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非常用発電機用に設置されている燃料貯蔵タンクに係る労働安全衛生法の適用について
平成20年10月16日基安化発第1016002号
(都道府県労働局労働基準部長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部化学物質対策課長通知)
標記について、高知労働局労働基準部長からの別紙1の照会に対し、別紙2のとおり回答したので了知されたい。
別紙1
○非常用発電機用に設置されている燃料貯蔵タンクに係る労働安全衛生法の適用について
平成20年10月15日高労基発第29号
(厚生労働省労働基準局安全衛生部化学物質対策課長あて高知労働局労働基準部長通知)
当局管内に下記1の非常用発電機用の燃料貯蔵タンクが設置されていますが、この設備に対する労働安全衛生法の適用については、下記2のとおり取り扱ってよろしいかお伺いします。
記
1 非常用発電機用に設置されている燃料貯蔵タンクの概要
本貯蔵タンクは、常時無人であるマイクロ波無線中継局における停電に備えた非常用発電機(ディーゼルエンジン)用に設置されているものであり、その仕様は以下のとおりである。
(1) 使用燃料 軽油
(2) 最大貯蔵量 990リットル
2 照会事項
(1) 当該貯蔵タンクが化学設備に該当するか如何。
化学設備については、労働安全衛生法施行令(以下、「安衛令」という。)第9条の3第1号において、「化学設備(別表第1に掲げる危険物(火薬類取締法第2条第1項に規定する火薬類を除く。)を製造し、若しくは取り扱い、又はシクロヘキサノール、クレオソート油、アニリンその他の引火点が65度以上の物を引火点以上の温度で製造し、若しくは取り扱う設備で、移動式以外のものをいい、アセチレン溶接装置、ガス集合溶接装置及び乾燥設備を除く。第15条第1項第5号において同じ。)及びその附属設備」と規定されており、別表1の四の4において引火性の物として「軽油」が規定されている。
また、昭和42年2月6日付け基発第122号において、「「化学設備」の具体例としては、(中略)貯蔵タンク等の容器本体並びにこれらの容器本体に附属する(中略)の部分がある。」とされている。
このため、当該貯蔵タンクは、軽油を取り扱う貯蔵タンクであることから、安衛令第9条の3第1項の化学設備に該当するものである。
(2) 当該貯蔵タンクは、労働安全衛生法第88条第2項に基づく計画の届出等の対象に該当するか如何。
労働安全衛生法(以下、「安衛法」という。)第88条第2項に基づく計画の届出等の対象としては、労働安全衛生規則(以下、「安衛則」という。)第88条に基づく、別表7の三において、「化学設備(配管を除く。)(製造し、若しくは取り扱う危険物又は製造し、若しくは取り扱う引火点が六十五度以上の物の量が厚生労働大臣が定める基準に満たないものを除く。)」と規定されており、厚生労働大臣が定める基準としては、昭和47年9月30日労働省告示第114号により、「軽油500リットル」とされている。
また、昭和47年11月7日付け基発第714号において、「化学設備において製造し、又は取り扱う危険物の量とは、(中略)危険物を貯蔵するものにあっては、当該危険物の最大貯蔵量(以下略)」とされている。
さらに、昭和47年9月18日付け基発第601号の1において、「別表第7の機械等の種類の欄の「化学設備」とは、安衛令第15条第4号[現行=安衛令第9条の3第1号]の化学設備をいい、(以下略)」とされている。
このため、当該貯蔵タンクは、(1)により化学設備であり、かつ、最大貯蔵量が500リットル以上であることから安衛法第88条第2項に基づく計画の届出等の対象に該当するものである。
別紙2
○非常用発電機用に設置されている燃料貯蔵タンクに係る労働安全衛生法の適用について(回答)
平成20年10月16日基安化発第1016001号
(高知労働局労働基準部長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部化学物質対策課長通知)
平成20年10月15日付け高労基発第29号により照会のあった標記については、貴見のとおり取り扱って差し支えない。