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通達:「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の施行について」の一部改正について

 

「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の施行について」の一部改正について

平成27年11月20日雇児発1120第2号

(各都道府県労働局長あて厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知)

 

女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号。以下「法」という。)については、平成27年9月4日に公布され、平成27年10月28日職発1028第2号、雇児発1028第5号「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の施行について」により、その趣旨、内容及び取扱いを示してきたところである。

今般、平成27年11月20日に事業主行動計画策定指針(平成27年内閣官房、内閣府、総務省、厚生労働省告示第1号)が公布されたことに伴い、平成27年10月28日付け職発1028第2号、雇児発1028第5号「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の施行について」を下記の通り改正し、本日から適用することとしたので、法の施行業務について、遺漏なきを期されたい。

 

第2の5を次のように改める。

5 事業主行動計画策定指針(法第7条)

(1) 内閣総理大臣、厚生労働大臣及び総務大臣は、基本方針に即して、一般事業主行動計画及び特定事業主行動計画の策定に関する指針(以下「事業主行動計画策定指針」という。)を定めなければならないものとしたこと。

なお、事業主行動計画策定指針のうち、特定事業主行動計画に係る部分については、主務大臣は内閣総理大臣及び総務大臣であり、一般事業主行動計画に係る部分については、主務大臣は厚生労働大臣であること。

(2) 事業主行動計画策定指針の各項について

ア はじめに

事業主行動計画策定指針の位置付け、基本方針との関係等ついて明らかにしたものであること。

イ 一般事業主行動計画

一般事業主行動計画に関する事項として、女性の活躍の意義、現状及び課題、女性の活躍推進及び行動計画策定に向けた手順、女性の活躍推進に関する効果的な取組について示すものであること。

(ア) 女性活躍の意義、現状及び課題

「女性の活躍」とは、一人一人の女性が、その個性と能力を十分に発揮できることであり、あらゆる職階や非正規雇用を含めたあらゆる雇用形態等で働く一人一人の女性が、その個性と能力を十分に発揮できることを目指して推進する必要があること。また、我が国には採用から登用に至るあらゆる雇用管理の段階において、男女間の事実上の格差が残っていること。我が国の女性の活躍が十分でない現状は、まずこうした男女間の事実上の格差から生じており、その背景には、固定的な性別役割分担意識と、それと結びついた長時間労働等の働き方があること。

(イ) 女性の活躍推進及び行動計画策定に向けた手順

法においては、国及び地方公共団体と、常時雇用する労働者の数が300人を超える事業主については、自らの事業における女性の活躍に関する状況把握・課題分析、一般事業主行動計画の策定、周知・公表、自らの事業における女性の活躍に関する情報の公表が義務づけられており、常時雇用する労働者の数が300人以下の事業主については、これらの努力義務が課されているが、これらの義務又は努力義務の履行に当たり踏まえることが重要である事項について示すものであること。

① 女性の活躍の推進に向けた体制整備

女性の活躍推進に向けた取組を効果的に行うためには、組織全体の理解の下に進めることが重要であり、組織トップの関与、実務体制の整備等が重要であること。

また、一般事業主行動計画の策定に当たっては、非正社員を含め、幅広い男女労働者の理解と協力を得ながら取り組んでいくことが重要であり、このため、例えば人事労務担当者や現場管理職に加え、男女労働者や労働組合等の参画を得た一般事業主行動計画策定のための体制(委員会等)を設けることが効果的であること。

さらに、法に基づく状況把握項目として把握した数字以外の定性的な事項も含めた職場の実情の的確な把握を行うことも重要である。このため、一般事業主行動計画の策定の過程において、必要に応じて、労働者や労働組合等に対するアンケート調査や、意見交換等を実施するなど、職場の実情の的確な把握に努めることが重要であること。

② 状況把握・課題分析

状況把握・課題分析の意義は、自らの組織が解決すべき女性の活躍に向けた課題を明らかにし、一般事業主行動計画の策定の基礎とすることにあるが、我が国の事業主においては、女性の採用割合が少ないこと、第一子出産前後の女性の継続就業が困難であること、男女を通じた長時間労働の状況があり仕事と家庭の両立を妨げていること、管理職に占める女性比率が低いこと等の課題を抱える場合が多いため、省令第2条第1項各号に掲げる事項のうち、第1号から第4号までに掲げる事項(以下「基礎項目」という。)について課題分析・状況把握を行い、課題があると判断された事項についてはさらにその原因分析を深めることが望ましいこと。

③ 行動計画の策定

(i) 行動計画の策定対象となる課題の選定

一般事業主行動計画の策定対象となる課題の選定に際しては、状況把握・課題分析の結果、複数の課題の存在が明らかになる場合が多いと考えられるが、その場合は、各事業主にとって最も大きな課題と考えられるものを優先的に一般事業主行動計画の対象とするとともに、できる限り積極的に複数の課題に対処することが効果的であること。

(ii) 計画期間の決定

計画期間の決定においては、計画期間内に数値目標の達成を目指すことを念頭に、平成28年度から平成37年度までの10年間を、各事業主の実情に応じておおむね2年間から5年間に区切るとともに、定期的に一般事業主行動計画の進捗を検証しながら、その改定を行うことが望ましいこと。

(iii) 数値目標の設定

数値目標の設定の対象については、状況把握・課題分析の結果、各事業主にとって課題であると判断されたものに対応すべきであり、必ずしも、管理職に占める女性比率の上昇等に向けた数値目標である必要はない。むしろ、各事業主にとって最も大きな課題と考えられるものから優先的に数値目標の設定を行うとともに、できる限り積極的に複数の課題に対応する数値目標の設定を行うことが効果的であること。

(iv) 取組内容の選定・実施時期の決定

取組内容の選定・実施時期の決定に際しては、まず、状況把握・課題分析の結果、各事業主にとって最も大きな課題であると考えられるものとして数値目標の設定を行ったものについて、優先的にその数値目標の達成に向けてどのような取組を行うべきか検討を行うことが基本であり、検討の際は、組織全体にわたって、性別にかかわりのない公正な採用・配置・育成・評価・登用が行われるように徹底していくことが必要であること。

その上で、我が国全体でみると、依然として、第一子出産前後の継続就業が困難なことが大きな課題となっているが、女性の活躍推進に早期から取り組んできた事業主の経験からは、両立支援制度の整備のみを進めても、両立支援制度を利用しながら女性が活躍していくことに協力的な職場風土が形成されていない場合や、長時間労働等働き方に課題がある職場の場合は、十分な効果が現れていないことが指摘されていることに留意する必要があること。したがって、職場風土や長時間労働等の働き方に関する課題を有する事業主においては、併せてその是正に取り組むことが効果的であること。

さらに、取組内容については、事業主行動計画策定指針の別紙二の方法を参考に、内容及び実施時期を併せて決定することが必要であること。なお、実施時期については、計画期間終了時までを実施時期とするものについては、その旨を個別に記載する必要はないこと。

(v) その他

派遣労働者については、女性の活躍推進の取組は、採用・配置・育成・継続就業等、一人一人の職業生活を通じた取組が求められることから、派遣元事業主が責任を持って、状況把握・課題分析を行い、一般事業主行動計画の策定等に取り組む必要があること。

他方、職場風土改革に関する取組や長時間労働の是正は、職場単位で行うことも重要であることから、派遣先事業主は、派遣労働者も含めて全ての労働者に対して取組を進めていくことが求められること。

また、これら職場風土に関する課題や長時間労働という課題については、派遣元事業主は、派遣労働者の派遣先ごとに状況把握・課題分析を行い、必要な場合には、派遣先の人事労務担当者と話合いを行うなど、取組を推進するよう働きかけるとともに、必要なフォローアップを行うことが重要であること。

一般事業主行動計画については、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和47年法律第113号。以下「男女雇用機会均等法」という。)に違反しない内容とすることが必要である。

男女雇用機会均等法においては、募集・採用・配置・昇進等において女性労働者を優先的に取り扱う措置のうち、同法に違反しないものは、女性労働者が男性労働者と比較して相当程度少ない雇用管理区分における措置であるなど、一定の場合に限られるとしている(「労働者に対する性別を理由とする差別の禁止等に関する規定に定める事項に関し、事業主が適切に対処するための指針」(平成18年厚生労働省告示第614号)第2の14(1))ことから、女性の活躍推進に向けた取組として、女性労働者を優先的に取り扱う措置を講じる場合は、この点に留意が必要であること。

なお、社内に女性管理職等のロールモデルがまだ育成されていない企業においては、外部から女性管理職等を登用することも考えられるが、男性労働者と同様に、自社で働く女性労働者を育成・登用することも重要であることに留意が必要であること。

④ 労働者に対する行動計画の周知・公表

一般事業主行動計画に定めた数値目標の達成に向けて組織全体で取り組むため、まずは、非正社員を含めた全ての労働者がその内容を知り得るように、書面の交付や電子メールによる送付等適切な方法で周知することが求められること。さらに、組織トップの主導の下、管理職や人事労務担当者に対する周知を徹底することが期待されること。

また、策定又は変更した一般事業主行動計画の公表について、適切な方法等について例示するものであること。

⑤ 行動計画の推進

一般事業主行動計画の推進に当たっては、一般事業主行動計画の策定のための体制を活用することが効果的であること・また、定期的に数値目標の達成状況や、一般事業主行動計画に基づく取組の実施状況の点検・評価を実施し、その結果をその後の取組や計画に反映させるPDCAサイクルを確立すること等が重要であること。

その際には、一般事業主行動計画の策定に際して状況把握を行った女性の活躍に関する状況の数値の改善状況についても、併せて点検・評価を行うことが効果的である。

また、一般事業主行動計画の改定に向けた検討は、職場の実情を踏まえた実施状況の的確な点検を基に行うことも重要であり、必要に応じて、労働者や労働組合等に対するアンケート調査や意見交換等を実施するなど、職場の実情の的確な把握に努めることが重要であること。

⑥ 情報の公表

情報の公表の意義、情報の公表の項目及び方法、情報の公表の頻度について示すものであること。

情報の公表の際には、一般事業主行動計画策定の際に状況把握・課題分析した項目から選択することが基本であると考えられること。

公表に際しては、より求職者の企業選択に資するよう、情報の公表項目と併せて、一般事業主行動計画を一体的に閲覧できるようにすることが望ましいこと。

なお、各事業主が選択した項目を公表すれば足り、必ずしも全ての項目を公表しなければならないものではないが、公表範囲そのものが事業主の女性活躍推進に対する姿勢を表すものとして、求職者の企業選択の要素となることに留意が必要であること。

⑦ 認定

認定を受けた事業主であることを幅広く積極的に周知・広報することにより、優秀な人材の確保や企業イメージの向上等のメリットにつながることから、認定に向けて積極的な取組が期待されること。

(ウ) 女性の活躍推進に関する効果的な取組

各事業主の実情に応じて、必要な取組を検討する際には、事業主行動計画策定指針の別紙二に示す女性の活躍推進に関する効果的な取組例を参考にすることが求められること。

第2の6の(2)中「大学共同利用期間法人」を「大学共同利用機関法人」に改める。

第2の6の(5)を次のように改める。

(5) 「行動計画策定指針に即して」とは、行動計画を作成するに当たっては、事業主行動計画策定指針の「第二部 一般事業主行動計画」及び「別紙二」の内容を踏まえて策定しなければならないという趣旨であること。

なお、事業主行動計画策定指針の「別紙二」に掲げられている内容は、女性の職業生活における活躍の推進に関する取組の実施に関し重要と考えられる事項を例示しているものであり、その全ての項目を一般事業主行動計画に盛り込む必要はなく、各事業主の実情に応じて、必要な事項を一般事業主行動計画に定めることが望ましいこと。

第2の7の(1)中「省令第2条第1項各号に掲げる事項のうち、第1号から第4号までに掲げる事項(以下「基礎項目」という。)」を「基礎項目」に改める。

第2の7の(4)のケ中「労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)」を「労働安全衛生法施行規則(昭和47年労働省令第32号)」に改める。

第2の10の(3)のアの(ア)中「競争倍率よりもが女性の採用における競争倍率の0.8が下回っている」を「競争倍率よりも女性の採用における競争倍率に0.8を乗じて得た数が下回っている」に改める。

第2の10の(3)のウ中「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和47年法律第113号。以下「男女雇用機会均等法」という。)」を「男女雇用機会均等法」に改める。

様式第1号の9の(2)の②のイ中「/育児休業からの復職者を部下に持つ上司に対する適切なマネジメント・育成等に関する研修等」を削る。

様式第1号の(記載要領)の2中「主たる事業」を削り、10中「各月ごとの時間外労働」を「労働者一人当たりの各月ごとの時間外労働」に、「管理的地位にある労働者」を「管理的地位にある労働者(管理職)」に改める。

様式第2号の14の(2)の②のイ中「/育児休業からの復職者を部下に持つ上司に対する適切なマネジメント・育成等に関する研修等」を削る。

様式第2号の(記載要領)の15中「各月ごとの時間外労働」を「労働者一人当たりの各月ごとの時間外労働」に、「管理的地位にある労働者」を「管理的地位にある労働者(管理職)」に改める。

 

○ 参考資料一覧

(参考資料1)平成27年10月28日付け職発1028第2号、雇児発1028第5号「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の施行について」新旧対照表<編注:略>

(参考資料2)平成27年10月28日付け職発1028第2号、雇児発1028第5号「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の施行について」改正後全文版<編注:略>

 

別紙<編注:略。通達名をクリックして表示>

平成27年10月28日職発1028第2号・雇児発1028第5号

(各都道府県労働局長あて厚生労働省職業安定局長、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知)