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通達:労働者災害補償保険法施行規則第46条の18第2号ロに掲げる作業に従事する者に係る特別加入の取扱いについて

 

労働者災害補償保険法施行規則第46条の18第2号ロに掲げる作業に従事する者に係る特別加入の取扱いについて

平成16年5月12日基発第0512006号

(都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局長通知)

最終改正 平成17年4月8日基発第0408001号

 

労働者災害補償保険法施行規則(以下「則」という。)第46条の18第2号ロに掲げる作業に従事する者に係る労災保険の特別加入については、平成元年3月17日付け労働省告示第14号(以下「告示」という。)に定める職業訓練に従事する者を対象として、平成元年3月23日付け労働省発労徴第19号・基発第135号「労働者災害補償保険法施行規則及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令等の施行について」(以下「元年通達」という。)等により実施してきたところであるが、事業主又は事業主の団体(以下「事業主団体等」という。)に委託して実施される職業訓練(以下「事業主団体等委託訓練」という。)が新たに追加されること等から、特別加入の対象となる職業訓練の範囲を明確にするため、今後は元年通達によるほか、下記のとおり取り扱うこととしたので、事務処理に遺漏なきを期されたい。

 

1 告示に定める職業訓練について

則第46条の18第2号ロに掲げる作業に従事する者に係る労災保険の特別加入については、告示に定める職業訓練に従事する者が対象となるが、告示に定める職業訓練とは、次に掲げる実施要領に基づく国(独立行政法人雇用・能力開発機構)又は都道府県を実施主体とする事業主団体等委託訓練である。

ア 「委託訓練実施要領」(平成13年12月3日付け能発第519―2号)

イ 「障害者の態様に応じた多様な委託訓練実施要領」(平成16年3月31日付け能発第0331021号)

ウ 「日本版デュアルシステム(専門課程・普通課程活用型)実施要領準則」及び「日本版デュアルシステム(短期課程活用型)実施要領準則」(平成19年4月1日付け職発第0401011号・能発第0401014号)

2 具体的な事務処理

(1) 特別加入者の範囲

則第46条の18第2号ロの規定により特別加入できる者(以下「委託訓練生」という。)は、次に掲げるものであること。

ア 「委託訓練実施要領」に定める職業訓練のうち、事業主団体等に委託して行われる職場実習等を要する訓練コースの訓練受講者

イ 「障害者の態様に応じた多様な委託訓練実施要領」に定める障害者委託訓練のうち、事業主団体等に委託して行われる知識・技能習得訓練コースにおける職場実習(公共職業能力開発施設から知識・技能習得訓練コース職業訓練の委託を受けた民間教育訓練機関等が、事業主団体等に再委託して行う職場実習を含み、この場合、当該公共職業能力開発施設を委託元として取り扱う。)、実践能力習得訓練コース及び特別支援学校早期訓練コースの訓練受講者

ウ 「日本版デュアルシステム(専門課程・普通課程活用型)実施要領準則」及び「日本版デュアルシステム(短期課程活用型)実施要領準則」に定める企業活用型訓練のうち、委託型実習の訓練受講者

(2) 特別加入団体の名称等

労働者災害補償保険法第35条第1項に規定する団体(以下「特別加入団体」という。)の名称等は、次によること。なお、委託元が同一である場合には、上記2(1)アからウまでの委託訓練生を区別することなく、同一の特別加入団体の構成員として取り扱うこと。

ア 委託訓練の委託元が、都道府県が設置する公共職業能力開発施設である場合には、「○○県事業主団体等委託訓練生組合」とし、当該都道府県名を付すこと。また、当該団体の代表者は各都道府県職業能力開発主管課長とすること。

イ 委託訓練の委託元が、独立行政法人雇用・能力開発機構が設置する公共職業能力開発施設である場合には、「○○事業主団体等委託訓練生組合」とし、当該公共職業能力開発施設の名を付すこと。また、当該団体の代表者は当該公共職業能力開発施設の長とすること。

(3) 給付基礎日額

則第46条の24において準用する則第46条の20第1項に規定された給付基礎日額(以下「給付基礎日額」という。)は、元年通達にかかわらず、次によること。

ア 雇用保険法(昭和49年法律第116号)第13条の規定に該当する者(基本手当の受給資格者)及び同法第39条第1項の規定に該当する者(特例受給資格者)については、給付基礎日額のうち、当該基本手当の額の算定の基礎となる賃金日額を超える額であって直近のものとし、当該賃金日額が給付基礎日額の最高額を超える場合には、当該最高額とする。

イ 船員保険法(昭和14年法律第73号)に基づく船員失業保険金受給資格者については、給付基礎日額のうち、当該失業保険金の額の算定の基礎となる標準報酬日額を超える額であって直近のものとし、当該標準報酬日額が給付基礎日額の最高額を超える場合には、当該最高額とする。

ウ 雇用対策法(昭和41年法律第132号)第18条第2号の給付金(以下「訓練手当」という。)を受ける者については、給付基礎日額のうち、訓練手当の基本手当日額を超える額であって直近のものとし、当該訓練手当の基本手当日額が給付基礎日額の最高額を超える場合には、当該最高額とする。

エ 上記ア、イ又はウに該当する者以外の者については、給付基礎日額の最低額とする。

(4) 委託訓練生であることの確認

委託訓練生であることの確認は、元年通達の記の第2の2(5)ハによることとするが、上記(1)に該当する者の一部は公共職業安定所長の受講指示又は受講推薦を受けていないことから、これらの者については、元年通達の記の第2の2(5)ハにかかわらず、元年通達の記の第2の2(4)に定める特別加入団体の代表者の給付基礎日額の証明等により委託訓練生であることを確認して差し支えない。

(5) 特別加入申請の手続等

上記に掲げるもののほか、特別加入申請の手続、保険給付の請求手続等については平成元年通達によること。

3 所要の整備

平成元年通達の別紙3を別紙のとおり改める。

別紙

事業主団体等委託訓練生給付基礎日額通知書

貴組合の構成員である事業主団体等委託訓練生の給付基礎日額は、次のとおりとする。

1 雇用保険法(昭和49年法律第116号)第13条の規定に該当する者(基本手当の受給資格者)及び同法第39条第1項の規定に該当する者(特例受給資格者)については、特別加入者の給付基礎日額として定められた額(3,500円、4,000円、5,000円、6,000円、7,000円、8,000円、9,000円、10,000円、12,000円、14,000円、16,000円、18,000円及び20,000円)のうち、当該基本手当の額の算定の基礎となる賃金日額を超える額であって直近のものとし、当該賃金日額が20,000円を超える場合には、20,000円とする。

2 船員保険法(昭和14年法律第73号)に基づく船員失業保険金受給資格者については、特別加入者の給付基礎日額として定められた額(3,500円、4,000円、5,000円、6,000円、7,000円、8,000円、9,000円、10,000円、12,000円、14,000円、16,000円、18,000円及び20,000円)のうち、当該失業保険金の額の算定の基礎となる標準報酬日額を超える額であって直近のものとし、当該標準報酬日額が20,000円を超える場合には、20,000円とする。

3 雇用対策法(昭和41年法律第132号)第18条第2号の給付金(以下「訓練手当」という。)を受ける者については、特別加入者の給付基礎日額として定められた額(3,500円、4,000円、5,000円、6,000円、7,000円、8,000円、9,000円、10,000円、12,000円、14,000円、16,000円、18,000円及び20,000円)のうち、訓練手当の基本手当日額を超える額であって直近のものとし、当該訓練手当の基本手当日額が20,000円を超える場合には、20,000円とする。

4 上記1、2又は3に該当する者以外の者については、3,500円とする。