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移送の取扱いについて
昭和37年9月18日付け基発第951号
改正 昭和48年2月1日付け基発第48号
平成20年10月30日付け基発第1030001号
労災保険法第13条第1項第6号に掲げる標記については、従来その取扱いが各局まちまちになっているものが少なくない実情にかんがみ、今般、従前の通達等を総合的に検討して下記のとおり取り扱うこととしたので、自今この通達によって運用されたい。
なお、柔道整復師等にかかわる移送の取扱いについても、これに準ずるものであるから念のため申し添える。
おって、従前の通達のうち、別表に掲げる通達以外の通達は廃止する。
記
1 移送の範囲
(1) 災害現場等から医療機関への移送
災害現場から医療機関への傷病労働者の移送及び療養中の傷病労働者に入院の必要が生じ、自宅等から医療機関に収容するための移送。
(2) 転医等に伴う移送
イ 労働基準監督署長の勧告による転医(転地療養又は帰郷療養を含む。以下同じ。)又は、傷病労働者の診療を行っている医師の指示による転医又は対診のための移送。
ロ 傷病労働者の診療を行っている医師の指示による退院に必要な移送。
(3) 通院
イ 傷病労働者の住居地又は勤務地と同一の市町村(特別区を含む。以下同じ。)内に存在する当該傷病の診療に適した労災病院又は労災指定医療機関(以下「労災指定医療機関等」という。)への通院(傷病労働者の住居地又は勤務地から片道2キロメートル以上の通院に限る。)。
ロ 傷病労働者の住居地若しくは勤務地と同一の市町村内に当該傷病の診療に適した労災指定医療機関等が存在しない場合、又は交通事情等の状況から傷病労働者の住居地若しくは勤務地と同一の市町村に隣接する市町村内の当該傷病の診療に適した労災指定医療機関等への通院の方が利便性が高いと認められる場合における傷病労働者の住居地若しくは勤務地と同一の市町村に隣接する市町村内にある当該傷病の診療に適した労災指定医療機関等への通院(傷病労働者の住居地又は勤務地から片道2キロメートル以上の通院に限る。)。
ハ 傷病労働者の住居地又は勤務地と同一の市町村内及び傷病労働者の住居地又は勤務地と同一の市町村に隣接する市町村内に当該傷病の診療に適した労災指定医療機関等が存在しない場合における最寄りの当該傷病の診療に適した労災指定医療機関等への通院(傷病労働者の住居地又は勤務地から片道2キロメートル以上の通院に限る。)。
ニ 傷病労働者の住居地又は勤務地から片道2キロメートル未満の通院であっても、傷病労働者の傷病の症状の状態からみて、交通機関を利用しなければ通院することが著しく困難であると認められる場合における当該傷病の診療に適した労災指定医療機関等への通院。
ホ 労働基準監督署長が診療を受けることを勧告した労災指定医療機関等への通院。
2 費用の範囲
移送費として支給する費用は、当該労働者の傷病の状況等からみて、一般に必要と認められるもので、傷病労働者が現実に支出する費用とすること。
なお、傷病労働者の移送に従事する者の日当は次により算定すること。
(1) 付添看護人の日当は、当該地域において一般に看護人の日当として支払われている料金を基準として計算した額を限度とすること。
(2) 傷病労働者と同一事業所に勤務する労働者が移送に従事した場合の日当は、当該労働者の通常の労働日の賃金を基準として計算した額を限度とすること。
(3) 傷病労働者の配偶者及び二親等内の血族が移送に従事する場合には、当該親族にかかわる費用のうち、日当は支給しないこと。
3 費用の請求
(1) 労災保険法施行規則第9条第3項の移送に要した費用の額を証明する書類は、原則として領収書によること。
なお、国鉄又はバス運賃等で療養補償費請求書「⑪療養の内容」欄の診療実日数によって、その費用を算定できるものについては、前記の書類の添付を必要としないこと。
(2) 傷病労働者の診療を行っている医師の指示による転医又は対診の場合には療養補償費請求書「⑩傷病の経過の概要」欄にその指示を行った旨の記載を受けるように指導すること。
別表<編注:略>