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三脚脚立の労働安全衛生規則第528条第3号に係る安全対策の徹底について
平成30年2月19日基安安発0219第1号
(都道府県労働局労働基準部安全主務課長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課長通知)
三脚脚立については、労働安全衛生規則第528条第3号で規定している「足と水平面との角度を確実に保つための金具等」について、鎖チェーンのように、脚が不意に閉じるのを防止できない機構となっていたことから、厚生労働省においては、一般社団法人軽金属製品協会に対し、平成29年3月23日付け基安安発0323第1号「三脚脚立に係る安全対策のお願いについて(要請)」にて、脚の角度を一定に固定できる後付け金具を追加で速やかに製造する等、改善に向けた対策をとるよう要請したところである。
当該要請を踏まえ、今般、同協会から、三脚脚立を製造している同協会の会員メーカーにおいて当該後付け金具を販売開始したとの報告を受けたところである。
ついては、局署において、三脚脚立を使用する事業場に対し、機会をとらえ、労働安全衛生規則第528条第3号の措置がとられているか確認するよう指導する等により、安全対策の徹底を図られたい。
なお、厚生労働省においては、三脚脚立の主なユーザー団体あてに、別添のとおり通知を行っているので了知されたい。
[別添]
○三脚脚立に係る後付け金具の販売について
平成30年2月19日基安安発0219第2号
(別記の団体の長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課長通知)
標記につきましては、別添のとおりお伝えしておりましたが、今般、(一社)軽金属製品協会より、三脚脚立を製造している同協会の会員メーカーにおいて三脚脚立の脚の角度を一定に固定できる後付け金具の販売を開始したとの報告を受けました。
つきましては、三脚脚立使用時の災害防止の観点から、当該安全対策を講じた三脚脚立を使用するとともに、脚の角度を確実に固定して使用するよう改めてお願いします。
また、同協会の会員メーカー以外の製品で脚と水平面との角度を確実に保つための金具等が備わっていないものを使用している場合は、そのメーカーに後付け金具の装備について照会する等の対応をとるようお願いします(※軽金属製品協会のホームページには後付け金具の販売を開始した会員メーカー及び当該金具が紹介されており、随時更新予定です[http://www.apajapan.org/APA2/m-hashigo_02.html])。
【参考】労働安全衛生規則第528条
事業者は、脚立については、次に定めるところに適合したものでなければ使用してはならない。
1 (略)
2 (略)
3 脚と水平面との角度を75度以下とし、かつ、折りたたみ式のものにあっては、脚と水平面との角度を確実に保つための金具等を備えること。
4 (略)
(別記)
全国農業協同組合中央会
全国農業協同組合連合会
全国農業機械商業協同組合連合会
公益社団法人日本農業法人協会
一般社団法人日本農業機械化協会
一般社団法人全国農業会議所
一般社団法人日本農業機械工業会
一般社団法人全国農業改良普及支援協会
日本GAP協会
農業振興事務所
全国農業高等学校長協会
全国農業大学校協議会
一般社団法人日本松保護士会
一般社団法人林業機械化協会
一般財団法人日本緑化センター
一般社団法人日本樹木医会
一般社団法人日本造園建設業協会
一般社団法人日本造園組合連合会
一般社団法人日本公園緑地協会
一般財団法人公園財団
公益財団法人都市緑化機構
一般財団法人日本造園修景協会
一般財団法人日本庭園協会
公益社団法人全国シルバー人材センター事業協会
[参考]
○三脚脚立に係る安全対策のお願いについて(要請)
平成29年3月23日基安安発0323第1号
(一般社団法人軽金属製品協会会長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課長通知)
標記について、平成28年9月に岐阜労働局管内にて、造園業に従事する労働者が三脚脚立を使用中、バランスを崩して転落し、死亡に至る労働災害が発生しました(別紙参照)。
所轄労働基準監督署において調査した結果、当該三脚脚立には労働安全衛生規則第528条第3号で規定している「脚と水平面との角度を確実に保つための金具等」が備えられておらず、代わりの金具等として鎖チェーンが備わっていたものの、脚が不意に閉じるのを防止できない機構となっていたことが判明しました。
つきましては、同種災害防止の観点から、貴協会傘下の会員に対して、脚の角度を一定に固定できる後付け金具を追加で速やかに製造していただく等、改善に向けた対策をとるよう要請していただきたくお願い申し上げます。
【参考】労働安全衛生規則第528条
事業者は、脚立については、次に定めるところに適合したものでなければ使用してはならない。
1 (略)
2 (略)
3 脚と水平面との角度を75度以下とし、かつ、折りたたみ式のものにあっては、脚と水平面との角度を確実に保つための金具等を備えること。
4 (略)
[別紙]
災害発生状況
1 業種 造園業
2 災害発生地 岐阜市内の小学校に面した道路
3 災害発生日 平成28年9月21日(水)
4 被災者 60代の男性現場作業員、経験10~20年
5 傷病名 脳挫傷
6 状況 被災者らは、小学校の敷地境界にある樹木の枝打ち作業を行っていた。被災者が道路側に出て校門付近のフェンス外側の枝打ちを、他の労働者が高所作業車を使用して校庭側の枝打ちをそれぞれ行っていた。
被災者が、校門から敷地外に出ていた高さ約3.4mの枝を、フェンス外側の道路上に置かれたアルミ製の三脚脚立に登ってのこぎりで切っていたところ、バランスを崩し、道路上に仰向けに転落したもの。