img1 img1 img1

◆トップページに移動 │ ★目次のページに移動 │ ※文字列検索は Ctrl+Fキー  

通達:有機溶剤中毒予防規則第1条等の適用について

 

有機溶剤中毒予防規則第1条等の適用について

平成29年3月24日事務連絡

(都道府県労働局労働基準部長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部化学物質対策課長通知)

 

有機溶剤中毒予防規則(昭和47年労働省令第36号。以下「有機則」という。)及び特定化学物質障害予防規則(昭和47年労働省令第39号。以下「特化則」という。)に関する疑義について、下記の通り回答したので了知されたい。

 

 有機溶剤混合物(特別有機溶剤について準用する場合を含む。)が5%を超えて含有するか否か判断する際に、その成分(※)ごとの裾切り値はどのように考えるべきか。

平成24年10月26日付け基発1026第6号、雇児発1026第2号「労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令及び労働安全衛生規則等の一部を改正する省令の施行について」の記の第2の2の(2)のイなお書きに示されるエチルベンゼンと同様か。

(※)

・有機則第1条第1項第2号に規定する「有機溶剤を当該混合物の重量の五パーセントを超えて含有するもの」の各「有機溶剤」

・有機則第1条第1項第3号ハに規定する各「イに掲げる物」

・有機則第1条第1項第4号ハに規定する各「イに掲げる物」及び各「前号イに掲げる物」

・特化則別表第1第37号ロに規定する各特別有機溶剤

 貴見の通り、エチルベンゼン以外の有機溶剤や特別有機溶剤についても、平成24年10月26日付け通達のエチルベンゼンと同様に、各化学物質に係る労働安全衛生法に基づく表示や通知により、各化学物質を含有している旨の情報提供を受けない含有量である場合には、各規定における各有機溶剤又は各特別有機溶剤に該当しないものとして取り扱われたい。

したがって、労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号。以下「安衛則」という。)別表第2の区分と有機溶剤の区分が異なる化学物質があるが、有機溶剤の区分ごとの含有量の多少にかかわらず、安衛則別表第2の区分ごとに同表により除外されない含有量の場合は、各有機溶剤の対象とすること。

なお、安衛則別表第2で区分される化学物質の内訳について、有機溶剤に該当する異性体の含有量が不明な場合は、それを明らかにするよう指導するとともに、明らかにならない場合は当該明らかにならない含有量の全部が有機溶剤に該当する成分だとして取り扱って指導を行うこと。

 

参考表 労働安全衛生規則別表第2と有機溶剤の区分が異なるものの対比表

労働安全衛生規則別表第2の区分

異性体

有機溶剤か否か

CAS No.

ブタノール

1―ブタノール

有機溶剤

71―36―3

2―ブタノール

有機溶剤

78―92―2

イソブチルアルコール

有機溶剤

78―83―1

ターシャリブチルアルコール

75―65―0

酢酸ブチル

酢酸ノルマル―ブチル

有機溶剤

123―86―4

酢酸イソ―ブチル

有機溶剤

110―19―0

酢酸セカンダリ―ブチル

105―46―4

酢酸プロピル

酢酸ノルマル―プロピル

有機溶剤

109―60―4

酢酸イソ―プロピル

有機溶剤

108―21―4

酢酸ペンチル

酢酸ノルマル―ペンチル

有機溶剤

628―63―7

酢酸イソ―ペンチル

有機溶剤

123―92―2

酢酸―2―ペンチル

626―38―0

酢酸―3―ペンチル

620―11―1

酢酸―1,1―ジメチルプロピル

625―16―1

酢酸―2―メチルブチル

624―41―9

酢酸―2,2―ジメチルプロピル

926―41―0