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通達:最大荷重が1トン以上のフォークリフト運転等の業務に就くことができる者として厚生労働省労働基準局長が定める者について

 

最大荷重が1トン以上のフォークリフト運転等の業務に就くことができる者として厚生労働省労働基準局長が定める者について

平成27年8月4日基発0804第4号

(都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局長通知)

 

最大荷重が1トン以上のフォークリフト運転の業務及びクレーン等の玉掛けの業務に就くことができる者については、労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)別表第三下欄の規定、労働安全衛生規則別表第三下欄の規定に基づき厚生労働大臣が定める者(昭和47年労働省告示第113号。以下「昭和47年告示」という。)及び平成18年3月31日付け基発第0331020号に定められているところであるが、例えば、外国において製造された人工衛星をクレーンやフォークリフトを用いてロケットに積み込む作業であって、その人工衛星を製造した企業の労働者でなければ適切かつ安全に積み込むことができないものなど、外国の労働者が従事せざるを得ない作業も生じてきていることころである。

こうした状況を踏まえ、昭和47年告示第2号へ及び第10号カに規定する「同等以上の能力を有すると認められる者として厚生労働省労働基準局長が定める者」として、下記1のとおり定めることとしたので、下記2及び3に留意の上、その取扱いに遺漏なきを期されたい。

 

1 昭和47年告示に基づき厚生労働省労働基準局長が定める者

(1) 昭和47年告示第2号への「同等以上の能力を有すると認められる者として厚生労働省労働基準局長が定める者」

外国において最大荷重が1トン以上のフォークリフトの運転業務に就くことができる資格を有し、かつ、フォークリフト運転技能講習修了者と同等以上の能力を有すると認められる者であって、フォークリフトの運転の業務の安全上支障がないと都道府県労働局長が認める者

(2) 昭和47年告示第11号カの「同等以上の能力を有すると認められる者として厚生労働省労働基準局長が定める者」

外国においてつり上げ荷重が1トン以上のクレーン、移動式クレーン又はデリックの玉掛けの業務(以下「玉掛けの業務」という。)に就くことができる資格を有し、かつ、玉掛け技能講習修了者と同等以上の能力を有すると認められる者であって、玉掛けの業務の安全上支障がないと都道府県労働局長が認める者

2 本規定に基づき都道府県労働局長が認める者の要件

(1) 外国において、最大荷重が1トン以上のフォークリフトの運転の業務に就くことができる資格又は玉掛けの業務に就くことができる資格(以下「外国における相当資格」という。)について、当該資格で取り扱うことのできる機械の能力、種類等に一定の制限が付されている場合に、当該制限を超える機械の能力、種類等を取り扱う業務については、本規定による「安全上支障がないと都道府県労働局長が認める者」として認められないこと。

(2) 「同等以上の能力を有する」と認められるか否かについては、外国における相当資格を取得するために必要な学科及び実技に係る要件を確認し、我が国の技能講習の内容と同等以上であるかについても審査した上で、同等以上と認められる場合に限るものであること。

なお、学科及び実技に係る要件が同等以上と認められる場合であっても、フォークリフトの運転又は玉掛けの業務に係る我が国の労働安全衛生関係法令について教育を受けている必要があること。当該教育については、それぞれの業務について、フォークリフト運転技能講習規程(昭和47年労働省告示第111号)第2条又は玉掛け技能講習規程(昭和47年労働省告示第119号)第2条の表中の関係法令の科目に示された範囲及び講習時間に適合する内容について、当該関係法令について十分な知識を有する者が行うものであること。

(3) 「安全上支障がない」場合とは、当該者が通常使用する言語を理解する者と共同でこれらの作業を行うことにより、作業者間の意思疎通を図るための手段が確立しており、かつ、労働災害が発生した場合などの緊急時に日本語で外部機関と連絡が取れる体制が整備されている場合等が該当すること。

3 申請に係る手続き

(1) 本規定に基づき労働者をフォークリフトの運転又は玉掛けの業務に就かせようとする者については、必要な要件を満たしているか否か確認するため、別紙1の申請書に次の事項を記した業務計画書を添えて、当該業務を行おうとする事業場を管轄する都道府県労働局長(以下「所轄都道府県労働局長」という。)に提出する必要があること。なお、外国語の資料がある場合には和訳を添えて提出させること。

(ア) 本件業務に従事する労働者が有する外国における相当資格の資格証の写し。併せて、当該資格証を発行した機関等が、当該写しが原本の写しであることを証した書面を添付させること。

(イ) 本件業務に従事する労働者が有する外国における相当資格の取得要件の詳細が示された資料。

(ウ) 本件業務に従事する労働者に対して実施した、フォークリフトの運転又は玉掛けの業務に係る我が国の労働安全衛生関係法令についての教育の時間、テキスト及び講師の略歴。

(エ) 本件業務で使用するフォークリフト又はクレーン等の種類及び能力、取り扱う荷、作業者の配置等本件作業内容の詳細及び作業を実施する期間。

(オ) 本件作業において使用する言語など作業者間の意思疎通を図るための手段。

(カ) 労働災害が発生した場合などの緊急時の体制。

(キ) その他、本件申請にあたり参考となる事項。

(2) 所轄都道府県労働局長は、業務計画書の内容を審査し、2(1)から(3)までの要件に合致し、適当と認められる場合には、あらかじめ本省に照会の上、別紙2により申請者に回答すること。

(3) 本規定に基づくフォークリフトの運転又は玉掛けの業務への就業については、業務計画書に示された作業について、当該作業が終了するまでの期間に限定して認められるものであること。

(4) 本規定に基づきフォークリフトの運転又は玉掛けの業務へ従事する者は、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)第61条第3項の資格を証する書面として、所轄都道府県労働局の受付印が押印された別紙1の申請書の控え及び別紙2―1の回答書を携帯する必要があること。