img1 img1 img1

◆トップページに移動 │ ★目次のページに移動 │ ※文字列検索は Ctrl+Fキー  

通達:看護師等の「雇用の質」の向上のための取組の実施について

 

看護師等の「雇用の質」の向上のための取組の実施について

平成23年7月1日基政発0701第1号・職首発0701第1号・雇児職発0701第2号

(都道府県労働局労働基準部長・職業安定部長・雇用均等室長あて厚生労働省労働基準局労働条件政策課長、職業安定局首席職業指導官、雇用均等・児童家庭局職業家庭両立課長通知)

 

看護師等の「雇用の質」の向上のための取組については、平成23年6月17日付け基発0617第2号・職発0617第2号・雇児発0617第4号「看護師等の『雇用の質』の向上のための取組について」(以下「局長通達」という。)をもって示されたところであるが、このうち都道府県労働局(以下「局」という。)における取組の実施に当たっては、以下によることとするので、遺漏なきを期されたい。

 

第1 企画委員会の設置及び研修会の開催等について(局長通達第2の2(1)及び(3)関係)

局労働基準部は、職業安定部及び雇用均等室並びに都道府県(保健福祉担当部局等)と連携し、地域の実情に応じ、関係団体など地域の医療関係者の参加を求めて、以下により、企画委員会を設置・運営するとともに、関係団体等の協力も得ながら労働基準法令の遵守等に関する研修会(以下「研修会」という。)を開催することとする。

1 企画委員会について

(1) 設置目的

企画委員会は、看護師等の「雇用の質」の向上のための取組を進めるに当たって、当該地域が直面する課題を関係者間で共有するとともに、関係者が協働して課題の解決のための方策を具体化し、適切な役割分担の下に効果的に取り組み、さらにその成果を検証し、取組内容を改善の上、継続するための協議の場として設置・運営するものとする。

(2) 設置時期

企画委員会は、今年度第2四半期のできるだけ早期に設置することとし、今年度については、研修会の開催までに3~4回程度開催するものとする。

(3) 構成員

企画委員会は、局労働基準部長を委員長とし、監督課長(東京労働局、愛知労働局及び大阪労働局(以下「3局」という。)にあっては、労働時間課長)、労働時間設定改善コンサルタントをはじめ、職業安定部及び雇用均等室並びに都道府県(保健福祉担当部局等)及び関係団体(都道府県医師会、都道府県看護協会等)等の関係者で構成するものとする。

(4) 内容

企画委員会においては、看護師等の勤務実態等について、関係者間での現状認識、問題意識を共有するとともに、研修会の開催時期の決定、講師の選定、対象者の選定、対象者への周知、研修の内容に関する協議等を行う。具体例としては、以下のとおりである(別添4のスケジュール(例)も参照すること)。なお、企画委員会における議論に資する資料等については、本省から随時情報提供するものとする。

ア 第1回・・・看護師等の勤務実態等について、関係者間での現状認識、問題意識の共有(看護師等の「雇用の質」の向上に関する省内プロジェクトチーム報告書、局長通達など既存の資料を活用)

イ 第2回・・・研修会の対象とする医療機関等(夜勤を含む交代制勤務が避けられない病院について重点的に取り組むこととする。以下同じ。)の選定、医療機関等における「労働時間管理者」(※)の把握(氏名、所属病院名、職位、連絡先等を記載した名簿の作成など)、研修会の日程決定

ウ 第3回・・・研修会の内容に関する調整

(※) 「労働時間管理者」については、医療機関等において、主として、看護師等の労働時間管理の責任を負うこととされている者のことであり、医療機関等の実情や規模に応じて異なるものの、看護師等の勤務シフト表を作成し、又はこれを点検する責任を負う看護部長、看護師長等が該当すると考えられる。

「労働時間管理者」は、労働時間等の設定改善に向けて現場の実情に即した方策を検討・推進するキーパーソンであり、また、行政から、様々な情報提供や相談・援助を行う際の窓口としての役割も期待されるものであるため、その的確な把握が重要であること。

(5) 本省への報告

企画委員会については、各回の開催後、局労働基準部がその概要について所定の様式(別添1)に記入の上、随時、本省労働基準局労働条件政策課にメールで報告すること。

(6) その他

企画委員会については、研修会の準備委員会としての役割を果たすことはもとより、関係者が協働して、地域の医療従事者の勤務環境の改善等に取り組む恒常的な連絡協議の場として継続的に運営するものとする。

2 研修会について

(1) 趣旨

医療現場における労働時間等の設定改善に関し、労使の主体的な取組を促進する観点から実施する。なお、この取組は、法違反に対する監督指導とは異なり、労働者の健康と生活への配慮や、多様な働き方への対応に資する改善を側面から援助するものであることに留意すること。

(2) 実施時期・地域

今年度第4四半期に実施することとし、実施の回数については、分割実施等地域の実情に応じることとして差支えない(東日本大震災による被災地への緊急的対応の必要性に照らし、実施が困難な県を除く)。

(3) 対象者

医療機関等における労働時間管理者など(看護部長、看護師長等)

(4) 研修会の時間・形式

研修時間については、地域の実情に応じ、各局の判断で適切な時間数を設定するものとする。医療機関等が参集する他の機会を活用して開催すること等も考えられる。また、集団指導(講義形式)、ワークショップ(体験・参加型研修)のいずれかを選択できることとする。

なお、ワークショップを選択する場合には、平成23年4月1日付け基発0401第17号「今後の労働時間等設定改善関係業務の進め方について」の第2の5(1)のワークショップの開催とみなしてよいが、開催時期が第4四半期となるため、同通達の第2の5(1)エに記載されたスケジュールの目安にかかわらず、年度をまたいだスケジュールとなることに留意すること。

(5) 研修の内容

研修の内容は、以下の項目を参考に、地域の実情を踏まえ、企画委員会において創意工夫すること。

ア 看護師等の労働条件の現状と課題に関する認識の共有

イ 「労働時間管理者」の明確化及び現場の実情に応じた取組の奨励

ウ 所定外労働の削減や交代制勤務の負担軽減についての好事例

エ 仕事と家庭の両立支援に関する制度、短時間正規雇用の導入に係る支援、多様な働き方の導入についての好事例等

オ 労働基準関係法令等の内容(労働時間等見直しガイドライン等の内容を含む)

カ メンタルヘルス対策の推進

キ ハローワークの活用、看護師等を確保するための効果的な求人の方法等

(6) 研修会で使用する資料

研修会で使用する資料については、本省から随時送付する資料を活用するとともに、地域の実情に応じた資料も使用すること。

(7) 講師

講師は、行政職員のほか、先導的な取組を進める医療機関等の担当者、医療機関等の労務管理実務に詳しい社会保険労務士等を効果的に活用すること。

(8) 本省への報告

研修会の開催後、局労働基準部が、その概要について所定の様式(別添2)に記入の上、本省労働基準局労働条件政策課にメールで報告すること。

(9) その他

都道府県において実施可能な事業として、多様な勤務形態導入研修事業(医療機関管理者や看護管理者等に対し、短時間正規雇用等の制度をはじめとする多様な勤務形態に関する啓発やその導入のための研修を企画・立案し、実施する場合に国が一定額の補助を行うもの)があるので、当該事業と研修会とを連携して開催することも考えられること。

 

第2 労働時間設定改善コンサルタントによる支援について(局長通達第2の2(1)関係)

労働時間設定改善コンサルタント(以下「コンサルタント」という。)は、以下により個別の医療機関等への訪問等を行い、労働時間等の改善に係る取組の情報収集・分析、支援を実施する。

1 趣旨

上記第1の2(1)と同旨。

2 実施時期・地域

今年度は、10月までの間に、3局において、先行的に実施することとする。

なお、平成24年度以降の展開の在り方については、本省において、今年度の実施状況を踏まえつつ、検討する予定である。

3 支援の内容

(1) 訪問対象とする医療機関等の選定

看護師等の労働時間等の設定改善に向けた課題や好事例等の把握のため、厳しい勤務環境や長時間労働が懸念される医療機関等や、先進的な取組を行っている医療機関等を選定すること。なお、選定の際には、事前に医療機関等の意向を十分に確認しておくこと。

訪問件数については、各局9件以上とする。

(2) 看護師等の勤務環境の改善のためのチェックシートの事前送付

上記(1)で選定した医療機関等へ訪問する前に、あらかじめ看護師等の勤務環境の改善のためのチェックシート(以下「チェックシート」という。)を当該医療機関等へ送付し、必要事項を記入して返送するよう依頼する。

なお、チェックシートについては、一般事業主用の既存の様式ではなく、別途指示する医療機関等用の様式を用いること。

(3) 医療機関等への訪問・ヒアリング

コンサルタントが、事前にチェックシートを送付した医療機関等を訪問し、看護師等の労働時間等の設定改善に向けた課題や好事例等について、チェックシートの記載内容を踏まえつつヒアリングによる現状把握を行う。その際、医師の勤務環境についての情報提供を受けた場合には、その内容もヒアリング結果として記録しておくこと。

なお、複数のコンサルタントによる訪問も可とし、ヒアリングは労務管理を担う責任者(院長、事務長、看護部長、看護師長等)から行うものとする。

(4) 訪問・ヒアリングの際の留意事項

ヒアリング内容は、労働基準関係のみならず多岐にわたる事項を含むため、訪問前に、職業安定部及び雇用均等室から福祉人材コーナー、仕事と家庭の両立支援、短時間正社員制度等に関する施策の概要等について、パンフレット等により情報提供を受けること。

ヒアリングにあたっては、チェックシートの項目中、夜勤・交代制勤務、労働時間管理体制、多様な働き方を可能とする環境の整備状況、業務の効率化に関する取組等に関する実態・課題の把握を重点事項として行うこと。

(5) 本省への報告

ヒアリングの実施後、局労働基準部が、各医療機関等の記入済みのチェックシート及び所定の様式(別添3)に記入したヒアリング結果の概要を、実施期間中、随時本省労働基準局労働条件政策課にメールで報告すること。

(6) 医療機関等に対するコンサルティングの実施

上記(3)のヒアリング結果を本省において集約・分析し、把握された課題については、本省より3局に対し、本年度第4四半期に、考えられる改善の方向性を示すこととしているので、3局においては、それをもとに各医療機関等の状況に応じた対応策を助言するなどの支援を行う。なお、コンサルティング後のフォローアップについては、今年度の実施状況を踏まえつつ、本省から別途指示するものとする。

 

別添1