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通達:労働者の募集や求人の申込み、労働契約の締結に当たっての労働条件等の適切な明示について

 

労働者の募集や求人の申込み、労働契約の締結に当たっての労働条件等の適切な明示について

平成23年5月13日基監発0513第1号・職派需発0513第1号

(各都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局監督課長・厚生労働省職業安定局・派遣・有期労働対策部需給調整事業課長通知)

 

標記については、別添1の「労働者の募集や求人の申込み、労働契約の締結に当たっての労働条件等の適切な明示に関する要請書」を東京電力株式会社に対して、別添2の「労働者の募集や求人の申込み、労働契約の締結に当たっての労働条件等の適切な明示に関する要請書」を主要経済団体、労働者派遣事業団体及び建設業団体に対して、別添3の「労働者の募集や求人の申込み、労働契約の締結に当たっての労働条件等の適切な明示の徹底に向けた協力に関する要請書」を民間職業紹介事業団体及び求人情報提供事業団体に対して送付し、求人や労働契約の締結の際の労働条件等の適切な明示等について各団体の会員企業等に周知啓発していただくよう、要請したところである(平成23年5月13日付労働基準局長・職業安定局長要請)。

各都道府県労働局におかれては、職業安定法(昭和22年法律第141号)第5条の3及び労働基準法(昭和22年法律第49号)第15条の規定に基づき、労働条件等の適切な明示が行われるよう、管内の事業者等に対して周知啓発していただくとともに、これらの条項の違反と認めた場合には適切に指導を行うよう留意されたい。

 

(参考)要請先一覧

○ 東京電力株式会社

○ 主要経済団体・労働者派遣事業団体・建設業団体

社団法人日本経済団体連合会

日本商工会議所

全国中小企業団体中央会

社団法人日本人材派遣協会

社団法人日本生産技能労務協会

有限責任中間法人日本エンジニアリングアウトソーシング協会

日本サービス業人材派遣協会

中部アウトソーシング協同組合

社団法人全国建設業協会

社団法人日本建設業連合会

社団法人全国中小建設業協会

社団法人建設産業専門団体連合会

社団法人日本建設業経営協会

社団法人全国建設産業団体連合会

社団法人日本道路建設業協会

社団法人日本空調衛生工事業協会

社団法人日本電設工業協会

全国建設労働組合総連合

○ 民間職業紹介事業団体・求人情報提供事業団体

社団法人全国民営職業紹介事業協会

社団法人全国求人情報協会

 

(別添1)

平成23年5月13日

東京電力株式会社 代表取締役社長 殿

労働者の募集や求人の申込み、労働契約の締結に当たっての労働条件等の適切な明示に関する要請書

この度、貴社福島第一原子力発電所における事故の収束に向けた取組みが行われているところですが、福島第一原子力発電所の敷地内又は近隣における作業であるにもかかわらず、その実態とは異なる労働条件等を明示しての求人の申込みが行われておりました。

これは、職業安定法(昭和22年法律第141号)第5条の3の規定(別添1)に照らし、不適正な事案であると考えられます。改めて申すまでもなく、同条に基づき、労働者の募集を行う者は、労働者の募集に当たって、募集に応じて労働者になろうとする者に対し、また、求人者は、求人の申込みに当たって、公共職業安定所又は職業紹介事業者に対し、労働者が従事すべき業務の内容や就業場所、賃金、労働時間などの労働条件等の明示を適切に行わなければなりません。

また、労働契約の締結に際しては、労働基準法(昭和22年法律第49号)第15条の規定(別添2)に定められたところにより、労働者に対して労働条件を明示しなければなりません。特に就業の場所及び従事する業務、賃金、労働時間に関する事項については、文書により明示しなければならないと義務付けられています。

このように、労働者の募集や求人の申込み、労働契約の締結を行うに当たっては、職業安定法及び労働基準法の趣旨にかんがみ、労働条件等の適切な明示が行われますよう、貴社の業務の発注を受ける関係企業に対する周知啓発の程、よろしくお願い申し上げます。

厚生労働省 労働基準局長 金子順一

厚生労働省 職業安定局長 森山寛

 

(別添2)

平成23年5月13日

(主要経済団体・労働者派遣事業団体・建設業団体)の長 殿

労働者の募集や求人の申込み、労働契約の締結に当たっての労働条件等の適切な明示に関する要請書

労働行政につきましては、平素より多大なる御理解を賜り深く感謝申し上げます。

この度、東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故の収束に向けた取組みが行われているところですが、福島第一原子力発電所の敷地内又は近隣における作業であるにもかかわらず、その実態とは異なる労働条件等を明示しての求人の申込みが行われておりました。

これは、職業安定法(昭和22年法律第141号)第5条の3の規定(別添1)に照らし、不適正な事案であると考えられます。改めて申すまでもなく、同条に基づき、労働者の募集を行う者は、労働者の募集に当たって、募集に応じて労働者になろうとする者に対し、また、求人者は、求人の申込みに当たって、公共職業安定所又は職業紹介事業者に対し、労働者が従事すべき業務の内容や就業場所、賃金、労働時間などの労働条件等の明示を適切に行わなければなりません。

また、労働契約の締結に際しては、労働基準法(昭和22年法律第49号)第15条の規定(別添2)に定められたところにより、労働者に対して労働条件を明示しなければなりません。特に就業の場所及び従事する業務、賃金、労働時間に関する事項については、文書により明示しなければならないと義務付けられています。

このように、労働者の募集や求人の申込み、労働契約の締結を行うに当たっては、職業安定法及び労働基準法の趣旨にかんがみ、労働条件等の適切な明示が行われますよう、貴団体の全国の会員企業に対する周知啓発の程、よろしくお願い申し上げます。

厚生労働省 労働基準局長 金子順一

厚生労働省 職業安定局長 森山寛

 

(別添3)

平成23年5月13日

(民間職業紹介事業団体・求人情報提供事業団体)の長 殿

労働者の募集や求人の申込み、労働契約の締結に当たっての労働条件等

の適切な明示の徹底に向けた協力に関する要請書

労働行政につきましては、平素より多大なる御理解を賜り深く感謝申し上げます。

この度、東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故の収束に向けた取組みが行われているところですが、福島第一原子力発電所の敷地内又は近隣における作業であるにもかかわらず、その実態とは異なる労働条件等を明示しての求人の申込みが行われておりました。

これは、職業安定法(昭和22年法律第141号)第5条の3の規定(別添1)に照らし、不適正な事案であると考えられます。改めて申すまでもなく、同条に基づき、労働者の募集を行う者は、労働者の募集に当たって、募集に応じて労働者になろうとする者に対し、また、求人者は、求人の申込みに当たって、公共職業安定所又は職業紹介事業者に対し、労働者が従事すべき業務の内容や就業場所、賃金、労働時間などの労働条件等の明示を適切に行わなければなりません。

また、労働契約の締結に際しては、労働基準法(昭和22年法律第49号)第15条の規定(別添2)に定められたところにより、労働者に対して労働条件を明示しなければなりません。特に就業の場所及び従事する業務、賃金、労働時間に関する事項については、文書により明示しなければならないと義務付けられています。

このため、貴団体の全国の会員企業に対して、下記の点につき、あらためて周知啓発を徹底していただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

一. 求人の申込みや情報の掲載依頼を受け付ける場合においては、求人者に対し、労働条件等の適切な明示を徹底すべく、職業安定法の趣旨を周知していただきたいこと

二. 職業安定法違反と認める求人の申込みなどに対しては、厚生労働省としては、適切に指導を行ってまいりますので、同法違反のおそれがある事案につきましては、都道府県労働局まで情報提供をいただきたいこと

三. 労働契約を締結する際には、労働基準法に定められた労働条件について、文書で明示する必要があることについて、求人者に対し、周知していただきたいこと

厚生労働省 労働基準局長 金子順一

厚生労働省 職業安定局長 森山寛

 

参考条文(要請書の別添1)

○職業安定法(昭和22年法律第141号)(抄)

第5条の3 公共職業安定所及び職業紹介事業者、労働者の募集を行う者及び募集受託者並びに労働者供給事業者は、それぞれ、職業紹介、労働者の募集又は労働者供給に当たり、求職者、募集に応じて労働者になろうとする者又は供給される労働者に対し、その者が従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。

② 求人者は求人の申込みに当たり公共職業安定所又は職業紹介事業者に対し、労働者供給を受けようとする者はあらかじめ労働者供給事業者に対し、それぞれ、求職者又は供給される労働者が従事すべき業務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。

③ 前2項の規定による明示は、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により行わなければならない。

○職業安定法施行規則(昭和22年労働省令第12号)(抄)

第4条の2 法第5条の3第3項の厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする。

一 労働者が従事すべき業務の内容に関する事項

二 労働契約の期間に関する事項

三 就業の場所に関する事項

四 始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間及び休日に関する事項

五 賃金の額に関する事項

六 健康保険法による健康保険、厚生年金保険法による厚生年金、労働者災害補償保険法による労働者災害補償保険及び雇用保険法による雇用保険の適用に関する事項

2~4 (略)

○ 職業紹介事業者、労働者の募集を行う者、募集受託者、労働者供給事業者等が均等待遇、労働条件等の明示、求職者等の個人情報の取扱い、職業紹介事業者の責務、募集内容の的確な表示等に関して適切に対処するための指針(平成11年労働省告示第141号)(抄)

第三 法第五条の三及び第四十二条に関する事項(労働条件等の明示及び募集内容の的確な表示)

職業紹介事業者、労働者の募集を行う者、募集受託者及び労働者供給事業者(以下「職業紹介事業者等」という。)は、法第五条の三第一項の規定に基づき、求職者、募集に応じて労働者になろうとする者又は供給される労働者(以下「求職者等」という。)に対し、その者が従事すべき業務の内容及び労働条件(以下「労働条件等」という。)を明示するに当たっては、次に掲げる事項に配慮すること。

一 明示する労働条件等は、虚偽又は誇大な内容としないこと。

二 求職者等に具体的に理解されるものとなるよう、労働条件等の水準、範囲等を可能な限り限定すること。

三 求職者等が従事すべき業務の内容に関しては、職場環境を含め、可能な限り具体的かつ詳細に明示すること。

四 労働時間に関しては、始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働、休憩時間、休日等について明示すること。

五 賃金に関しては、賃金形態(月給、日給、時給等の区分)、基本給、定額的に支払われる手当、通勤手当、昇給に関する事項等について明示すること。

六 明示する労働条件等の内容が労働契約締結時の労働条件等と異なることとなる可能性がある場合は、その旨を併せて明示するとともに、労働条件等が既に明示した内容と異なることとなった場合には、当該明示を受けた求職者等に速やかに知らせること。

七 労働者の募集を行う者は、労働条件等の明示を行うに当たって労働条件等の事項の一部を別途明示することとするときは、その旨を併せて明示すること。

(要請書の別添2)

○ 労働基準法(昭和22年4月7日法律第49号)(抄)

(労働条件の明示)

第15条 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。

② 前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。

③ 前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。

○ 労働基準法施行規則(昭和22年8月30日厚生省令第23号)(抄)

(労働条件)

第5条 使用者か法第十五条第一項前段の規定により労働者に対して明示しなければならない労働条件は、次に掲げるものとする。ただし、第四号の二から第十一号までに掲げる事項については、使用者がこれらに関する定めをしない場合においては、この限りでない。

一 労働契約の期間に関する事項

一の二 就業の場所及び従事すべき業務に関する事項

二 始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて就業させる場合における就業時転換に関する事項

三 賃金(退職手当及び第五号に規定する賃金を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

四 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

四の二 退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項

五 臨時に支払われる賃金(退職手当を除く。)、賞与及び第八条各号に掲げる賃金並びに最低賃金額に関する事項

六 労働者に負担させるべき食費、作業用品その他に関する事項

七 安全及び衛生に関する事項

八 職業訓練に関する事項

九 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項

十 表彰及び制裁に関する事項

十一 休職に関する事項

2 法第十五条第一項後段の厚生労働省令で定める事項は、前項第一号から第四号までに掲げる事項(昇給に関する事項を除く。)とする。

3 法第十五条第一項後段の厚生労働省令で定める方法は、労働者に対する前項に規定する事項が明らかとなる書面の交付とする。