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通達:放射線業務従事者等に対する線量測定等の徹底及び眼の水晶体の被ばくに係る放射線障害防止対策の再周知について

 

放射線業務従事者等に対する線量測定等の徹底及び眼の水晶体の被ばくに係る放射線障害防止対策の再周知について

令和元年11月1日基安発1101第1号

(都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部長通知)

 

放射線障害防止対策の徹底については、「放射線業務における眼の水晶体の被ばくに係る放射線障害防止対策について」(平成29年4月18日付け基安発0418第3号厚生労働省労働基準局安全衛生部長通知。以下「平成29年安全衛生部長通知」という。)において、放射線測定器を適切な位置で装着した上で、被ばく低減対策に取り組むよう求めてきたところである。

また、令和元年9月24日には、眼の水晶体の被ばく限度の見直し等に関する検討会(以下「検討会」という。)に係る報告書が取りまとめられたので、今後は、電離放射線障害防止規則(昭和47年労働省令第41号。以下「電離則」という。)について眼の水晶体の等価線量限度などの改正を予定しており、一層の放射線障害防止対策を図る必要がある。

このような中で、電離則第8条第1項において、事業者は、放射線業務従事者、緊急作業に従事する労働者及び管理区域に一時的に立ち入る労働者の線量を測定しなければならないと規定されている被ばくによる線量の測定について、その遵守の徹底を図ってきたが、今般、検討会において現行法令上不均等被ばくの場合には、2つ以上の放射線測定器の装着等を求めているところ、適切な線量測定が実施されていない事例が散見されることが報告された。(別添参照)

貴職におかれては、線量測定についてこのような事案があることを了知の上で、事業者は、労働者が電離放射線を受けることをできるだけ少なくするよう努めなければならないとする、放射線障害防止の基本原則に則り、関係事業者に対して法令の遵守の徹底について引き続き指導するとともに、これらの事案等を踏まえ、下記の事項について周知徹底を図られたい。

 

1 現在実施している外部被ばくによる線量及び内部被ばくによる線量の測定について、電離則第8条第1項に基づき適切な対象者に対して実施しているか確認すること。

2 現在実施している外部被ばくによる線量の測定について、電離則第8条第3項に基づき放射線測定器を適切な位置に装着しているか確認すること。

3 「リーフレット「医療保健業に従事する皆さまへ~被ばく線量の見える化のために~」の周知について」」(平成31年2月14日付け厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課電離放射線労働者健康対策室事務連絡)に示したとおり、電離則に基づく対策の遵守徹底及び放射線測定器の適切な装着等の被ばく低減対策について、周知、指導を行うとともに、平成29年安全衛生部長通知に示したとおり、放射線業務を現在行っている事業場においては、放射線防護の基本原則である「遮蔽をする。放射線源から距離を取る。作業時間を短くする。」に則り、作業方法及び手順の再確認を行い、必要に応じて、作業方法の見直し、被ばく低減対策等を検討すること。また、労働者から放射線被ばくによる眼の水晶体に係る健康不安の申出があった場合には、産業医の面接、産業保健総合支援センター、放射線による健康影響の専門家などを活用し、労使間で話し合って対応を検討すること。

 

(別添)


○放射線業務従事者等に対する線量測定等の徹底及び眼の水晶体の被ばくに係る放射線障害防止対策の再周知について

令和元年11月1日基安発1101第2号

(関係団体の長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部長通知)

日頃より労働安全衛生行政の推進にご理解、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

放射線障害防止対策の徹底については、「放射線業務における眼の水晶体の被ばくに係る放射線障害防止対策について」(平成29年4月18日付け基安発0418第3号厚生労働省労働基準局安全衛生部長通知。以下「平成29年安全衛生部長通知」という。)において、放射線測定器を適切な位置で装着した上で、被ばく低減対策に取り組むよう求めてきたところです。

また、令和元年9月24日には、眼の水晶体の被ばく限度の見直し等に関する検討会(以下「検討会」という。)に係る報告書が取りまとめられたので、今後は、電離放射線障害防止規則(昭和47年労働省令第41号。以下「電離則」という。)についても眼の水晶体の等価線量限度などの改正を予定しており、一層の放射線障害防止対策が必要です。

このような中で、電離則第8条第1項において、事業者は、放射線業務従事者、緊急作業に従事する労働者及び管理区域に一時的に立ち入る労働者の線量を測定しなければならないと規定されている被ばくによる線量の測定について、厚生労働省においては、その遵守の徹底を図ってきたところですが、今般、検討会において現行法令上不均等被ばくの場合には、2つ以上の放射線測定器の装着等を求めているところ、適切な線量測定が実施されていない事例が散見されることが報告されました。(別添参照)

貴殿におかれては、線量測定についてこのような事案があることを御了知の上で、事業者は、労働者が電離放射線を受けることをできるだけ少なくするよう努めなければならないとする、放射線障害防止の基本原則に則り、関係する事業場で、法令の遵守の徹底について引き続き指導していただくとともに、これらの事案等を踏まえ、下記の事項について周知徹底していただきますようお願いいたします。

1 現在実施している外部被ばくによる線量及び内部被ばくによる線量の測定について、電離則第8条第1項に基づき適切な対象者に対して実施しているか確認すること。

2 現在実施している外部被ばくによる線量の測定について、電離則第8条第3項に基づき放射線測定器を適切な位置に装着しているか確認すること。

3 「リーフレット「医療保健業に従事する皆さまへ~被ばく線量の見える化のために~」の周知について」」(平成31年2月14日付け厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課電離放射線労働者健康対策室事務連絡)に示したとおり、電離則に基づく対策の遵守徹底及び放射線測定器の適切な装着等の被ばく低減対策について、周知、指導を行うとともに、平成29年安全衛生部長通知に示したとおり、放射線業務を現在行っている事業場においては、放射線防護の基本原則である「遮蔽をする。放射線源から距離を取る。作業時間を短くする。」に則り、作業方法及び手順の再確認を行い、必要に応じて、作業方法の見直し、被ばく低減対策等を検討すること。また、労働者から放射線被ばくによる眼の水晶体に係る健康不安の申出があった場合には、産業医の面接、産業保健総合支援センター、放射線による健康影響の専門家などを活用し、労使間で話し合って対応を検討すること。

関係団体一覧

(1) 中央労働災害防止協会

(2) 建設業労働災害防止協会

(3) 林業・木材製造業労働災害防止協会

(4) 陸上貨物運送事業労働災害防止協会

(5) 港湾貨物運送事業労働災害防止協会

(6) 公益社団法人全国労働基準関係団体連合会

(7) 公益社団法人全国労働衛生団体連合会

(8) 公益財団法人産業医学振興財団

(9) 独立行政法人労働者健康安全機構

(10) 公益社団法人日本医師会

(11) 公益社団法人日本歯科医師会

(12) 公益社団法人日本看護協会

(13) 公益社団法人日本診療放射線技師会