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通達:特定化学物質障害予防規則の規定に基づく厚生労働大臣が定める性能等の一部を改正する告示の適用等について

 

特定化学物質障害予防規則の規定に基づく厚生労働大臣が定める性能等の一部を改正する告示の適用等について

平成25年1月23日基発0123第1号

(都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局長通知)

 

労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令(平成24年政令第241号。以下「改正政令」という。)及び労働安全衛生規則等の一部を改正する省令(平成24年厚生労働省令第143号。以下「改正省令」という。)の施行に伴い、特定化学物質障害予防規則の規定に基づく厚生労働大臣が定める性能等の一部を改正する告示(平成24年厚生労働省告示第604号)が平成24年12月28日に公示され、一部を除き、平成25年1月1日から適用されたところである。その趣旨、内容等については下記のとおりであるので、関係者への周知徹底を図るとともに、その運用に遺漏なきを期されたい。

 

第1 改正の趣旨

本告示は、「平成23年度管理濃度等検討会」において検討された結果及びその報告書を踏まえ、改正政令により特定化学物質に追加されたインジウム化合物、エチルベンゼン並びにコバルト及びその無機化合物の管理濃度等を定めるとともに、作業環境測定機関が作業環境測定に使用する機器並びに作業環境測定士試験の科目及び講習の科目について所要の改正を行ったものである。

 

第2 改正の要点

1 特定化学物質障害予防規則の規定に基づく厚生労働大臣が定める性能(昭和50年労働省告示第75号。以下「性能告示」という。)及び特定化学物質障害予防規則第八条第一項の厚生労働大臣が定める要件(平成15年厚生労働省告示第378号。以下「稼働告示」という。)の一部改正について

インジウム化合物並びにコバルト及びその無機化合物を製造し、又は取り扱う作業場に設ける局所排気装置の性能要件及び稼働要件として、それぞれ制御風速及び抑制濃度を定めたこと。

2 作業環境測定基準(昭和51年労働省告示第46号。以下「測定基準」という。)の一部改正について

(1) 試料採取方法及び分析方法について(測定基準別表関係)

作業環境測定におけるインジウム化合物、エチルベンゼン並びにコバルト及びその無機化合物の試料採取方法及び分析方法を定めたこと。

(2) エチルベンゼン有機溶剤混合物中のエチルベンゼンの測定の特例について(測定基準第13条第3項関係)

特定化学物質障害予防規則(昭和47年労働省令第39号。以下「特化則」という。)第36条の5において準用する有機溶剤中毒予防規則(昭和47年労働省令第36号。以下「有機則」という。)第28条第2項の規定に基づく作業環境測定におけるエチルベンゼンの濃度の測定について、測定基準第13条第2項各号に掲げる有機溶剤を主成分とする混合物として製造され、又は取り扱われる場合に限り、所轄労働基準監督署長の許可を受けたときは、検知管方式等によることを認めたこと。なお、この場合であっても、1以上の測定点において(1)の方法による測定を同時に行う必要があること。

3 作業環境評価基準(昭和63年労働省告示第79号。以下「評価基準」という。)の一部改正について

(1) 管理濃度の設定について(評価基準別表関係)

エチルベンゼン並びにコバルト及びその無機化合物の管理濃度を定めたこと。

(2) エチルベンゼン有機溶剤混合物に係る評価方法について(評価基準第2条第4項関係)

特化則第36条の5において準用する有機則第28条の2第1項の規定に基づくエチルベンゼン有機溶剤混合物に係る作業環境測定結果の評価方法については、混合有機溶剤に係る評価方法と同様としたこと。

4 作業環境測定法施行規則第五十四条第二号の規定に基づき厚生労働大臣の定める基準(昭和51年労働省告示第9号。以下「測定機器基準」という。)の一部改正について

作業環境測定法施行規則(昭和50年労働省令第20号)別表第4号の作業場について作業環境測定を行うことができる作業環境測定機関として登録を受けるために必要な機器等に、「誘導結合プラズマ質量分析装置」(ICP―MS)を加えたこと。

5 作業環境測定士規程(昭和51年労働省告示第16号。以下「測定士規程」という。)の一部改正について

(1) 作業環境測定士試験の「別表第3号の作業場の作業環境について行う分析の技術」の科目の範囲及び作業環境測定士となるための講習の「別表第3号の作業場の作業環境について行う分析の実務」の科目の範囲に、それぞれエチルベンゼンの分析に関する理論及びエチルベンゼンの分析を加えたこと。

(2) 作業環境測定士試験の「別表第4号の作業場の作業環境について行う分析の技術」の科目の範囲及び作業環境測定士となるための講習の「別表第4号の作業場の作業環境について行う分析の実務」の科目の範囲に、それぞれインジウム化合物並びにコバルト及びその無機化合物の分析に関する理論及び方法、並びにインジウム化合物並びにコバルト及びその無機化合物の分析を加えたこと。

6 その他

所要の規定の整備を行ったこと。

 

第3 細部事項

1 測定基準関係

(1) 試料採取方法及び分析方法について(測定基準別表関係)

インジウム化合物については、労働者の肺胞に沈着する微小な粉じんによる重篤な肺疾患のおそれが指摘されているため、肺胞に沈着する量を念頭に置いて作業環境管理を行う必要があることから、インジウム化合物の試料採取方法は、一定の特性を有する分粒装置を用いる方法としたこと。

また、インジウム化合物は、特に有害性が高く、高精度の濃度測定に基づき厳密に作業環境の管理を行う必要があることから、インジウム化合物の分析方法は、「誘導結合プラズマ質量分析方法」(誘導結合プラズマ質量分析装置を用いる分析方法をいう。以下同じ。)としたこと。

なお、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP―AES)を用いる分析方法は、インジウム化合物については、測定基準第10条第1項の「これと同等以上の性能を有する分析方法」には当たらないこと。

(2) エチルベンゼン有機溶剤混合物に係る測定の特例について(測定基準第13条第3項関係)

改正政令により、エチルベンゼン有機溶剤混合物に係る作業環境測定は平成26年1月1日から実施が義務付けられるが、本告示による改正後の測定基準第13条第3項の「測定結果の評価」には、平成25年1月1日から同年12月31日までの間に、本告示による改正後の測定基準及び評価基準に定める方法により行ったエチルベンゼン有機溶剤混合物に係る作業環境測定の結果の評価が含まれること。したがって、本告示による改正後の同項の所轄労働基準監督署長の許可の申請は、平成27年1月1日以降に可能となるものであること。

また、本告示による改正後の測定基準第13条第3項は、平成26年1月1日から適用されること。

2 評価基準関係

インジウム化合物については、特に有害性が高く、労働者の吸入によるばく露を相当程度低減する必要があるが、作業環境管理に係る技術水準も踏まえ、管理濃度に基づく作業環境の管理を義務付けるのではなく、作業環境中のインジウムの濃度に応じた呼吸用保護具の着用を義務付けること等により、労働者の健康障害防止を図ることとしたこと。

3 測定機器基準関係

インジウム化合物の分析方法を「誘導結合プラズマ質量分析方法」としたことに伴い、作業環境測定法施行規則別表第4号の作業場の作業環境測定を行うことができる作業環境測定機関に必要な機器等として「誘導結合プラズマ質量分析装置」を追加したものであること。

なお、本告示による改正後の測定機器基準は、平成25年7月1日から適用されること。また、平成25年7月1日時点で作業環境測定機関として登録を受けている者に係る基準及び同日前になされた登録の申請に係る基準については、なお従前の例によることとしたこと。

4 測定士規程関係

測定士規程第3条の誘導結合プラズマ質量分析方法による分析の実務は、試料の調製方法、測定結果の解析方法等、適切に作業環境測定を実施するための留意事項を取り扱うものであること。

 

第4 関係通達の一部改正

昭和51年2月18日付け基発第206号「作業環境測定機関が設置すべき機器及び設備を定める告示の施行について」の一部を次のように改正する。

二の(四)の表に次のように加える。

誘導結合プラズマ質量分析装置

高周波プラズマにより試料をイオン化する機能と質量を分析する機能を備えるもの

2 昭和54年7月26日付け基発第382号通達の一部改正

昭和54年7月26日付け基発第382号「労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令及び粉じん障害防止規則の施行について」の一部を次のように改正する。

第三の二二(五)及び(六)中「第三項」を「第八項」に改め、第三の二二(七)中「第三項」を「第八項」に、「作業環境測定基準」を「測定基準」に改め、第三の二二(八)中「第三項」を「第八項」に改める。

平成2年7月17日付け基発第461号「作業環境測定特例許可について」の一部を次のように改正する。

本文を次のように改める。

粉じん障害防止規則(昭和五四年労働省令第一八号。以下「粉じん則」という。)第二六条第三項並びに作業環境測定基準(昭和五一年労働省告示第四六号。以下「測定基準」という。)第一〇条第三項及び第一三条第三項の規定に基づく所轄労働基準監督署長の許可については、下記によることとするので、その運用に遺憾のないようにされたい。

1(5)中「掲げる有機溶剤」の下に「(エチルベンゼンを含む。以下同じ。)」を加える。

5を7とし、4を6とし、3(3)ホ中「第二号」の下に「又は粉じん則様式第四号」を加え、3を5とし、2中「。以下「申請書」という。」を削り、2(1)イ中「の概要」を削り、「から(ハ)まで」を「及び(ロ)」に改め、「複数の有害業務」の下に「(粉じん作業は含まない。)」を加え、(イ)を削り、「(ロ)」を「(イ)」とし、「(ハ)」を「(ロ)」とし、2(2)中「第二条第四項第二号(第一〇条第五項及び」を「第一〇条第五項第二号(」に改め、2を3とし、3の次に次のように加える。

4 作業環境測定結果摘要書(測定基準様式第二号)の記載事項

摘要書の「氏名又は名称」の欄は、二種類以上の有機溶剤を含有する混合物(エチルベンゼンを含有するものに限る。)について特定化学物質障害予防規則(昭和四七年労働省令第三九号)第三六条の五において準用する有機則第二八条第二項の規定による測定を行った場合には、当該測定を行った全ての者の氏名又は名称を記入すること。

1の次に次のように加える。

2 粉じん測定特例許可申請書(粉じん則様式第三号)の記載事項等

(1) 「申請に係る単位作業場所における粉じん作業」の欄は、粉じん則別表第二の号別及び別添二の区分に対応する作業形態を記載すること。

(2) 粉じん則第二六条第四項第二号の図面については、当該単位作業場所における粉じん業務の概要が分かるものとし、申請に係る期間の各測定に係るものをすべて添付させること。

別表を別添のとおり改める。

平成17年3月31日付け基発第0331017号「屋外作業場等における作業環境管理に関するガイドラインについて」の一部を次のように改正する。

別添1「屋外作業場等における作業環境管理に関するガイドライン」の3(2)中「(5)」を「(4)及び(5)」に改め、3(4)中「第36号」の下に「。以下「有機則」という。」を、「をいう。)」の下に「及び特定化学物質障害予防規則(昭和47年労働省令第39号。以下「特化則」という。)第2条の2第1号に規定するエチルベンゼン塗装業務(同令第36条の5に掲げるエチルベンゼン有機溶剤混合物に係るものに限る。)」を加え、「同規則」を「有機則」に改め、6(1)イ(イ)中「第2号4から」を「第2号3の2から」に、「14、15」を「13の2から15まで」に、「特定化学物質障害予防規則(昭和47年労働省令第39号)」を「特化則」に改め、6(2)イ(イ)中「4から」を「3の3から」に、「14、15」を「13の2から15まで」に改める。

別表第1中「116 1―ブロモブタン」の項を「119 1―ブロモブタン」の項とし、「19 コールタール」の項から「115 1―ブロモ―3―クロロプロパン」の項までを3項ずつ繰り下げ、「18 五酸化バナジウム」の項を「20 五酸化バナジウム」の項とし、同項の次に次のように加える。

21 コバルト及びその無機化合物

コバルトとして0.02mg/m3

別表第1中「17 クロロメチルメチルエーテル」の項を「19 クロロメチルメチルエーテル」の項とし、「7 エチレンイミン」の項から「16 クロム酸及びその塩」の項までを2項ずつ繰り下げ、「6 石綿」の項の次に次のように加える。

7 インジウム化合物

8 エチルベンゼン

20ppm

[別添]

別表

有機溶剤

t値

メチルシクロヘキサノール

イソペンチルアルコール

エチレングリコールモノ―ノルマル―ブチルエーテル

シクロヘキサノール

オルト―ジクロルベンゼン

メチルシクロヘキサノン

酢酸ノルマル―ブチル

酢酸ノルマル―プロピル

酢酸イソブチル

酢酸ノルマル―ペンチル

酢酸イソペンチル

二―ブタノール

クレゾール

イソプロピルアルコール

イソブチルアルコール

1

シクロヘキサノン

一―ブタノール

エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート

スチレン

テトラクロルエチレン

キシレン

酢酸エチル

エチルベンゼン

アセトン

メチルエチルケトン

N・N―ジメチルホルムアミド

酢酸イソプロピル

メタノール

一・一・一―トリクロルエタン

3

エチレングリコールモノエチルエーテル

メチルイソブチルケトン

クロルベンゼン

酢酸メチル

エチルエーテル

トルエン

一・二―ジクロルエチレン

10

メチル―ノルマル―ブチルケトン

テトラヒドロフラン

一・四―ジオキサン

ノルマルヘキサン

一・一・二・二―テトラクロルエタン

トリクロルエチレン

30

一・二―ジクロルエタン

ジクロルメタン

四塩化炭素

100

クロロホルム

300

エチレングリコールモノメチルエーテル

1000

二硫化炭素

3000