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通達:教育訓練給付金の支給の対象となる教育訓練の指定基準の改正等について

 

教育訓練給付金の支給の対象となる教育訓練の指定基準の改正等について

平成15年10月31日能発第1031007号

(教育訓練給付金制度指定講座を運営する教育訓練施設の長あて厚生労働省職業能力開発局長通知)

 

平素より、教育訓練給付金制度の運営にご協力いただき感謝申し上げます。

さて、本年9月、不適正な勧誘活動等により教育訓練給付金講座に係る指定(雇用保険法(昭和49年法律第116号)第60条の2第1項の規定による指定をいう。以下「指定」という。)を取り消す事態が生じたところですが、当該指定取消しの事案を踏まえ、今般、「教育訓練給付金の支給の対象となる教育訓練の指定基準」(以下「指定基準」という。)の改正を行いました。(改正後の指定基準(以下「新基準」という。)は別紙)

具体的な改正の内容等は、下記のとおりですが、教育訓練給付金制度指定講座を運営する各施設にあっては、その内容等につき十分御了知いただくとともに、新基準に照らし不適正な運営等がなされた場合には指定を取り消すこともありますので、当該講座の適正な運営に遺漏のないようお取り計らい願います。

 

第1 改正の内容

1 教育訓練施設に関する事項

教育訓練給付金の制度の対象となる講座(以下「教育訓練」という。)を実施する者(以下「教育訓練施設」という。)が満たすべき要件に関し、以下の改正を行ったこと。

(1) 調査への協力等に係る要件の明確化(新基準1の(3)関係)

教育訓練施設は、厚生労働省が実施する調査や報告の求め等に協力するとともに、指導及び助言が行われた場合には、それらを遵守するものでなければならないものとしたこと。

(2) 欠格事由の創設(新基準1の(4)関係)

教育訓練施設が、次に該当する場合には、新たに教育訓練の指定を受けることができないものとしたこと。

① 教育訓練の運営に係る不適正な行為等により指定の取消しを受け、その取消しの日から5年を経過しない者(当該指定を取り消された者が法人又は団体である場合においては、当該取消しの理由となった事実があったときに、当該法人又は団体の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。以下同じ。)であった者で、その取消しの日から5年を経過しないものを含む。)であること。

② 当該教育訓練を実施する者が法人又は団体である場合には、当該法人又は団体の役員のうちに、①に該当する者があること。

③ ①及び②に掲げるもののほか、教育訓練を実施する者として著しく不適当であると認められる者であること。

2 教育訓練に関する事項

教育訓練が満たすべき要件に関して、以下の改正を行ったこと。

(1) 教育訓練の内容等に関する事項

① 教育訓練の内容(新基準2の(1)ロ関係)

教育訓練の内容につき、従来の要件に加えて次のいずれかに該当するものであることが必要であることを明確化したこと。

イ 公的職業資格(資格、試験等であって国若しくは地方公共団体又は国から委託を受けた機関が法律に基づいて実施するものをいう。)又は修士等の取得を訓練目標とするものであること。

ロ 上記イに準じて訓練目標が明確であり、訓練効果の客観的な測定が可能なものであること。

② 教育訓練の開始、修了及び検証(新基準2の(3)ロ及びハ関係)

イ 当該教育訓練について、その内容(カリキュラム等)、受講者となるために必要な要件、目標となる資格等及び修了を認定するための基準が明確なものであることが必要であることとしたこと。

ロ 当該教育訓練の修了した後において、次の措置を講じることが必要であることとしたこと。

(イ) 目標とする資格等に係る受験等の状況及びその結果等を適切な方法により把握すること。具体的には、受講修了者に対して、当該目標資格等の受験の有無や合否の別等に関するアンケート調査の実施又は電話調査等を行う等して、これらを適切に把握することが必要であること。

(ロ) 当該教育訓練の効果を検証すること。なお、検証の具体的方法としては、受講修了者に対するアンケート調査の実施及び当該調査の結果を踏まえた定期的な内部会議の実施等が必要であるとともに、当該検証を行った際には、必要に応じ改善のための措置等を講じることも必要であること。

③ 教育訓練に用いる教材(新基準2の(5)関係)

当該教育訓練の教材が、その受講費用からみても適正な内容であることが必要であることとしたこと。

④ 教育訓練の実績(新基準2の(6)関係)

当該教育訓練に係る目標資格等の受験等の状況及び結果等の実績からみて、当該教育訓練に十分な効果があると認められる必要があることとしたこと。このため、目標資格等の受験率又は合格率等が低い場合その他教育訓練の効果が見込まれないと判断される場合には、当該要件に該当しないこととなるものであること。

⑤ 教育訓練の開放性(新基準2の(7)関係)

当該教育訓練の受講に際して、教育訓練給付金の対象となる者とそれ以外の者を区別するものであってはならないこととしたこと。このため、教育訓練給付金の支給対象となる者のみを対象とした講座や、教育訓練給付金の支給対象とならない者を排除又は差別等した講座等は、指定の対象とならないものであること。

(2) 教育訓練に係る費用等に関する事項(新基準2の(8)関係)

① 教育訓練に係る費用等の内容

教育訓練に係る費用等に関する要件として、以下の事項を追加したこと。

イ 当該教育訓練に係る教育訓練経費その他受講者の納入すべき費用(以下「受講費用」という。)が、他の同様の教育訓練(当該教育訓練の目標資格等、訓練期間及び通信制通学制の別等が同一の教育訓練をいう。以下同じ。)における受講費用の水準等からみて、適正なものであると認められるものであること。このため、他の同様の教育訓練における受講費用の水準等と比較して、高額な受講料であると判断されるもの等については、指定されないものであること。

ロ 当該教育訓練の受講費用の設定について、教育訓練給付金の対象となる者とそれ以外の者とを区別するものでないこと。

② 教育訓練経費に関する留意点

雇用保険法第60条の2第4項に規定する費用(以下「教育訓練経費」という。)について、特に以下の点に留意すべきこと。

イ 受講料には、検定試験受験料、補助教材費、当該教育訓練に必要な器材の借料等及び交通費等は、教育訓練経費に含まれないものであること。

ロ 事前事後を問わず、受講者に対して、現金等(有価証券等を含む。以下同じ。)を給付することや、パソコン等の物品の付与又は割引販売その他何らかの利益を与えることにより、当該教育訓練に係る入学料又は受講料について実質的な還元等を行った場合においては、こうした還元等に係る費用は、教育訓練給付金の基礎となる教育訓練経費に含まれるものではないこと。このため、こうした還元又は割引等を行う場合、雇用保険法施行規則(昭和50年労働省令第3号)第101条の2の8第1項第2号に規定する書類(当該教育訓練給付金の支給に係る教育訓練の受講のために支払った費用の額を証明することができる書類)の作成に当たっては、当該教育訓練に係る入学料及び受講料の額から当該還元等に係る額を控除した後の額を、当該教育訓練に係る教育訓練経費として、適正に記載することが必要になるものであること。

(3) 教育訓練に係る情報の公開等に関する事項(新基準2の(9)関係)

① 教育訓練の内容等に関する公開の実施

教育訓練施設は、次のイからホまでに掲げる事項について、受講希望者等が広く閲覧及び確認等できる状況にする等して適切に公開することが必要であることとしたこと。

イ 当該教育訓練に関する次に掲げる事項

(イ) 当該教育訓練の内容及び目標

(ロ) 当該教育訓練の受講者となるための要件

(ハ) 当該教育訓練の受講の実績

(ニ) 当該教育訓練の受講による効果の把握及び測定の方法

(ホ) 当該教育訓練の修了基準並びに修了を認定する時期及びその方法

(ヘ) 当該教育訓練の受講中又は修了後における受講者に対する指導及び助言並びに支援の方法

(ト) 当該教育訓練の目標の達成の状況

(チ) その他必要な事項

ロ 当該教育訓練の目標に関する情報(当該教育訓練の目標資格等の受験資格、受験日程、当該資格等を取得することにより有利となる職種及び就職先等)

ハ 教育訓練給付制度の適正な利用に必要となる事項

ニ 当該教育訓練に係る販売代理店等((4)の①に規定する販売代理店等をいう。)の氏名及び所属(法人にあっては、名称及び所在地)

ホ その他必要な事項

② 明示書による交付

イ 上記①のイ及びハに係る事項については、明示書として、文書で受講申込者等に対して交付することが必要であることとしたこと。

ロ 上記①のハ「教育訓練給付制度の適正な利用に必要となる事項」は、具体的には以下のものであること。このため、明示書においては、以下の趣旨の文言を明記することが必要であること。

(イ) 教育訓練給付の支給対象となる教育訓練経費とは、教育訓練の受講に必要な入学料及び受講料に限られること。

(ロ) 受講料には、受講費のほか、受講に伴い必須となる教材費用等も含むが、検定試験受験料、補助教材費、補講費、交通費、パソコン等の器材等は含まれないこと。また、クレジット会社に対する手数料、支給申請時点での未納の額(クレジット会社を介してクレジット契約が成立している場合を除く。)も教育訓練経費には含まれないこと。

(ハ) 現金等や物品の還元的な給付その他の利益を受けた場合や、各種割引の適用等を受けた場合には、その還元的な給付額や割引額等を差し引いた額が教育訓練給付金の対象となる教育訓練経費となるものであること。このため、このような還元的な給付等を受けた場合には、当該入学料及び受講料の額から当該還元等に係る額を控除した額で教育訓練給付金の支給を申請することが必要になるものであること。

(ニ) 教育訓練給付金は、当該教育訓練を実際に本人が受講し、かつ、修了した場合にのみ支給されるものであること。このため、本人以外の者が受講し、又は修了試験を受験等した場合には、教育訓練給付金は支給されないこと。

(4) 教育訓練に係る販売、募集、勧誘等の活動等(以下「販売活動等」という。)の適正化に関する事項(新基準2の(10)関係)

① 販売活動等に関する教育訓練施設の責務

教育訓練施設は、当該教育訓練に関して、その販売、募集、勧誘等が適正になされることを管理する責務を負うものであり、販売代理店等(契約関係の有無及びいかなる名称によるかを問わず、販売代理店、販売取次店、販売代理員その他当該教育訓練を販売する者のすべてをいう。以下同じ。)が行う販売行為等の一切の責任を負うものであること。このため、不適正な販売活動等が確認された場合には、当該教育訓練施設の具体的関与の如何を問わず、当該教育訓練施設に係るすべての講座の指定が取り消される場合があること。したがって、教育訓練施設にあっては、当該教育訓練について不適正な販売活動等が行われることのないよう万全を期すことが必要であること。

② 販売活動等の適正化を図るために講ずべき措置等

教育訓練に係る販売活動等(販売代理店等の行う販売活動等を含む。以下同じ。)に関し、イからハまでの措置等を講ずる必要があるとともに、当該販売活動等がニに掲げる不適正な販売活動等に該当しないものであることが必要であることとしたこと。

イ 販売活動管理責任者の選任

教育訓練について、以下の業務を行う販売活動管理責任者を選任すること。

(イ) 当該教育訓練に係る販売活動等の実態を適切に把握するとともに、当該販売活動等が適正に行われていることを確認し、及びこれを管理すること。

(ロ) ロに規定する窓口等(苦情・不適正な販売活動に係る情報を受けるための窓口等)の業務が適切に行われるよう、当該業務を監督すること。また、当該窓口等において不適正勧誘の疑いがある情報等を受けた場合等には、事実関係の調査や改善に必要な措置も講ずること。

(ハ) 販売代理店等について、ハに掲げる措置が適切に実施されるよう、これら措置を実施する担当者等の業務について点検及び確認等を行い、これを監督すること。また、必要があれば自ら当該措置を講ずること。

(ニ) その他適正な販売活動等の実施を確保するために必要な業務の一切について責任をもって取り組むこと。

ロ 苦情・不適正な販売活動等に関する窓口の設置等

当該教育訓練に係る販売活動等に関する苦情、不適正な販売活動等に関する情報を受けるための窓口等が設けられていること。なお、当該窓口において不適正な販売活動等に関する情報を受けた場合にあっては、速やかに、販売活動管理責任者と連携の上、事実関係の調査及び改善に必要な措置を講ずることが必要であること。

ハ 販売代理店等に対し講ずべき措置等

販売代理店等について、次に掲げる措置を講ずるものであること。

(イ) 販売代理店契約等の締結に際しては、当該販売代理店等が、販売活動を委託等する者として適当な者であるかについて厳正に審査を行うこと。

(ロ) 当該教育訓練がどのように販売されたか等につき、受講申込者に対し適宜確認する等して、当該教育訓練に係る適正な販売活動等が行われていることの確認及び把握等の措置を講ずること。また、販売代理店等の氏名及び所属(法人の場合にあっては、名称及び所在地)についても把握を行い、台帳を作成して適切に記録及び管理を行うこと。なお、販売代理店等が再委託等をする場合にあっては、当該再委託等を受けた者についても、当該教育訓練施設においてこれを把握し、台帳に記載することが必要であること。

(ハ) 販売代理店等が不適正な販売活動等を行うことのないよう、販売代理店等に対し、適切な方法により教育訓練給付金制度の周知を図ること。

(ニ) 販売代理店等が不適正な販売活動等を行うことのないよう、販売活動等に用いるパンフレット類、リーフレット類及びマニュアル類等を入手し、必要な点検等を行うこと。

(ホ) 上記(ニ)の措置に加え、販売代理店等に対し定期的に報告を求める等して、当該教育訓練に係る販売活動等の適正な実施に係る必要な点検及び指導を行うこと。

(ヘ) その他販売代理店等による不適正な販売活動等を防止するための措置を行うこと。

ニ 不適正な販売活動等

(イ) 当該教育訓練に係る販売活動等が、次に該当するものでないこととしたこと。

i 教育訓練給付金の対象となる者とそれ以外の者を区別したものであること。

ii その他教育訓練給付金制度の趣旨等に照らし不適正と認められるものであること。

(ロ) 事前事後を問わず、受講者に対して、現金等を給付することや、パソコン等の物品の付与又は割引販売その他何らかの利益を与えることにより、当該教育訓練に係る入学料又は受講料について実質的な還元等を行った場合において、当該入学料又は受講料の額から当該還元等に係る費用を差し引かない額に基づいて、教育訓練給付金の支給を申請することは不正受給に該当するものであること。このため、このような不正受給に係る還付等を内容とした販売活動等を行ってはならないものであること。

 

第2 施行日等について

1 施行日

新基準の施行日は、平成15年11月1日であること。

2 経過措置等

新基準の施行の際現に指定を受けている教育訓練については、平成16年3月31日までの間に、当該教育訓練が新基準に適合する旨の届出を行うことが必要であること。また、同日までに届出を行わなかった場合には、当該教育訓練に係る指定の期間にかかわらず、指定の期間は同日までとなるものであること。なお、当該届出に必要な手続等については、別途通知する予定であること。

3 欠格条項の適用対象について

新基準1の(4)のイ及びロの規定(本通知の第1の1の(2)の①及び②に係る事項)については、新基準の施行日以後に新たに指定される教育訓練について適用されるものであること。

 

(別紙)

教育訓練給付金の支給の対象となる教育訓練の指定基準

雇用保険法(昭和49年法律第116号)第60条の2第1項の規定に基づき厚生労働大臣が指定する教育訓練の指定基準は、次のとおりとする。

1.教育訓練を実施する者が、次のいずれにも該当するものであること。

(1) 当該教育訓練を継続的に安定して遂行する能力を有するものであること。

(2) 当該教育訓練を適切に実施するための組織、設備を有するものであること。

(3) 厚生労働省が行う調査等に協力し、並びに指導及び助言に従うものであること。

(4) 次のいずれにも該当しない者であること。

イ 教育訓練の運営における不適正な行為等により指定(雇用保険法(昭和49年法律第116号)第60条の2第1項の規定による指定をいう。)を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者(当該指定を取り消された者が法人又は団体である場合においては、当該取消しの理由となった事実があったときに、当該法人又は団体の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。以下同じ。)であった者で、その取消しの日から5年を経過しないものを含む。)であること。

ロ 当該教育訓練を実施する者が法人又は団体である場合にあっては、当該法人又は団体の役員のうちに、イに該当する者があること。

ハ イ及びロに掲げるもののほか、教育訓練を実施する者として著しく不適当であると認められる者であること。

(5) 教育訓練給付制度の適正な実施に協力できるものであること。

2.教育訓練が、次のいずれにも該当するものであること。

(1) 内容等

次のいずれにも該当するものであること。

イ 労働者の職業能力の開発及び向上に資する職業に関する教育訓練であって、労働力需給の状況等にかんがみ、雇用の安定及び就職の促進を図るために必要な教育訓練と認められるものであること。したがって、次に該当するような教育訓練は、対象とならないものであること。

(イ) 趣味的又は教養的な教育訓練

(ロ) 入門的又は基礎的な水準の教育訓練

(ハ) 職業関係の免許資格に係る試験又は検定の準備のための教育訓練のうち、当該教育訓練に係る免許資格又は検定が、職業能力を評価するものとして社会一般に認知されていないもの。

ロ 次のいずれかに該当するものであること。

(イ) 公的職業資格(資格、試験等であって国若しくは地方公共団体又は国から委託を受けた機関が法律に基づいて実施するものをいう。以下同じ。)又は修士等の取得を訓練目標とするものであること。

(ロ) (イ)に準じて訓練目標が明確であり、訓練効果の客観的な測定が可能なものであること。

(2) 期間等

教育訓練の課程が適切に編成され、当該教育訓練の期間及び時間が、当該教育訓練を適正に実施するために通常必要なものと認められるものであって、原則として、次に該当するものであること。ただし、高度の専門教育であって、労働者が就業と両立して教育訓練を受講することが可能であるものにあっては、概ね2年以内とする。

イ 通学制 1ヶ月以上1年以内であり、かつ、受講時間50時間以上

ロ 通信制 3ヶ月以上1年以内

(3) 開始、修了及び検証

次のいずれにも該当するものであること。

イ 当該教育訓練について、開始時期が明確にされているものであること。

ロ 教育訓練の内容、対象となる者、目標及び修了基準が明確にされているものであること。

ハ 当該教育訓練を実施する者が、当該教育訓練について、適切に受講されたことを確認し、修了させるものであること。

ニ 当該教育訓練を修了した者における目標資格等(当該教育訓練が目標とする公的職業資格等をいう。以下同じ。)に係る受験等の状況及びその結果等が適切に把握されるとともに、当該教育訓練の効果が検証されるものであること。

(4) 指導者

当該教育訓練について、適切に指導することができる指導者を有すると認められるものであること。

(5) 教材

当該教育訓練の教材が、当該教育訓練の内容、受講に要する費用等に照らし、適正なものであること。

(6) 実績

次のいずれにも該当するものであること。

イ 当該教育訓練と同じ課程の教育訓練が、原則として、最近の年度において実施されたことがあるものであること。

ロ 目標資格等に係る受験等の状況及びその結果等の実績からみて、当該教育訓練に十分な効果があると認められるものであること。

(7) 開放性

当該教育訓練の受講に関し、広く労働者一般を対象としたものであり、受講者の年齢、性別等に係る不合理な制限を設けているものではなく、かつ、教育訓練給付金の対象となる者とそれ以外の者を区別するものでないこと。

(8) 費用等

次のいずれにも該当するものであること。

イ 当該教育訓練に係る入学料及び受講料(雇用保険法第60条の2第4項に規定する費用をいう。以下「教育訓練経費」という。)の合計額が20,003円以上であること。

ロ 当該教育訓練に係る教育訓練経費その他受講者の納入すべき費用(以下「受講費用」という。)が、当該教育訓練を運営するため必要な範囲内で合理的に算定された額であって、かつ、他の同様の教育訓練に係る受講費用の水準等からみて当該額が適正であると認められるものであること。

ハ 当該教育訓練に係る受講費用について、教育訓練給付金の対象となる者とそれ以外の者との間で、異なる取扱いをするものではないこと。

(9) 明示書による公開等

イ 次に掲げるすべての事項が適切に公開されるものであること。

(イ) 当該教育訓練に関する次に掲げる事項

i 当該教育訓練の内容及び目標

ii 当該教育訓練の受講者となるための要件

iii 当該教育訓練の受講の実績

iv 当該教育訓練の受講による効果の把握及び測定の方法

v 当該教育訓練の修了基準並びに修了を認定する時期及びその方法

vi 当該教育訓練の受講中又は修了後における受講者に対する指導及び助言並びに支援の方法

vii 当該教育訓練の目標の達成の状況

viii その他必要な事項

(ロ) 当該教育訓練の目標に関する情報

(ハ) 教育訓練給付制度の適正な利用に必要となる事項

(ニ) 当該教育訓練に係る販売代理店等(契約関係の有無及びいかなる名称によるかを問わず、販売代理店、販売取次店、販売代理員その他当該教育訓練を販売する者のすべてをいう。以下同じ。)の氏名及び所属(法人又は団体にあっては、名称及び所在地)

(ホ) その他必要な事項

ロ イの(イ)及び(ハ)に掲げる事項を記載した明示書が受講申込者等に対して交付されるものであること。

(10) 当該教育訓練の販売、募集、勧誘の活動等(以下「販売活動等」という。)について、次に掲げる基準に適合するものであること。

イ 次に掲げるすべての業務を行う販売活動管理責任者が置かれていること。

(イ) 当該教育訓練に係る販売活動等(販売代理店等の行う販売活動等を含む。以下同じ。)の実態を把握するとともに、当該販売活動等が適正に行われていることを確認し、及びこれを管理すること。

(ロ) ロに規定する窓口等の業務を監督すること。

(ハ) ハに掲げる措置の適切な実施を確保すること。

(ニ) その他適正な販売活動等の実施を確保するために必要な業務

ロ 当該教育訓練に係る販売活動等に関する苦情、不適正な販売活動等に関する情報を受けるための窓口等が設けられていること。

ハ 販売代理店等について、次に掲げるすべての措置が講じられるものであること。

(イ) 販売代理店契約等の締結時等における厳正な審査

(ロ) 販売代理店等の把握及び販売代理店等に係る台帳の整備

(ハ) 販売代理店等に対する教育訓練給付制度の周知

(ニ) 販売代理店等が販売活動等に用いるパンフレット類、リーフレット類、マニュアル類等の入手

(ホ) 販売代理店等に対する定期的な点検及び指導

(ヘ) その他販売代理店等による不適正な販売活動等を防止するための措置

ニ 当該教育訓練に係る販売活動等が次のいずれにも該当するものでないこと。

(イ) 教育訓練給付金の対象となる者とそれ以外の者を区別したものであること。

(ロ) その他教育訓練給付制度の趣旨等に照らし不適正と認められるものであること。

 

(参考)

教育訓練給付金の支給の対象となる教育訓練の指定基準新旧対照条文

改正後

現行

1.教育訓練を実施する者が、次のいずれにも該当するものであること。

1.教育訓練を実施する者が、次のいずれにも該当するものであること。

(1) 当該教育訓練を継続的に安定して遂行する能力を有するものであること。

(1) 当該教育訓練を継続的に安定して遂行する能力を有するものであること。

(2) 当該教育訓練を適切に実施するための組織、設備を有するものであること。

(2) 当該教育訓練を適切に実施するための組織、設備を有するものであること。

(3) 厚生労働省が行う調査等に協力し、並びに指導及び助言に従うものであること。

 

(4) 次のいずれにも該当しない者であること。

 

イ 教育訓練の運営における不適正な行為等により指定(雇用保険法(昭和49年法律第116号)第60条の2第1項の規定による指定をいう。)を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者(当該指定を取り消された者が法人又は団体である場合においては、当該取消しの理由となった事実があったときに、当該法人又は団体の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権又は支配力を有する者を含む。以下同じ。)であった者で、その取消しの日から5年を経過しないものを含む。)であること。

 

ロ 当該教育訓練を実施する者が法人又は団体である場合にあっては、当該法人又は団体の役員のうちに、イに該当する者があること。

 

ハ イ及びロに掲げるもののほか、教育訓練を実施する者として著しく不適当であると認められる者であること。

 

(5) 教育訓練給付制度の適正な実施に協力できるものであること。

(3) 教育訓練給付制度の適正な実施に協力できるものであること。

2.教育訓練が、次のいずれにも該当するものであること。

2.教育訓練が、次のいずれにも該当するものであること。

(1) 内容等

次のいずれにも該当するものであること。

(1) 内容等

イ 労働者の職業能力の開発及び向上に資する職業に関する教育訓練であって、労働力需給の状況等にかんがみ、雇用の安定及び就職の促進を図るために必要な教育訓練と認められるものであること。したがって、次に該当するような教育訓練は、対象とならないものであること。

労働者の職業能力の開発及び向上に資する職業に関する教育訓練であって、労働力需給の状況等にかんがみ、雇用の安定及び就職の促進を図るために必要な教育訓練と認められるものであること。したがって、次に該当するような教育訓練は対象とならないこと。

(イ) 趣味的又は教養的な教育訓練

イ.趣味的又は教養的な教育訓練。

(ロ) 入門的又は基礎的な水準の教育訓練

ロ.入門的又は基礎的な水準の教育訓練。

(ハ) 職業関係の免許資格に係る試験又は検定の準備のための教育訓練のうち、当該教育訓練に係る免許資格又は検定が、職業能力を評価するものとして社会一般に認知されていないもの。

ハ.職業関係の免許資格に係る試験又は検定の準備のための教育訓練のうち、当該教育訓練に係る免許資格又は検定が、職業能力を評価するものとして社会一般に認知されていないもの。

ロ 次のいずれかに該当するものであること。

 

(イ) 公的職業資格(資格、試験等であって国若しくは地方公共団体又は国から委託を受けた機関が法律に基づいて実施するものをいう。以下同じ。)又は修士等の取得を訓練目標とするものであること。

 

(ロ) (イ)に準じて訓練目標が明確であり、訓練効果の客観的な測定が可能なものであること。

 

(2) 期間等

教育訓練の課程が適切に編成され、当該教育訓練の期間及び時間が、当該教育訓練を適正に実施するために通常必要なものと認められるものであって、原則として、次に該当するものであること。ただし、高度の専門教育であって、労働者が就業と両立して教育訓練を受講することが可能であるものにあっては、概ね2年以内とする。

(2) 期間等

教育訓練の課程が適切に編成され、当該教育訓練の期間及び時間が、当該教育訓練を適正に実施するために通常必要なものと認められるものであって、原則として、次に該当するものであること。ただし、高度の専門教育であって、労働者が就業と両立して教育訓練を受講することが可能であるものにあっては、概ね2年以内とする。

イ 通学制 1ヶ月以上1年以内であり、かつ、受講時間50時間以上

イ.通学制 1ヶ月以上1年以内であり、かつ、受講時間50時間以上

ロ 通信制 3ヶ月以上1年以内

ロ.通信制 3ヶ月以上1年以内

(3) 開始、修了及び検証

次のいずれにも該当するものであること。

(3) 開始及び修了

イ 当該教育訓練について、開始時期が明確にされているものであること。

イ.当該教育訓練について、開始時期を明確にするものであること。

ロ 教育訓練の内容、対象となる者、目標及び修了基準が明確にされているものであること。

 

ハ 当該教育訓練を実施する者が、当該教育訓練について、適切に受講されたことを確認し、修了させるものであること。

ロ.当該教育訓練について、その受講が適切になされたことを確認し、修了させるものであること。

ニ 当該教育訓練を修了した者における目標資格等(当該教育訓練が目標とする公的職業資格等をいう。以下同じ。)に係る受験等の状況及びその結果等が適切に把握されるとともに、当該教育訓練の効果が検証されるものであること。

 

(4) 指導者

当該教育訓練について、適切に指導することができる指導者を有すると認められるものであること。

(4) 指導者

当該教育訓練について、適切に指導することができる指導者を有すると認められるものであること。

(5) 教材

当該教育訓練の教材が、当該教育訓練の内容、受講に要する費用等に照らし、適正なものであること。

(5) 教材

当該教育訓練の教材が、当該教育訓練の内容等に照らし、適正なものであること。

(6) 実績

次のいずれにも該当するものであること。

(6) 実績

イ 当該教育訓練と同じ課程の教育訓練が、原則として、最近の年度において実施されたことがあるものであること。

当該教育訓練と同じ課程の教育訓練が、原則として、最近の年度において実施されたことがあるものであること。

ロ 目標資格等に係る受験等の状況及びその結果等の実績からみて、当該教育訓練に十分な効果があると認められるものであること。

 

(7) 開放性

当該教育訓練の受講に関し、広く労働者一般を対象としたものであり、受講者の年齢、性別等に係る不合理な制限を設けているものではなく、かつ、教育訓練給付金の対象となる者とそれ以外の者を区別するものでないこと。

(7) 開放性

当該教育訓練の受講に関し、広く労働者、一般を対象としたものであり、受講者の年齢、性別等に係る不合理な制限を設けているものではないこと。

(8) 費用等

次のいずれにも該当するものであること。

(8) 費用

イ 当該教育訓練に係る入学料及び受講料(雇用保険法第60条の2第4項に規定する費用をいう。以下「教育訓練経費」という。)の合計額が20,003円以上であること。

イ.当該教育訓練に係る入学料及び受講料の合計額が1万円以上であること。

ロ 当該教育訓練に係る教育訓練経費その他受講者の納入すべき費用(以下「受講費用」という。)が、当該教育訓練を運営するため必要な範囲内で合理的に算定された額であって、かつ、他の同様の教育訓練に係る受講費用の水準等からみて当該額が適正であると認められるものであること。

ロ.当該教育訓練に係る受講料その他受講者の納入すべき費用が、当該教育訓練を運営するため必要な範囲内で合理的に算定した額であること。

ハ 当該教育訓練に係る受講費用について、教育訓練給付金の対象となる者とそれ以外の者との間で、異なる取扱いをするものではないこと。

 

(9) 明示書による公開等

 

イ 次に掲げるすべての事項が適切に公開されるものであること。

 

(イ) 当該教育訓練に関する次に掲げる事項

 

i 当該教育訓練の内容及び目標

 

ii 当該教育訓練の受講者となるための要件

iii 当該教育訓練の受講の実績

 

iv 当該教育訓練の受講による効果の把握及び測定の方法

 

v 当該教育訓練の修了基準並びに修了を認定する時期及びその方法

 

vi 当該教育訓練の受講中又は修了後における受講者に対する指導及び助言並びに支援の方法

 

vii 当該教育訓練の目標の達成の状況

 

viii その他必要な事項

 

(ロ) 当該教育訓練の目標に関する情報

 

(ハ) 教育訓練給付制度の適正な利用に必要となる事項

 

(ニ) 当該教育訓練に係る販売代理店等(契約関係の有無及びいかなる名称によるかを問わず、販売代理店、販売取次店、販売代理員その他当該教育訓練を販売する者のすべてをいう。以下同じ。)の氏名及び所属(法人又は団体にあっては、名称及び所在地)

 

(ホ) その他必要な事項

 

ロ イの(イ)及び(ハ)に掲げる事項を記載した明示書が受講申込者等に対して交付されるものであること。

 

(10) 当該教育訓練の販売、募集、勧誘の活動等(以下「販売活動等」という。)について、次に掲げる基準に適合するものであること。

 

イ 次に掲げるすべての業務を行う販売活動管理責任者が置かれていること。

 

(イ) 当該教育訓練に係る販売活動等(販売代理店等の行う販売活動等を含む。以下同じ。)の実態を把握するとともに、当該販売活動等が適正に行われていることを確認し、及びこれを管理すること。

 

(ロ) ロに規定する窓口等の業務を監督すること。

 

(ハ) ハに掲げる措置の適切な実施を確保すること。

 

(ニ) その他適正な販売活動等の実施を確保するために必要な業務

 

ロ 当該教育訓練に係る販売活動等に関する苦情、不適正な販売活動等に関する情報を受けるための窓口等が設けられていること。

 

ハ 販売代理店等について、次に掲げるすべての措置が講じられるものであること。

 

(イ) 販売代理店契約等の締結時等における厳正な審査

 

(ロ) 販売代理店等の把握及び販売代理店等に係る台帳の整備

 

(ハ) 販売代理店等に対する教育訓練給付制度の周知

 

(ニ) 販売代理店等が販売活動等に用いるパンフレット類、リーフレット類、マニュアル類等の入手

 

(ホ) 販売代理店等に対する定期的な点検及び指導

 

(ヘ) その他販売代理店等による不適正な販売活動等を防止するための措置

 

ニ 当該教育訓練に係る販売活動等が次のいずれにも該当するものでないこと。

 

(イ) 教育訓練給付金の対象となる者とそれ以外の者を区別したものであること。

 

(ロ) その他教育訓練給付制度の趣旨等に照らし不適正と認められるものであること。

 

1 この基準の改正は、平成15年11月1日から施行すること。

2 新基準の施行の際現に指定されている教育訓練(以下「既指定教育訓練」という。)を実施する者は、平成16年3月31日までに、厚生労働省に対し、当該既指定教育訓練が新基準に適合する旨を届け出なければならないこと。

3 既指定教育訓練のうち、2の届出をしていないものは、平成16年3月31日にその指定の効力を失うこと。

4 新基準1の(4)のイ及びロの規定は、この基準の施行日以後に指定される教育訓練について適用すること。