◆トップページに移動 │ ★目次のページに移動 │ ※文字列検索は Ctrl+Fキー
「廃棄物焼却施設関連作業におけるダイオキシン類ばく露防止対策要綱」の運用に当たり留意すべき事項について
平成26年1月10日基安化発0110第1号
(都道府県労働局労働基準部長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部化学物質対策課長通知)
改正 平成26年11月28日基発1128第12号
標記については、「「廃棄物焼却施設内作業におけるダイオキシン類ばく露防止対策要綱」の改正について」(平成26年1月10日付け基発0110第1号)により、焼却炉をあらかじめ取り外した上で処理施設に運搬して付着物の除去と解体を行う作業方法に対応させる等一部見直しが行われたところである。
今般、「廃棄物焼却施設内作業におけるダイオキシン類ばく露防止対策について」(平成13年4月25日付け基発第401号の2)の運用に当たり、従来から関係事業場に指導してきた事項を整理するとともに、留意すべき事項について改正内容を含めて別添のとおり解説として取りまとめたので、業務の参考とされたい。
なお、「特定作業におけるダイオキシン類ばく露防止対策の考え方について」(平成15年8月1日付け基安化発第0801001号)は、廃止する。
別添
廃棄物焼却施設関連作業におけるダイオキシン類ばく露防止対策要綱の解説
第1 対策要綱の第1関係
1 対策要綱の考え方
廃棄物焼却施設関連作業におけるダイオキシン類ばく露防止対策要綱(平成26年1月10日付け基発0110第1号の別添。以下「対策要綱」という。)は、廃棄物の焼却施設におけるダイオキシン類ばく露防止のために講ずべき基本的な措置を定めたものであるが、事業者は、廃棄物の焼却施設におけるダイオキシン類以外の有害要因及び危険要因に対しても、健康障害又は危険を防止するため必要な措置を講じなければならないことは言うまでもないこと。
第2 対策要綱の第2関係
1 作業の分類について
(1) 廃棄物焼却炉の定義
廃棄物焼却炉の定義は、ダイオキシン類対策特別措置法施行令別表第1第5号の規定によること。廃棄物の焼却施設(ダイオキシン類対策特別措置法第12条第1項の規定に基づく特定施設の設置の届出がなされているものに限る。)に、複数の廃棄物焼却炉がある場合には、そのすべての廃棄物焼却炉を1つの焼却炉とみなして、その火床面積又は焼却能力の合計により労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号。以下「安衛則」という。)の適用の有無を判断することとなる。この場合、同一敷地内であっても、第一処理場、第二処理場のように二以上の焼却施設として届出が行われている場合には、各々の焼却施設ごとに安衛則の適用の有無を判断すること。
なお、休廃止した焼却施設にある焼却炉及び特定施設の設置の届出の対象でない焼却炉については、集じん機、煙道等設備の一部が共有されているものでない限り、個々の焼却炉ごとに適用を判断すること。
(2) 作業の分類の補足
ア 運転、点検等の作業に含まれるもの
(ア) 耐火煉瓦の取替えなどの定期補修等
耐火煉瓦の取替えに併せて、損傷した炉壁の一部を補修するために構造物の一部を撤去することは、「大規模な撤去」には該当しないこと。
(イ) 廃棄物焼却炉、集じん機等の設備の外部の土壌に堆積したばいじん、焼却灰その他の燃え殻(以下「残留灰」という。)を除去する作業
廃棄物の焼却施設において、残留灰を除去する作業については、当該焼却施設が運転中であるか否かを問わず、対策要綱の1の(1)の作業として取り扱うこと。ただし、当該燃え殻が、廃棄物焼却炉、集じん機等の設備の解体等に伴って発生するものについては、対策要綱の1の(3)に該当するものであること。
なお、廃棄物焼却炉、集じん機等の設備の解体等の業務を請け負う事業者が、残留灰の除去作業を併せて請け負うことが多いことに鑑み、解体作業を請け負う事業者の便宜のため、対策要綱の第3の「3 解体作業において講ずべき措置」においては、解体作業に併せて残留灰を除去する作業を行う場合の留意事項を付記していること。廃棄物焼却炉、集じん機等の設備の解体等の業務の発注に際し、必ずしも残留灰の除去作業を求めるものではないが、解体作業を完了した後に廃棄物の焼却施設内に残された残留灰については、廃棄物の焼却施設を管理する事業者が引き続き管理する必要があることに留意すること。
イ 解体作業に含まれるもの
(ア) 廃棄物焼却炉、集じん機、煙突等の設備の主要部分の撤去
定期補修の機会をとらえて実施する作業であっても、廃棄物焼却炉、集じん機等の計画的な設備更新、煙突の取外し作業、数回の定期補修時に分割して行う煙道の交換のように、既存の構造物の一定部分を取り壊すものについては、「大規模な撤去」に該当すること。
なお、小型の廃棄物焼却炉の煙突の取外しの特例については、本解説の第3の3の(3)のイを参照のこと。
(イ) 廃棄物焼却炉、集じん機等の設備の解体等の業務に伴い生じたばいじん、焼却灰その他の燃え殻を除去する作業
廃棄物焼却炉、集じん機等の設備の解体等の業務において、設備内に残された燃え殻のほか、付着物の除去や取外し作業により生じた汚染物を取り扱う作業は、解体作業に含まれること。
ウ 運搬作業の範囲
運搬作業には、廃棄物の焼却施設における取り外した設備の運搬車への積込み、当該設備の廃棄物の焼却施設から処理施設までの運搬及び処理施設における当該設備の積下ろしが含まれること。運搬作業については、安衛則第36条及び同第592条の2から第592条の7までの規定は適用されないが、設備の積込み、積下ろしを行っている間、設備の覆い等が破損する場合に備え、対策要綱の別紙3に示すレベル1以上の保護具を使用する必要があること。
2 遠隔操作等で行う作業及びばく露の少ない廃棄物焼却炉における作業の適用関係について
(1) 遠隔操作等で行う作業
本件の適用は、完全に密閉の状態で行うものに限られるものであり、特に、解体等の作業において単に養生等が十分に行われることをもって「労働者がばく露することのない作業」に該当するものではないこと。
(2) ばく露の少ない焼却炉における作業
対策要綱の2の(2)のエの「単一種類の物を焼却する専用の焼却炉」として、屋外に設置された製材及び集成材専用の焼却炉については、標準的なD値が定められており、対策要綱の別紙1の7の(3)のウと同一であること。
第3 対策要綱の第3関係
1 運転、点検等作業及び解体作業において共通して講ずべき措置
(1) 作業指揮者の選任について
作業指揮者の選任に当たり資格等特段の制限はないが、事業者は、選任した作業指揮者に付着物の除去、ダイオキシン類を含む物の発散源の湿潤化及び保護具に係る措置が安衛則第592条の3から第592条の5までの規定に適合して講じられていることを点検させる義務があることに留意すること。
なお、作業指揮者を養成する観点から、中央労働災害防止協会安全衛生サービスセンター等において作業指揮者教育講習が開催されている。
(2) 発散源の湿潤化について
「著しく困難なとき」とは、湿潤化のために用いた水が周辺におかれた電気機器等に直接かかることにより当該機器が壊れるおそれがある等技術的に困難なときに限られること。耐火煉瓦の補修に当たっては、補修を行わない部分の養生を行った上で、補修を行う部分を湿潤化することにより粉じんの発生を抑制し、運転開始前に乾燥させることにより劣化を防止できるものであること。
また、ダイオキシン類を含む物がすす等撥水性のもので、水により粉じんの飛散防止措置をとることが困難な場合には、粉じん飛散抑制剤を用いる方法があること。
(3) 就業上の配慮について
胎児期は、臓器や機能が形成される重要な時期であり、ダイオキシン類の毒性に対する感受性が特に高いとされていることから、女性労働者については、ダイオキシン類のばく露を防止する観点から母性保護が必要なものであること。
(4) 保護具について
ダイオキシン類ばく露防止の観点から、労働衛生保護具を適切に使用することにより、呼吸による粉じんやガス状物質のばく露を防止するとともに、皮膚への接触や手指に付着した粉じんが口に入ることを防止することが重要であること。
ア 対策要綱の1の(1)及び(2)に掲げる運転、点検等作業並びに(3)に掲げる解体作業に労働者を従事させるときは、2の(1)に該当する場合を除き、別紙3に示す保護具を使用させること。また1の(4)に掲げる運搬作業においては、運搬車への設備の積込み及び運搬車からの設備の積下ろしに従事する労働者に対し、別紙3に示すレベル1以上の保護具を使用させること。
なお、別紙3に示す保護具は、現時点で利用可能な保護具を区分したものであり、保護具の選定に当たっては、日本工業規格(JIS)の動向その他技術開発を踏まえて判断すること。
イ 1年以内ごとに実施される炉等内部の定期補修においては、前回定期補修時の測定結果を用いて保護具を選定して差し支えないこと。
ウ 対策要綱の別紙3において、今般、レベル1の呼吸用保護具として追加された電動ファン付き呼吸用保護具は、呼吸用保護具の面体の内部が常に陽圧に保たれるため、防じんマスクと比較して、顔面と面体との隙間からの漏れが小さく高い防護効果が期待できるとともに、呼吸時における労働者への負担が小さい特徴がある。このため、解体作業及び残留灰除去作業のうち、ガス状ダイオキシン類が発生するおそれのない作業を対象に、積極的に活用することが望ましい。電動ファン付き呼吸用保護具の規格は、JIST8157「電動ファン付き呼吸用保護具」によること。
(5) 喫煙等の禁止
ダイオキシン類は、呼吸によって粉じんやガス状物質として吸入するだけでなく、手指に付着した粉じんが飲食物に付着して口に入るおそれがあることから、作業場における喫煙及び飲食を禁止する必要があること。
2 運転、点検等作業において講ずべき措置
(1) 安全衛生管理体制の確立について
常時50人以上の労働者を使用する事業場においては、衛生委員会の開催に併せてダイオキシン類対策委員会を開催することができること。
(2) 空気中のダイオキシン類濃度の測定について
ア 定期補修等における作業についても、空気中のダイオキシン類濃度の測定を行う必要があること。
イ 本規定は、突発的な設備故障等が発生した場合に、空気中のダイオキシン類の測定結果を待たずに緊急の復旧作業(解体作業に該当する場合を除く。)を行うことを妨げるものではないが、通常運転時等における空気中のダイオキシン類の濃度から当該作業におけるダイオキシン類濃度を推定する等により、安衛則第592条の5に基づく適切な保護具を選定する必要があること。
ウ 測定結果を関係労働者に周知する方法として、測定結果を労働者が見やすい場所に掲示する方法があること。
3 解体施業において講ずべき措置
(1) 対象施設の情報提供について
ア 廃棄物の焼却施設を管理する事業者は、解体作業を請け負わせるに当たり、6月以内に測定した対象施設の空気中のダイオキシン類濃度の測定結果、残留灰の堆積場所に関する情報等を提供することにより、解体作業を請け負った元方事業者等がダイオキシン類のばく露防止措置を適切に講ずることができるよう配慮すべきこと。
イ 廃棄物の焼却施設を管理する事業者は、使用を廃止した廃棄物の焼却施設について、焼却炉等の設備の解体作業に先立ち、設備内部のダイオキシン類を含む付着物の除去作業を請け負わせるときは、当該作業を行う事業者が行ったサンプリング調査の結果等を当該事業者から入手の上、これを保存し、解体作業を行う事業者に提供すること。
(2) 安全管理体制の確立について
関係事業者は、ダイオキシン類のばく露防止措置のみならず、特に、解体作業における関係労働者の安全及び熱中症予防や、焼却対象物に由来する各種有害要因、設備の解体に伴って生ずる石綿粉じんその他の有害要因等にも配慮する必要があること。
また、保護具等によりダイオキシン類のばく露防止措置を講じた結果、労働者の視野や行動が制約されることにより墜落、転落等のおそれがないよう、統括安全衛生責任者及び元方安全衛生管理者は、労働者の安全と健康の確保に留意すること。
(3) 移動解体を採用する場合の要件について
ア 移動解体の対象とする廃棄物焼却炉、集じん機等の設備は、必ずしも小型の焼却炉に限らず、規模の大きな設備であっても、煙道を介して連結された各設備についてはボルト締め等がなされた連結部を取り外す等により運搬が可能になれば、移動解体を行うこととして差し支えない旨を明確にしたこと。一方、廃棄物焼却炉の各燃焼室や集じん機等の各設備が、煙道を介さずに直接ボルト締め等で連結されているなど、連結部分の取外しにより設備の構造を維持できないおそれがある場合や、小型の焼却炉であっても、つり上げ時に底板がはずれたり、老朽化により設備の構造が維持できないおそれがある場合には、移動解体を行ってはならないこと。
イ 使用を廃止した廃棄物の焼却施設について、煙突の取外し作業のみを行う場合であっても、解体作業の一環として取り扱うこと。ただし、労働安全衛生法第88条第4項及び安衛則第90条第5号の3に基づく計画の届出を必要としない小規模の廃棄物の焼却施設であって、以下に示す作業方法により作業を行う場合には、空気中のダイオキシン類の測定及びサンプリング調査、付着物の除去及び発散源の湿潤化は要しないこと。
(ア) 煙突を固定しているボルトの取外しについては、手作業により行うものであり、煙突本体の溶断等を行うものでないこと。
(イ) 煙突の取外しにより生ずる煙突及び炉の本体の開口部については、直ちに覆うことにより、ばいじん等の発散が最低限に抑えられるものであること。
(ウ) 本体、煙突ともに養生し、保管すること。
(4) 空気中のダイオキシン類の測定及びサンプリングについて
ア 空気中のダイオキシン類の測定
隣接する焼却炉等も含め、すべての運転を休止した後1年以上を経過した焼却施設の解体作業を行う場合(過去1年以内に灰出し作業、定期補修作業等粉じんの発生を伴う作業が行われているもの及び処理施設における解体作業を除く。)には、作業前の測定を省略し、保護具の選定に当たっては、測定結果を2.5pg―TEQ/m3未満とみなして差し支えないこと。
イ 汚染物のサンプリング
汚染物のサンプリングは、安衛則第592条の2第2項により解体工事事業者が行うこととされており、解体作業を開始する前6月以内に行うことを原則とする。ただし、解体方法の決定、保護具の準備等を円滑に行うため、過去1年以内に行われた定期補修時にサンプリング、分析されたデータを用いて差し支えない。この場合、廃棄物の焼却施設を管理する事業者が行ったサンプリング、分析であっても、その結果の妥当性(サンプリング後に運転条件が変更されていないか等)、必要な対象物を網羅しているかどうか等の判断は解体工事事業者が行うこと。
ウ 追加的サンプリング調査
追加的サンプリング調査は、解体工事の工事日程に影響を及ぼすことも多いことから、追加的サンプリングに代えて、あらかじめ、サンプリング対象物ごとに複数個所のサンプリング及び分析を行うこととして差し支えないこと。
エ サンプリング調査の記録及び記録の保存
関係労働者に周知する方法として、測定結果を労働者が見やすい場所に掲示する方法があること。
(5) 解体作業の計画の届出について
ア 移動解体における計画の届出は、廃棄物の焼却施設における取外し作業及び処理施設における解体作業を合わせ、廃棄物の焼却施設の所在地を管轄する労働基準監督署長に対して行う必要があること。
イ 「解体作業が行われる作業場」には、移動解体における処理施設を含めること。
(6) 付着物除去作業の実施について
付着物除去作業は、解体作業に伴うダイオキシン類の発生を防止するために重要であることから、作業指揮者は、耐火煉瓦、不定形耐火物、構造物材料の表面の露出を確認することにより行うとともに、当該箇所の付着物除去の前後の写真を記録した上で、統括安全衛生責任者等により付着物除去作業が十分に行われたことの確認を受けること。
なお、煉瓦、ライニング材のような多孔質材料の付着物除去は十分に行えないことがあり、前述の確認等において付着物除去作業が困難であると判断された場合には、対象物全体をダイオキシン類で汚染された廃棄物として取り扱う必要があること。
(7) 周辺環境への対応
ア 解体廃棄物の処理
3000pg―TEQ/gを超える高濃度汚染物を常時取り扱う作業、例えば高濃度汚染物の無害化処理作業等に当たっては、作業を行う場所を保護具選定に係る第3管理区域とし、かつ対策要綱の別紙5によりレベル4の保護具を使用する必要があること。
イ 敷地境界部分における環境調査
解体作業終了後に行う周辺環境等の調査は、解体作業が周辺環境に影響を与えたかどうかを事業者として確認又は記録する趣旨のものであり、環境関係法令や条例等の定めがある場合はこれに従うこと。
ウ 残留灰を除去する作業を完了した箇所における環境調査
原地盤上面の状況を写真等により記録するとともに、周辺への汚染の広がりがないことを確認すること。また、原地盤土壌がダイオキシン類に汚染されているおそれがある場合には、廃棄物の焼却施設として引き続き管理する場合を除き、「ダイオキシン類による大気の汚染、水質の汚濁(水底の底質の汚染を含む。)及び土壌の汚染に係る環境基準」(平成11年環境庁告示第68号)に規定する方法で、原地盤上面をサンプリング調査することが望ましいこと。
第4 対策要綱の別紙1関係
1 測定の頻度
1年に1回行われる定期補修等6月を超える期間ごとに行われる作業については、その期間ごとに測定を実施すれば足りること。また、施設・設備、作業工程及び作業方法等に大幅な変更がない範囲において、過去に算出したD値を用いてダイオキシン類の濃度を求めて差し支えないこと。
2 測定の位置
(1) 作業場所が屋内の場合について
ア 炉の内部における測定点
廃棄物焼却炉の内部において保守点検等の作業を行う場合には、炉の内部についても空気中のダイオキシン類濃度の測定を行うこと。ただし、単位作業場所が著しく狭い場合であって、当該単位作業場所におけるダイオキシン類の濃度がほぼ均一であることが明らかなときは、測定点の数を5未満とし、又はB測定に準じた測定をもって代えることができること。
イ B測定の取扱い
粉じんの発散源に近接する場所において作業が行われない単位作業場所であって、B測定に準じた測定を行わない場合は、別紙4又は別紙5におけるB測定値は、2.5pg―TEQ/m3未満とみなし、もっぱらA測定に準じた測定により求めた第1評価値及び第2表価値により管理区域を決定すること。
3 空気中のダイオキシン類及び総粉じんの濃度測定
(1) 粉じん、ガス状物質及び微細粒子のダイオキシン類濃度を測定する場合について
ア 炉等内における灰出し、清掃、保守点検等の作業における特例
粉じん、ガス状物質及び微細粒子を合計してダイオキシン類濃度を分析し、別紙2により管理区域を決定することとして差し支えないこと。
イ 定期補修等の作業において、1回の作業時間が短い場合には、ウに示すサンプリング時間未満となっても差し支えないが、デジタル粉じん計を用いた併行測定によりろ紙王に捕集される粉じん量を推測する等により、ダイオキシン類の分析に十分な量の粉じんを補修すること。その場合、補修される粉じんの量が不足するときは、連続する2日間にわたり捕集した粉じんを合算し、又は複数のサンプリング危機により捕集した粉じんを合算する方法があること。
4 D値の算出及びD値を用いたダイオキシン類濃度の推定
(1) D値を用いたダイオキシン類濃度の推定について
作業場の施設、設備、作業工程及び作業方法に大幅な変更がない範囲においては、空気中の総粉じんに対するダイオキシン類の割合はほぼ一定とみなし、1回目の測定において算出したD値を2回目以降の測定に使用して差し支えないこと。
なお、D値は、当該単位作業場所においてのみ使用可能であること。
(2) ダイオキシン類濃度が低いと思われる焼却炉の特例について
「単一種類の物を焼却する専用の焼却炉」とは、「ダイオキシン類濃度測定の特例について」(平成13年10月17日付け基安化発第52号の2)により標準的なD値が示された、屋外に設置された製材及び集成材専用の焼却炉が該当すること。