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ボイラー等の開放検査周期認定要領に係る留意事項について
令和3年3月29日基安安発0329第1号
(都道府県労働局労働基準部安全主務課長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課長通知)
標記について、「ボイラー等の開放検査周期に係る認定制度について」(令和3年3月29日付け基発0329第8号)をもって「ボイラー等の開放検査周期認定要領」(以下「認定要領」という。)を定めたところであるが、下記事項に留意の上、その円滑な運用に努められたい。
なお、平成20年4月1日付け基安安発第0401001号は廃止する。
おって、登録性能検査機関の長に対して別添のとおり通知したので、了知されたい。
記
1 開放検査周期(2年)の認定に関する事項
(1) 所轄労働基準監督署長が行う新規の認定の審査は、労働者死傷病報告、災害調査復命書、事故報告、臨検監督記録等に基づき、認定要領のⅣの第1の1の認定を受けようとする者に係る要件の(1)及び(2)を重点的に行うこと。
認定要領のⅣの第1の2を含め、それ以外の要件の審査については、認定要領のⅤの第2の1(2)に基づいて行われた事前審査の結果を尊重すること。
なお、審査に当たって、特に必要と判断される場合を除き、申請事業場に対し現地調査等を行う必要はないこと。
(2) 認定要領のⅣの第1の2のなお書の運用は、別紙の「認定要領のⅣの第1の2のなお書、Ⅳの第2の1(1)のなお書、Ⅳの第3の1のなお書及びⅣの第4の1のなお書並びにⅣの第2の1(2)のイ及びウの運用基準について」(以下「運用基準」という。)により行うものとすること。
(3) 認定要領のⅤの第2の2(1)の変更認定の申請のうち、次のア又はイに該当するものは、事前審査を要せず、所轄労働基準監督署長が変更認定を行うこと。
ア 認定要領のⅤの第2の2(1)のウのみに係る場合であって、対象となるボイラー等が運用基準によってなお書に該当すると判断できるもの
イ 認定要領のⅤの第2の1(1)のうち組織(安全管理、運転管理及び保全管理に係るものをいう。)並びに運転管理及び保全管理に係る連絡・指示体制等(要員の配置及び業務分担を含む。以下「組織等」という。)のみに係る場合
(4) 上記(3)のイの場合については、次のとおり処理すること。
ア 当該変更により現行と同等以上の安全性が確保されることを明らかにするものとして、変更に伴う組織図、体制図、要員配置、業務分担等に関する書類を添付させること。
イ 当該変更認定の斉一化を図るため、現行と同等以上の安全性が確保されるか否かが明らかである場合を除き、事前に都道府県労働局を通じて本省安全課と協議すること。
(5) 認定要領のⅤの第2の2(1)のアの「軽微な変更」には次のものが該当すること。
ア ボイラー及び圧力容器安全規則(昭和47年労働省令第33号)第41条及び第76条の変更届に係るもの
イ 組織等における部、課、室等の名称のみの変更
ウ 組織等における部、課、室等の統廃合(各要員の業務量(安全管理、運転管理及び保全管理に係る業務量以外の業務量を含む。以下同じ。)が増加しない場合に限る。)
エ 組織等に係る要員の増加(各要員の業務量が増加しない場合に限る。)
オ 交代制の仕組みを変更するなど組織等に係る要員の勤務体制の変更(各要員の業務量が増加しない場合に限る。)
カ 保全管理の一部を子会社に委託していたものを、子会社が親会社に統合されることにより親会社での一元的な管理に変更するもの(保全管理を行う各要員の業務量が増加しない場合に限る。)
キ 自動制御装置等の一部変更(制御機構に影響を与えない場合に限る。)
(6) 認定要領のⅤの第2の3(1)の「1(1)のア及びウからカまでに掲げる事項がⅣの第1の要件に適合する旨を説明する書類」には、組織、規程、体制、基準、手順等を説明した書類(以下「規程類等」という。)は含まれないこと。
2 開放検査周期(4年)に係る要件関係
(1) 認定要領のⅣの第2の1(1)のなお書及びⅣの第2の1(2)のイ及びウの運用については、別紙の運用基準により行うこと。
(2) 認定要領のⅤの第3の4(2)の「1(1)のイからケまでに掲げる事項がⅣの第2の要件に適合する旨を説明する書類」には、規程類等は含まれないこと。
3 開放検査周期(6年又は8年)に係る要件関係
(1) 認定要領のⅣの第3の1のなお書の運用については、別紙の運用基準により行うこと。
(2) 認定要領のⅤの第4の4(2)の「1(1)のイからクまでに掲げる事項がⅣの第3の要件に適合する旨を説明する書類」には、規程類等は含まれないこと。
4 開放検査周期(12年)に係る要件関係
(1) 認定要領のⅣの第4の1のなお書の運用については、運用基準により行うこと。
(2) 認定要領のⅤの第5の4(2)の「1(1)のイからシまでに掲げる事項がⅣの第4の要件に適合する旨を説明する書類」には、規程類等は含まれないこと。
5 承継の取扱いについて
(1) 開放検査周期(2年)の認定関係
ア 開放検査周期(2年)の認定を受けている事業場の事業者が、その行う事業の全部又は一部を譲渡し、又は事業者について相続、合併若しくは分割があったときは、当該事業の移転を受けた事業者は所轄労働基準監督署長による承継認定を受けることにより、開放検査周期(2年)の認定事業場の地位を承継できること。ただし、当該事業の移転を受けた事業者が、認定要領のⅤの第2の5(1)に掲げる取消事由に該当する場合はこの限りでないこと。
イ 上記アにより、開放検査周期(2年)認定事業場の地位を承継しようとする者は、事業の移転後速やかに、別紙様式1号の承継認定申請書に、事業の移転の理由を証する書面及び認定要領のⅤの第2の5(1)に掲げる取消事由に該当しないことを説明する書類を添えて、所轄労働基準監督署長に申請しなければならないこと。なお、事業の移転の理由を証する書面は原則として、営業譲渡の場合には契約書、合併及び分割の場合には登記簿謄本とすること。
ウ 事業の移転により、認定要領のⅤの第2の2(1)に該当する変更がある場合は、承継の認定申請に併せて、変更の認定申請を行うことができること。
エ 所轄労働基準監督署長は、承継の可否について当該申請者及び登録性能検査機関に通知すること。
(2) 開放検査周期(4年)の認定関係
ア 開放検査周期(4年)の認定を受けている事業場の事業者が、その行う事業の全部又は一部を譲渡し、又は事業者について相続、合併若しくは分割があったときは、当該事業の移転を受けた事業者は、所轄労働基準監督署長による承継認定を受けることにより、開放検査周期(4年)認定事業場の地位を承継できること。ただし、当該事業の移転を受けた事業者が、認定要領のⅤの第3の6(1)に掲げる取消事由に該当する場合はこの限りでない。
イ 上記アにより、開放検査周期(4年)の認定事業場の地位を承継しようとする事業者は、事業の移転後速やかに、別紙様式2号の承継認定申請書に、認定要領のⅤの第3の6(1)に掲げる取消事由に該当しないことを説明する書類を添えて、所轄労働基準監督署長に申請しなければならないこと。
ウ 事業の移転により、認定要領のⅤの第3の2(1)に該当する変更がある場合は、承継の認定申請に併せて、変更の認定申請を行うことができること。
エ 所轄労働基準監督署長は、承継の可否について、承継申請者及び登録性能検査機関に通知すること。
(3) 開放検査周期(6年又は8年)の認定関係
ア 開放検査周期(6年又は8年)の認定を受けている事業場の事業者が、その行う事業の全部又は一部を譲渡し、又は事業者について相続、合併若しくは分割があったときは、当該事業の移転を受けた事業者は、所轄労働基準監督署長による承継認定を受けることにより、開放検査周期(6年又は8年)認定事業場の地位を承継できること。ただし、当該事業の移転を受けた事業者が、認定要領のⅤの第4の6(1)に掲げる取消事由に該当する場合はこの限りでない。
イ 上記アにより、開放検査周期(6年又は8年)の認定事業場の地位を承継しようとする事業者は、事業の移転後速やかに、別紙様式2号の承継認定申請書に、認定要領のⅤの第4の6(1)に掲げる取消事由に該当しないことを説明する書類を添えて、所轄労働基準監督署長に申請しなければならないこと。
ウ 事業の移転により、認定要領のⅤの第4の2(1)に該当する変更がある場合は、承継の認定申請に併せて、変更の認定申請を行うことができること。
エ 所轄労働基準監督署長は、承継の可否について、承継申請者及び登録性能検査機関に通知すること。
(4) 開放検査周期(12年)の認定関係
ア 開放検査周期(12年)の認定を受けている事業場の事業者が、その行う事業の全部又は一部を譲渡し、又は事業者について相続、合併若しくは分割があったときは、当該事業の移転を受けた事業者は、所轄労働基準監督署長による承継認定を受けることにより、開放検査周期(12年)認定事業場の地位を承継できること。ただし、当該事業の移転を受けた事業者が、認定要領のⅤの第5の6(1)に掲げる取消事由に該当する場合はこの限りでない。
イ 上記アにより、開放検査周期(12年)の認定事業場の地位を承継しようとする事業者は、事業の移転後速やかに、別紙様式2号の承継認定申請書に、認定要領のⅤの第5の6(1)に掲げる取消事由に該当しないことを説明する書類を添えて、所轄労働基準監督署長に申請しなければならないこと。
ウ 事業の移転により、認定要領のⅤの第5の2(1)に該当する変更がある場合は、承継の認定申請に併せて、変更の認定申請を行うことができること。
エ 所轄労働基準監督署長は、承継の可否について、承継申請者及び登録性能検査機関に通知すること。
別紙
認定要領のⅣの第1の2のなお書、Ⅳの第2の1(1)のなお書、Ⅳの第3の1のなお書及びⅣの第4の1のなお書並びにⅣの第2の1(2)のイ及びウの運用基準について
1 認定要領のⅣの第1の2のなお書、Ⅳの第2の1(1)のなお書、Ⅳの第3の1のなお書及びⅣの第4の1のなお書並びにⅣの第2の1(2)のイ及びウの運用基準については次により行うこと。
(1) 「交換前のボイラー等と同種同形式」について
検査証に記載されるボイラー、第一種圧力容器が次の分類により交換前後で同じであること。
ボイラー
① 水管ボイラー
② 強制循環ボイラー
③ 貫流ボイラー
④ 立形ボイラー
⑤ 横煙管式ボイラー
⑥ 炉筒煙管式ボイラー
⑦ 鋳鉄製組合式ボイラー
⑧ 温水ボイラー
⑨ 廃熱ボイラー
⑩ その他のボイラー
第一種圧力容器
① 蒸煮器
② 加硫器
③ 消毒器
④ 精錬器(染色器を含む。)
⑤ 液体加熱器(熱交換器を含む。)
⑥ 反応器
⑦ 蒸発器
⑧ 蓄熱器
⑨ その他の第一種圧力容器
(2) 「材料及び性能が同等程度」について
① 交換後の材料が交換前よりも耐食性に優れている場合は交換前と同等程度とみなして差し支えないこと。
② 性能のうち、最高使用圧力及び内容積(熱交換器にあっては胴側と管側を合わせたもの)については、交換後のものが交換前のものの0.8倍から1.5倍までの場合、また伝熱面積については交換前のものより小さいか又は1.5倍までのものの場合は、同等程度とみなして差し支えないこと。
(3) 「交換前のボイラー等と当該ボイラー等の使用条件が同等程度」について
保有する流体が同じで、交換後の使用温度、使用圧力が交換前よりも高くない場合は同等程度とみなして差し支えないこと。
2 レイアウトの変更等のために同一プラント内で移設し、廃止及び設置を行ったボイラー等であって同等程度の使用条件で使用されるものは、認定要領のⅣの第1の2のなお書、Ⅳの第2の1(1)のなお書、Ⅳの第3の1のなお書又はⅣの第4の1のなお書と同様の取り扱いとして差し支えないこと。
また、この場合の変更の認定は、認定要領のⅤの第2の2(1)のウ、Ⅴの第3の2(1)のウ、Ⅴの第4の2(1)のウ又はⅤの第5の2(1)のウの変更に該当するものとすること。
別紙様式1号 ボイラー等の開放検査周期(2年)認定事業場承継認定申請書
別紙様式2号 ボイラー等の開放検査周期(○年)認定事業場承継認定申請書
別添
○ボイラー等の開放検査周期認定要領に係る留意事項について
令和3年3月29日基安安発0329第2号
(登録性能検査機関の長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課長通知)
標記について、「ボイラー等の開放検査周期に係る認定制度について」(令和3年3月29日付け基発0329第8号)をもって「ボイラー等の開放検査周期認定要領」(以下「認定要領」という。)を定めたところですが、その運用に当たり下記事項に留意されるようお願いします。
なお、平成20年4月1日付け基安安発第0401001号は廃止します。
記
<記については本通達の記と同一内容ですので省略>