行う場合 従前のとおり。

(2) 映像教材等により講義を行う場合

ア 必要な映像教材等を使用するための設備、機材等を整備すること。

イ 設備、機材等の故障等に対応できる職員の配置等を行うこと。

(1) 本部会場で講義講師が直接講義し、他の会場ではその映像により講義を行う場合

ア 本部会場での講義講師の講義の状況を他の会場において視聴できる設備、機材等を整備すること。

イ 本部会場での講義講師の質問等への応答する状況をすべての会場の受講者が視聴できる設備、機材等を整備すること。

 設備、機材等の故障等に対応できる職員の配置等を行うこと。

(注) 各会場に講義講師を配置する場合は、各会場は、左欄の「単一会場で実施する場合」に該当することとなり、また、質問等応答講師を各会場に配置する場合は、(別添1)で示すとおり、一般的な方法にはなじまないことから、これらについては、本欄には挙げていない。

Ⅱ―2 特別教育

特別教育の実施方法を「単一会場で実施する場合」、「複数会場で同時に実施する場合」及び「個別の受講者に対して映像教材等を用いて実施する場合」について整理すると表2のとおりである。

(表2) 特別教育の実施方法


単一会場で実施する場合

複数会場で同時に実施する場合

個別の受講者に対して映像教材等を用いて実施する場合

1 受付

従前のとおり。

従前のとおり。

実施機関の事務所

2 学科教育

(1) 講師(当該教育に関し十分な知識及び経験を有する者に限る。以下表2において同じ。)が直接講義を行う場合 従前のとおり。

(2) 映像教材等により講義を行う場合

ア 映像教材等に出演する講師並びに当該映像教材等を作成する者及び監修する者が、いずれも当該教育に関し十分な知識及び経験を有すること。

イ 受講者の質問等に応答することができる講師を配置すること又は受講者から質問があった場合受付回答ができる体制があること。

ウ 受講者の受講状況を監視する職員の配置等対応を講ずること。

(1) 本部会場で講師が直接講義し、他の会場ではその映像により講義を行う場合

ア 受講者の質問等に応答する講師を配置すること又は受講者から質問があった場合受付回答ができる体制があること。

イ 他の会場では受講者の受講状況を監視する職員の配置等の対応を講ずること。

(2) 本部会場及び他の会場ともに映像教材等により講義を行う場合

ア 映像教材等に出演する講師並びに当該映像教材等を作成する者及び監修する者が、いずれも当該教育に関し十分な知識及び経験を有すること。

イ 受講者の質問等に応答することができる講師を配置すること又は受講者から質問があった場合受付回答ができる体制があること。

ウ 受講者の受講状況を監視する職員の配置等対応を講ずること。

(1) 映像教材等に出演する講師並びに当該映像教材等を作成する者及び監修する者が、いずれも当該教育に関し十分な知識及び経験を有すること。

(2) 質問等に応答することができる講師を配置すること又は受講者から質問があった場合受付回答ができる体制があること。

3 実技教育

従前のとおり。

(実施機関の講師と同一場所で対面により実施)

従前のとおり。

(実施機関の講師と同一場所で対面により実施)

従前のとおり。

(実施機関の講師と同一場所で対面により実施)

4 修了の確認

実施機関の管理者、講師等による確認

実施機関の管理者、講師等による確認

受講者が所定の時間、所定の内容を受講したことを確認し、そのことがわかる資料等を当該受講者を雇用する事業者に提供する必要があるが、確認の方法としては、次のような方法があること。

(1) 受講者を1か所に集合させない場合であっても、例えば、ビデオ会議ツール等を用い、リアルタイムで講師が受講状況を確認しながら教育を行う方法

(2) (1)と同様な場合で、管理者、教育実施者等がビデオ会議ツール等を用い、一定の時間間隔で受講者が適切に受講していることを確認するとともに、確認を行った際の受講者の受講状況を画像で保存しておく方法(別添3)

(3) 使用している映像教材等について、動画の再生記録やパソコンの操作記録等に基づき教育を実施する者が受講状況を確認する方法

(4) 上記(1)、(2)及び(3)のほか、教育時間について、教育を実施した者が合理的に証明できる方法

5 修了証の発行

実施した特別教育の内容が一部に限られる場合は、その範囲で修了証を発行すること。

実施した特別教育の内容が一部に限られる場合は、その範囲で修了証を発行すること。

実施した特別教育の内容が一部に限られる場合は、その範囲で修了証を発行すること。

6 設備、機材等

(1) 講師が直接講義を行う場合 従前のとおり。

(2) 映像教材等により講義を行う場合

ア 必要な映像教材等を使用するための設備、機材等を整備すること。

イ 設備、機材等の故障等に対応できる職員の配置等を行うこと。

(1) 本部会場で講師が直接講義し、他の会場ではその映像により講義を行う場合

ア 本部会場での講師の講義の状況を他の会場において視聴できる設備、機材等を整備すること。

イ 受講者からの質問について受付回答によらない場合、本部会場での講師の質問等への応答する状況をすべての会場の受講者が視聴できる設備、機材等を整備すること。

ウ 設備、機材等の故障等に対応できる職員の配置等を行うこと。

(2) 本部会場及び他の会場ともに映像教材等により講義を行う場合

ア 本部会場及び他の会場において視聴できる設備、機材等を整備すること。

イ 受講者からの質問について受付回答によらない場合、本部会場の講師が本部会場及び他の会場での質問等への応答する状況をすべての会場の受講者が視聴できる設備、機材等を整備すること。

ウ 設備、機材等の故障等に対応できる職員の配置等を行うこと。

(1) 個別の受講者に対して映像教材等を用いて講義を行うための設備、機材等を整備すること。

(2) 設備、機材等の故障等に対応できる職員の配置等を行うこと。

 

(別添1)

Ⅰ 技能講習における類型

インターネット等を介したeラーニング等により行われる技能講習の学科講習について、講師の配置などをもとに類型化すると次のとおりである。

1 単一会場での実施

(1) 講師が直接講義を行う場合 (類型1)

(2) 映像教材等により講義を行う場合 (類型2)

2 複数会場で同時に実施

(1) 本部会場で講義講師が直接講義し、他の会場ではその映像により講義を行う場合(ライブ配信方式)で、

ア 他の会場では受講者の質問等に応答する質問等応答講師を配置する場合 (類型3)

イ 他の会場では受講者の質問等に本部の講義講師が映像上で応答する場合(本部の講義講師が主体的に映像教材等を使用して講義を行い、その映像教材等を含め講義の状況を映像で各会場に流す場合を含む。)(他の会場の受講者について受講時間不足にならないようにするため、質疑応答の状況を他の会場の受講者が把握するための設備、機材等が必要) (類型4)

(2) 本部会場及び他の会場ともに映像教材等により講義を行う場合(録画配信方式)で、

ア 受講者の質問等に応答する質問等応答講師をすべての会場に配置する場合 (類型5)

イ 受講者の質問等に応答する質問等応答講師を本部会場に一人配置し、その質問等応答講師がすべての会場での受講者の質問等に映像上で応答する場合(他の会場の受講者について受講時間不足にならないようにするため、質疑応答の状況を他の会場の受講者が把握するための設備、機材等が必要) (類型6)

Ⅱ eラーニング等により行われる技能講習についての概略図

(類型1)単一会場(従来型)

(類型2)単一会場(映像教材等を活用)

図

zu

(類型3)複数会場(ライブ配信方式1)

(類型4)複数会場(ライブ配信方式2)

図

図

(類型5)複数会場(録画配信方式1)

(類型6)複数会場(録画配信方式2)

図

図

Ⅲ 各類型の実施可能性

Ⅰで取り上げた(類型1)から(類型6)までの類型について、各登録教習機関での技能講習の実施可能性等について整理すると次のとおりである。

(類型1)について 従来から行われてきた技能講習の学科講習の方法であり、インターネット等を介したeラーニング等により行われる技能講習には該当しない。

(類型2)について 類型1の方法において映像教材等を活用する方法であり、インターネット等を介したeラーニング等により行われる技能講習になじむ方法である。

(類型3)について 他の会場で質問等があり、その会場に配置された質問等応答講師が対応する場合、本部会場の講師の講義を止める必要があり、本部会場の講師が主体的に講義のペースを調整することができない。このため、所定の講習時間内に質問等の時間を組み込んだときは、質問等が予定より少なかった場合、講習時間が不足になることから、技能講習の学科講習の方法としては、適当とはいえない。

このことを避けるためには、質問等の時間を当初から別枠にし、所定の講習時間を超過した講習時間を設定する必要があるが、このような講習時間の設定は、多くの登録教習機関の技能講習の実施実態を勘案すると、一般的な方法にはなじまない。

(類型4)について 本部会場の講師が本部会場及び他の会場の受講者に対し、講義から質問等への応答まで主体的に一貫して行う方法であり、インターネット等を介したeラーニング等により行われる技能講習になじむ方法である。

ただし、質問等をしようとする受講者の指名や質問等の受付け等の調整を含め、質問等への対応を円滑に実施するためには、その実行可能性を考慮すると、すべての会場の受講者の総和を一定数以内とする必要があり、具体的には、おおむね100人以内とすることが目安になる。

なお、所定の講習時間を超過して、別枠の質疑応答のための講習時間をあらかじめ設定するとともに、全講習時間(所定の講習時間及び質疑応答のための講習時間)を通じて、各会場に監視者としての役割を兼務する質問等対応講師を、講義講師とは別に配置する場合は、この限りではないこと。

(類型5)について 映像教材等による講義であるため講義のペースを調整することができず、類型3と同様の理由により、一般的な方法にはなじまないこと。

なお、各会場の質問等対応講師が独立して主体的に進行を管理しながら、映像教材等による講義を行う場合は、類型5ではなく、会場ごとに類型2の講習が行われているものとみなすこととする。

(類型6)について 映像教材等による講義であるため講義のペースを調整することができず、類型3と同様の理由により、一般的な方法にはなじまないこと。

以上より、各登録教習機関で技能講習を実施する場合、現実的な方法は、類型2及び類型4に限られることになる。

 

(別添2)



 

別紙2

インターネット等を介したeラーニング等により行われる技能講習及び特別教育に関する質疑応答要領

Ⅰ 技能講習

1 通達の別表「教材の閲覧・視聴等の時間の担保」

(問)eラーニング等による技能講習における設備、機器等に不測の事態が生じないようにするための方策や生じた場合に講ずべき措置如何。

(答)ライブ配信方式又は録画配信方式による技能講習の実施中に、端末機器の故障、通信ネットワークの切断等の発生により、講習の継続が困難となり、講習範囲・講習時間の確保ができない事態となった場合等に備え、迅速な復旧体制の確立や講習時間の延長、再講習の実施等の対応をあらかじめ定めておくなど、技能講習の適切な実施に支障が生じないよう万全の措置を講じる必要がある。

2 通達の別表「映像教材等に出演する講師並びに映像教材等を作成する者及び監修する者」

(問)eラーニング等による技能講習において、映像教材又はウェブサイト動画等(以下「映像教材等」という。)を使用する場合、映像教材等に出演する講師並びに映像教材等を作成する者及び監修する者とは、登録教習機関とはどのような関係の者か。全く無関係の、例えば、市販のビデオ教材等を使用することは差し支えないか。

(答)通達において、映像教材等に出演する講師並びにこれを作成する者及び監修する者は、「各技能講習規程に定める講師の要件を満たすことが確認できること」とされている。また、これらの者と登録教習機関との間には、安衛法77条2項2号に基づき、常勤・非常勤、専属・非専属を問わず、個別に雇用契約、委託契約等何らかの明確な契約関係が存在しなければならない。市販のビデオ等を購入してこれを講師による講義に替えて使用することは、このような条件を担保できず認められない。

3 通達の別表「実技、修了試験等」

(問)eラーニング等による技能講習修了試験(学科・実技)は、どのように行うのか。

(答)通達において、修了試験は、「登録教習機関の監視者と同一場所で対面により実施する」ことが求められている。学科試験では、試験問題の配付・回収、試験時間の管理、不正防止のための巡回等を行う者を必ず配置することが必要であり、当該者を講師が兼務することは差し支えない。実技試験では、模範運転、添乗、採点等を行う者を配置し、当該者は熟練者、実技講習の講師等であることが必要である。

4 通達の記の2(2)ア及び別表「実施場所、質問対応」

(問)eラーニング等による技能講習の実施状況を実施管理者が把握することとされているが、具体的にどのような方法で行うのか。

(答)法令及び通達では、eラーニング等により技能講習を行う場合にも対面による方法と同等の教育効果を担保するため、実施管理者は技能講習の実施状況の把握やその管理を行うこととされており、その方法は、eラーニング等による場合と講師が同一の場所(会場)で対面による場合とで大きな相違はないものと考えられる。具体的には、実施管理者が、適宜会場を巡回するなどして直接把握・管理したり、会場の講師や監視者からの報告等を通じて実施状況を正確、かつ、確実に把握・管理できる方法によることが求められる。なお、修了試験の合否の判定及び修了者の決定等は実施管理者自ら行う必要があることに留意する必要がある。

5 通達の記の2(2)ア及び別表「実施場所、質問対応」

(問)eラーニング等により複数会場で技能講習の学科講習を同時に実施する場合において、実施状況の把握等のため、各会場に監視者の配置は必要か。その際、監視者は講師でなければならないか。また、実施状況の把握の方法として、webカメラでの会場全体の監視も認められるか。

(答)eラーニング等による技能講習においては、対面による方法と同等の教育効果を担保することが求められていることから、途中退出・居眠り・代理出席の防止などのため、各会場に講師又は講師以外の職員を監視者として配置することが必要である。ただし、受講者数が少ないなどの講習環境であって、webカメラでの監視でこれと同等の適切な受講態度の維持・確保が可能な場合にはこの限りでない。

6 通達の記の2(2)ア及び別表「実施場所、質問対応」

(問)eラーニング等による技能講習の学科講習の実施中、講習内容に関する受講者からの質問に対する応答はどのような方法で行わなければならないか。

(答)講師が講義中に適切に応答できるよう双方向性が確保されており、質疑応答の状況を他の会場の受講者が把握できるような方法とする必要がある。そのためには、質問等に係る講師及び受講者の発言の画像や音声がすべての会場の受講者に正確に伝わるような機器の設置・配置に留意しなければならない。

7 通達の別表「人数」

(問)eラーニング等による技能講習の学科講習における講師の配置に応じた定員如何。

(答)別紙1の「インターネット等を介したeラーニング等により行われる技能講習等の実施ガイドライン」のⅠの6参照。

8 通達・別表の記載事項外(労働局に対する申請、届出等)

(問)eラーニング等による技能講習を新たに開始しようとする場合、また、登録した会場以外の都道府県で実施しようとする場合、労働局に対してどのような届出・報告が必要となるか。また、映像教材等を使用することとし、そこに出演する講師は現在の講師以外の講師となるが、このことについても届出・報告が必要か。

(答)eラーニング等による技能講習を新たに開始しようとする場合等において、労働局に対して必要となる届出・報告等の概要は次のとおり。

1 登録教習機関として登録されている本部会場が所在する都道府県以外の都道府県に他の会場を設けて技能講習を行う場合には、当該他の会場の所在地を管轄する都道府県労働局長の登録を受けなければならない。(法77条1項、登録省令21条:登録の申請)

2 登録教習機関として登録を受けた都道府県で同一の区分でeラーニング等による技能講習を新たに開始しようとする場合における技能講習の実施方法及び講師の変更は、登録事項変更の届出の対象とならない。(法77条3項で準用する法47条の2、登録省令22条の2:登録の変更の届出)

3 ライブ配信方式や録画配信方式を新たに導入する場合には、技能講習の実施方法の変更を行うこととなり、業務規程を変更し都道府県労働局長に届出なければならない。一方、講師の新規選任・変更のある場合、講師の資格に変更がなければ、氏名は業務規程記載事項ではないため、業務規程変更の対象とならない。(法77条3項で準用する法48条1項、登録省令23条3項:業務規程の変更の届出)

4 eラーニング等による技能講習を新たに開始しようとする場合に、実施場所、受講定員、講師の氏名等の変更があるときには、これらは技能講習の実施に関する計画(講習実施計画)の記載事項となっているので、当該計画の変更及びその公表が必要となり、併せて、労働局へ報告することが望ましい。(法77条6項、登録省令23条の5:講習実施計画の変更の公表・報告)

5 eラーニング等による技能講習の新たな開始に伴い講師(別紙1の表1で講義講師と位置付けられた映像教材等に出演する講師並びに映像教材等を作成する者及び監修する者を含む。)の変更がある場合は、講師等の新規選任が毎事業年度終了後3か月以内に提出する事業報告の付記事項とされているので、これに該当するときは報告する必要がある。(法77条3項で準用する法50条4項)

6 労働局又は労働基準監督署から、法の施行のため必要があると認められ、報告を求められた場合には、これに対応しなければならない。(法100条2項:報告等)

9 通達・別表の記載事項外(労働局に対する申請、届出等)

(問)法人の支部・支社等である登録教習機関が、受講者不在の本部・本社等の会場で講義を行う講師をライブ配信方式の技能講習の講師に充てる場合、本部・本社等の会場の所在地を管轄する都道府県労働局に登録の必要はあるか。

(答)配信先である支部・支社等の会場(現に、受講者に対して技能講習が行われている場所)については、当然にその所在地を管轄する都道府県労働局の登録が必要である。一方、法人から支部・支社等に権限が委任され、支部・支社等が主体となって講師の確保や技能講習の業務の管理等を行っている場合は、講師のみで受講者不在の本部・本社等の会場については、その所在地を管轄する都道府県労働局に登録する必要がないが、当該支部・支社等の責任において適切に講師の確保や技能講習の業務の管理等を行う必要がある。なお、既に登録済みの機関は、「技能講習を行う場所」以外でも同一の都道府県内であれば技能講習を行うことできることとされているなど、登録に関する平成16年3月30日付け厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課長事務連絡の別紙3の関係部分及び平成17年9月30日付け同事務連絡の別紙の関係部分に留意する必要がある。

Ⅱ 特別教育

1 通達の記の2(1)ア

(問)教育時間の確認の方法として、受講者から受講報告書を提出させ、これにより確認する方法は認められるか。

(答)受講者による自己申告のみでは認められない。

2 通達の記の2(1)イ及び別表「映像教材等に出演する講師並びに映像教材等を作成する者及び監修する者」

(問)映像教材等に出演する講師並びに映像教材等を作成する者及び監修する者に関する要件の定めはあるのか。

(答)いずれも法令上資格要件は定められていないが、特別教育の科目について、十分な知識及び経験を有する者でなければならない。

3 通達の記の2(1)ウ及び別表「実施場所、質問対応」

(問)質疑を受付け回答できる体制とは、具体的にどのような措置を講ずれば良いのか。

(答)受講者からの質問に対して確実に回答できる仕組みを整備するとともに、当該仕組みを受講者に周知することが望ましい。このような措置を講ずることにより、教育時間中の質疑応答に限らず、一定の期限を設けるなどして教育時間終了後に直接又は電話等による質問の受付・回答等の方法によることも差し支えない。

4 通達・別表の記載事項外(受講状況の記録)

(問)受講状況の記録はメモでもよいか。

(答)受講状況の記録の方法等については、法令等において、様式等は定められていない。一方、労働安全衛生規則第38条に基づき特別教育を行ったときは、受講者、科目等の記録を作成し3年間保存することとされているので、散逸のおそれもあり、様式を定めて各受講者について確実に記録しておくことが望ましい。

5 通達の記の2(1)及び別表全般(通達の適用される安全衛生教育等)

(問)安全衛生教育(再教育)については、特別教育のガイドラインと同等と解釈してよいか。

(答)法第60条の2の安全衛生教育(再教育)については、通達本文及び別表で個別に記載されていないが、通達記の2の(1)は、同(2)以外の安全衛生教育等(通達では、厚生労働省がカリキュラム等を定める労働災害の防止のために必要な安全衛生教育及び研修とされている。)に関して示されたものであり、その中に含まれるので、原則として、特別教育と同一のものとみなしてガイドラインを適用して差し支えない。

ただし、安全衛生教育については、「危険又は有害な業務に現に就いている者に対する安全衛生教育に関する指針」(平成元年5月22日安全衛生教育指針公示第1号)中、Ⅲの2において、「講義方式、事例研究方式、討議方式等教育の内容に応じて効果の上がる方法とする。」されていることから、討議方式の方法によって教育が実施される科目が含まれる場合には、本ガイドラインによるほか、通達の別表中、「職長等の教育」に関する「討議方式として実施する教育」の項に示されている「同一時間に参加した受講者相互のやりとりが可能となるよう双方向性が確保されていること」に留意すること。

 

別紙3

eラーニング等により行われる技能講習等の実施ガイドライン等における用語・略語一覧

用語・略語

説明

通達

令和3年1月25日付け基安安発0125第2号、基安労発0125第1号、基安化発0125第1号「インターネット等を介したeラーニング等により行われる労働安全衛生法に基づく安全衛生教育等の実施について」をいう。

eラーニング等

インターネットその他の高度情報通信ネットワークを利用して行う通信制の職業訓練等をいい、オンラインセミナー、ウェブ講習、リモート教育等と呼ばれている。〔通達本文を参照〕

映像教材等

映像教材又はウェブサイト動画等、動画ファイルをいう。

同時かつ双方向

リアルタイムで送信・受信ができる環境をいう。

ライブ配信方式

情報通信機器を通して、講師が講習を行う本部会場(講師のみで受講者がいないスタジオ等の場合を含む。)及びそれ以外の会場(他の会場)において同時かつ双方向に講習を行う方式をいい、サテライト方式を含む。〔令和2年12月10日警察庁交通局運転免許課長通達を参照〕

録画配信方式

情報通信機器を通して、講師が講習を行う会場(本部会場)以外の会場(他の会場)において動画ファイルを再生して講習を行う方式をいう。〔令和2年12月10日警察庁交通局運転免許課長通達を参照〕

サテライト方式

本部会場において行う講習を、各地に設けた教室(他の会場)に、インターネット等を利用し音声及び映像を映し出すことによって、本部会場及び他の会場で同時に行う方式をいう。ライブ配信方式のうち、本部会場には受講者のいないスタジオ等を含まず、本部会場及びそれ以外の会場(他の会場)がともに受講者に対して講習が行われる方式である。〔平成23年3月15日基安安発0315第3号を参照〕

講義講師

労働安全衛生法第77条第2項第2号に規定される者で、当該機関との何らかの契約関係の下に、受講者に講義を行う講師をいう。

質問等応答講師

労働安全衛生法第77条第2項第2号に規定される者で、当該機関との何らかの契約関係の下に、受講者の質問等に応答する講師をいう。

応答する

同時かつ双方向に応答することをいう。

本部会場・他の会場

複数会場で講習を行う場合、講師が講習を実際に行っている等配信元となる会場を本部会場といい、本部会場からの配信を受けて講習を行う会場を他の会場という。

令和3年1月25日基安安発0125第2号・基安労発0125第1号・基安化発0125第1号

(都道府県労働局労働基準部長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課長・労働衛生課長・化学物質対策課長通知)

<編注:略。通達名をクリックして表示>>