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通達:介護労働者確保助成金の創設について

 

介護労働者確保助成金の創設について

平成9年4月1日職発第23615号

(各都道府県知事あて労働省職業安定局長通達)

 

標記助成金について、介護労働者の雇用管理の改善等に関する法律(平成四年法律第六三号)第一八条第一項第一号の労働省令で定める給付金とし、別添のとおり介護労働安定センター理事長あて通知したので、貴職におかれても御了知の上、その円滑な実施について特段のご配意をお願いする。

 

(別添)

 

平成九年四月一日職発第二三六―四号

介護労働安定センター理事長 殿

労働省職業安定局長

介護労働者確保助成金の創設について

 

雇用安定事業等の運営については、かねてよりご尽力いただいているところであるが、今般、雇用保険法施行規則等の一部を改正する省令(労働省令第二一号)が平成九年四月一日付けで公布、同日より施行されたところである。

このうち、雇用保険法施行規則第一四〇条第一二号及び介護労働者の雇用管理の改善等に関する法律施行規則第四条に基づき標記助成金が創設されたところであるが、当該助成金の実施については左記のとおりとすることとしたので、その円滑な実施について特段のご配意をお願いする。

第一 目的

介護労働者確保助成金は、介護労働者を雇用して介護業務を業として行う事業主が、雇用管理の改善、福祉施設の設置・整備、及び介護労働者の雇入れ時等に福祉の増進を図るための措置を講じた場合、これに要した経費について助成を行うことにより、介護業務に係る労働者の確保に資するとともに、介護労働者の福祉の増進を図ることを目的とする。

第二 介護労働者確保助成金の内容

一 介護労働者雇用管理研修助成金(継続)

介護業務を行う雇用保険適用事業主が、雇用管理者に、労働大臣が指定する雇用管理研修を受講させた場合、その受講料を助成する。

なお、具体的な内容については、従前のとおりとする。

二 介護労働者福祉施設助成金(継続)

介護業務を行う雇用保険適用事業主であって都道府県知事より雇用管理に関する改善計画の認定を受けた事業主が、当該計画に基づき介護労働者に係る福祉施設の設置・整備を行った場合、その費用の一部を助成する。

なお、具体的な内容については、従前のとおりとする。

三 介護労働者雇入時福祉助成金(新規)

(一) 事業の概要

介護労働者雇入時福祉助成金は、介護業務を業として行う事業主が介護労働者の雇入れ又は配置換えの際に福祉の増進を図るための措置を講じた場合、これに対する助成金を支給する。

(二) 助成対象事業主

次のいずれにも該当する事業主であること。

① 介護労働者を雇用して、介護業務を業として行う雇用保険の適用事業主

② 対象労働者に対し、福祉の増進を図るための措置(健康管理及び介護講習)を講じた事業主

③ 福祉の増進を図るための措置に要する経費の全部を負担した事業主

④ ③による経費の負担状況を明らかにする書類を整備している事業主

なお、中小企業事業主の範囲は次のとおり

イ 小売業又はサービス業(飲食店を含む)

資本又は出資の額が一、〇〇〇万円以下、又は常用労働者数が五〇人以下

ロ 卸売業

資本又は出資の額が三、〇〇〇万円以下、又は常用労働者数が一〇〇人以下

ハ その他の業種

資本又は出資の額が一億円以下、又は常用労働者数が三〇〇人以下

(三) 事業主に対する助成金の額

企業規模に応じて、福祉の増進を図るための措置を講じた対象労働者一人につき次の表にそれぞれ掲げる額とする。

ただし、当該措置について事業主が負担した額が次の表にそれぞれ掲げる額に満たない場合は、当該負担した額とする。

区分

金額

中小企業事業主以外(大企業)

六〇、〇〇〇円

中小企業事業主

九〇、〇〇〇円

(四) 対象労働者

① 事業主が自ら雇用している介護業務に従事する雇用保険の被保険者であって、採用又は配置転換(以下「採用等」という。)後の期間が六月を経過していない者

② 事業主が自ら雇用している介護業務に従事しようとする雇用保険の被保険者であって、採用等予定年月日までの期間が三ケ月以内の者

③ 雇用保険の被保険者として介護業務に従事しようとする者(事業主が自ら雇用している者を除く。)であって、採用等予定年月日までの期間が三ケ月以内の者(助成金支給申請時において雇用保険被保険者となっているものに限る)

(五) 福祉の増進を図るための措置

① 健康管理

労働安全衛生規則(昭和四七年労働省令第三二号)第四三条各号に掲げる項目と併せて行われる健康診断、健康教育、健康相談その他当該介護労働者の健康の保持増進を図るための必要な措置であって、事業主が一項目以上選択して講じたものとする。

② 介護講習

次のいずれかに該当する講習

イ 介護業務に従事するに当たって必要な知識と技術のうち、基礎的なものを習得するための講習として適当と認められる講習

具体的には、平成七年七月三一日付け社援更第一九二号、老計第一一六号、児発第七二五号厚生省社会援護局長、老人保健福祉局長、児童家庭局長通知「ホームヘルパー養成研修事業の実施について」(以下「厚生省通知」という。)に基づくホームヘルパー養成研修三級課程であって、都道府県知事等から指定を受けたものとする。

ロ 介護業務に従事するために、介護業務の内容やサービス利用者に関する知識及び具体的技術を習得させるための講習として適当と認められる講習

具体的には、厚生省通知に基づくホームヘルパー養成研修二級課程であって、都道府県知事等から指定を受けたものとする。

ハ 介護に必要な事項についてより深い知識と技術に加え、主任等の基幹的介護労働者となるために必要な知識及び技術を習得させる講習として適当と認められる講習

具体的には、厚生省通知に基づくホームヘルパー養成研修一級課程であって、都道府県知事等から指定を受けたものとする。