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通達:地域雇用開発等促進法の施行について

 

地域雇用開発等促進法の施行について

昭和62年4月1日職発第184号

(各都道府県知事あて労働省職業安定局長通達)

 

地域雇用開発等促進法の施行については、「地域雇用開発等促進法その他関係法令の施行について」(昭和六二年三月三一日付け労働省発職第九一号労働事務次官通達)により労働事務次官から貴職あてその趣旨を通達したところであるが、詳細については下記によることとしたので、その実施に遺漏のないよう特段の御配慮をお願いする。

 

第一 関係省令の制定について

地域雇用開発等促進法(以下「法」という。)の施行に関しては、「地域雇用開発等促進法施行規則」(昭和六二年労働省令第一二号)及び「地域雇用開発等促進法等の施行に伴う関係労働省令の整備に関する省令」(昭和六二年労働省令第一三号)がそれぞれ昭和六二年四月一日に公布され、同日から施行されるところであるが、その主な内容は次のとおりである。

一 地域雇用開発等促進法施行規則の概要

(一) 特定雇用開発促進地域離職者の範囲(第一条関係)

特定雇用開発促進地域の指定のあつた日以後に特別の理由なく他の地域から特定雇用開発促進地域内に住所又は居所を移転した者及び離職後特定雇用開発促進地域内に所在する事業所へ通常通勤することができる地域以外の地域に住所又は居所を移転した者は、特定雇用開発促進地域離職者から除いたこと。

(二) 緊急雇用安定地域離職者の範囲(第二条関係)

離職後緊急雇用安定地域内に所在する事業所へ通常通勤することができる地域以外の地域に住所又は居所を移転した者は、緊急雇用安定地域離職者から除いたこと。

(三) 地域雇用開発助成金の支給に関し特別の措置を講ずる法人の基準(第三条関係)

法第八条第二項の規定に基づき地域雇用開発助成金の支給に関し特別の措置を講ずる法人の基準は、雇用開発促進地域内に事業所を有する法人が次に掲げる要件に該当することとしたこと。

① 事業所の設置又は整備に伴い、相当数の労働者を雇い入れること。

② (1)の雇入れに係る労働者の全部又は大部分が雇用開発促進地域求職者であること。

③ 設置又は整備に係る事業所の行う事業の実施に伴う雇用機会増大の効果が継続し、かつ、当該事業が雇用開発促進地域に対して適切な地域雇用開発の効果を及ぼすと認められること。

(四) その他(第四条から第六条まで関係)

公共事業における労働者の直接雇入れの承諾、公共事業における使用労働者の通知及び雇用の安定のための要請の権限の委任について所要の規定を置いたこと。

二 地域雇用開発等促進法等の施行に伴う関係労働省令の整備に関する省令の概要

(一) 特定不況業種・特定不況地域関係労働者の雇用の安定に関する特別措置法施行規則の一部改正(第一条関係)

特定不況地域に関する規定を削除する等の整備を行つたこと。

(二) 雇用保険法施行規則の一部改正(第二条関係)

① 雇用調整助成金の支給対象事業主の範囲

雇用調整助成金の支給対象事業主から特定不況地域事業主及び法施行日前の緊急雇用安定地域事業主を削り、地域雇用開発等促進法の規定に基づく特定雇用開発促進地域事業主及び緊急雇用安定地域事業主を加えたこと。

② 特定求職者雇用開発助成金の対象労働者の範囲

特定求職者雇用開発助成金の対象労働者の範囲から特定不況地域離職者及び法施行日前の緊急雇用安定地域離職者を削り、地域雇用開発等促進法の規定に基づく特定雇用開発促進地域離職者及び緊急雇用安定地域離職者を加えたこと。

③ 地域雇用開発助成金の新設

イ 地域雇用開発助成金は、地域雇用奨励金、地域雇用特別奨励金及び地域雇用移転給付金としたこと。

ロ 地域雇用奨励金は、雇用開発促進地域において事業所を設置又は整備し、雇用開発促進地域求職者を雇い入れた事業主に対して、支払つた賃金の額の一定割合を支給するものとしたこと。

ハ 地域雇用特別奨励金は、地域雇用奨励金の支給を受けることができる事業主であつて、事業所の設置又は整備に伴い、地域雇用奨励金の対象となる労働者を一定数以上雇い入れたものに対して、雇入れ労働者の数及び雇用機会の増大を図るために要する費用の額に応じて、支給するものとしたこと。

ニ 地域雇用移転給付金は、事業所の設置又は整備に伴いその雇用する被保険者を転任させる事業主に対して、転任に要する費用の負担額に相当する額を支給するものとしたこと。

④ その他所要の規定の整備を行つたこと。

(三) 雇用対策法施行規則、職業安定法施行規則及び高年齢者等の雇用の安定等に関する法律施行規則の一部改正(第三条から第五条まで関係)

地域雇用開発等促進法の施行に伴う所要の規定の整備を行つたこと。

(四) その他(附則第二条から第四条まで関係)

特定不況業種・特定不況地域関係労働者の雇用の安定に関する特別措置法施行規則、雇用保険法施行規則及び雇用対策法施行規則の一部改正に伴う経過措置を定めたこと。

 

第二 関係告示の制定について

法の施行に関しては、昭和六二年労働省告示第三八号及び第三九号が、それぞれ昭和六二年四月一日付けで定められた。それら告示の主な内容は次のとおりである。

一 労働省告示第三八号(地域雇用開発等促進法施行令別表第一及び第二の労働大臣が定める区域を定める件)

地域雇用開発等促進法施行令(昭和六二年政令第一一三号)別表第一及び第二の労働大臣が定める区域を定めたこと。

二 労働省告示第三九号(地域雇用開発等促進法の施行に伴う関係労働省告示の整備に関する告示)

法の施行に伴い、及び関係法令の規定に基づき、昭和五八年労働省告示第五五号(特定不況業種・特定不況地域関係労働者の雇用の安定に関する特別措置法第二二条第一項の吸収率を定める件)を改正し、地域雇用開発等促進法第一九条第一項の規定に基づく吸収率を定めたほか、その他関係の告示に関し所要の規定の整備を行つたこと。

 

第三 地域雇用開発業務取扱要領の制定

法による施策の実施については、地域雇用開発等促進法施行令及び地域雇用開発等促進法施行規則に基づくとともに、昭和六二年三月三一日付け労働省発職第九一号労働事務次官通達によるほか、別冊一「地域雇用開発業務取扱要領」による。

第四及び第五 略

 

別冊一

地域雇用開発業務取扱要領

目次

 はじめに

 第一 用語の意義

 第二 地域の指定

 第三 地域雇用開発指針の策定

 第四 地域雇用開発計画の策定

  一 趣旨

  二 地域雇用開発計画の内容

 第五 地域雇用開発会議の設置及び会議の事業

  一 趣旨

  二 事業の概要

 第六 地域雇用開発推進員の設置

 第七 雇用開発促進地域における施策

  一 地域雇用開発助成金の支給

  二 雇用促進事業団による福祉施設の設置等に係る特別の配慮

  三 職業紹介等の実施

 第八 特定雇用開発促進地域における施策

  一 地域雇用開発助成金の支給についての特別の措置

  二 失業の予防等のための助成及び援助

  三 雇用の安定のための要請

  四 雇用保険の延長給付

  五 公共事業への就労促進

  六 広域職業紹介活動の命令

  七 広域移動円滑化事業との連携

 第九 緊急雇用安定地域における施策

  一 失業の予防等のための助成及び援助

  二 延長給付に関する特別の配慮

  三 職業紹介等の実施

 第一〇 その他

 

はじめに

この要領は、地域雇用開発等促進法による施策を職業安定機関において具体的に推進していく場合の基本的な業務取扱いについて定めるものである。

第一 用語の意義

一 地域雇用開発

求職者数に比し雇用機会が不足している地域について地域雇用開発等促進法(以下「法」という。)に定める措置を講ずることにより、地域的な雇用構造の改善を図ることをいう。

二 雇用開発促進地域

法第二条第一項第二号に規定する地域をいい、具体的には、地域雇用開発等促進法施行令(以下「令」という。)別表第一の上欄に掲げられている地域をいう。

三 雇用開発促進地域に係る指定期間

法第二条第二項の規定に基づき、雇用開発促進地域の指定について、雇用開発促進地域ごとに付された期間(同条第三項の規定により当該期間が延長された場合においては、当該延長された期間)をいい、具体的には、令別表第一の上欄に掲げられている地域ごとにそれぞれ同表の下欄に掲げられている期間をいう。

四 特定雇用開発促進地域

法第二条第一項第三号に規定する地域をいい、具体的には、令別表第二に掲げられている地域をいう。

五 特定雇用開発促進地域に係る指定期間

法第二条第四項の規定に基づき、当該特定雇用開発促進地域をその地域の全部又は一部とする雇用開発促進地域について付された期間(当該期間が延長された場合には、当該延長された期間)の満了する日までの期間をいい、具体的には、令別表第一において、当該特定雇用開発促進地域を含む雇用開発促進地域ごとにそれぞれ同表の下欄に掲げられている期間をいう。

六 緊急雇用安定地域

法第二条第一項第四号に規定する地域をいい、具体的には、令別表第三の上欄に掲げられている地域をいう。

七 緊急雇用安定地域に係る指定期間

法第二条第二項の規定に基づき、緊急雇用安定地域の指定について、緊急雇用安定地域ごとに付された期間(同条第三項の規定により当該期間が延長された場合においては、当該延長された期間)をいい、具体的には、令別表第一の上欄に掲げられている地域ごとにそれぞれ同表の下欄に掲げられている期間をいう。

八 雇用開発促進地域事業主

雇用開発促進地域内に所在する事業所の事業主をいう。

九 特定雇用開発促進地域事業主

特定雇用開発促進地域内に所在する事業所の事業主をいう。

一〇 緊急雇用安定地域事業主

緊急雇用安定地域内に所在する事業所の事業主をいう。

一一 事業規模の縮小等

事業の全部を廃止し、又は相当部分を縮小し、当該事業と事業の目的である役務又はこれらの物品、役務に係る原材料、生産加工技術、販路、機能等を異にする事業を開始又は拡充すること(事業の転換)、事業の全部又は一部を休止すること(事業活動の縮小)、事業に係る施設又は設備の全部又は一部の廃棄又は譲渡等を行い、かつ、これに伴い当該事業所において常時雇用する労働者の数が減少すること(事業規模の縮小)及び事業の全部の廃止をいう。

一二 雇用開発促進地域求職者

雇用開発促進地域内に居住する求職者をいう。

一三 特定雇用開発促進地域離職者

次のいずれかに該当する離職者(自己の責めに帰すべき重大な理由によつて解雇され、又は正当な理由がなく自己の都合によつて退職した者を除く。)であつて、現に失業しているもの又はその職業が著しく不安定であるため失業と同様な状態にあると認められるものをいう。

(一) 特定雇用開発促進地域内に居住している者(特定雇用開発促進地域の指定のあつた日以後に他の地域から当該特定雇用開発促進地域に移転したことにより特定雇用開発促進地域離職者に該当することとなつた者であつて、その移転について特別な理由がないと認められるものを除く。)であること。

(二) 特定雇用開発促進地域内に所在する事業所へ通勤していた者(当該特定雇用開発促進地域内に所在する事業所に通常通勤することができる地域以外の地域へ移転した者を除く。)であること。

(注) 「自己の責めに帰すべき重大な理由によつて解雇され、又は正当な理由がなく自己の都合によつて退職した者」であるか否かの判定は、業務取扱要領(職業安定行政手引七―五の五二二〇二及び五二二〇三)によるものとする。

また、「移転について特別な理由」があるか否かの判定は、同手引七―五の五二四五九によるものとする。

一四 緊急雇用安定地域離職者

緊急雇用安定地域内に所在する事業所に雇用されていた離職者(自己の責めに帰すべき重大な理由によつて解雇され、又は正当な理由がなく自己の都合によつて退職した者を除く。)であつて、現に失業しているもの又はその職業が著しく不安定であるため失業と同様な状態にあると認められるものをいう。

ただし、当該緊急雇用安定地域内に所在する事業所に通常通勤することができる地域以外の地域へ移転した者を除く。

(注) 「自己の責めに帰すべき重大な理由によつて解雇され、又は正当な理由がなく自己の都合によつて退職した者」であるか否かの判定は、業務取扱要領(職業安定行政手引7―五の五二二〇二及び五二二〇三)によるものとする。

一五 公共事業

法第一九条第一項に規定する事業をいい、国及び特別の法律により特別の設立行為をもつて設立された法人(その資本金の全部若しくは大部分が国からの出資による法人又はその事業の運営のために必要な経費の主たる財源を国からの交付金若しくは補助金によつて得ている法人で政令で定めるものに限る。)(以下「国等」という。)自ら又は国の負担金の交付を受け、若しくは国庫の補助により地方公共団体等が計画実施する公共的な建設又は復旧の事業をいう。

政令で定める法人については、次のとおり定められている。

(令第六条)

住宅・都市整備公団、新東京国際空港公団、森林開発公団、地域振興整備公団、日本鉄道建設公団、日本道路公団、農用地開発公団、本州四国連絡橋公団、水資源開発公団、公害防止事業団、雇用促進事業団、石炭鉱害事業団、労働福祉事業団

第二 地域の指定

法に定める措置を講ずべき地域として法第二条第一項第二号、第三号及び第四号の規定に基づき、雇用開発促進地域、特定雇用開発促進地域及び緊急雇用安定地域を政令で指定するものであり、その指定基準は、別添一「雇用開発促進地域、特定雇用開発促進地域及び緊急雇用安定地域の指定基準」(省略)のとおりであること。

第三 地域雇用開発指針の策定

法第六条の規定に基づき労働大臣は、雇用開発促進地域における地域雇用開発の促進に関する基本方針その他関係都道府県が定める雇用開発計画の指針となるべき事項について、別添二(省略)のとおり地域雇用開発指針を策定したこと。

第四 地域雇用開発計画の策定

一 趣旨

法第七条第一項において、都道府県は雇用開発促進地域ごとに地域雇用開発の促進に関する計画(以下「地域雇用開発計画」という。)を策定することができるとされているが、地域雇用開発計画策定は、地域それぞれにおいて雇用開発を促進するための基本方針を明らかにするとともに、地方公共団体、関係労使等地域の関係者の雇用開発に向けての主体的な努力を促すものであり、また、当該計画で定める地域雇用開発を促進するための助成、援助等の施策を講ずるための前提となるものであること。

二 地域雇用開発計画の内容

地域雇用開発計画は、地域雇用開発指針に即するものであるとともに地域の特性、実情を十分考慮し、また、地方公共団体が独自に実施している地域振興計画等に基づく施策との整合性や連携の確保に十分配慮したものとしなければならないこと。

なお、地域雇用開発計画においては次の事項を定めるものとされていること(法第七条第二項)。

(一) 労働力の需給状況その他雇用の動向に関する事項

地域内の雇用の動向、構造を明らかにすることとし、

イ 地域内の主要産業の動向

ロ 求人・求職・求人倍率、離職者の動向

ハ 産業別、性・年齢別等の雇用動向

ニ 労働力の流出・流入状況

等からみた地域の労働市場の特徴等の概要を記載すること。また、職種、技能の程度等労働力の質的側面についても検討すること。

(二) 地域雇用開発の目標に関する事項

地域内の雇用の動向を踏まえ、対策を推進するに当たつての基本的考え方を明らかにするとともに、地域の雇用構造の改善の方向(産業別、年齢別等)、雇用の吸収・拡大が期待される分野等目標とする雇用の状態を明らかにすること。

(三) 地域雇用開発を促進するための方策に関する事項

地域雇用開発の目標の実現に向けての主要な対策について、雇用対策にとどまらず地域振興関連施策等も含めてその必要性と内容を示す。その際、下記の点に留意するものとすること。

イ 地域振興対策と雇用対策との連携

ロ 雇用機会拡大に資する取組への援助、助成

ハ 雇用情勢への機動的な対応

ニ 雇用職業情報の提供、職業紹介の強化等労働力需給の円滑な結合の促進

ホ 職業能力の開発の推進

ヘ 地域を挙げての協力体制

第五 地域雇用開発会議の設置及び会議の事業

一 趣旨

地域雇用開発については、関係市町村、関係労使も含めた地域の関係者が、地域の実情を踏まえながら主体的に取り組んでいくことが重要であり、このため、雇用開発促進地域として指定された地域ごとに関係市町村、関係労使団体等を構成員とする地域雇用開発会議を設置することとしたこと。

二 事業の概要

地域雇用開発会議は、法の趣旨に基づき、当該雇用開発促進地域を管轄する都道府県が策定する地域雇用開発計画に沿つて、地域の特性や民間の活力をいかした雇用開発を促進するために必要な事業を実施するものであること。

なお、地域雇用開発会議の設置及び運営並びに地域雇用開発会議の実施する事業については、別添三「地域雇用開発会議設置・運営要領」(省略)によること。

第六 地域雇用開発推進員の設置

雇用開発促進地域において、地域雇用開発会議の設置などを通じて地域の特性や民間の活力をいかした雇用開発の推進に資するため、地域雇用開発推進員制度を設けることとし、別添四「地域雇用開発推進員規程」(昭和六二年四月一日付け労働省訓第六号)(省略)が定められたこと。

また、地域雇用開発推進員制度の運営については、昭和六二年四月一日付け職発第一八五号の二「地域雇用開発推進員規程の施行について」によること。

第七 雇用開発促進地域における施策

一 地域雇用開発助成金の支給

地域雇用開発助成金の支給については、昭和五二年九月三〇日付け職発第四四六号「雇用安定事業等の実施について」の別添七「地域雇用開発助成金支給要領」によること。

二 雇用促進事業団による福祉施設の設置等に係る特別の配慮

法第九条において、雇用促進事業団は、地域雇用開発計画で定める当該雇用開発促進地域における地域雇用開発に資するため、事業主その他のものの行う職業訓練の援助を実施するための施設及び福祉施設を設置するに当たつては、当該雇用開発促進地域について、特別の配慮をすることとされているが、その内容は次のとおりであること。

なお、雇用促進事業団による福祉施設の設置については別途通達するものによること。

(一) 雇用開発促進地域において、中小企業等の事業主が職業訓練を実施するために利用する施設である地域職業訓練センターを優先的に設置するよう配慮すること。

(二) 雇用開発促進地域に所在する事業所に雇用される勤労者のための教養・文化、体育関連施設である「共同福祉施設(地域型)」を雇用開発促進地域として指定された地域内の市町村に重点的に整備すること。

三 職業紹介等の実施

雇用開発促進地域は、求職者が多数居住し、かつ、求職者数に比し相当程度に雇用機会が不足している地域であることから、当該地域において求職者のできるだけ早期の再就職を容易にするため、地域雇用開発計画に即し雇用機会の拡大を図るとともに、職業紹介等の実施においても、特に雇用情報の提供、求人開拓等を積極的に行う必要がある。

このため、公共職業安定所は、次のような措置を積極的に講じ、求職者の雇用機会の確保を図ること。

(一) 総合的雇用情報システムを活用した求職情報の求人者への積極的提供及び求職者に対する労働市場の動向その他雇用に関する必要な情報の迅速かつ的確な提供

(二) 個々の求職者情報等をもとにした特別の求人開拓の実施

(三) 個々の求職者に対するきめ細かな職業相談の実施及び活発な就職のあつせんの実施

(四) 職種転換又は職業能力の追加付与等のための職業訓練の受講指示

第八 特定雇用開発促進地域における施策

一 地域雇用開発助成金の支給についての特別の措置

特定雇用開発促進地域における地域雇用開発助成金の支給に係る特別措置については、昭和五二年九月三〇日付け職発第四四六号「雇用安定事業等の実施について」の別添七「地域雇用開発助成金支給要領」によること。

二 失業の予防等のための助成及び援助

法第一四条に定める助成及び援助として、特定雇用開発促進地域内に所在する事業所で事業規模の縮小等を余儀なくされたものに雇用されている労働者又は特定雇用開発促進地域離職者に関し、失業の予防、雇用機会の増大その他の雇用の安定を図るために必要な措置を講ずる事業主に対して、雇用調整助成金及び特定求職者雇用開発助成金が支給されるものであること。

なお、これらの助成金の支給等については、昭和五二年九月三〇日付け職発第四四六号「雇用安定事業等の実施について」の別添一「雇用調整助成金支給要領」及び昭和五六年六月八日付け職発第三二〇号「雇用に係る給付金等の整備充実を図るための関係法律の整備に関する法律及び関係政省令等の施行について」中「第一三 特定求職者雇用開発助成金の支給について」の別添「特定求職者雇用開発助成金支給要領」によること。

三 雇用の安定のための要請

(一) 趣旨

法第一五条において、労働大臣は、特定雇用開発促進地域における雇用に関する状況の一層の悪化を防止するため特に必要があると認めるときは、当該特定雇用開発促進地域内に所在する事業所に関し相当数の離職者が発生することとなる事業規模の縮小等を行おうとする特定雇用開発促進地域事業主に対して、雇用の安定を図るために必要な措置を講ずることを要請することができる旨規定されている。

したがつて、特定雇用開発促進地域内に所在する事業所において、相当数の離職者が発生することとなる事業規模の縮小等を行おうとする場合に、これらの離職者が一時に発生することとなれば当該特定雇用開発促進地域における雇用失業情勢が著しく悪化することが見込まれる場合に限り、本要請制度に基づき当該事業主に対し、雇用の安定のための要請をすることとすること。

しかしながら、本要請制度は、一定の事業主に対して、地域の雇用情勢の一層の悪化を防止する観点から特段の協力を求めようとするものであり、本来労使の話し合いを前提としつつ、自主的に決定、実施されるべき雇用調整の規模や内容に直接関係する事項の変更をも含むものであることから、実際の運用に当たつては、諸般の事情等を勘案しつつ十分慎重な配慮を加えていくことが必要であること。

なお、要請は、地域雇用開発等促進法施行規則第六条の規定により、原則として当該特定雇用開発促進地域を管轄する安定所の長が行うものであること。

(二) 要請の手続

① 特定雇用開発促進地域を管轄する安定所の長は、当該地域内に所在する事業所から雇用対策法第二一条に規定する大量雇用変動の場合の届出が提出されたときに、当該届出の記載事項等から判断して要請を行うことが適当であると認めるときは、その旨を文書により、当該大量雇用変動の届出の写を添えて、都道府県職業安定主管課を経由して、職業安定局国鉄・地域雇用対策室あて連絡することとすること。

② 職業安定局国鉄・地域雇用対策室においては、他の地域における事業所の動向等を総合的に勘案して、当該要請を行うことが適当であるかどうか判断する。

この場合において、同一業種の事業主の異なる特定雇用開発促進地域内に所在する事業所において、ほぼ同時に要請の対象となるような雇用調整が行われるようなときは、労働大臣自ら要請を行うこととすることも併せて検討するものとする。

③ ②の判断をしたときは、職業安定局国鉄・地域雇用対策室はその結果を、都道府県職業安定主管課を経由して、(1)の安定所の長に通知する。

④ ③により、当該要請を行うことが適当である旨の通知を受けたときは、当該安定所の長は、当該要請を行うこと。

(三) 要請が発出された場合における安定所の取組み

要請が発出されたときは、当該事業所について、安定所は、事業主に対する助成制度の積極的な活用を図りつつ、離職前訓練や再就職あつせんその他雇用の安定を図るための措置を拡大実施すること等により、離職者の発生をなだらかなものとするよう指導と援助に努めること。

四 雇用保険の延長給付

(一) 趣旨

特定雇用開発促進地域離職者(以下「特定地域離職者」という。)については求職期間が長期化するおそれがあり、なかでも四〇歳以上の者は特に再就職が困難であること等の事情にかんがみ、雇用保険の基本手当を特例的に延長することにより、求職期間中の生活の安定を図るものである。

(二) 延長給付を受けることができる者

法第一七条の延長給付(以下「延長給付」という。)を受けることができる者は、特定地域離職者であつて、雇用保険法第一五条第一項に規定する受給資格者であるもののうち、次のすべてに該当する者であること。

① 雇用保険法第二二条第一項第一号に規定する基準日において四〇歳以上である者であること。

② 雇用保険法第二三条第一項に規定する所定給付日数に相当する日数分の基本手当の支給を受け終わる日(他の同法第二八条第一項に規定する延長給付を受けている者にあつては、当該延長給付が終わる日)までに職業に就くことができる見込みがなく、かつ、特に職業指導その他再就職の援助を行う必要があると認められる者であること。

③ 当該受給資格に係る離職後最初に公共職業安定所に求職の申込みをした日以後、正当な理由がなく、公共職業安定所の紹介する職業に就くこと、公共職業安定所長の指示した雇用保険法第一五条第三項に規定する公共職業訓練等を受けること又は労働大臣の定める基準に従つて公共職業安定所が行う再就職を促進するために必要な職業指導を受けることを拒んだことのある者以外の者であること。

(三) 延長給付日数及び受給期間

① 所定給付日数を超えて基本手当を支給する日数は、九〇日が限度であること。

② 受給期間は、雇用保険法第二〇条第一項の規定による期間に九〇日を加算した期間であること。

(四) その他

① (二)に該当する者として認定された特定地域離職者については、(三)の期間内に当該者に係る特定雇用開発促進地域に係る指定期間が満了した場合には、当該満了した日以後は当然に延長給付は支給しないものであり、これに係る者に対してはこの旨十分周知しておくこと。

② 船員保険法の失業保険金の受給資格者である特定地域離職者についても、法第一八条により、当該失業保険金について同様の延長措置が行われること。

五 公共事業への就労促進

公共事業は、本来経済的・建設的な効果の追求を主たる目的とするものであるが、それが同時に雇用機会を創出する効果を有している面に着目し、公共事業を雇用対策の一環として積極的に活用するため、法第一九条の規定により、特定地域離職者の雇用機会の確保を図ろうとするものであること。

具体的には、労働大臣は、特定雇用開発促進地域において計画実施される公共事業について、その事業種別に従い、職種別又は地域別に、特定地域離職者の吸収率を定めることができるものとし、吸収率の定められている公共事業を計画実施する公共事業の事業主体等は、公共職業安定所の紹介により、常に吸収率に該当する数の特定地域離職者を雇い入れていなければならないものとされていること。

なお、特定雇用開発促進地域における公共事業の吸収率制度の運用については、別添五「特定雇用開発促進地域における公共事業の吸収率制度」(省略)に定めるところによること。

六 広域職業紹介活動の命令

都道府県は、法第二一条の規定により労働大臣が発した広域職業紹介活動の命令に従い、送出指定安定所の送出就職目標数及び管下安定所のうち受入れさせるべき安定所別受入就職目標数を設定するほか、これら安定所における当該業務実施体制を整備すること。

七 広域移動円滑化事業との連携

(一) 広域移動円滑化事業の概要

法の施行にあわせ、特定雇用開発促進地域において、地域雇用開発を促進するとともにそれを補完する観点から離職者の広域移動による再就職の円滑化を図るため、昭和六二年度から雇用促進事業団が東京、名古屋及び大阪の各支部に広域移動円滑化センター(以下「センター」という。)を設置し、広域移動円滑化相談員を配置して、特定地域離職者の広域求職活動による就職に関して各種の相談等の援助を行う広域移動円滑化事業(以下「円滑化事業」という。)を実施することとしたところである。

円滑化事業としてセンターが実施する主な業務は、次のとおりである。

① 特定地域離職者に対し、広域求職活動による就職のための各種の相談を行うこと。

② 特定地域離職者に対し、広域求職活動を円滑に行わせるための指導を行い、及び公共職業安定所に対し、特定地域離職者の選考について協力すること。

③ 前二号に掲げる業務に関する情報を収集し、及び提供すること。

④ 前三号に掲げる業務に付随する業務を行うこと。

(二) 安定所の役割

安定所は、特定地域離職者に対する広域職業紹介の実施に関し、センターとの連携に努めること。

第九 緊急雇用安定地域における施策

一 失業の予防等のための助成及び援助

法第二二条に定める助成及び援助として、緊急雇用安定地域内に所在する事業所で事業規模の縮小等を余儀なくされたものに雇用されている労働者又は緊急雇用安定地域離職者に関し、失業の予防、雇用機会の増大その他の雇用の安定を図るために必要な措置を講ずる事業主に対して、雇用調整助成金及び特定求職者雇用開発助成金が支給されるものであること。

なお、これらの助成金の支給等については、昭和五二年九月三〇日付け職発第四四六号「雇用安定事業等の実施について」の別添一「雇用調整助成金支給要領」及び昭和五六年六月八日付け職発第三二〇号「雇用に係る給付金等の整備充実を図るための関係法律の整備に関する法律及び関係政省令等の施行について」中「第一三 特定求職者雇用開発助成金の支給について」の別添「特定求職者雇用開発助成金支給要領」によること。

二 延長給付に関する特別の配慮

(一) 趣旨

法第二三条において、緊急雇用安定地域離職者の職業及び生活の安定に資するため、雇用保険法第二三条の規定の適用に当たつては、特別の配慮をするものとされている。

(二) 延長給付に関する特別の配慮を受けることができる者

法第二三条の延長給付に関する特別配慮を受けることができる者は、緊急雇用安定地域離職者であつて、雇用保険法第一五条第一項に規定する受給資格者であるもののうち、次のすべてに該当する者であること。

① 雇用保険法第二二条第一項第一号に規定する基準日において四〇歳以上である者であること。

② 雇用保険法第二三条第一項に規定する所定給付日数に相当する日数分の基本手当の支給を受け終わる日(他の同法第二八条第一項に規定する延長給付を受けている者にあつては、当該延長給付が終わる日)までに職業に就つことができる見込みがなく、かつ、特に職業指導その他再就職の援助を行う必要があると認められる者であること。

③ 当該受給資格に係る離職後最初に公共職業安定所に求職の申込みをした日以後、正当な理由がなく、公共職業安定所の紹介する職業に就くこと、公共職業安定所長の指示した雇用保険法第一五条第三項に規定する公共職業訓練等を受けること又は労働大臣の定める基準に従つて公共職業安定所が行う再就職を促進するために必要な職業指導を受けることを拒んだことのある者以外の者であること。

(三) 延長給付日数及び受給期間

① 所定給付日数を超えて基本手当を支給する日数は、六〇日が限度であること。

② 受給期間は、雇用保険法第二〇条第一項の規定による期間に六〇日を加算した期間であること。

(四) その他

① (二)に該当する者として認定された緊急雇用安定地域離職者については、(三)の期間内に当該者に係る緊急雇用安定地域に係る指定期間が満了した場合には、当該満了した日以後は当然に延長給付は支給しないものであり、これに係る者に対してはこの旨十分周知しておくこと。

② 船員保険法の失業保険金の受給資格者である緊急雇用安定地域離職者についても、法第二三条により、当該失業保険金の延長給付について同様の特別の配慮を受けること。

三 職業紹介等の実施

第七の三におけると同様の取扱いを行うものとする。

第一〇 その他

職業安定機関は、職業訓練機関が雇用開発促進地域、特定雇用開発促進地域又は緊急雇用安定地域において法に基づく措置を講ずる場合には、所要の事項について、当該機関との連携に努めるものとする。

別添 略