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通達:「派遣労働者に係る労働条件及び安全衛生の確保について」の一部改正について

 

「派遣労働者に係る労働条件及び安全衛生の確保について」の一部改正について

平成27年9月30日基発0930第5号

(都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局長通知)

 

労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部を改正する法律(平成27年法律第73号)の施行に伴い、派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針(平成11年労働省告示第137号。以下「派遣元指針」という。)及び派遣先が講ずべき措置に関する指針(平成11年労働省告示第138号。以下「派遣先指針」という。)の一部が改正され、本日から適用することとされたところである。

改正後の派遣元指針及び派遣先指針を踏まえ、平成21年3月31日付け基発第0331010号「派遣労働者に係る労働条件及び安全衛生の確保について」の一部を別添のとおり改正したので、了知の上、取扱いに遺漏なきを期されたい。


別添

○派遣労働者に係る労働条件及び安全衛生の確保について

平成21年3月31日基発第0331010号

(都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局長通知)

改正 平成25年 3月28日基発0328第6号

同 27年 9月30日基発0930第5号

 

派遣労働者の労働条件及び安全衛生の確保については、これまでも派遣元事業主及び派遣先事業主の双方に対して、その責任区分に対応した労働基準法(以下「労基法」という。)、労働安全衛生法(以下「安衛法」という。)等の遵守徹底や、労働契約法(以下「労契法」という。)の周知徹底を図ってきたところであるが、依然として法定労働条件の履行確保上の問題がみられるほか、派遣労働者の数が増加する中で派遣労働者に係る労働災害が近年増加しており、また解雇や雇止めをめぐる紛争の防止も課題となっている。

また、今般、労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和60年法律第88号)(以下「労働者派遣法」という。)の改正に伴い、「派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針」(平成11年労働省告示第137号。以下「派遣元指針」という。)及び「派遣先が講ずべき措置に関する指針」(平成11年労働省告示第138号。以下「派遣先指針」という。)が改正されたところである。

このため、派遣労働の実態並びに改正後の派遣元指針及び派遣先指針を踏まえ、派遣労働者の労働条件及び安全衛生の確保に当たり派遣元事業主及び派遣先事業主が各自、又は両者が連携して実施すべき重点事項等について、下記のとおり取りまとめたので、職業安定行政の需給調整部署とも連携を図りつつ、監督指導、個別指導、集団指導等によりこの内容を徹底し、派遣労働者の労働条件及び安全衛生の確保に遺憾なきを期されたい。

 

第1 派遣労働者の労働条件及び安全衛生の確保に係る基本的な考え方

派遣労働者にも当然に労基法、安衛法、労契法等の労働基準関係法令は適用され、原則として派遣労働者と労働契約関係にある派遣元事業主がその責任を負うものであるが、派遣労働者の危険又は健康障害を防止するための措置など労働者派遣の実態から派遣元事業主に責任を問いえない事項、派遣労働者の保護の実効を期する上から派遣先事業主に責任を負わせることが適切な事項については、労働者派遣法第3章第4節に定める労基法等の適用に関する特例等(以下「特例」という。)によって派遣先事業主に責任を負わせることとし、派遣元事業主と派遣先事業主との間で適切に責任を区分して派遣労働者の保護を図っているところである。

しかしながら、この特例についていまだ十分に理解がなされていないことや派遣元事業主と派遣先事業主との連携が十分に図られていないことなどから、労働時間管理が適正になされず割増賃金が支払われない、機械等の安全措置が講じられていない、雇入れ時や作業内容変更時の安全衛生教育や健康診断が実施されていない等の問題がみられるほか、特例が適用されない事項についても、賃金の不適正な控除、就業規則の未作成、安全衛生管理体制の未整備等の問題が認められる。

派遣労働者の労働条件及び安全衛生の確保に当たっては、派遣元事業主及び派遣先事業主が、自らの責任を十分に理解しそれぞれの義務を果たすとともに、労働者派遣契約の相手方の責任についても互いに理解し、その上で適切な連携を図ることが重要となるものである。特に、派遣労働者の安全衛生を確保するためには、派遣先事業主が派遣労働者の危険又は健康障害を防止するための措置を現場の状況に即し適切に講ずることが重要である。

このため、派遣労働の実態等を踏まえ、派遣労働者の労働条件及び安全衛生の確保に当たり派遣元事業主及び派遣先事業主が各自、又は両者が連携して実施すべき重点事項等について取りまとめたものであり、労働基準行政としては、派遣元事業主又は派遣先事業主に対し、これらの事項を中心にその責任に応じて適切に派遣労働者の労働条件及び安全衛生の確保を図るべきことを指導することとするものであること。

 

第2 派遣労働者の労働条件の確保に係る重点事項

1 派遣元の使用者が実施すべき重点事項

派遣元の使用者は、自らが労働契約を締結しており、労基法等の適用についても原則として派遣元の使用者が責任を負うことを踏まえ、労働条件の枠組みを確立し、派遣労働者の労働条件の確保を図る必要があること。

(1) 契約期間(労基法第14条、労契法第17条第2項)

派遣元の使用者は、労基法第14条に基づく「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」(平成15年厚生労働省告示第357号。以下「雇止めに関する基準」という。)に基づき、有期労働契約(期間の定めのある労働契約をいう。以下同じ。)を1回以上更新し、かつ、雇入れの日から起算して1年を超えて継続勤務している派遣労働者との有期労働契約を更新しようとする場合には、当該契約の実態及び当該労働者の希望に応じて、契約期間をできる限り長くするよう努めなければならないこと。

また、有期労働契約により派遣労働者を使用する場合には、労契法第17条第2項により、その労働契約により労働者を使用する目的に照らして、必要以上に短い期間を定めることにより、その労働契約を反復して更新することのないよう配慮しなければならないこと。

(2) 労働条件の明示(労基法第15条)

派遣元の使用者は、派遣労働者と労働契約を締結するに際し、賃金、労働時間、労働契約の期間に関する事項(労働契約の期間の定めの有無並びに定めがある場合にはその期間及び更新する場合の基準)を始めとした労働条件の明示を確実に行うこと。

なお、この労働条件の明示は、労働者派遣法第34条第1項に定める就業条件の明示と併せ行って差し支えないが、それぞれの明示すべき内容は異なる部分もあることから、就業条件の明示のみをもって労働条件の明示に代えることはできないこと。

(3) 賃金の支払

ア 賃金の控除(労基法第24条)

法令に別段の定めがある場合を除き、賃金の一部を控除して支払うためには、労使協定を締結する必要があること。

ただし、この労使協定を締結していたとしても、そもそも使途が不明であるもの、一部の使途は明らかであるが控除額の合計が実際に必要な費用に比して均衡を欠くもの等、事理明白でないものについては、これを控除した場合には労基法第24条違反となること。

イ 最低賃金(最低賃金法第13条、第18条)

派遣労働者の最低賃金については、派遣先の事業の事業場の所在地を含む地域について決定された地域別最低賃金が適用されること。

また、派遣先の事業又は派遣先の事業の同種労働者の職業について特定最低賃金が適用されている場合には、派遣労働者についても当該特定最低賃金が適用されるものであること。

(4) 休業手当(労基法第26条)

派遣元の使用者が、使用者の責に帰すべき事由により派遣労働者を休業させる場合には、休業手当を支払わなければならないこと。ここで、「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当するか否かの判断は、派遣元の使用者について行うものであること。

労働者派遣契約の中途解除(労働者派遣契約の契約期間が満了する前に行われる労働者派遣契約の解除をいう。以下同じ。)により派遣労働者を休業させた場合には、一般に使用者の責に帰すべき事由による休業に該当し、派遣労働者に対し、休業手当を支払わなければならないこと。

また、派遣元指針において、

① 派遣元事業主は、派遣労働者の責に帰すべき事由以外の事由により行われた労働者派遣契約の中途解除に当たって、新たな就業機会の確保ができない場合は、まず休業等を行い、当該派遣労働者の雇用の維持を図るようにするとともに、休業手当の支払等の労基法等に基づく責任を果たすこと

② 派遣元事業主は、派遣先との労働者派遣契約の締結に当たって、派遣先の責に帰すべき事由による労働者派遣契約の中途解除に伴い、少なくとも、派遣元事業主が派遣労働者を休業させること等を余儀なくされることにより生ずる損害である休業手当等に相当する額以上の額について、損害の賠償を派遣先が行うよう定めることを、派遣先に対して求めること

とされていることに留意すること。

なお、派遣先指針において、労働者派遣契約の解除に伴い派遣元事業主が派遣労働者を休業させること等を余儀なくされたことにより生じた派遣元事業主の損害の賠償を派遣先が行わなければならない旨定められていることにも、派遣元の使用者は留意すること。

(5) 労働時間(労基法第32条、第36条等)

派遣中の労働者については、派遣先の事業のみを当該労働者を使用する事業とみなして、労基法上の労働時間、休日及び休憩に係る規定を適用するとされているが、派遣元の使用者においても、次に掲げる事項に留意すること。

ア 複数の派遣先事業場で働く派遣労働者に係る法定労働時間の遵守

派遣元の使用者は、複数の派遣先の事業場において就労する派遣労働者について、派遣先の使用者が労働者派遣契約に従って派遣労働者を労働させたときに労働時間に関する法令に抵触することがないよう、累計労働時間を把握、管理すること。

イ 派遣就業時間以外の労働時間

派遣中の労働者が派遣就業をした時間(以下「派遣就業時間」という。)以外の点呼等の時間、移動時間、研修時間等の時間については、派遣労働者が派遣元の使用者の指揮監督下にあるものと認められる場合には、派遣元の使用者が、これを労働時間として適正に把握、管理すること。

ウ 時間外労働・休日労働協定の締結、届出

派遣先の使用者が派遣労働者に時間外労働又は休日労働(以下「時間外労働等」という。)を行わせる場合には、派遣元の事業場において時間外労働・休日労働協定(以下「36協定」という。)を締結し、届け出なければならないこと。

また、派遣元の使用者は、派遣先の使用者が36協定の範囲を超えて時間外労働等を行わせることがないよう、情報提供等の必要な措置を講ずること。

さらに、協定当事者としての労働者の過半数を代表する者の選出は、労働基準法施行規則第6条の2の規定を踏まえ、適正に行われる必要があること。

(6) 割増賃金(労基法第37条、3(2)参照)

派遣元の使用者は、派遣就業時間を派遣先の使用者や派遣労働者から確認する体制を整え、当該労働時間数に自らの指揮監督下にあった労働時間数を加えた時間数に応じ、適正に割増賃金等を支払うこと。

(7) 年次有給休暇(労基法第39条、3(3)参照)

派遣元の使用者は、派遣労働者に対して法定の年次有給休暇を与えなければならないこと。

また、時季変更権は、派遣元の使用者が自らの事業の正常な運営を妨げる場合に行使できるものであることから、派遣先の事業の運営に係る事情は直ちにはその行使の理由とはならないものであること。

さらに、派遣元の使用者は、代替労働者を派遣する、派遣先の使用者と業務量の調整を行う等により、派遣先の事情によって派遣労働者の年次有給休暇の取得が抑制されることのないようにすること。

(8) 就業規則等の作成及び周知(労基法第89条、第106条)

派遣労働者とそれ以外の労働者を合わせて常時10人以上の労働者を使用する派遣元の使用者は、派遣労働者にも適用される就業規則を作成しなければならないこと。

また、派遣元の使用者は、就業規則のほか賃金控除協定等の労使協定の内容等について、労働基準法施行規則第52条の2に定める方法により労働者に周知する必要があるが、同規則に定める掲示若しくは備付け又は磁気ディスク等への記録及びその内容を確認できる機器の設置の方法については、派遣中の労働者に関しては原則としてこれを派遣先の各作業場において行うものであり、これが行えない場合には、書面の交付の方法によって周知すること。

なお、新たに雇い入れる者については、労働契約締結時の労働条件の書面による明示と併せて周知することが適当であること。

(9) 解雇及び雇止め

ア 解雇(労契法第16条、第17条第1項及び第19条、労基法第20条等)

有期労働契約により派遣労働者を使用する場合には、やむを得ない事由がある場合でなければ、契約期間中に解雇することができないこと。派遣元の使用者は、派遣先との間の労働者派遣契約が中途解除された場合でも、そのことが直ちに「やむを得ない事由」に該当するものではないことに留意すること。その際、派遣先指針において、上記(4)なお書きのとおり、休業手当の支払等、労働者派遣契約の解除に伴い生じた派遣元事業主の損害の賠償を派遣先が行わなければならない旨定められていることをも踏まえ、派遣元の使用者は契約期間中の解雇について「やむを得ない事由」があるかを検討すべきであること。

また、派遣元の使用者は、派遣労働者をやむを得ず解雇する場合には、30日前の解雇予告又は解雇予告手当の支払等の手続を適正に行わなければならないこと。

なお、派遣元指針において、

① 派遣元事業主は、派遣労働者の責に帰すべき事由以外の事由によって労働者派遣契約の中途解除が行われた場合には、当該労働者派遣契約に係る派遣先と連携して、当該労働者派遣契約に係る派遣労働者の新たな就業機会の確保を図り、これができない場合は、まず休業等を行い、派遣労働者の雇用の維持を図るようにすること

② やむを得ない事由によりこれができない場合において、当該派遣労働者を解雇しようとするときであっても、労契法の規定を遵守することはもとより、解雇予告、解雇予告手当の支払等労基法等に基づく責任を果たすこと

③ 派遣元事業主は、無期雇用派遣労働者(労働者派遣法第30条の2第1項に規定する無期雇用派遣労働者をいう。以下同じ。)の雇用の安定に留意し、労働者派遣が終了した場合において、当該労働者派遣の終了のみを理由として当該労働者派遣に係る無期雇用派遣労働者を解雇してはならないこと

④ 派遣元事業主は、有期雇用派遣労働者(労働者派遣法第30条第1項に規定する有期雇用派遣労働者をいう。以下同じ。)の雇用の安定に留意し、労働者派遣が終了した場合であって、当該労働者派遣に係る有期雇用派遣労働者との労働契約が継続しているときは、当該労働者派遣の終了のみを理由として当該有期雇用派遣労働者を解雇してはならないこと

とされていることに留意すること。

イ 雇止め

派遣元の使用者は、雇止めに関する基準に基づき、派遣労働者との間の有期労働契約(当該契約を3回以上更新し、又は雇入れの日から起算して1年を超えて継続して勤務している労働者に係るものに限り、あらかじめ当該契約を更新しない旨明示されているものを除く。)を更新しないこととしようとする場合においては、少なくとも当該契約の期間の満了する日の30日前までに雇止めの予告を行うこと。

また、労契法第19条において、最高裁判所判決で確立している雇止めに関する判例法理(いわゆる雇止め法理)を規定し、次の場合に雇止めを認めず、有期労働契約が締結又は更新されたものとみなすこととされていることに留意すること。

① 有期労働契約が反復して更新されたことにより、雇止めをすることが解雇と社会通念上同視できると認められる場合

② 労働者が有期労働契約の契約期間の満了時にその有期労働契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由が認められる場合

(10) 有期労働契約の期間の定めのない労働契約への転換(労契法第18条)

有期労働契約が5年を超えて反復更新された場合は、有期契約労働者(有期労働契約を締結している労働者をいう。(11)において同じ。)の申込みにより無期労働契約(期間の定めのない労働契約をいう。(11)において同じ。)に転換させる仕組みが設けられていること。

なお、派遣元指針において、派遣元事業主が、その雇用する有期雇用派遣労働者について、当該有期雇用派遣労働者からの労契法第18条第1項の規定による期間の定めのない労働契約の締結の申込みを妨げるために、当該有期雇用派遣労働者に係る有期労働契約の更新を拒否し、また空白期間(同条第2項に規定する空白期間をいう。)を設けることは、同条の規定の趣旨に反する脱法的な運用であることとされていることに留意すること。

(11) 期間の定めがあることによる不合理な労働条件の禁止(労契法第20条)

有期契約労働者と無期契約労働者(無期労働契約を締結している労働者をいう。以下この(11)において同じ。)の労働条件が相違する場合において、期間の定めがあることによる不合理な労働条件を禁止するものとされていること。その際、不合理性の判断は、有期契約労働者と無期契約労働者との間の労働条件の相違について、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下この(11)において「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、個々の労働条件ごとに判断されるものであること。とりわけ、通勤手当、食堂の利用、安全管理などについて労働条件を相違させることは、職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して特段の理由がない限り合理的とは認められないと解されるものであること。

なお、派遣元指針において、有期雇用派遣労働者の通勤手当に係る労働条件が、期間の定めがあることにより同一の派遣元事業主と無期労働契約を締結している労働者の通勤手当に係る労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労契法第20条の規定により、職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならないこととされていることに留意すること。

2 派遣先の使用者が実施すべき重点事項

派遣先の使用者は、自らが派遣労働者に指揮命令を行うという派遣労働の実態から、労基法上の労働時間、休日、休憩等に係る責任を派遣先の使用者が負うことを踏まえ、派遣労働者の労働条件の確保を図る必要があること。

(1) 労働時間の把握(労基法第32条等)

派遣中の労働者については、派遣先の事業のみを当該労働者を使用する事業とみなして労働時間に係る規定を適用していることから、派遣先の使用者は、派遣中の労働者に係る労働時間を適正に把握すること。

なお、労働時間の把握に当たっては、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」(平成13年4月6日付け基発第339号)に留意すること。

(2) 時間外労働・休日労働(労基法第32条、第36条等、3(2)参照)

派遣先の使用者が派遣労働者に時間外労働等を行わせる場合には、派遣元の事業場において締結され、届け出られた36協定の範囲内でなければならず、これを超えて時間外労働等を行わせた場合には、派遣先の使用者が労基法第32条違反となること。

このため、派遣先の使用者は、派遣元の事業場において締結された36協定の内容等を把握し、時間外労働等についてはこれを踏まえて行わせなければならないこと。

3 派遣元の使用者と派遣先の使用者との連携

派遣元の使用者及び派遣先の使用者は、それぞれの責任区分に応じた労働条件の確保を図る必要があり、これを円滑に実施するためには、両者の適切な連絡調整等が重要であること。

(1) 適正な労働者派遣契約の締結

派遣元事業主及び派遣先事業主は、労働者派遣契約を締結するに当たり、当該労働者派遣契約に従って派遣労働者を労働させた場合に労働基準関係法令に抵触することがないよう、労働者派遣契約の内容について相互に十分に確認すること。

また、派遣元指針及び派遣先指針において、労働者派遣契約の締結に当たって、休業手当の支払等、労働者派遣契約の中途解除に伴い生じた派遣元事業主の損害の賠償を派遣先が行うよう定めることとされていることにも留意すること。

なお、労働者派遣法第44条第3項等において、労働者派遣契約に従って派遣労働者を労働させたときに派遣先が労基法第32条等に抵触することになる場合には、派遣元事業主に対して労働者派遣を禁止しており、これに違反する場合には罰則の特例措置も定められていること。

(2) 労働時間に係る連絡体制の確立

派遣先の使用者が派遣元の事業場で締結される36協定の内容等派遣労働者の労働時間の枠組みを適切に把握し、また、派遣元の使用者が派遣労働者の実際の労働時間を適切に把握できるよう、派遣元の使用者及び派遣先の使用者は、労働時間に係る連絡体制を確立すること。

具体的には、

① 労働時間の枠組みについて、派遣先の使用者は、派遣元の事業場において締結された36協定の内容等について派遣元の使用者に情報提供を求め、派遣元の使用者は当該情報提供を行う

② 実際の労働時間について、派遣元の使用者は、割増賃金等の計算に当たり、派遣先における実際の労働時間について派遣先の使用者に情報提供を求め、派遣先の使用者は適正に把握した労働時間を正確に通知する

等の体制を整えること。

その際、派遣元指針及び派遣先指針において、派遣元事業主と派遣先事業主は、労働時間等に係る連絡体制を確立することとされていること、さらに、②について、労働者派遣法第42条第1項及び第3項において、派遣先事業主は派遣先管理台帳に派遣就業をした日ごとの始業・終業時刻及び休憩時間を記載し、これを派遣元事業主に通知しなければならないとされており、派遣先指針においてもその旨明記されていることにも留意すること。

(3) 年次有給休暇の取得に係る協力体制の整備等

派遣元の使用者及び派遣先の使用者は、派遣労働者が年次有給休暇の取得を請求した場合の手続等をあらかじめ定めるとともに、派遣元の使用者が派遣労働者に年次有給休暇を与えるため、代替労働者の派遣、派遣先における業務量の調整等の対応を取ることができる体制を確立することが望ましいこと。

なお、派遣先の使用者は当該調整等に協力し、派遣元の使用者が派遣中の労働者に対して適切に年次有給休暇を与えることができるよう配慮することが望ましいこと。

 

第3 派遣労働者の安全衛生の確保に係る重点事項

1 派遣元事業者が実施すべき重点事項

派遣元事業者は、雇入れ時の安全衛生教育、一般健康診断の実施等の安衛法上の措置を講ずる必要があること。

(1) 派遣労働者を含めた安全衛生管理体制の確立(安衛法第10条、第12条、第13条、第18条等)

派遣労働者を含めて常時使用する労働者数を算出し、それにより算定した事業場の規模等に応じて、①総括安全衛生管理者、衛生管理者、産業医等の選任等、②衛生委員会の設置等を行うこと。

(2) 安全衛生教育の実施等(安衛法第59条、3(1)(2)参照)

派遣労働者は一般の労働者に比べて業務の経験年数が短く、労働災害発生率が相対的に高いことに鑑み、危険有害業務の有無にかかわらず、当該派遣労働者の作業内容に即した実効ある安全衛生教育を確実に実施する必要があること。

ア 雇入れ時の安全衛生教育の適切な実施

派遣労働者を雇い入れたときは、当該派遣労働者に対し、遅滞なく雇入れ時の安全衛生教育を適切に行うこと。

イ 作業内容変更時の安全衛生教育の適切な実施

派遣労働者の派遣先事業場を変更する等その作業内容を変更したときは、当該派遣労働者に対し、遅滞なく作業内容変更時の安全衛生教育を適切に行うこと。

また、派遣先事業場において派遣労働者の作業内容が変更された場合には派遣先事業者が作業内容変更時の安全衛生教育を行うこととされているが、当該作業内容の変更を把握した場合には、派遣先事業者が行った作業内容変更時の安全衛生教育の実施結果(作業内容を変更した対象労働者、変更した業務内容、実施した安全衛生教育の内容及び時間)を書面等により確認すること。

ウ 安全衛生教育の内容等

雇入れ時及び作業内容変更時(以下「雇入れ時等」という。)の安全衛生教育は、当該業務に関して、作業内容や取り扱う機械等、原材料等の取扱い方法、それらの危険性又は有害性等に応じて、派遣労働者の安全又は衛生を確保するために必要な内容及び時間をもって行うこと。

そのため、これらの情報について派遣先事業者から事前に入手するとともに、教育カリキュラムの作成支援、講師の紹介や派遣、教育用テキストの提供、教育用の施設や機材の貸与など派遣先事業者から必要な協力を求めること。

エ 派遣先事業者に安全衛生教育の実施を委託した場合の対応

派遣先事業者に対し、雇入れ時等の安全衛生教育の実施を委託した場合は、その実施結果を書面等により確認すること。

オ 特別教育の実施の確認

特別教育が必要な一定の危険又は有害な業務に派遣労働者が従事する場合には、派遣先事業者が行った当該業務に係る特別教育の実施結果を書面等により確認すること。

(3) 就業制限(安衛法第61条、3(2)参照)

派遣労働者が就業制限業務に従事することが予定されているときには、当該業務に係る有資格者を派遣すること。

(4) 健康診断の実施及びその結果に基づく事後措置

ア 一般健康診断(安衛法第66条第1項に基づく健康診断をいう。以下同じ。)の実施及びその結果に基づく事後措置(3(3)参照)

常時使用する派遣労働者に対し、一般健康診断を実施し、その結果に基づく事後措置を講ずること。

イ 特殊健康診断(安衛法第66条第2項及び第3項に基づく健康診断をいう。以下同じ。)の結果の保存及び通知

派遣労働者に関する特殊健康診断の結果の記録の保存は、派遣先事業者が行わなければならないが、派遣労働者については、派遣先が変更になった場合にも、当該派遣労働者の健康管理が継続的に行われるよう、労働者派遣法第45条第11項の規定に基づき、派遣元事業者は、派遣先事業者から送付を受けた当該記録の写しを保存しなければならないこと。

また、派遣元事業者は、当該記録の写しに基づき、派遣労働者に対して特殊健康診断の結果を通知しなければならないこと。

さらに、派遣元事業主は、派遣先が行った特殊健康診断の結果に基づく就業上の措置の内容に関する情報の提供を求めること。

ウ 作業の記録の入手・保存

派遣元事業者は、特定化学物質障害予防規則(昭和47年労働省令第39号。以下「特化則」という。)第38条の4又は石綿障害予防規則(平成17年厚生労働省令第21号。以下「石綿則」という。)第35条の規定に基づき派遣先事業者が作成し保存する、一定の有害業務に従事する派遣労働者に係る作業の記録について、その写しの提供を求め、派遣元事業者においても保存するとともに、当該記録を当該派遣労働者の健康管理に活用するよう努めること。

(5) 長時間にわたる労働に関する面接指導等(安衛法第66条の8、第66条の9)

派遣労働者の時間外・休日労働時間に応じて、時間外・休日労働時間が1月当たり100時間を超える派遣労働者であって申出を行ったものに係る医師による面接指導等を適切に実施すること。

(6) 心理的な負担の程度を把握するための検査等(安衛法第66条の10)

常時使用する派遣労働者に対し、心理的な負担の程度を把握するための検査(以下「ストレスチェック」という。)及び面接指導等を適切に実施すること。

(7) 派遣労働者が労働災害に被災した場合の対応

ア 労働者死傷病報告の提出等(安衛法第100条)

派遣労働者が労働災害に被災したことを把握した場合、派遣先事業者から送付された所轄労働基準監督署に提出した労働者死傷病報告の写しを踏まえて労働者死傷病報告を作成し、派遣元の事業場を所轄する労働基準監督署に提出すること。

イ 労働災害の再発防止対策(3(2)参照)

派遣労働者が労働災害に被災した場合、派遣先事業者から当該労働災害の原因や対策について必要な情報提供を求め、雇入れ時等の安全衛生教育に活用するとともに、当該労働災害に係る業務と同種の業務に従事する派遣労働者にこれらの情報を提供すること。

2 派遣先事業者が実施すべき重点事項

派遣労働者の安全衛生を確保するためには、派遣先事業者が、派遣労働者は一般的に経験年数が短いことに配慮し、派遣労働者の危険又は健康障害を防止するための措置等を現場の状況に即し適切に講ずることが重要であること。

(1) 派遣労働者を含めた安全衛生管理体制の確立(安衛法第10条、第11条、第12条、第13条、第17条、第18条等)

派遣労働者を含めて常時使用する労働者数を算出し、それにより算定した事業場の規模等に応じて、

① 総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、産業医等を選任し、派遣労働者の安全衛生に関する事項も含め、必要な職務を行わせること

② 安全衛生委員会等を設置し、派遣労働者の安全又は衛生に関する事項も含め、必要な調査審議を行うこと。

(2) 危険又は健康障害を防止するための措置の適切な実施(安衛法第20条、第22条等)

機械等の安全措置等、派遣労働者の危険又は健康障害を防止するための措置を現場の状況に即し適切に実施すること。

(3) 危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づく措置の実施(安衛法第28条の2)

派遣労働者が従事する作業について、危険性又は有害性等の調査を実施し、その結果に基づき、機械の本質安全化等、リスク低減措置を講ずること。

(4) 安全衛生教育の実施等(安衛法第59条)

ア 雇入れ時等の安全衛生教育の実施状況の確認

派遣労働者を受け入れたときは、派遣元事業者による雇入れ時等の安全衛生教育について、当該派遣労働者が従事する業務に関する安全又は衛生を確保するために必要な内容の教育が実施されているか等、その実施結果を派遣元事業者に書面等により確認すること。

イ 作業内容変更時の安全衛生教育の適切な実施

派遣労働者を異なる作業に転換したときや作業設備、作業方法等について大幅な変更があったとき等、その作業内容を変更したときは、当該派遣労働者に対し、作業内容変更時の安全衛生教育を行うこと。また、当該教育は、派遣労働者が従事する業務に関する安全又は衛生を確保するために必要な内容及び時間をもって行うこと。

ウ 特別教育の適切な実施

特別教育が必要な一定の危険又は有害な業務に派遣労働者を従事させるときは、当該派遣労働者が当該業務に関する特別教育を既に受けた者か等を確認し、当該派遣労働者に対し、必要な特別教育を適切に行うこと。また、その実施結果を派遣元事業者に書面等により報告すること。

エ 派遣先事業場における禁止事項の周知

立入禁止場所等の派遣先事業場において禁止されている事項について、派遣労働者に対し、周知を行うこと。

(5) 安全な作業の確保

ア 就業制限業務に係る資格の確認(安衛法第61条、3(2)参照)

就業制限業務に派遣労働者を従事させるときは、当該派遣労働者が資格を有していることを確認すること。

イ 安全な作業マニュアル等の作成

派遣労働者が従事する作業について安全な作業マニュアルや手順書(以下「マニュアル等」という。)を作成するよう努めること。

ウ 派遣労働者の作業状況の確認

派遣労働者がマニュアル等により適切な作業を行えるよう、適時作業状況を確認する者を定め、その者に必要な指揮を行わせるよう努めること。

エ 標識、警告表示の掲示等

立入禁止場所、危害を生ずるおそれのある箇所等には、わかりやすい標識や警告表示の掲示を行うこと。

オ 安全衛生活動への配慮

派遣先事業場が実施している危険予知活動、安全衛生改善提案活動、健康づくり活動等の安全衛生活動に派遣労働者が参加できるよう配慮すること。

(6) 特殊健康診断の実施及びその結果に基づく事後措置等

ア 特殊健康診断の実施及びその結果に基づく事後措置

一定の有害業務に常時従事する派遣労働者に対しては、当該業務に係る特殊健康診断を実施し、その結果に基づく事後措置を講ずること。

また、労働者派遣法第45条第10項の規定に基づき、派遣先事業者は、特殊健康診断の結果の記録の写しを派遣元事業者に送付しなければならないこと。

さらに、派遣先事業者は、特殊健康診断の結果に基づき就業上の措置を実施したときは、派遣元事業主に対し、当該措置の内容に関する情報を提供すること。

イ 作業の記録の情報提供

派遣先事業者は、特化則第38条の4又は石綿則第35条の規定に基づき、一定の有害業務に従事する派遣労働者に係る作業の記録を作成するとともに、これを保存しなければならないこと。また、当該記録を派遣元事業者における派遣労働者の健康管理に活用することができるようにするため、これを派遣元事業者に情報提供するよう努めること。

(7) ストレスチェック結果に基づく集団ごとの集計・分析(安衛則第52条の14)

ストレスチェック結果に基づく集団ごとの集計・分析については、職場単位で実施することが重要であることから、派遣先事業者においては、派遣先事業場における派遣労働者も含めた一定規模の集団ごとにストレスチェック結果を集計・分析するとともに、その結果に基づく措置を実施することが望ましいこと。

(8) 健康に関する情報に基づく派遣労働者に対する不利益な取扱いの禁止

次に掲げる派遣先事業者による派遣労働者に対する不利益な取扱いについては、一般的に合理的なものとはいえないため、派遣先事業者はこれを行ってはならないものとすること。なお、不利益な取扱いの理由がこれ以外のものであったとしても、実質的にこれに該当するとみなされる場合には、当該不利益な取扱いについても行ってはならないものとすること。

一般健康診断又は長時間にわたる労働に関する面接指導の結果に基づく派遣労働者の就業上の措置について、派遣元事業者からその実施に協力するよう要請があったことを理由として、派遣先事業者が、当該派遣労働者の変更を求めること。

(9) 派遣労働者が労働災害に被災した場合の対応

ア 労働災害の発生原因の調査及び再発防止対策

派遣労働者が労働災害に被災した場合は、その発生原因を調査し、再発防止対策を講ずること。

イ 労働者死傷病報告の提出等(安衛法第100条)

派遣労働者が労働災害に被災した場合は、労働者死傷病報告を作成し、派遣先の事業場を所轄する労働基準監督署に提出すること。

また、当該労働者死傷病報告の写しを、遅滞なく、派遣元事業者に送付すること。

3 派遣元事業者と派遣先事業者との連携

派遣元事業者及び派遣先事業者は、それぞれの責任区分に応じた安衛法上の措置を講ずる必要があり、これを円滑に実施するためには、両者の適切な連絡調整等が重要である。

このため、①労働者派遣契約において当該派遣労働者の安全衛生を確保するために必要な事項を記載するとともに、②派遣元責任者及び派遣先責任者は派遣労働者の安全衛生が的確に確保されるよう連絡調整を行うこと。

(1) 安全衛生教育に関する協力や配慮

ア 派遣元事業者に対する情報提供等

派遣元事業者が派遣労働者に対する雇入れ時等の安全衛生教育を適切に行えるよう、①派遣元事業者は派遣先事業場から当該派遣労働者が従事する業務に係る情報について事前に提供を求めること、②派遣先事業者は当該情報を派遣元事業者に対し積極的に提供すること。

また、派遣先事業者は、派遣元事業者から教育カリキュラムの作成支援、講師の紹介や派遣、教育用テキストの提供、教育用の施設や機材の貸与等の依頼があった場合には可能な限りこれに応じるよう努めること。

イ 雇入れ時等の安全衛生教育の委託の申入れへの対応

派遣先事業者は、派遣元事業者から雇入れ時等の安全衛生教育の委託の申入れがあった場合には、可能な限りこれに応じるよう努めること。また、派遣先事業者は、当該教育の実施を受託した場合には、その実施結果を派遣元事業者に書面等により報告すること。

ウ 派遣先事業者が実施した作業内容変更時の安全衛生教育に係る報告

派遣先事業者は、派遣労働者を異なる作業に転換したときや作業設備、作業方法等について大幅な変更があったとき等、その作業内容を変更し作業内容変更時の安全衛生教育を実施したときは、その実施結果を派遣元事業者に書面等により報告すること。

(2) 危険有害業務に係る適正な労働者派遣

派遣元事業者及び派遣先事業者は、派遣労働者が従事することが予定されている特別教育が必要な一定の危険又は有害な業務や就業制限業務に係る当該派遣労働者の資格等の有無を確認し、必要な資格等がない者がこれらに従事することがないよう、十分連絡調整を図ること。

なお、労働者派遣法第45条第6項等において、労働者派遣契約に従って派遣労働者を労働させたときに、派遣先事業者が安衛法第61条等に抵触することになる場合には、派遣元事業者は労働者派遣を禁止しており、これに違反する場合には、派遣元事業者に罰則が適用される特例措置も定められていること。

(3) 健康診断に関する協力や配慮

ア 一般健康診断の実施に関する協力や配慮

派遣労働者に対する一般健康診断の実施に当たって、派遣先事業者は当該派遣労働者が派遣元事業者が実施する一般健康診断を受診することができるよう必要な配慮をすることが適当である。また、派遣元事業者から依頼があった場合には、派遣先事業者は、その雇用する労働者に対する一般健康診断を実施する際に、派遣労働者もこれを受診することができるよう配慮することが望ましいこと。なお、派遣元事業者からの依頼により、派遣先事業者が、派遣労働者も含めて一般健康診断を実施するに当たっては、派遣労働者に係る一般健康診断は派遣元事業者に課されており、その費用は派遣元事業者が当然負担すべきものであることに留意すること。

イ 医師に対する情報の提供に関する協力や配慮

派遣元事業者は、一般健康診断の結果について適切に医師から意見を聴くことができるよう、労働者派遣法第42条第3項の規定に基づき派遣先事業者から通知された当該労働者の労働時間に加え、必要に応じ、派遣先事業者に対し、その他の勤務の状況又は職場環境に関する情報について提供するよう依頼することとし、派遣先事業者は、派遣元事業者から依頼があった場合には、必要な情報を提供すること。この場合において、派遣元事業者は、派遣先事業者への依頼について、あらかじめ、当該派遣労働者の同意を得なければならないこと。

ウ 就業上の措置に関する協力や配慮

派遣元事業者は、一般健康診断の結果に基づき派遣労働者に対し就業上の措置を講ずるに当たって、派遣先の協力が必要な場合には、派遣元事業者は、派遣先事業者に対して、当該措置の実施に協力するよう要請することとし、派遣先事業者は、派遣元事業者から要請があった場合には、これに応じ、必要な協力を行うこと。この場合において、派遣元事業者は、派遣先事業者への要請について、あらかじめ、当該派遣労働者の同意を得なければならないこと。

また、派遣先事業者は、特殊健康診断の結果に基づく就業上の措置を講ずるに当たっては、派遣元事業者と連絡調整を行った上でこれを実施することとし、就業上の措置を実施したときは、派遣元事業者に対し、当該措置の内容に関する情報を提供すること。

(4) 長時間にわたる労働に関する面接指導に関する協力や配慮

ア 長時間にわたる労働に関する面接指導等の実施に関する協力や配慮

派遣労働者に対する長時間にわたる労働に関する面接指導の実施に当たって、派遣先事業者は、当該派遣労働者が派遣元事業者が実施する長時間にわたる労働に関する面接指導を受けることができるよう必要な配慮をすることが適当であること。

イ 面接指導に必要な情報の収集に関する協力や配慮

派遣元事業者は、長時間にわたる労働に関する面接指導が適切に行えるよう、労働者派遣法第42条第3項の規定に基づき派遣先事業者から通知された当該派遣労働者の労働時間に加え、必要に応じ、派遣先事業者に対し、その他の勤務の状況又は職場環境に関する情報について提供するよう依頼することとし、派遣先事業者は、派遣元事業者から依頼があった場合には、必要な情報を提供すること。この場合において、派遣元事業者は、派遣先事業者への依頼について、あらかじめ、当該派遣労働者の同意を得なければならないこと。

ウ 就業上の措置に関する協力や配慮

派遣元事業者が、派遣労働者に対する長時間にわたる労働に関する面接指導の結果に基づき、医師の意見を勘案して、就業上の措置を講じるに当たって、派遣先事業者の協力が必要な場合には、派遣元事業者は、派遣先事業者に対して、当該措置の実施に協力するよう要請することとし、派遣先事業者は、派遣元事業者から要請があった場合には、これに応じ、必要な協力を行うこと。この場合において、派遣元事業者は、派遣先事業者への要請について、あらかじめ、当該派遣労働者の同意を得なければならないこと。

(5) 派遣元事業場における再発防止対策に関する協力

派遣先事業者は、派遣労働者が労働災害に被災した場合、派遣元事業場における安全衛生教育への活用や当該労働災害に係る業務と同種の業務に従事する派遣労働者への情報提供の観点から、派遣元事業者に対し当該労働災害の原因や対策について必要な情報を提供すること。

(6) 派遣元事業者と派遣先事業者との連絡調整

派遣元事業者及び派遣先事業者は、定期的に会合を開催するなどし、健康診断、安全衛生教育、労働者派遣契約で定めた安全衛生に関する事項の実施状況、派遣労働者が被災した労働災害の内容・対応、派遣先事業場が実施している安全衛生活動への派遣労働者の参加等について連絡調整を行うこと。

 

第4 外国人の派遣労働者に係る事項

労働関係法令は、労働者の国籍にかかわらず当然に適用されるものであり、また、国籍を理由とする差別的取扱いについては、派遣元事業主だけでなく、派遣先事業主についても禁止されていること。

また、労働条件の明示や安全衛生教育の実施、労働災害防止に関する標識、掲示等については、外国人労働者がその内容を理解できる方法により行う等、「外国人労働者の雇用管理の改善等に関して事業主が適切に対処するための指針」(平成19年厚生労働省告示第276号)に基づく必要な措置を講ずること。

 

第5 関係通達の改廃

1 昭和61年6月6日付け基発第333号「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(第3章第4節関係)の施行について」の一部を次のように改正する。

4(2)ロ(イ)を次のように改める。

4(2)ロ(イ) 削除

2 平成2年10月1日付け基発第606号「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(第3章第4節関係)に係る今後の対策の推進について」を廃止する。