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雇用保険法施行規則の一部改正に伴う生涯能力開発給付金支給要領等の一部改正等について(抄)
平成8年4月1日能発第78号
(各都道府県知事あて労働省職業能力開発局長通達)
能力開発事業の実施については、かねてより御尽力頂いているところであるが、今般、生涯能力開発給付金等における労働大臣による指定制度廃止等を内容とする雇用保険法施行規則の一部を改正する省令(平成八年労働省令第一六号。以下「改正省令」という。)が平成八年三月二九日に公布され、本日施行されたところである。
改正省令の趣旨及び概要については左記第一のとおりであり、これに伴い平成四年四月一〇日付け能発第八五号「能力開発事業の実施について」(以下「平成四年通達」という。)の一部を左記第二のとおり改正することとしたので、左記第三に留意のうえ、その円滑な実施について特段の御配意を願いたく命により通達する。
なお、当該改正により労働大臣指定制度に係る指定の基準等を定めた左記第四に掲げる通達を廃止する。
記
第一 改正省令の趣旨及び概要
一 趣旨
今後ますます多様化していく労働者の自己啓発ニーズに的確に対応していくためには、労働者の自己啓発を援助する事業主の支援を目的としている自己啓発助成給付金の積極的、機動的な活用が必要となる。
このため、当該給付金の支給の対象とする教育訓練の一部について、労働大臣により指定された講座等に限定している現行の取扱いを平成八年度以降廃止することとするとともに、併せて教育訓練内容のレベルを維持するための、一定の要件を設けることとする。
これらによって、従来どおり、その支給の対象とする教育訓練の内容について制度の趣旨に沿ったレベルを維持しつつも、その選択の範囲を広げることにより、労働者の受講機会の拡大を図るとともに、事業主の主体的な自己啓発援助の意欲を喚起することとする。
二 概要
(一) 自己啓発助成給付金制度の改正(雇用保険法施行規則第一二五条第三項関係)
イ 有給教育訓練休暇の付与について
① 平成八年四月一日以降に開始される学校教育法による専修学校又は各種学校の行う教育に係る労働大臣指定制度を廃止し、職業人として資質の向上に資すると認められる一定の要件を満たした当該教育を支給対象とすること。
② 平成八年四月一日以降に開始される前記①に準ずる教育訓練に係る労働大臣指定制度を廃止し、職業人として資質の向上に資すると認められる一定の要件を満たした当該教育訓練を支給対象とすること。
ロ 有給教育訓練休暇の付与以外について
平成八年四月一日以降に開始される通信制の職業訓練に係る労働大臣指定制度を廃止し、労働大臣の定める基準に適合する当該職業訓練を支給対象とすること。
なお、当該基準は次のとおりであること。
次のいずれかに該当する職業訓練であること。
① 大学(短期大学を含む。)の行う学校教育又は専修学校若しくは各種学校の行う教育であって、一コースの修業期間が三カ月以上一二カ月以内の職業人として資質の向上に資するものであること。
② 特殊法人、公益法人その他の法人が行う職業訓練であって、一コースの修業期間が三カ月以上一二カ月以内の職業人として資質の向上に資するものであること。
(二) 能力開発給付金制度等の改正(同規則第一二五条第二項及び第一二五条の二第一項関係)
自己啓発助成給付金に係る労働大臣指定制度の廃止によって、受講機会の拡大が図られたことに伴い、能力開発給付金及び中小企業事業転換等能力開発給付金(事業外の施設に事業主が委託して行う職業訓練の場合)においては、平成八年四月一日以降開始される通信制の職業訓練については助成の対象としないこととする。
第三 留意事項
一 適用期日等
(一) 適用期日
この通達は、平成八年四月一日以降開始される職業訓練及び有給教育訓練休暇について適用する。
(二) 経過措置
平成八年三月三一日迄に開始された職業訓練及び有給教育訓練休暇についての支給については、教育訓練等に係る従前の指定制度に基づき運用するものとする。
二 支給申請に係る様式について
各給付金に係る諸様式については、今般、その一部が改正されたところであるが、当面、旧様式による事業主からの支給申請があっても受け付けるものとする。
第四 廃止通達について
前記改正により労働大臣指定制度に係る指定基準及び手続き等を定めた次の通達を廃止する。
一 昭和五〇年三月二五日付け訓発第五五号の三「有休教育訓練休暇の対象となる各種学校等の行う教育訓練の指定について」
二 昭和五〇年一一月一五日付け訓発第二六三号「有給教育訓練休暇奨励給付金に係る雇用保険法施行規則、有給教育訓練休暇奨励給付金支給要領等の一部改正について」
三 昭和五一年六月一日付け訓発第一二七号「有給教育訓練休暇の対象となる各種学校等の行う教育訓練の指定についての一部改正について」
四 昭和五四年一月五日付け訓発第三号「有給教育訓練休暇の対象となる各種学校等の行う教育訓練の指定に関する手続きの一部改正について」
五 昭和五五年一〇月一七日付け訓発第一九三号「有給教育訓練休暇の対象となる各種学校等の行う教育訓練の指定について」
六 昭和五七年八月二四日付け訓政発第一七号「生涯職業訓練奨励給付金の支給対象となる通信制訓練の指定について」