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通達:解体用機械等の安全対策の充実事項の周知等について

 

解体用機械等の安全対策の充実事項の周知等について

平成25年6月3日基安発0603第2号

(都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部長通知)

 

鉄骨切断機、コンクリート圧砕機及び解体用つかみ機(以下「鉄骨切断機等」という。)による労働災害の防止に関して、平成25年4月12日に、労働安全衛生規則の一部を改正する省令(平成25年厚生労働省令第58号。以下「改正省令」という。)が公布されるとともに、安全衛生特別教育規程等の一部を改正する告示(平成25年厚生労働省告示第141号。以下「改正告示」という。)が公示され、同年7月1日から施行されることとされた。

その内容等については、平成25年4月12日付け基発0412第13号「労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行について」及び基発0412第14号「安全衛生特別教育規程等の一部を改正する告示の適用について」により示されたところである。

今般、改正された労働安全衛生規則等に基づく労働災害防止対策の徹底に加え、解体用機械等に係る安全対策の一層の充実が図られるよう、関係団体に対して、別添のとおり要請を行ったところである。

ついては、当該要請を踏まえ、関係事業者等に対し、改正省令及び改正告示の内容の周知及び履行の徹底を図るとともに、より充実した安全対策への取組が進むよう周知を図ることにより、管内における解体用機械等による労働災害の防止対策の推進に遺漏のないようにされたい。

 

別添

○解体用機械等の安全対策の充実事項の周知等について(要請)

平成25年6月3日基安発0603第1号

(別添の団体の長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部長通知)

平素より労働安全衛生行政の推進に御理解と御協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

さて、厚生労働省では、工作物などの解体に使用される建設機械である鉄骨切断機、コンクリート圧砕機及び解体用つかみ機(以下「鉄骨切断機等」といいます。)による労働災害の発生状況及び専門家による検討結果を踏まえ、鉄骨切断機等による労働災害の防止に関して、労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)等の改正を行うため、平成25年4月12日に、労働安全衛生規則の一部を改正する省令(平成25年厚生労働省令第58号。以下「改正省令」といいます。)を公布するとともに、安全衛生特別教育規程等の一部を改正する告示(平成25年厚生労働省告示第141号。以下「改正告示」といいます。)を公示し、同年7月1日から施行することとしたところです。

貴団体におかれましては、本改正の趣旨及び内容を御理解いただき、会員事業場等において、改正された労働安全衛生規則等に基づく労働災害防止対策を徹底するほか、解体用機械等に係る安全対策の一層の充実が図られるよう、下記の取組の実施をお願いいたします。

なお、本要請は、別添1の団体あてに行っていますので、御了知ください。

また、別添2のとおり、本改正の周知用パンフレットを同封しますので、周知等に当たって御活用ください。

別紙の「要請事項」の○(別添の団体別の取組事項番号)に特に取り組むこと。

 

別紙

要請事項

1 各団体における共通の取組

別添3の改正省令及び別添4の改正告示の趣旨及び内容について、別添2を活用する等により会員に対して周知すること。

2 車両系建設機械を使用する事業者の団体の取組

会員事業場等が、改正された労働安全衛生規則等の遵守に加え、次の安全対策を実施するよう周知啓発を行うこと。

(1) 機械総重量が大きく、かつブーム又はアームの長い車両系建設機械を使用する場合は、現場の作業箇所の状態を調査した上で、地盤を締め固める等車両系建設機械の転倒防止措置を適切に講じること。

(2) アタッチメントを取り替えた場合には、運転者の見やすい位置に、当該アタッチメントの重量(すくい上げることのできる物の容量や持ち上げることができる物の重量を含む。以下同じ。)の表示又は書類の備付けを行うとともに、当該アタッチメント自体にも同様の表示を行うよう努めること。

(3) 取替え可能なアタッチメントの定期自主検査(特定自主検査)は、その実施漏れを防ぐ観点から、車両系建設機械本体の定期自主検査と合わせて行うよう努めること。

(4) 1年以内に行う定期自主検査(特定自主検査)を実施した車両系建設機械については、当該検査を行った年月を明らかにすることができる検査標章を貼り付けなければならないが、取替え可能なアタッチメントにも、当該検査を実施したことを証するシール(別添5参照)を貼るよう努めること。

(5) 改正により新設された労働安全衛生規則第171条の5のただし書の「物体の飛来等の状況に応じた当該危険を防止するための措置」の例として、別添3の第2の1の(4)のイの③において次のアからウまでの事項が示されているが、できるだけア又はイの措置を採ること。

ア アタッチメント自体に物体の飛来を防止する覆いを取り付けること。

イ 予想される物体の飛来又は激突の強さに応じた強度を有する防護設備を設けること。

ウ 物体の飛来の強さが十分弱い場合に、顔面の保護面を有する保護帽及び身体を保護できる衣服を使用させること。

(6) アタッチメントを取り替えた結果、労働安全衛生法令上の車両系建設機械ではなくなった建設機械についても、車両系建設機械に準じて次の措置を講ずること。

ア 機体重量3トン以上の機械については、平成25年7月1日以降に実施される車両系建設機械(解体用)運転技能講習を修了した者をその運転業務に就かせること。

イ 機体重量3トン未満の機械は、今般改正された安全衛生特別教育規程に基づく小型車両系建設機械(解体用)の運転の業務に係る特別教育を実施した者をその運転業務に就かせること。

ウ アタッチメントを取り替えた場合には、運転者の見やすい位置に、当該アタッチメントの重量の表示又は書類の備付けを行うとともに、当該アタッチメント自体にも同様の表示を行うよう努めること。

エ 不安定なアタッチメントである場合は、交換時に架台を使用させること。

オ 定期に自主検査を実施すること。

3 車両系建設機械の製造者の団体の取組

(1) 会員事業場等が、車両系建設機械の製造に当たって、改正省令等に定める安全基準に適合させることのみならず、次の安全対策に取り組むよう働きかけを行うこと。

ア 転倒時保護構造(以下「ROPS」という。)又は横転時保護構造(以下「TOPS」という。)を備えた車両系建設機械の種類を増やしていくこと。

なお、これらを備えた車両系建設機械については、運転者の見やすい位置に、その旨の表示を行うことが望ましいこと。

イ 取替え可能なアタッチメントには、当該アタッチメントの重量の表示を行うこと。

ウ 運転室を有しない解体用機械について、予想される物体の飛来等による危険を防止するための設備を備えた解体用機械の種類を増やしていくこと。

エ 作業範囲(安定を確保する観点から定められた、ブーム及びアームを動かすことができる範囲)を超えてブーム又はアームが操作されるおそれがある解体用機械について、当該作業範囲を超えてブーム又はアームが操作されたときに、起伏装置及び伸縮装置の作動を自動的に停止させる装置の開発に努めること。

オ 斜面で使用される車両系建設機械の転倒災害を防止するため、接地面の傾斜を測定するための本体角度計及び車体が安定度の限界となる角度を超えることがないように作動する転倒防止警報装置の開発に努めること。

(2) ドラグ・ショベルの操作の標準化は、各メーカーの協力等により進められてきていることから、解体用機械についても同様に、労働災害防止の観点から操作の標準化について検討すること。

4 定期自主検査実施関係団体の取組

1年以内に行う定期自主検査(特定自主検査)を実施した車両系建設機械のアタッチメントに当該検査を実施したことを証するシール(別添5参照)を貼ることについて、車両系建設機械を使用する専門工事業者やその元方事業者等関係者の要請に適切に対応すること。

5 機械等貸与関係団体の取組

会員事業場等が次の事項を実施するよう周知啓発に取り組むこと。

(1) 取替え可能なアタッチメントには、当該アタッチメントの重量の表示を行うよう努めること。

(2) 1年以内に行う定期自主検査(特定自主検査)を実施したアタッチメントには当該検査を実施したことを証するシール(別添5参照)を貼り付けること。また、1年以上貸与するなど、定期自主検査の実施周期を超えて貸与した車両系建設機械のアタッチメントについては、貸与を受けた者により定期自主検査を実施したことを証するシールが貼り付けられているか確認すること。

(3) ROPS又はTOPSを備えた車両系建設機械の普及状況を踏まえつつ、できるだけこれらを備えた機械を貸与するよう努めること。

6 登録教習機関関係団体の取組

現行の車両系建設機械(解体用)運転技能講習(ブレーカ対象)を修了した者又は鉄骨切断機等の運転の業務に平成25年7月1日時点において6ヶ月以上従事した者に対して行う、改正省令附則第3条各号の規定に基づき都道府県労働局長が定める講習(以下「技能特例講習」という。)については、受講希望者が可能な限り速やかに受講できるよう受講機会を確保することが重要であることを会員等に対して周知啓発すること。

また、技能特例講習の対象者ができるだけ早く当該講習を受講するよう周知啓発に取り組むこと。

7 民間発注者団体の取組

会員事業場等が次の事項を実施するよう働きかけること。

(1) 自らが発注する建設工事の関係請負人の中に、車両系建設機械を用いた作業を行う事業者がいる場合には、同事業者において上記2の(1)から(6)の事項が適切に講じられるよう、工事を請け負わせた元方事業者等と連携の上、当該関係請負人に対し、必要な指導・援助を行うこと。

(2) 都市再開発等において多く見られるが、建築物の新築工事とは別に解体工事を専門に実施する施工業者に解体工事を直接発注する場合は、鉄骨切断機等の運転に必要な資格者の配置等法令に基づく措置はもとより、上記2の(1)から(6)に掲げる事項を適切に講ずることができる者を施工業者として選定するよう配慮すること。

 

別添1

要請先団体一覧

1 車両系建設機械を使用する事業者団体等

建設業労働災害防止協会

公益社団法人全国解体工事業団体連合会

一般社団法人全国建設業協会

公益社団法人全国産業廃棄物連合会

一般社団法人日本機械土工協会

一般社団法人日本建設業連合会

2 車両系建設機械の製造者団体

一般社団法人日本建設機械工業会

一般社団法人日本建設機械施工協会

3 定期自主検査実施関係団体

公益社団法人建設荷役車両安全技術協会

4 機械等貸与関係団体

一般社団法人日本建設機械レンタル協会

5 登録教習機関関係団体

一般社団法人全国登録教習機関協会

6 民間発注者団体

一般社団法人不動産協会

一般社団法人全国住宅産業協会

 

別添

要請先団体及び特に取組を要請する事項一覧

要請先団体

特に取組を要請する事項

(通達の記の○(別紙の「要請事項」の事項番号))

1 車両系建設機械を使用する事業者団体等

 

建設業労働災害防止協会

1、2、6

公益社団法人全国解体工事業団体連合会

1、2

一般社団法人全国建設業協会

1、2

公益社団法人全国産業廃棄物連合会

1、2

一般社団法人日本機械土工協会

1、2

一般社団法人日本建設業連合会

1、2

2 車両系建設機械の製造者団体

 

一般社団法人日本建設機械工業会

1、3

一般社団法人日本建設機械施工協会

1、3

3 定期自主検査実施関係団体

 

公益社団法人建設荷役車両安全技術協会

1、4

4 機械等貸与関係団体

 

一般社団法人日本建設機械レンタル協会

1、5

5 登録教習機関関係団体

 

一般社団法人全国登録教習機関協会

1、6

6 民間発注者団体

 

一般社団法人不動産協会

1、7

一般社団法人全国住宅産業協会

1、7

 

[別添2]<本改正の周知用パンフレット

(続き)

(続き2)

(続き3)

(続き4)

(続き5)

(続き6)

(続き7)


別添3<編注:略。通達名をクリックして表示>

労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行について」(平成25年4月12日付け基発0412第13号)(抜粋)

 

別添4

「安全衛生特別教育規定等の一部を改正する告示の適用について」(平成25年4月12日付け基発0412第14号)の記

第1 改正の趣旨

労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。以下「法」という。)の規定により、労働安全衛生法施行令(昭和47年政令第318号。以下「令」という。)別表第7第6号に規定される建設機械で、動力を用い、かつ、不特定の場所に自走できるもの(以下「車両系解体用機械」という。)については、厚生労働大臣が定める規格に適合したものでなければ譲渡等が禁止されるとともに、その運転の業務に従事する労働者は、一定の技能講習を修了した者又は特別教育を受けた者に限定されている。

今般、労働安全衛生規則の一部を改正する省令(平成25年厚生労働省令第58号)による労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)の一部改正により、令別表第7第6号2の解体用機械として、鉄骨切断機、コンクリート圧砕機及び解体用つかみ機が規定されることに伴い、これらの機械で、動力を用い、かつ、不特定の場所に自走できるもの(以下単に「鉄骨切断機等」という。)が適合しなければならない規格や、その運転の業務に従事する労働者に対する技能講習、特別教育の内容を規定したものである。

第2 細部事項

1 安全衛生特別教育規程(昭和47年労働省告示第92号)

(1) 労働者に対する特別の教育が必要な業務に、機体重量が3トン未満の鉄骨切断機等の運転業務が追加されたことに伴い、動力を用い、かつ、不特定の場所に自走できるブレーカ(以下単に「ブレーカ」という。)の運転の業務に従事する労働者に対する特別教育の内容を拡充し、鉄骨切断機等を含めた合計4機種の車両系解体用機械を対象とするものに改めたこと。(第11条の3関係)

(2) 具体的には、次のとおり改めたこと。

ア 学科教育の「小型車両系建設機械(解体用)の作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識」の教育時間を0.5時間増加させて2.5時間としたこと。

イ 学科教育の「小型車両系建設機械(解体用)の運転に必要な一般的事項に関する知識」の教育時間を0.5時間増加させて1.5時間としたこと。なお、この科目の範囲として規定されていた「土木施工の方法」について、用語の整理により、「建設施工の方法」に改めたこと。

ウ 実技教育の「小型車両系建設機械(解体用)の作業のための装置の操作」の教育時間を1時間増加させて3時間としたこと。

(3) 平成25年7月1日前に、ブレーカの運転の業務に従事する労働者に対する特別教育を受けた者については、引き続き、機体重量3トン未満のブレーカの運転の業務に従事させることができること。

(4) 平成25年7月1日前に、ブレーカの運転の業務に従事する労働者に対する特別教育を受けた者については、機体重量3トン未満の鉄骨切断機等の運転の業務に従事させる場合には、(2)のとおり拡充された内容についての教育が必要であること。

2 労働安全衛生規則別表第3下欄の規定に基づき厚生労働大臣が定める者(昭和47年労働省告示第113号)の一部改正関係

(1) 労働安全衛生規則別表第3の「令第20条第12号の業務のうち令別表第7第6号2に掲げる建設機械の運転の業務」の項第2号の厚生労働大臣が定める者として、次の者を定めたこと。なお、同項第1号には、平成25年7月1日以後に開始される車両系建設機械(解体用)運転技能講習を修了した者が規定されていること。

ア 職業能力開発促進法(昭和44年法律第64号。以下「能開法」という。)に規定する普通職業訓練のうち、職業能力開発促進法施行規則(昭和44年労働省令第24号。以下「能開法規則」という。)別表第2の訓練科の欄に定める機械整備系建設機械整備科又は揚重運搬機械運転系建設機械運転科の訓練(通信の方法によって行われるものを除く。)で、厚生労働省労働基準局長が指定するものを修了した者

イ 能開法に規定する普通職業訓練のうち、能開法規則別表第4の訓練科の欄に掲げる建設機械整備科の訓練(通信の方法によって行われるものを除く。)で、厚生労働省労働基準局長が指定するものを修了した者

ウ 平成4年改正前の能開法に規定する準則訓練のうち、平成5年改正前の能開法規則別表第3の訓練科の欄に掲げる建設機械整備科又は建設機械運転科の訓練で、厚生労働省労働基準局長が指定するものを修了した者

エ 平成4年改正前の能開法に規定する能力再開発訓練のうち、平成5年改正前の能開法規則別表第7の訓練科の欄に掲げる建設機械整備科又は建設機械運転科の訓練で、厚生労働省労働基準局長が指定するものを修了した者

(2) ア~エの訓練を実施する者で、厚生労働省労働基準局長の指定を受けようとするものは、当該訓練が、車両系建設機械(解体用)運転技能講習と同等以上の知識及び技能を付与するものであることを証する書面を添えて、厚生労働省労働基準局長あて申請する必要があること。

3 車両系建設機械構造規格(昭和47年労働省告示第150号)の一部改正関係

(1) 安定度(第4条関係)

ア 鉄骨切断機等について、ブレーカと同様の後方安定度の要件を規定したこと。

イ 解体用つかみ機(特定解体用機械に該当するものを除く。)は、予測以上の荷重がかかることによる転倒の危険があるため、ブーム及びアームが向けられている側の転倒支点における安定モーメントの値がその転倒支点における転倒モーメント値の1.33倍以上となる前方安定度を有しなければならないとしたこと。

ウ ブーム及びアームの長さの合計が12メートル以上である解体用機械(以下「特定解体用機械」という。)は、重心が高く、特に転倒しやすい構造であるため、ブーム及びアームが向けられている側の転倒支点における安定モーメントの値がその転倒支点における転倒モーメントの値の1.5倍以上となる前方安定度を有しなければならないとしたこと。

エ 第4項及び第5項の「転倒支点」は、ブーム及びアームが向けられている側の全ての転倒支点をいうこと。

オ 第4項の前方安定度は、日本工業規格(以下「JIS」という。)A8340―4の4.6.4.2で引用される国際規格ISO10567―2007により求めること。

カ 第5項の前方安定度は、JISA8340―4附属書JC.6.1.1により求めること。

キ 本条第6項において読み替えて準用する第3項第1号中「前方安定に関し最も不利となる状態」とは、第4項の適用については、解体用つかみ機のブーム及びアームを水平にした状態を、第5項の適用については、ブーム及びアームを水平方向に最大限伸ばした状態をいうものであること。

ク ブーム及びアームの長さの合計が12メートル未満の解体用機械であっても、第5項の前方安定度を確保できる範囲で、ブーム及びアームを動かすことができる範囲(作業範囲)を設定すること。

(2) 作業装置用ブレーキ(第6条関係)

鉄骨切断機等について、ブレーカと同様の作業装置用ブレーキの要件を規定したこと。ただし、油圧又は空気圧を動力として用いる解体用機械は、本条の作業装置用ブレーキを備えなくても差し支えないこと。

(3) 運転室(第9条)

ア 第4項は、ブレーカの運転室の前面のガラスについて、強化ガラス以外の安全ガラスの使用が認められる趣旨を明らかにするため、改正を行ったものであること。

イ 第4項の「安全ガラス」には、JISR3211(自動車用安全ガラス)に定める合わせガラス又は強化ガラスの規格に適合するもの、及びJISR3206(強化ガラス)に定める規格に適合するものが含まれること。

ウ 第5項は、鉄骨切断機及びコンクリート圧砕機については、作業時に解体物やその破片が運転室に飛来するおそれがあることから、運転室の前面に安全ガラスを使用することに加え、その前面に物体の飛来による危険を防止するための設備を備えているものでなければならないとしたものであること。

エ 第5項の「物体の飛来による危険を防止するための設備」は、アタッチメントの動力、想定される作業の対象物の構造、性質、想定される機械本体と作業の対象物との距離を勘案し、最も危険性の高い飛来物から労働者を保護することのできるものをいうこと。

(4) アーム等の昇降による危険防止設備(第11条関係)

ア 鉄骨切断機等について、ブレーカと同様のアーム等の昇降による危険防止設備の要件を規定したこと。

イ 「アーム等」の「等」には、ブームが含まれること。

(5) 自動停止装置等(第13条の2関係)

ア 作業範囲(安定を確保する観点から定められた、ブーム及びアームを動かすことができる範囲)を超えてブーム又はアームが操作されるおそれがある特定解体用機械には、作業範囲を超えてブーム又はアームが操作されたときに、起伏装置及び伸縮装置の作動を自動的に停止させる装置又は運転者に注意を喚起するための警音を発する装置を備えているものでなければならないとしたこと。なお、作業範囲を超えてブーム又はアームを操作することは、労働安全衛生規則第163条により禁止されていること。

イ 「安定度等」の「等」には、構造、材料、ブーム及びアームの長さが含まれること。

ウ 「作業範囲を超えてブーム又はアームが操作されるおそれがある」とは、ブーム及びアームを水平にした状態において、第4条第4項の前方安定度を確保できない構造であることをいうこと。

エ 特定解体用機械に該当しない解体用機械であって、ブーム及びアームを水平にした状態において、第4条第4項の前方安定度を確保できない構造のものについては、本条の装置を備えていることが望ましいこと。

(6) 逆止め弁(第14条関係)

ア 油圧を動力として用いる特定解体用機械の起伏装置及び伸縮装置は、原則として、油圧ホースの破損や接続部からの油漏れによる油圧の異常低下によるブーム及びアームの急激な降下等を防止するための逆止め弁を備えているものでなければならないとしたこと。

イ 「急激な降下等」の「等」とは、急激な収縮をいうこと。

ウ 特定解体用機械に該当しない解体用機械であって、ブーム及びアームを水平にした状態において、第4条第4項の前方安定度を確保できないものについては、「逆止め弁」を備えたものとすること。

(7) 表示(第15条関係)

ア 取り替えることのできるアタッチメントを有する車両系建設機械については、当該アタッチメントの重量及び装着することのできるアタッチメントの重量が運転者の見やすい位置に表示されているもの、又は運転者が当該事項を容易に確認できる書類を備え付けたものでなければならないとしたこと。

イ 本条の表示について、運転者が必要な事項を容易に確認できる書類を備え付けることにより代替できることとしたこと。

ウ 運転者が容易に確認できる書類の備付けの方法には、必要事項を記載した書類を運転席周辺の書類入れに入れておくことが含まれること。

4 車両系建設機械(解体用)運転技能講習規程(平成2年労働省告示第65号)の一部改正関係

(1) 労働者の就業が制限される業務として、機体重量3トン以上の鉄骨切断機等の運転の業務が追加されたことに伴い、ブレーカの運転の業務に従事することが認められる技能講習の内容を拡充し、鉄骨切断機等を含めた合計4機種の車両系解体用機械を対象とするものに改めたこと。

(2) 一般の技能講習の範囲及び時間について、次のとおり改めたこと。

ア 学科講習の「作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識」の講習時間を1時間増加させて5時間としたこと。

イ 学科講習の「運転に必要な一般的事項に関する知識」の範囲に「鉄骨造又は木造の工作物等の種類及び構造」を加え、その講習時間を1時間増加させて3時間としたこと。なお、この科目の範囲として規定されていた「土木施工の方法」について、用語の整理により、「建設施工の方法」に改めたこと。

ウ 実技講習の「作業のための装置の操作」の講習時間を1時間増加させて5時間としたこと。

(3) 車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習を修了した者等に関する特例について、次のとおり改めたこと。

ア 学科講習の「作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識」の講習時間を1時間増加させて2時間としたこと。

イ 学科講習の「運転に必要な一般的事項に関する知識」の範囲に「鉄骨造又は木造の工作物等の種類及び構造」を加えたこと。なお、この科目の範囲として規定されていた「土木施工の方法」について、用語の整理により、「建設施工の方法」に改めたこと。

ウ 実技講習の「作業のための装置の操作」の講習時間を1時間増加させて2時間としたこと

(4) 建設業法施行令(昭和31年政令第273号)に規定する建設機械施工技術検定のうち、1級の技術検定に合格した者で、実地試験においてトラクター系建設機械操作施工法とショベル系建設機械施工法のいずれをも選択しなかったもの、又は2級の技術検定で第4種から第6種までの種別に該当するものに合格した者については、これまで一部の講習科目の受講を免除していたが、別途鉄骨切断機等の安全な操作方法等に係る知識及び技能を付与する必要があるため、時間を短縮した技能講習を実施することとしたこと。

(5) 建設業法施行令に規定する建設機械施工技術検定のうち、1級の技術検定に合格した者で、実地試験においてショベル系建設機械操作施工法を選択したもの、又は2級の技術検定で第2種の種別に該当するものに合格した者については、これまで技能講習の全部を免除していたが、別途鉄骨切断機等の安全な操作方法等に係る知識及び技能を付与する必要があるため、時間を短縮した技能講習を実施することとしたこと。

(6) 講師の要件については、平成16年3月19日付け基発第0319009号「公益法人に係る改革を推進するための厚生労働省関係法律の整備に関する法律の施行並びにこれに伴う関係政令、省令及び告示の改正等について」(以下「基発第0319009号通達」という。)の別添8の34に示したとおりであること。

(7) 第2条第2項の表の「走行の操作」の科目の「定められたコース」については、昭和47年10月30日付け基発第703号「安全関係技能講習規程の施行について」(以下「基発第703号通達」という。)の第12の2の(1)を準用すること。

(8) 第2条第2項の表の「作業のための装置の操作」の科目については、次のア及びイをそれぞれ行うこと。

ア ブレーカ

① 「定められた方法」とは、次の(ア)から(ウ)までの操作を組み合わせて行わせる方法をいうこと。

(ア) ブーム及びアームの上下の操作

(イ) ブレーカユニットの伸ばしと抱込みの操作

(ウ) 旋回及びタガネを作業点へ移動させる操作

② 基本操作のほか、コンクリート柱、壁等立体物及びコンクリート床等平面体の解体作業のための装置の操作を行わせること。

イ 解体用つかみ機

① 「定められた方法」とは、次の(ア)から(ウ)までの操作を組み合わせて行わせる方法をいうこと。

(ア) ブーム及びアームの上下の操作

(イ) つかみ具の開閉の操作

(ウ) 対象物をつかみ、持ち上げて旋回し、所定の位置に置く操作

② 基本操作のほか、解体用つかみ機による木造工作物等立体物の解体作業のための装置の操作を行わせること。

(9) 実技講習に使用する機械は次のものとすること。

ア 「走行の操作」については、ショベル系建設機械であればブレーカ又は解体用つかみ機以外のものでも差し支えないこと。また、タイヤ式又はクローラ式のいずれでもよいこと。

イ 「作業のための装置の操作」については、タイヤ式又はクローラ式のブレーカ(ドラグ・ショベルのバケットをブレーカユニットに交換したもので差し支えない。)及び解体用つかみ機(ドラグ・ショベルのバケットを解体用つかみ具に交換したもので差し支えない。)を使用すること。

ウ 使用する車両系建設機械は、機体重量が5トン以上のものとすること。

(10) 修了試験の実施については、平成2年9月26日付け基発第586号「床上操作式クレーン運転技能講習規程、小型移動式クレーン運転技能講習規程、車両系建設機械(解体用)運転技能講習規程、不整地運搬車運転技能講習規程及び高所作業車運転技能講習規程の施行について」(以下「基発第586号通達」という。)の第1の3によること。ただし、一部の講習科目の受講が免除されている者については、受講者が受講した各科目の点数の合計をもって満点とし、合格は、各科目の得点が、各科目の配点の40%以上であって、かつ、得点の合計が、受講者が受験した科目の配点の合計点の60%以上である場合とすること。

(11) 学科試験における各科目の配点は、次のとおりとすること。

ア 走行に関する装置の構造及び取扱いの方法に関する知識 30点

イ 作業に関する装置の構造、取扱い及び作業方法に関する知識 30点

ウ 運転に必要な一般的事項に関する知識 20点

エ 関係法令 20点

合計100点

(12) 実技試験については、基発第703号通達の第12の3の(2)を準用して行うこと。この場合の実技試験採点表は、別表によること。

5 附則関係

(1) この告示は、平成25年7月1日から適用すること。(附則第1条)

(2) 改正規定の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例によることとしたこと。(附則第3条関係)

第3 関係通達の一部改正

1 基発第586号通達の一部改正

基発第586号通達の第4の2及び3を次のように改めること。

2・3 削除

2 基発第0319009号通達の一部改正

基発第0319009号通達の別添7の6の(2)「ブレーカ(ドラグ・ショベルにブレーカユニットを装着したもので差し支えない。)」を「ブレーカ及び解体用つかみ機(ドラグ・ショベルのアタッチメントをそれぞれブレーカユニット及び解体用つかみ具に交換したもので差し支えない。)」に改正すること。

別表

実技試験採点表(車両系建設機械(解体用))

試験項目

配点

減点

得点

1走行のための操作

(1)

車体

車体周囲確認点検(確認姿勢、確認位置等)

2

 

 

(2)

乗車

乗車方法等(乗車姿勢、乗車位置、飛び乗り等)

2

 

 

(3)―①

エンジン始動前

乗車後の周辺安全確認

つかみ具の位置確認

操作レバー位置確認

4

 

 

(3)―②

エンジン始動

エンジン始動の円滑さ

 

 

 

(3)―③

エンジン始動後

各計器の指度状態確認

警告ランプ、警報ブザー状態確認

 

 

 

(4)

発進

発進前の周辺安全確認

作業装置レバーの再確認(レバーの中立又は保持状態)

発進のための各レバー、ハンドル、ペダル類の一連操作の円滑さ(各機種に対応したもの)

4

 

 

(5)

走行

前方の安全状態確認

カーブ走行又は傾斜地走行の円滑さ

屈折走行の円滑さ

方向変換の円滑さ(徐行を含める。)

変速操作の的確、円滑さ

走行レバー、ハンドル、ペダル操作の的確、円滑さ

適正速度の確保

コース内の走行(離脱)

18

 

 

(6)

停止

一時停止位置の確保

駐車ブレーキの作動

変速レバー、燃料調整レバー等の一連のレバー、ハンドル、ペダル類の操作位置

操作の円滑さ

4

 

 

(7)

下車

下車方法等

2

 

 

(8)

移送のための積みおろし

各レバー、ハンドル、ペダル類の一連操作の円滑さ

積込みのための登板の円滑さ

積おろしの降板中の円滑さ

登降板中の車体位置の適否

登降板後の車体位置の適否

4

 

 

 

小計

40

 

 

2作業のための装置の操作

(1)

つかみ位置までの発進、待機

発進前の周辺安全再確認

走行レバー、ハンドル、ペダル類の操作の円滑さ

停止の円滑さ

停止位置の適否(停止位置地盤状態を含む。)

駐車ブレーキの操作

(アウトリガーの張り出し操作の的確、円滑さ)

8

 

 

(2)

つかみ準備作業

前方の安全状態確認

旋回操作の的確、円滑さ

ブーム操作の的確、円滑さ

アーム操作の的確、円滑さ

つかみ具の位置とつかみ箇所の位置の的確さ

16

 

 

(3)

つかみ上げ及び移動の作業

つかみ具作動ペダル、レバー操作の的確、円滑さ

物をつかみ上げ、放す位置の的確さ

つかみ上げの状況と周辺の注意

12

 

 

(4)

つかみ位置からの後退と停止

後退前の周辺安全再確認

(アウトリガーの格納操作の的確、円滑さ)

走行レバー、ハンドル、ペダル操作の的確、円滑さ

停止の円滑さ

停止位置の適否(停止位置地盤状態を含む。)

駐車ブレーキの操作

4

 

 

 

小計

40

 

 

3その他

 

所要時間(標準時間( )分オーバー)

作業態度

その他

20

 

 

 

小計

20

 

 

100

 

 

 

別添5

車両系建設機械のアタッチメントに貼る、1年以内に行う定期自主検査(特定自主検査)を実施したことを証するシールについて

標記については、平成24年12月に取りまとめられた「解体用車両系建設機械の新たな安全対策に係る検討会報告書」において、「解体用車両系建設機械は、アタッチメントを頻繁に交換することから、本体(ベースマシン)への検査標章の貼り付けに加え、特定自主検査を実施したことを証するもののアタッチメントへの貼り付けについて、何らかの工夫を検討することが必要である。」と指摘されたことを受け、公益社団法人建設荷役車両安全技術協会において検討され、開発された次図のものが例として掲げられること。

図 アタッチメントに貼るシール

図