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通達:労働安全衛生規則等の一部を改正する省令の施行等について

 

労働安全衛生規則等の一部を改正する省令の施行等について

令和4年4月15日基発0415第1号

(都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局長通知)

 

労働安全衛生規則等の一部を改正する省令(令和4年厚生労働省令第82号。以下「改正省令」という。)が令和4年4月15日に公布され、令和5年4月1日から施行することとされたところであるが、その改正の趣旨、内容等は下記のとおりであるので、その施行に遺漏なきを期されたい。

なお、改正省令は、これまで労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。以下「法」という。)に基づく措置の対象としていなかった一人親方等について、新たに法第22条に基づく措置の対象とするものであることから、特に建設業及び製造業の関係事業者に対し周知が徹底されるよう、関係団体とも十分に連携を図られたい。

 

第1 改正の趣旨

石綿にばく露した労働者等が石綿肺、肺がん、中皮腫等の健康被害を被ったのは、国が規制権限を適切に行使しなかったためとして、建設業の元労働者等やその遺族等が国を相手取って国家賠償請求訴訟を提起した「建設アスベスト訴訟」の最高裁判決が令和3年5月17日に出された。

同判決においては、以下①及び②に示すとおり、これらの点について、国が規制権限を行使しなかったことは、著しく合理性を欠き、国家賠償法(昭和22年法律第125号)第1条第1項の適用上違法とされた。

① 掲示義務規定(法第22条に係る特定化学物質障害予防規則(昭和47年労働省令第39号。以下「特化則」という。)第38条の3の規定)は、特別管理物質を取り扱う作業場という場所の危険性に着目した規制であり、その場所において危険にさらされる者が労働者に限られないこと等を考慮すると、特別管理物質を取り扱う作業場における掲示を義務付けることにより、その場所で作業する者であって労働者に該当しない者も保護する趣旨のものと解するのが相当である。

② 省令を制定して、事業者に対し、石綿含有建材を使う建設現場における警告表示(掲示)の内容として、石綿により引き起こされる石綿関連疾患の具体的内容及び症状等、並びに防じんマスクを着用する必要があることについて、より具体的に記載することを義務付けるべきであった。

このため、本省令改正においては、①等を踏まえ、労働者と同じ場所で働く労働者以外の一人親方等に対しても、労働者と同等の保護措置を図るとともに、②を踏まえ、有害性の警告表示の内容の適正化を図る観点から、法第27条に基づく法第

22条に係る労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号。以下「安衛則」という。)、有機溶剤中毒予防規則(昭和47年労働省令第36号。以下「有機則」という。)、鉛中毒予防規則(昭和47年労働省令第37号。以下「鉛則」という。)、四アルキル鉛中毒予防規則(昭和47年労働省令第38号。以下「四アルキル鉛則」という。)、特化則、高気圧作業安全衛生規則(昭和47年労働省令第40号。以下「高圧則」という。)、電離放射線障害防止規則(昭和47年労働省令第41号。以下「電離則」という。)、酸素欠乏症等防止規則(昭和47年労働省令第42号。以下「酸欠則」という。)、粉じん障害防止規則(昭和54年労働省令第18号。以下「粉じん則」という。)、石綿障害予防規則(平成17年厚生労働省令第21号。以下「石綿則」という。)及び東日本大震災により生じた放射線物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則(平成23年厚生労働省令第152号。以下「除染則」という。)(以下「11省令」と総称する。)の規定を改正するものである。

なお、同判決においては、現行の法第22条の解釈として、その保護対象は労働者以外にも及ぶとされたことから、一人親方等に係る保護措置については、法改正を必要とするものではなく、同条に係る省令の規定を改正することとしたものである。

 

第2 改正の概要

1 改正の要点

法第22条に規定する健康障害を防止するため、11省令を改正し、当該健康障害に係る業務又は作業を行う事業者に対して、

・当該業務又は作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対しても労働者と同等の保護措置を講ずる義務を課す

・当該業務又は作業を行う場所において、他の作業に従事する一人親方等の労働者以外の者に対しても労働者と同等の保護措置を講ずる義務を課すこととし、具体的には次の(1)から(5)までのとおりとしたこと。

(1) 健康障害防止のための設備等の稼働等に係る規定の改正

ア 設備の稼働に関する配慮義務の新設(改正省令による改正後の有機則(以下「改正有機則」という。)第18条第3項、第5項及び第7項、改正省令による改正後の鉛則(以下「改正鉛則」という。)第32条第2項、改正省令による改正後の四アルキル鉛則(以下「改正四アルキル鉛則」という。)第6条第4項、第7条第3項、第11条第2項第1号及び第12条第3項第1号、改正省令による改正後の特化則(以下「改正特化則」という。)第8条第2項、第22条第2項、第22条の2第2項及び第38条の13第4項第2号、改正省令による改正後の酸欠則(以下「改正酸欠則」という。)第5条第2項、第21条第4項第1号、第23条の2第3項第2号及び第25条の2第2項、改正省令による改正後の粉じん則(以下「改正粉じん則」という。)第12条第2項及び第3項並びに改正省令による改正後の石綿則(以下「改正石綿則」という。)第17条第2項関係)

事業者は、特定の危険有害業務又は作業を行うときは、局所排気装置、プッシュプル型換気装置、全体換気装置、排気筒その他の換気のための設備を設け、一定の条件の下に稼働させる義務があるところ、当該業務又は作業の一部請負人に請け負わせる場合において、当該請負人のみが業務又は作業を行うときは、これらの設備を一定の条件の下に稼働させること等について配慮しなければならないこととしたこと。

イ 設備の使用等に関する配慮義務の新設(改正鉛則第46条第2項、第47条第2項及び第49条第3項、改正四アルキル鉛則第16条第7項、改正特化則第4条第3項及び第38条の12第2項第1号並びに改正石綿則第46条第2項関係)

事業者は、特定の危険有害業務又は作業を行うときは、保護具等の保管設備、汚染を洗浄するための設備、遠隔操作のための隔離室等を設け、労働者に使用させる義務があるところ、当該業務又は作業の一部を請負人に請け負わせるときは、これらの設備を当該請負人に使用させる等の必要な配慮をしなければならないこととしたこと。

ウ 設備の整備等に係る措置に関する配慮義務の新設(改正有機則第26条第2号及び第7号、改正四アルキル鉛則第6条第4項、第7条第1項及び第11条第2項第1号、改正特化則第22条第2項及び第22条の2第2項、改正酸欠則第13条第2項、第20条第2項、第22条第3項、第23条第2項、第23条の2第3項第1号及び第25条の2第2項並びに改正粉じん則第15条第2項及び第16条第2項関係)

事業者は、特定の危険有害業務又は作業を行うときは、当該業務又は作業に係る設備や原材料等について、一定の措置を講ずる義務があるところ、当該業務又は作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に関してこれらの措置を講ずること等について配慮しなければならないこととしたこと。

エ 設備の設置等に関する義務及び配慮義務の新設(改正省令による改正後の高圧則(以下「改正高圧則」という。)第8条第1項及び第3項、第9条、第14条、第15条第2項、第16条第2項、第17条第2項、第18条第3項、第19条第1項及び第2項、第20条、第27条、第28条、第29条、第30条、第32条、第33条第1項、第36条並びに第42条関係)

事業者は、潜水業務又は高圧室内業務を行うときは、特定の設備を設け、又は当該設備に関して必要な措置を講ずる義務があるところ、当該業務の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対してこれらの措置を講ずること等について配慮しなければならないこと又は当該請負人もこれらの措置の対象としなければならないこととしたこと。

(2) 作業実施上の健康障害防止(作業方法、保護具使用等)に係る規定の改正

ア 作業方法に関する周知義務の新設(改正省令による改正後の安衛則(以下「改正安衛則」という。)第592条の3第2項、第592条の4第2項及び第608条第2項、改正鉛則第40条第2項及び第3項、第41条第2項、第42条第2項、第46条第2項並びに第58条第8項、改正四アルキル鉛則第2条第3項第3号、第4条第3項第1号、第5条第3項第1号、第8条第3項第1号、第9条第4項第1号、第13条第3項並びに第16条第2項及び第6項、改正特化則第4条第3項及び第5項、第12条第2項、第12条の2第2項、第20条第2項、第22条第3項及び第4項、第38条の5第2項、第38条の10第6号、第38条の12第2項、第38条の13第3項第1号、第38条の15第2項、第38条の16第2項、第38条の19第2項並びに第38条の20第4項第1号及び第6項、改正高圧則第25条の2第3項、改正省令による改正後の電離則(以下「改正電離則」という。)第4条第3項、第5条第2項、第6条第2項、第7条第4項及び第5項、第7条の3第4項、第8条第7項及び第8項、第18条の10第2項、第41条の11第2項、第41条の12第2項、第41条の13第2項並びに第45条第4項及び第5項、改正石綿則第6条の2第2項及び第3項第3号、第6条の3、第13条第3項並びに第46条第2項並びに改正省令による改正後の除染則(以下「改正除染則」という。)第3条第3項、第4条第2項、第5条第9項から第11項まで、第12条第2項、第25条の2第3項、第25条の3第2項並びに第25条の4第5項及び第6項関係)

事業者は、特定の危険有害業務又は作業を行うときは、一定の作業方法による義務があるところ、当該業務又は作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対し、一定の作業方法により当該業務又は作業を行う必要がある旨を周知させなければならないこととしたこと。

イ 特定の作業実施時の保護具使用の必要性に関する周知義務の新設(改正安衛則第327条第2項、第592条の5第3項、第593条第2項、第594条第2項及び第595条第2項、改正有機則第9条第2項、第13条の2第1項第3号、第18条の2第1項第3号、第32条第2項及び第33条第2項、改正鉛則第58条第2項、第4項及び第6項並びに第59条第2項、改正四アルキル鉛則第2条第3項第1号及び第2号、第4条第3項第2号、第5条第3項第2号、第6条第5項、第7条第1項、第8条第3項第2号、第9条第4項第2号及び第3号、第10条第3項、第11条第2項第2号及び第4項並びに第12条第3項第2号、改正特化則第6条の2第1項第3号、第22条第3項、第22条の2第第2項、第38条の7第2項、第38条の13第4項第4号、第38条の14第1項第2号及び第11号ハ、第38条の19第2項、第38条の20第4項第2号、第38条の21第6項及び第8項並びに第44条第2項及び第4項、改正高圧則第37条第2項及び第4項、改正電離則第26条、第38条第3項、第39条第3項、第40条第2項及び第41条の8の2第2項、改正酸欠則第5条の2第3項、第6条第4項、第16条第3項、第21条第4項第2号及び第23条の2第3項第2号、改正粉じん則第7条第1項及び第2項、第8条、第9条第1項、第24条第2項並びに第27条第2項及び第4項、改正石綿則第10条第3項並びに第14条第2項及び第4項並びに改正除染則第16条第3項関係)

事業者は、特定の危険有害業務又は作業を行うときは、当該業務又は作業に従事する労働者に必要な保護具を使用させる義務があるところ、当該業務又は作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対し、必要な保護具を使用する必要がある旨を周知させなければならないこととしたこと。

ウ 特定の場所における保護具使用の必要性に関する周知義務の新設(改正有機則第13条の3第5項第4号及び第28条の3第4項、改正鉛則第23条の3第5項第4号、第39条第2項及び第52条の3第4項、改正特化則第6条の3第5項第4号、第36条の3第4項、第38条の17第1項第1号及び第38条の18第1項第1号、改正粉じん則第26条の3第4項並びに改正石綿則第38条第4項関係)

事業者は、特定の危険有害業務又は作業を行うときは、当該業務又は作業を行う場所で作業に従事する労働者に必要な保護具を使用させる義務があるところ、請負関係の有無に関わらず、労働者以外の者も含めて、当該場所で作業に従事する者に対し、必要な保護具を使用する必要がある旨を周知させなければならないこととしたこと。

エ 汚染の除去等に関する周知義務の新設(改正有機則第26条第4号及び第30条の4第2項、改正鉛則第34条の2、第42条第2項、第47条第2項、第49条第3項、第50条第2項及び第56条第2項、改正四アルキル鉛則第15条の2、第16条第4項、第18条第2項並びに第25条第3項及び第4項、改正特化則第38条第3項、第38条の7第2項、第38条の13第2項並びに第42条第2項及び第4項、改正電離則第30条第4項、第41条第2項及び第44条第3項、改正酸欠則第17条第2項、改正石綿則第32条の2第2項及び第46条第4項並びに改正除染則第11条第3項、第17条第2項及び第25条の7第3項関係)

事業者は、特定の危険有害業務又は作業に関して労働者が有害物により汚染等されたときは、汚染の除去、医師による診断の受診等をさせる義務があるところ、当該業務又は作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対し、有害物により汚染等されたときは、汚染の除去、医師による診断の受診等をする必要がある旨を周知させなければならないこととしたこと。

オ 特定の疾病罹患時等の作業従事禁止に関する周知義務の新設(改正鉛則第57条第2項、改正四アルキル鉛則第26条第2項並びに改正高圧則第18条第4項、第27条及び第41条第2項関係)

事業者は、特定の疾病に罹患等している労働者を、特定の危険有害業務又は作業に従事させてはならないところ、当該業務又は作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対し、特定の疾病に罹患等しているときは、特定の危険有害業務又は作業に従事してはならない旨を周知させなければならないこととしたこと。

(3) 場所に関わる健康障害防止(立入禁止、退避等)に係る規定の改正

ア 特定の場所への立入禁止等の対象拡大(改正安衛則第585条第1項及び第609条、改正有機則第27条第2項及び第35条第1号、改正鉛則第39条第2項、改正四アルキル鉛則第2条第1項第2号、第19条及び第20条第2項、改正特化則第25条第5項第1号、第38条の13第4項第5号、第38条の14第1項第5号、第7号ハ、第9号ハ及び第12号並びに第2項第2号並びに第38条の19第1項第10号、改正高圧則第23条第2項、第24条第2項及び第25条、改正電離則第18条第1項及び第4項、第18条の2並びに第42条第3項、改正酸欠則第9条第1項、改正粉じん則第24条の2並びに改正石綿則第15条関係)

事業者は、特定の危険有害な環境にある場所、特定の危険有害な物を取り扱う場所又は特定の危険有害な物が発生するおそれがある場所には、必要がある労働者を除き、労働者が立ち入ることを禁止し、その旨を見やすい箇所に表示する義務があるところ、請負関係の有無に関わらず、労働者以外の者も含めて、必要がある者を除き、当該場所で作業に従事する者が立ち入ることを禁止し、その旨を見やすい箇所に表示しなければならないこととしたこと。

イ 事故等発生時の退避の対象拡大(改正有機則第27条第1項、改正四アルキル鉛則第20条第1項及び第3項、改正特化則第23条第1項並びに第38条の14第1項第7号ロ、第10号ホ及び第11号ロ、改正高圧則第23条第1項及び第24条第1項、改正電離則第42条第1項並びに改正酸欠則第14条第1項関係)

事業者は、特定の事故等が発生し、労働者に健康障害のおそれがあるときは、事故等が発生した場所から労働者を退避させる義務があるところ、請負関係の有無に関わらず、労働者以外の者も含めて、当該場所で作業に従事する者を退避させなければならないこととしたこと。

ウ 特定の場所での喫煙及び飲食の禁止の対象拡大(改正鉛則第51条第1項、改正特化則第38条の2第1項、改正電離則第41条の2第1項、改正石綿則第33条第1項及び改正除染則第18条第1項関係)

事業者は、特定の場所においては、労働者が喫煙し、又は飲食することを禁止し、その旨を見やすい箇所に表示する義務があるところ、請負関係の有無に関わらず、労働者以外の者も含めて、当該場所で作業に従事する者が喫煙し、又は飲食することを禁止し、その旨を見やすい箇所に表示しなければならないこととしたこと。

エ 特定の場所における入退出時等に講ずる措置の対象拡大(改正高圧則第10条の2及び改正酸欠則第8条第2項関係)

事業者は、特定の場所に労働者を立ち入らせるとき、特定の場所から労働者を退出させるとき等は、一定の措置を講ずる義務があるところ、労働者以外の者も含めて、当該場所で作業に従事する者を当該措置の対象としなければならないこととしたこと。

(4) 有害物の有害性等を周知させるための掲示に係る規定の改正

ア 有害物の有害性等に関する掲示による周知の対象拡大(改正有機則第24条第1項、改正特化則第38条の3、第38条の17第1項第2号、第38条の18第1項第2号及び第38条の19第1項第18号並びに改正石綿則第34条関係)

事業者は、特定の有害物を取り扱う場所については、有害物の有害性等を周知させるため、必要な事項について労働者が見やすい箇所に掲示する義務があるところ、労働者以外の者も含めて、見やすい箇所に掲示しなければならないこととしたこと。

イ 有害物の有害性等に関する掲示内容の見直し(改正有機則第24条第1項、改正特化則第38条の3、第38条の17第1項第2号、第38条の18第1項第2号及び第38条の19第1項第18号並びに改正石綿則第34条関係)事業者は、特定の有害物を取り扱う場所については、有害物の有害性等を周知させるため、有害物の人体に及ぼす作用等について掲示する義務があるところ、掲示すべき事項のうち、「特定の有害物の人体に及ぼす作用」を「特定の有害物により生ずるおそれのある疾病の種類及びその症状」に改めるとともに、「保護具を使用しなければならない旨」を掲示すべき事項に追加したこと。

ウ 有害物の有害性等に関する掲示義務の対象物質の拡大(改正安衛則第592条の8、改正鉛則第51条の2、改正四アルキル鉛則第21条の2及び改正粉じん則第23条の2関係)

事業者が有害物の有害性等を掲示しなければならない義務は、有機則、特化則、石綿則に規定されていたところ、改正安衛則(ダイオキシン類関係)、改正鉛則、改正四アルキル鉛則及び改正粉じん則にも同様の規定を設けたこと。

エ 特定の場所における掲示等による必要事項の周知の対象拡大(改正安衛則第583条の2及び第595条第4項、改正有機則第25条第1項、改正特化則第17条及び第38条の19第1項第7号、改正高圧則第21条第3項、改正電離則第3条第5項及び第54条第4項、改正石綿則第3条第6項並びに改正除染則第7条第3項及び第4項並びに第25条の6第2項関係)

事業者は、特定の場所について、装置故障時の連絡方法、事故発生時の応急措置等必要な事項を労働者が見やすい箇所に掲示又は明示する義務があるところ、労働者以外の者も含めて、見やすい箇所に掲示又は明示しなければならないこととしたこと。

(5) 労働者以外の者による立入禁止等の遵守義務に係る規定の整備

ア 労働者以外の者による立入禁止の遵守義務の対象拡大(改正安衛則第585条第2項及び改正酸欠則第9条第2項関係)

労働者は、必要がある者を除き、立入りが禁止された場所には立ち入ってはならないとされているところ、(3)アにより新たに立入禁止の対象とされた労働者以外の者も含め、当該場所で作業に従事する者は、必要がある者を除き、立入りが禁止された場所には立ち入ってはならないこととしたこと。

イ 労働者以外の者による喫煙及び飲食禁止の遵守義務の対象拡大(改正鉛則第51条第2項、改正特化則第38条の2第2項、改正電離則第41条の2第2項、改正石綿則第33条第2項及び改正除染則第18条第2項関係)

労働者は、特定の場所では喫煙又は飲食してはならないとされているところ、(3)ウにより新たに禁止対象とされた労働者以外の者も含め、当該場所で作業に従事する者は、喫煙又は飲食してはならないこととしたこと。

ウ 特定の場所における入退出時の汚染等の除去義務の対象拡大(改正鉛則第45条第3項、改正特化則第37条第3項、改正電離則第31条第4項及び第5項並びに第32条第3項及び第4項、改正粉じん則第23条第3項、改正石綿則第28条第3項並びに改正除染則第14条第4項及び第5項並びに第15条第3項及び第4項関係)

労働者は、特定の場所に立ち入るとき又は特定の場所から退出するときは、汚染等を除去する義務があるところ、労働者以外の者も含め、特定の場所に立ち入るとき又は特定の場所から退出するときは、汚染等を除去しなければならないこととしたこと。

2留意事項

(1) 重層請負関係にある場合の措置義務者とその対象者

改正省令により、事業者は、特定の危険有害業務又は作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対する配慮義務や周知義務が新たに課されることとなるが、これらの義務は、事業者が請負契約を締結している相手方に対する義務であること。従って、危険有害作業を重層請負により行う場合の義務については、例えば三次下請事業者までが当該業務又は作業に従事する場合においては、元請事業者から請け負って実施する一次下請事業者は二次下請事業者に対する義務を負い(三次下請業者に対する義務は生じない。)、二次下請事業者は三次下請事業者に対する義務を負うものであること。

また、改正省令により、事業者は、特定の危険有害業務又は作業を行う場所について、請負関係の有無に関わらず、労働者以外の者も含めて周知、立入禁止等の義務が新たに課されるが、これらの義務は、当該業務又は作業を行う全ての事業者が義務を負うものであること。ただし、第3の1の(3)イ(エ)及び(4)イ(イ)にあるとおり、危険有害業務又は作業を複数の事業者が共同で行っている場合等、同一場所についてこれらの義務が複数の事業者にかかっているときは、立入り等の禁止の表示や掲示を事業者ごとに複数行う必要はなく、当該複数の事業者が共同で表示や掲示を行っても差し支えないこと。

(2) 改正省令における請負人の定義

改正省令に規定する請負人には、労働者を使用しない個人事業者(建設業のいわゆる「一人親方」も含む。以下同じ。)も含まれること。

(3) 業務又は作業の全部を請負人に請け負わせる場合の取扱い

改正省令により、事業者は、特定の危険有害業務又は作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対する配慮義務や周知義務が新たに課されるが、事業者が当該業務又は作業の全部を請負人に請け負わせるときは、当該事業者は法第22条の適用対象とはならない(当該業務又は作業の発注者という立場になる)ことから、改正省令により新たに課される義務の対象とならないこと。

(4) 請負人のみが業務又は作業を実施する場合の措置

改正省令により、事業者は、特定の危険有害業務又は作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対する配慮義務や周知義務が新たに課されるが、当該請け負わせた業務又は作業において、一時的に又は一定の日等について、労働者が当該業務又は作業に従事せず、請負人のみが従事する場合であっても、これらの義務は適用されること。

(5) 安全確保のための設備等の設置に係る措置

事業者は、特定の危険有害業務又は作業を行うときは、局所排気装置、プッシュプル型換気装置、全体換気装置、排気筒その他の換気のための設備等を設ける義務があるところ、労働者を当該業務又は作業に従事させる時点でこれらの必要な設備等は設置されることから、当該業務又は作業の一部を請負人に請け負わせる場合に、重ねて当該請負人も対象とした設備等の設置義務を課す改正は行わないこととしたこと。

(6) 措置の対象となる作業場所の範囲

改正省令により、事業者は、特定の危険有害業務又は作業を行う場所について、請負関係の有無に関わらず、労働者以外の者も含めて周知、立入禁止等の義務が新たに課されるが、これらの義務が及ぶ場所の範囲は、当該業務又は作業が行われている一定の区切られた範囲(当該危険有害業務又は作業の影響が直接的に及ぶと考えられる合理的な範囲)であること。

なお、当該範囲は、今回の改正により、これまで労働者に対する義務が生じていた範囲と、異なるものとなるものではないこと。

(7) 家族従事者に対する措置

法第2条第2号の規定により、同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者(以下「家族従事者」という。)は労働者には含まないこととされているため、家族従事者は法の直接的な措置対象とはなっていないが、個人事業者がこれらの者の安全衛生の確保を図ることは重要である。

改正省令により、事業者の行う業務又は作業の一部を請け負う個人事業者も労働者と同等の保護措置の対象となり、安全衛生の確保に必要な配慮や情報の周知等を受けることができることとなることから、個人事業者は、これらの措置の活用等により、自らが使用する家族従事者に対して、事業者が労働者に対して行う措置と同等の措置を行うことが重要である。

(8) 元方事業者の講ずべき措置

改正省令は、法第27条に基づき法第22条に係る事業者の講ずべき措置を定めたものであり、元方事業者に係る措置義務等は新設されていない。

しかしながら、法第29条第1項においては、関係請負人が法やそれに基づく命令(改正省令により改正された11省令を含む。)の規定に違反していると認めるときは、必要な指示を行わなければならないとされており、改正省令により義務付けられた措置を関係請負人が行っていない場合には、当該指示の対象となるものであること。

おって、個人事業者は、法第29条第2項の「関係請負人の労働者」には該当しないこと。

(9) 特別教育に係る配慮

事業者は、労働者を従事させるときに特別教育を行うことが義務付けられている業務(安衛則第36条第20号の2から第29号まで及び第34号から第38号までに掲げる業務)の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対し、労働者に対して特別教育を実施する場合に併せて当該請負人やその労働者等にも受講の機会を提供する、特別教育実施機関を紹介する等の配慮を行うことが望ましいこと。

(10) 作業主任者の職務の範囲

労働安全衛生法施行令(昭和47年政令第318号)第6条第1号、第5号、第5号の2及び第18号から第23号までの作業に係る作業主任者は、作業に従事する労働者を指揮等する者であることから、事業者が当該作業の一部を請負人に請け負わせる場合における当該請負人に対する措置は、作業主任者の職務には含めていないこと。

3 施行期日

改正省令は、令和5年4月1日から施行することとしたこと。

 

第3 細部事項

改正安衛則、改正有機則、改正鉛則、改正四アルキル鉛則、改正特化則、改正高圧則、改正電離則、改正酸欠則、改正粉じん則、改正石綿則及び改正除染則の各条文に係る趣旨、解釈等は以下のとおりであること。

1 各省令に共通する事項

(1) 安全確保のための設備等の稼働等に係る規定の改正

ア 改正の趣旨

局所排気装置といった設備等の稼働等については、業務又は作業の一部を請負人に請け負わせた場合において、基本的には労働者と当該請負人が当該業務又は作業に従事することとなるが、労働者が一時的に又は一定の日等において当該業務又は作業に従事せず、当該請負人のみが従事する場合も想定される。この場合に、必ずしも事業者が設備等の稼働等の措置を行わず、請負人に対して設備等の使用等を許可する(請負人自身において稼働させる)こと等の他の手段も考えられることから、事業者に対する直接的な措置義務とせず、配慮義務としたものであること。

なお、当該配慮義務は、何らかの手段で、労働者と同等の保護措置が図られるよう便宜を図る等の義務が事業者に課されているものであること。

イ 解釈等

(ア) 設備の稼働に関する配慮義務の新設

① 「稼働させること等について配慮しなければならない」という規定の配慮義務には、事業者が設備を稼働させることのほか、請負人に対し、請負人が当該設備を稼働させることを許可すること、請負人に対し当該設備の稼働について助言すること等が含まれること。

② 「換気装置により(中略)換気し、作業中も当該装置により換気を続けること等について配慮しなければならない」という規定の配慮義務には、事業者が換気装置により換気することのほか、請負人に対し、請負人が当該換気装置を使用して換気することを許可すること、請負人に対し当該換気装置を使用した換気の実施について助言すること等が含まれること。

(イ) 設備の使用に関する配慮義務の新設

「○○(設備)を使用させる等適切に△△(措置)が行われるよう必要な配慮をしなければならない」という規定の配慮義務には、請負人に○○を使用させることのほか、請負人に対し、請負人が△△を行うことができる場所を提供することが含まれること。

(ウ) 設備に係る措置に関する配慮義務の新設

① 「○○(設備)について、△△(措置)すること等について配慮する」という規定の配慮義務には、事業者が○○に△△することのほか、請負人に対し、請負人が○○に△△することを許可すること、請負人に対し△△について助言すること等が含まれること。

② 「作業の状況を監視し、異常があったときに直ちにその旨を事業者に通報する者を一人以上置くこと等について配慮する」という規定の配慮義務には、事業者が監視者を配置することのほか、請負人が監視者を置くことを許可することが含まれること。

(エ) 潜水業務又は高圧室内業務に関する配慮義務等の新設

下記2の(5)高気圧作業安全衛生規則(改正省令第6条関係)を参照のこと。

(2) 作業実施上の健康障害防止(作業方法、保護具使用等)に係る規定の改正

ア 改正の趣旨

(ア) 事業者は、特定の危険有害業務又は作業を行う場合に、当該業務又は作業に従事する労働者に対して、健康障害を防止するために特定の方法による作業の実施、保護具の使用、汚染の除去、特定の疾病に罹患している等の特定の者の作業従事の禁止等を行う義務があるところ、当該業務又は作業の一部を請負人に請け負わせるときにおいて、当該請負人に対して事業者が指揮命令を行うことはできないため、請負人についてはこれらの措置を講ずる必要があることを周知させなければならないこととしたこと。

(イ) 事業者は、特定の危険有害業務又は作業を行う場所について、当該業務又は作業に従事する労働者以外の労働者も含め、全ての労働者に保護具を使用させる義務があるところ、当該場所で作業に従事する労働者以外の者に対して、事業者が指揮命令を行うことはできないため、労働者以外の者については、保護具を使用する必要がある旨を周知させなければならないこととしたこと。

(ウ) 事業者は、請負人ほか労働者以外の者に対して保護具の使用に係る周知を行う際には、当該者が適切な保護具を選択できるよう、労働者に使用させる保護具の種類や性能等について情報提供することが望ましいこと。

イ 解釈等

(ア) 周知の方法

事業者は、以下のいずれかの方法により周知させなければならないこと。

なお、周知させる内容が複雑な場合等で④の口頭による周知が困難なときは、以下の①~③のいずれかの方法によること。

① 常時作業場所の見やすい場所に掲示又は備えつけることによる周知

② 書面を交付すること(請負契約時に書面で示すことも含む。)による周知

③ 磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場所に当該記録の内容を常時確認できる機器を設置することによる周知

④ 口頭による周知

(イ) 請負人等が講ずべき措置

改正省令により設けられた事業者による周知は、請負人等に指揮命令を行うことができないことから周知させることとしたものであり、請負人等についても労働者と同等の保護措置が講じられるためには、事業者から必要な措置を周知された請負人等自身が、確実に当該措置を実施することが重要であること。

また、個人事業者が家族従事者を使用するときは、個人事業者は当該家族従事者に対して、必要な措置を確実に実施することが重要であること。

(ウ) 周知に係る事業者の義務の範囲

改正省令により設けられた事業者による周知は、周知の内容を請負人等が理解したことの確認までを求めるものではないが、確実に必要な措置が伝わるように分かりやすく周知することが重要であること。その上で、請負人等が自らの判断で保護具を使用しない等、必要な措置を実施しなかった場合において、その実施しなかったことについての責任を当該事業者に求めるものではないこと。

(エ) 作業計画について

高圧則第12条の2、石綿則第4条及び除染則第8条に規定する作業計画については、作業の方法等の事項を示すこととされているが、当該作業の方法は、作業を行う事業者と、当該作業の一部を請け負う請負人とで必ずしも同一ではないことから、改正省令において、作業計画について請負人に対して周知させる義務は課さないこととしたこと。ただし、作業計画のうち、労働者や請負人の健康障害を防止するために、請負人に対しても周知させる必要がある事項については、周知させることが望ましいこと。

(3) 場所に関わる健康障害防止(立入禁止、退避等)に係る規定の改正

ア 改正の趣旨

(ア) 事業者は、労働者に対して、特定の場所への立入りの禁止、事故等発生時の退避、特定の場所での喫煙及び飲食の禁止、特定の場所への立入り又は特定の場所からの退出時の措置を行う義務があるところ、これらの措置は、場所の危険性の観点から健康障害防止を図るための措置として義務付けられているものである。このため、労働者以外の者であっても、当該場所で作業に従事する者には等しく適用されるべきものであることや、これらの措置は指揮命令に基づくものではなく、当該場所を実態として使用・管理している者の権限に基づいて行うものであることから、労働者以外の者も、これらの措置義務の対象に追加したものであること。

(イ) 立入り又は喫煙及び飲食の禁止の方法としては、必ずしも事業者が常時監視する必要はなく、禁止する旨を見やすい箇所に表示する方法も認められるところ、改正省令により、改めて表示による禁止も含まれることを条文上明示したこと。なお、これは表示による禁止も可能であることを改めて条文上明示したに過ぎず、表示による禁止が最も適切である等の趣旨を表したものではないこと。

イ 解釈等

(ア) 措置義務の対象に含まれる者の範囲

改正省令により、新たに立入禁止、退避等の措置対象に追加された特定の場所において作業に従事する者とは、作業の内容如何に関わらず、その場所で何らかの作業(危険有害な作業に限らず、現場監督、記録のための写真撮影、荷物の搬入等も含まれる。)に従事する者をいい、次に掲げる者が含まれること。

① 当該場所で何らかの作業に従事する他社の社長や労働者

② 当該場所で何らかの作業に従事する一人親方

③ 当該場所で何らかの作業に従事する一人親方の家族従事者

④ 当該場所に荷物等を搬入する者

(イ) 立入り、喫煙等の禁止の方法

立入り又は喫煙及び飲食の禁止を表示で行う場合は、対象となる全ての者に確実にその旨が伝わることが重要であることから、見やすい箇所に分かりやすく表示する必要があること。

立入り等の禁止の方法のうち、表示以外の方法としては、ロープ、柵等で入れないようにする方法、出入口を施錠する方法などがあること。

(ウ) 立入り、喫煙等の禁止、退避等の措置に係る事業者の義務の範囲

事業者が、表示その他の方法で立入り又は喫煙及び飲食を禁止している場所について、作業に従事する者が当該表示を無視して、当該場所に立ち入った場合や当該場所で喫煙又は飲食した場合において、その立入りや喫煙等についての責任を当該事業者に求めるものではないこと。

また、労働者以外の者に対して事業者が退避を求めたにも関わらず、当該者が退避しなかった場合において、その退避しなかったことについての責任を事業者に求めるものではないこと。

(エ) 同一場所に措置義務がかかる事業者が複数いる場合の取扱い

危険有害業務又は作業を複数の事業者が共同で行っている場合等、同一場所について立入り又は喫煙及び飲食の禁止を行う義務が複数の事業者にかかっているときは、立入り等の禁止の表示を事業者ごとに複数行う必要はなく、当該複数の事業者が共同で表示を行っても差し支えないこと。

(4) 有害物の有害性等を周知させるための掲示に係る規定の改正

ア 改正の趣旨

(ア) 有害物の有害性等に関する掲示による周知の対象拡大

事業者は、特定の有害物を取り扱う場所について、労働者に対して、当該有害物の有害性等を周知させるために掲示を行う義務があるところ、当該有害物によって健康障害が生ずるおそれは、労働者以外の者についても同様であることから、労働者以外の者も含め、当該場所において作業に従事する者について、掲示による周知義務の対象としたものであること。

(イ) 有害物の有害性等に関する掲示内容の見直し

掲示すべき事項として、「(特定の有害物の)人体に及ぼす作用」を掲示する義務があったところ、当該掲示では、有害物の有害性に対する記載が具体的でなく、注意喚起としての効果が十分に得られない可能性があることから、より具体的な内容として、「(特定の有害物により)生ずるおそれのある疾病の種類及びその症状」を記載しなければならないこととしたこと。

また、保護具の使用が必要である場合において、確実に必要な保護具が使用されるようにするため、保護具を使用しなければならない旨を掲示すべき事項に追加したこと。

(ウ) 有害物の有害性等に関する掲示義務の対象物質の拡大

有害物の有害性等に関する掲示は、有機則、特化則及び石綿則に規定されていたところ、当該掲示に係る規定が置かれていなかった安衛則(ダイオキシン類関係)、鉛則、四アルキル鉛則及び粉じん則についても、有害物を取り扱う場所において、その有害性等を当該場所で作業に従事する者に対し、掲示により周知させる必要性が同様にあることから、これらの省令についても同様の掲示規定を設けたこと。

(エ) 特定の場所における掲示による必要事項の周知の対象拡大

事業者は、特定の場所について、健康障害を防止するため、労働者に対して、必要事項を周知させるために掲示を行う義務があるところ、健康障害が生ずるおそれは労働者以外も同様であることから、当該場所において作業に従事する者については、労働者以外の者も掲示による周知義務の対象に追加したものであること。

イ 解釈等

(ア) 有害物ごとに掲示すべき内容

別途示す内容により掲示を行う必要があること。

(イ) 同一場所に掲示義務がかかる事業者が複数いる場合の取扱い

危険有害業務又は作業を複数の事業者が共同で行っている場合等、同一場所について掲示を行う義務が複数の事業者にかかっているときは、掲示を事業者ごとに複数行う必要はなく、当該複数の事業者が共同で掲示を行っても差し支えないこと。

(5) 労働者以外の者による立入禁止等の遵守義務に係る規定の整備

ア 改正の趣旨

改正省令により、事業者による立入禁止、喫煙及び飲食の禁止並びに特定の場所に立ち入るとき又は特定の場所から退出するときの汚染等の除去の措置対象に、労働者以外の者であって作業に従事する者も追加されたことを受け、労働者以外の者にもこれらの措置を確実に遵守させる必要があることから、労働者に加えて、労働者以外の者についてもこれらの措置に係る遵守義務を設けたこと。

イ 解釈等

労働者以外の者については、立入禁止、喫煙及び飲食の禁止、汚染等の除去についての遵守義務について、罰則はないこと。

2 省令ごとの特記事項(共通事項以外)

(1) 労働安全衛生規則(改正省令第1条関係)

ア 改正安衛則第608条第2項関係

「ふく射熱からの保護措置」として、事業者が労働者以外の者も対象に有効な防護壁を設置する等の措置を講じた場合には、本項に基づく周知を重ねて行う必要はない趣旨であること。

イ 改正安衛則第609条関係

「炉の修理に係る作業」とは、炉を直接修理する作業に限らず、炉の修理に際しての炉内の原材料等の搬出や修理前の清掃作業等も含まれる趣旨であること。

ウ 安衛則第617条関係

熱中症の予防には、喉の渇きにかかわりなく、定期的に水分及び塩分を摂取することが重要であるため、多量の発汗を伴う作業場に備えた塩及び飲料水については、改正省令の改正趣旨に鑑み、労働者に限らず、当該作業場で作業に従事する者が摂取できるよう配慮することが望ましいこと。

(2) 有機溶剤中毒予防規則(改正省令第2条関係)

ア 改正有機則第26条関係

改正有機則第26条第1号及び第6号における作業開始前の措置について、作業開始時点では労働者がおらず、有機溶剤業務の一部を請け負った請負人のみが作業に従事する場合も想定されることから、それぞれ同条第2号及び第7号において、第2の1(1)ウの観点に基づく配慮を義務付けたこと。

(3) 四アルキル鉛中毒予防規則(改正省令第4条関係)

ア 改正四アルキル鉛則第6条第4項関係

改正四アルキル鉛則第6条第1項第1号から第5号までにおける作業開始前の措置について、作業開始時点では労働者がおらず、同項の業務の一部を請け負った請負人のみが作業に従事する場合も想定されることから、同条第4項において、第2の1(1)ウの観点に基づく配慮を義務付けたこと。

イ 改正四アルキル鉛則第20条第2項関係

本項に規定する「関係者以外の作業に従事する者」の「関係者」とは、被害者の救出、緊急時の物品等の持ち出し、汚染除去又は修理等の作業のためにやむを得ず事故現場内等に立ち入る者をいい、「作業に従事する者」とは、作業の内容如何に関わらず、その場所で何らかの作業(危険有害な作業に限らず、現場監督、記録のための写真撮影、荷物の搬入等も含まれる。)に従事する者をいうこと。

(4) 特定化学物質障害予防規則(改正省令第5条関係)

ア 改正特化則第12条の2関係

事業者は、特定化学物質を製造し、又は取り扱う業務の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対し、特定化学物質により汚染されたぼろ、紙くず等については、第12条の2第1項の措置を講ずる必要がある旨を周知させなければならないところ、当該業務を請負人に請け負わせるに当たって、作業内容等に鑑み、特定化学物質により汚染されたぼろ、紙くず等が生じることが想定されない場合においては、同条第2項の周知は不要であること。

イ 改正特化則第38条の12第2項第2号関係

コークス炉上において、又はコークス炉に接して行う製造の作業に関し、事業者は、改正特化則第38条の12第1項第7号において、労働者がコークス炉発散物により汚染されることを防止するために必要な作業規程を定め、これにより作業を行うこととされているところであるが、当該作業規程は、労働者が安全に作業を行うために遵守すべき設備等に関する作業方法、留意事項等を定めるものであり、作業の一部を請け負った請負人が安全に作業を行うためには、当該作業規程を承知しておくことが重要であることから、事業者は、当該作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対しても当該作業規程を周知させなければならないこととしたものであること。

ウ 改正特化則第38条の14第1項第11号関係

改正特化則第38条の14第1項第11号ハの「労働者に送気マスク、空気呼吸器若しくは隔離式防毒マスクを使用させるとき、又は当該測定を行う者(労働者を除く。)に対し送気マスク、空気呼吸器若しくは隔離式防毒マスクを使用する必要がある旨を周知させるときのほか、当該居住室等の外から行うこと」とは、労働者に送気マスク、空気呼吸器又は隔離式防毒マスクを使用させるとき(労働者以外の者が測定を行うときは、当該者に対し、送気マスク、空気呼吸器又は隔離式防毒マスクを使用する必要がある旨を周知させるとき)以外は、当該居住室等の外から測定を行う必要があることをいうこと。

(5) 高気圧作業安全衛生規則(改正省令第6条関係)

ア 共通事項(改正高圧則第8条、第9条、第14条、第18条、第19条、第20条、第28条、第29条、第30条、第32条、第33条、第36条及び第42条関係)

潜水業務や高圧室内業務は、水中や外部とは遮断された作業室等の内部で行われることから、事業者がこれらの業務の一部を請負人に請け負わせた場合は、当該請負人やその請負人の労働者等に対しても、事業者自らが使用する労働者と同様に、事業者が圧縮空気による送気や作業室における加圧・減圧の管理等を行うことが一般的である。このため、事業者が潜水業務や高圧室内業務の一部を請負人に請け負わせる場合は、立入禁止や退避などの措置のほか、圧縮空気による送気や作業室における加圧・減圧の管理等について、労働者に対して実施が義務付けられている措置と同様の措置を、当該請負人に対しても講じなければならないとして、新たに事業者に義務付けたものであること。

イ 改正高圧則第8条第1項及び第9条関係

空気圧縮機による送気は、空気圧縮機によって圧縮された外気を高圧状態で空気槽に貯め、当該空気槽からエアホースを通じ、設定した圧力で水中で作業する者に対して送られるという一連の過程を経るものであるため、潜水業務の一部を請負人に請け負わせる場合において、必要な設備等を請負人に周知させるのみでは、潜水業務に伴う健康障害を十分に防止することは困難である。このため、事業者が潜水業務の一部を請け負わせる場合において、圧縮空気により送気を行うときは、潜水作業者以外の者も含め潜水業務に従事する者ごとに空気槽を設置すること等を事業者に対して義務付けたものであること。

「潜水業務従事者」には、事業者が潜水業務を直接請け負わせた請負人のほか、当該請負人の労働者、当該潜水業務が数次の請負契約によって行われる場合における当該請負人以外の請負人及びその労働者も含め、当該潜水業務に従事する全ての者が含まれるものであること。

ウ 改正高圧則第10条の2関係

第10条の2第1項の「人数の点検」については、入退室時における現地での点呼に限られるものではなく、入退室時に各人が出入りの状況をボードに記載する、監視カメラによる遠隔での確認、ICカードリーダー等を用いたゲート通過記録による確認等が含まれる趣旨であること。

同条第2項の「必要な措置」には、作業の中断、作業室又は気こう室からの退避、医療機関への搬送等が含まれる趣旨であること。

エ 改正高圧則第14条、第18条第3項、第19条第1項及び第2項並びに第20条関係

気こう室における加圧又は減圧に際しては、事業者が加圧・減圧速度や気こう室内の設備等の管理を行うものであることから、高圧室内業務の一部を請負人に請け負わせる場合、加圧・減圧の速度等を請負人に周知させるのみでは、高圧室内業務に伴う健康障害を十分に防止することは困難である。このため、事業者が高圧室内業務の一部を請負人に請け負わせる場合においては、高圧室内作業者以外の者も含め高圧室内業務に従事する者に対し、加圧を行うときには毎分0.08メガパスカル以下の速度で行うこと等について義務付けたものであること。

「高圧室内業務従事者」には、事業者が高圧室内業務を直接請け負わせた請負人のほか、当該請負人の労働者、当該高圧室内業務が数次の請負契約によって行われる場合における当該請負人以外の請負人及びその労働者も含め、当該高圧室内業務に従事する全ての者が含まれるものであること。

オ 改正高圧則第21条第3項関係

通話装置故障時の連絡方法については、高圧室内業務従事者のほか、気こう室における加圧・減圧に関係する空気圧縮機の運転者及び連絡員が把握しておく必要があることから、「見やすい場所」への掲示については、気こう室の入口付近だけでなく、これらの者の作業位置に応じ、複数箇所に行うことが適当な場合があること。

カ 改正高圧則第27条関係

第15条等の改正に伴い、第27条の準用規定について所要の見直しを行ったものであること。

キ 改正高圧則第28条、第29条、第30条、第32条及び第33条関係上記イ及びエと同様の趣旨から改正したものであること。

ク 改正高圧則第36条関係

潜水業務の一部を請負人に請け負わせる場合において、当該請負人がその使用する労働者を潜水業務に従事させる場合には、当該請負人は労働安全衛生法上の事業者として本条の適用を受け、その使用する労働者について、本条に基づく措置を講じなければならない。一方、請負人自らが潜水業務に従事する場合(労働者を使用していない場合を含む。)については、当該請負人に係る措置を講ずる者が存在しない状況にあったことから、本条の改正により、潜水作業者に対して実施するのと同様の措置を事業者に義務付けることとしたものであること。

請負人が労働者を使用する場合には、当該請負人も労働安全衛生法上の事業者として、本条に基づく措置義務を負うこととなるが、この場合、連絡員の配置や連絡員に行わせる事項が複数の事業者の管理のもと輻輳して行われることにより、潜水業務従事者に健康障害を生じさせることがないよう、連絡員の配置や連絡員に実施させる事項について、事業者と請負人があらかじめ調整の上、潜水業務を行うことが望ましいこと。

例えば、事業者が自ら使用する労働者2名を潜水業務に従事させた上で、当該潜水業務の一部を請負人に請け負わせている場合において、さらに当該請負人がその使用する労働者1名とともに潜水業務に従事するようなときは、請負人自らと当該請負人が使用する労働者1名の計2名で、事業者に使用される労働者2名と連携して潜水業務を行うこととなる。このような場合には、計4名が潜水業務に従事することになるため、第36条第1項に基づき、事業者は2名の連絡員を配置する必要がある。また、請負人は労働者を使用しているため、労働安全衛生法上の事業者に該当し、同項に基づき、1名の連絡員を配置する必要がある。この場合、事業者が配置した2名の連絡員と、請負人が配置した1名の連絡員の作業が輻輳し、却って、潜水業務に従事する者に高気圧障害を引き起こすおそれがあることから、連絡員を配置する際には、あらかじめ、事業者と請負人とが調整を図り、連絡員による作業が輻輳することがないよう、①潜水業務に従事する4名に対し、事業者が2名の連絡員を配置する、②事業者と請負人がそれぞれ1名ずつ連絡員を配置するなどの対応を行うことが望ましいこと。

ケ 改正高圧則第42条関係

上記イ及びエと同様の趣旨から改正したものであること。

(6) 電離放射線障害防止規則(改正省令第7条関係)

ア 共通事項

改正省令により、事業者が放射線業務等の一部を請負人に請け負わせる場合には、当該請負人といった労働者以外の者にも一定の措置を講ずることが新たに義務付けられたが、放射性同位元素等の規制に関する法律(昭和32年法律第167号)等の他法令に基づき、事業者が労働者以外の者も含め、被ばく線量の管理等を行っている場合については、改正電離則において、今回新たに義務付けられた周知を重ねて行う必要はないこと。

事業者は、一の労働者が電離則に基づく放射線業務と除染則に基づく除染等業務又は特定線量下業務の両方に従事する又は従事した場合には、電離則第61条の3に基づき、それぞれの被ばく線量を通算する必要があるため、電離則第4条第3項等に基づき、請負人に対して被ばく線量の限度について周知させるときは、これらの業務等に従事する際に受ける又は受けた線量の通算が必要であることについても併せて周知させること。

イ 改正電離則第4条第3項、第5条第2項、第6条第2項関係

第4条第3項、第5条第2項及び第6条第2項に基づく周知に当たっては、該当する女性がいるか否かに関わらず、これらの規定に定める基準を周知させることで差し支えないこと。

ウ 改正電離則第18条の2関係

事業者は、特定エックス線装置等を放射線装置室以外の場所で使用するときは、労働者が立ち入らない方向に照射する等の措置を講じなければならないこととされているところ、労働者以外の者であって、付近で別の作業に従事している者が認識することなく放射線に被ばくする可能性があるため、請負の有無にかかわらず、労働者以外の作業に従事する者も含め、当該措置を講じなければならないこととしたものであること。

エ 改正電離則第30条第4項関係

事業者が用意した用具のみを使用させ、当該用具の汚染検査及び汚染が別表第3に掲げる限度以下になるまで当該用具の使用を禁止する等の管理を事業者が行う場合については、第30条第4項の請負人に対する周知を重ねて行う必要はないこと。

オ 改正電離則第31条第4項及び第5項関係

電離放射線については、身体や装具が汚染されているか否かの確認が目視では困難であることや、汚染された身体や装具による2次被ばく等の問題が生ずるおそれがあることに鑑み、労働者以外の者であって、管理区域において作業を行う者に対し、管理区域から退出する際、身体及び装具について汚染検査を受け、一定の汚染が認められる場合には、洗身等により汚染を除去しなければ管理区域から退去してはならないことを義務付けることとしたものであること。

カ 改正電離則第32条第3項及び第4項関係

上記オと同様の観点から、労働者以外の者であって、管理区域において作業を行う者に対し、管理区域から持ち出す物品について汚染検査を受け、一定の汚染が認められる場合には、当該物品を持ち出してはならないことを義務付けることとしたものであること。

キ 改正電離則第41条の8の2関係

第41条の8の2第1項は、改正省令による改正前の第41条の9に基づき、第26条本文を処分事業者に準用していたものについて、第41条の8の2第2項に基づく周知規定を置くことと併せて、独立した条文として新設したものであること。

ク 改正電離則第41条の9関係

第30条第4項の追加等に伴い、準用規定について所要の見直しを行ったものであること。

ケ 改正電離則第41条の11第2項、第41条の12第2項及び第41条の13第2項関係

加工施設等の管理区域内において核燃料物質等を取り扱う作業に関し、事業者は、労働者の放射線による健康障害を防止するために必要な規程を定め、労働者に対して周知させなければならないとされているところであるが、当該規程は、労働者が安全に作業を行うために遵守すべき設備等に関する作業方法、留意事項等を定めるものであり、作業の一部を請け負った請負人が安全に作業を行うためには、当該規程を承知しておくことが重要であることから、事業者は、当該作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対してもこれを周知しなければならないこととしたこと。

コ 改正電離則第45条第4項及び第5項関係

第45条第4項及び第5項に基づき、事業者から周知を受けた請負人について、当該請負人が自ら事故現場の必要な場所ごとの外部線量による線量当量率等を測定することは、技術的にも、現場の管理権原との関係でも難しい場合が多いため、事業者が同条第2項に基づき測定を行った場合には、その結果を請負人に提供することが望ましい。なお、事業者が労働者について実施するのと併せて、請負人やその請負人の労働者等の分まで測定又は計算を行っている場合については、同条第4項及び第5項に基づく請負人への周知を重ねて行う必要はないこと。

サ 改正電離則第54条第4項関係

事業者は、第54条第1項に基づき放射線業務を行う作業場のうち管理区域に該当する部分について実施した線量当量率又は線量当量に係る測定又は同条第2項の計算による結果について、見やすい場所に掲示する等の方法によって、管理区域に立ち入る労働者に周知させなければならないこととされているところ、線量当量率等の測定等の結果については、管理区域に立ち入る者が、被ばく線量測定の結果を待つまでもなく、あらかじめ自己の被ばく線量を予想し、作業行動を律するために必要であることから、請負関係の有無にかかわらず、労働者以外の者も含め、管理区域に立ち入る者に対して周知させなければならないこととしたこと。

シ 改正電離則第62条関係

第7条第4項及び第5項の追加等に伴い、第62条の準用規定について所要の見直しを行ったものであること。

(7) 酸素欠乏症等防止規則(改正省令第8条関係)

ア 改正酸欠則第8条第2項関係

第8条の「人員の点検」については、入退室時における現地での点呼に限られるものではなく、入退室時に各人が出入りの状況をボードに記載する、監視カメラによる遠隔での確認、ICカードリーダー等を用いたゲート通過記録による確認等が含まれる趣旨であること。

(8) 東日本大震災により生じた放射線物質により汚染された土壌等を除染するための業務等に係る電離放射線障害防止規則(改正省令第11条関係)

ア 共通事項

事業者は、一の労働者が除染則に基づく除染等業務、特定線量下業務又は電離則に基づく放射線業務等に従事する又は従事した場合には、除染則第29条に基づき、それぞれの被ばく線量を通算する必要があるため、除染則第3条第3項等に基づき、請負人に対して被ばく線量の限度について周知させるときは、これらの業務等に従事する際に受ける又は受けた線量の通算が必要であることについても併せて周知させること。

イ 改正除染則第3条第3項及び第4条第2項関係

第3条第3項及び第4条第2項に基づく周知に当たっては、該当する女性がいるか否かに関わらず、これらの規定に定める基準を周知させることで差し支えないこと。

ウ 改正除染則第5条第9項から第11項まで関係

事業者が請負人に請け負わせる除染等業務が平均空間線量率2.5マイクロシーベルト毎時以下の場所でのみ行われる特定汚染土壌等取扱業務である場合には、第5条第9項から第11項に基づく周知の義務は生じないものであること。また、事業者が請負人やその請負人の労働者等の除染等業務に係る外部被ばくによる線量及び内部被ばくによる線量を測定する場合については、これらの規定に基づく周知は重ねて行う必要はないこと。

エ 改正除染則第7条第3項及び第4項関係

事業者は、労働者を除染等作業に従事させる場合には、あらかじめ、第7条第1項の調査が終了した年月日並びに調査の方法及び結果の概要を労働者に明示しなければならないこととされているところ、作業場所に係る調査方法や調査結果の概要等の情報については、当該作業場所で作業を行う者が、被ばく線量測定等の結果を待つまでもなく、あらかじめ自己の被ばく線量を予想し、作業行動を律するために必要であることから、除染等作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対しても、同様の内容を明示する必要があることとしたものであること。

加えて、事業者は、労働者を特定汚染土壌等取扱作業に従事させる場合には、当該作業の開始前及び開始後2週間ごとに、第7条第2項の調査が終了した年月日並びに調査の方法及び結果の概要を労働者に明示しなければならないこととされているところ、作業場所に係る調査方法や調査結果の概要等の情報については、当該作業場所で作業を行う者が、被ばく線量測定等の結果を待つまでもなく、あらかじめ自己の被ばく線量を予想し、作業行動を律するために必要であることから、特定汚染土壌等取扱作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対し、同様の内容を明示する必要があることとしたものであること。

オ 改正除染則第14条第4項及び第5項関係

電離放射線については、身体や装具が汚染されているか否かの確認が目視では困難であることや、汚染された身体や装具による2次被ばく等の問題が生ずるおそれがあることに鑑み、労働者以外の者であって、除染等業務が行われる作業場において除染等作業に従事する者に対し、当該作業場から退出する際、身体及び装具について汚染検査を受け、一定の汚染が認められる場合には、洗身等により汚染を除去しなければ当該作業場から退去してはならないことを義務付けることとしたものであること。

カ 改正除染則第15条第3項及び第4項関係

上記オと同様の観点から、労働者以外の者であって、除染等業務が行われる作業場において除染等作業に従事する者に対し、当該作業場から持ち出す物品について、汚染検査を受け、一定の汚染が認められる場合には、当該物品を持ち出してはならないことを義務付けることとしたものであること。

キ 改正除染則第16条第3項及び第17条第2項関係

事業者が除染等業務の一部を請負人に請け負わせるときであって、汚染管理も含め、当該請負人やその労働者等に事業者が用意した保護具のみを使用させる場合については、第16条第3項及び第17条第2項に基づく周知を重ねて実施する必要はないこと。

ク 改正除染則第25条の2第3項、第25条の3第2項関係

第25条の2第3項及び第25条の3第2項に基づく周知に当たっては、該当する女性がいるか否かに関わらず、これらの基準を周知させることで差し支えないこと。

ケ 改正除染則第25条の4第5項及び第6項関係

事業者が特定線量下業務の一部を請負人に請け負わせるときであって、当該請負人やその請負人の労働者等の特定線量下作業により受ける外部被ばくによる線量を測定する場合については、第25条の4第5項及び第6項に基づく周知は重ねて行う必要はないこと。

コ 改正除染則第25条の6第2項関係

事業者は、労働者を特定線量下作業に従事させる場合には、当該作業の開始前及び開始後2週間ごとに、第25条の6第1項の調査が終了した年月日並びに調査の方法及び結果の概要を労働者に明示しなければならないこととされているところ、作業場所に係る調査方法や調査結果の概要等の情報については、当該作業場所で作業を行う者が、被ばく線量測定等の結果を待つまでもなく、あらかじめ自己の被ばく線量を予想し、作業行動を律するために必要であることから、特定線量下作業の一部を請負人に請け負わせるときは、当該請負人に対し、同様の内容を明示する必要があることとしたものであること。