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労働災害減少に向けた緊急要請について
平成24年9月28日基安発0928第2号
(都道府県労働局長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部長通知)
労働災害による休業4日以上の死傷者数は、平成22年、23年と2年連続で増加した。このような事態は、いわゆる石油ショック後の景気回復期以来、実に33年ぶりのことである。
今年1月から6月にかけて、労働災害が増加傾向にあった建築業、陸上貨物運送事業、小売業、社会福祉施設に対する集中的な取組を実施したところである。しかしながら、平成24年に入っても、労働災害の増加傾向には歯止めがかからず、8月末現在で対前年比7.9%の増加となっており、極めて憂慮すべき事態である。
労働災害の防止のためには、企業の安全衛生活動を総点検し、労使、関係者が一体となって労働災害防止活動を徹底していく必要があることから、関係団体に対して別添のとおり労働災害の減少に向けた緊急要請を行ったところである。
ついては、各局においても、管内の実情に応じて、関係事業者に対して労働災害防止対策の適切な実施につき指導するとともに、管内の関係団体の長に対して同様の要請を行われたい。
○労働災害減少に向けた緊急要請について
平成24年9月28日基安発0928第1号
(別紙の関係団体の長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部長通知)
労働災害による休業4日以上の死傷者数は平成22年、23年と2年連続で増加しました。このような事態は、実に33年ぶりのことです。
この間、厚生労働省においても、労働災害が増加傾向にある業種に対する集中的な指導の実施など、労働災害の減少に向けた様々な取組を行ってきました。また、関係団体に対しても、労働災害防止対策の推進を要請しました。
しかし、平成24年に入っても、その増加傾向には歯止めがかからず、今年の8月末までに発生した労働災害の件数は、昨年の8月末までに発生した件数と比べて7.9%の増加となっています。この傾向が続けば3年連続で労働災害が増加するという極めて憂慮すべき事態も想定されます。
このため、別添のとおり労働災害の減少に向けた緊急要請をいたします。貴団体としての取組を強化いただくとともに、傘下の会員事業場への周知につきまして、特段の御配慮をお願いいたします。
別紙
1.労働災害防止団体
中央労働災害防止協会会長
建設業労働災害防止協会会長
陸上貨物運送事業労働災害防止協会会長
港湾貨物運送事業労働災害防止協会会長
林業・木材製造業労働災害防止協会会長
鉱業労働災害防止協会会長
2.関係事業者団体
船員災害防止協会会長
社団法人仮設工業会会長
社団法人建設産業専門団体連合会会長
公益社団法人建設荷役車両安全技術協会会長
社団法人合板仮設安全技術協会会長
一般社団法人国際観光旅館連盟会長
公益社団法人産業安全技術協会会長
一般社団法人信託協会会長
社団法人生命保険協会会長
社団法人セメント協会会長
社団法人エルピーガス協会
社団法人全国火薬類保安協会会長
社団法人全国クレーン建設業協会会長
社団法人全国警備業協会会長
一般社団法人全国建設業協会会長
社団法人全国建設業労災互助会理事長
社団法人全国建築コンクリートブロック工業会会長
一般社団法人全国乗用自動車連合会会長
社団法人全国森林土木建設業協会会長
一般社団法人全国地方銀行協会会長
社団法人全国中小建設業協会会長
社団法人全国中小建築工事業団体連合会会長
一般社団法人全国登録教習機関協会会長
公益社団法人全国ビルメンテナンス協会会長
公益社団法人全国労働衛生団体連合会会長
社団法人全国労働保険事務組合連合会会長
社団法人全日本シティホテル連盟会長
社団法人大日本水産会会長
一般社団法人日本鍛造協会会長
社団法人全日本トラック協会会長
社団法人情報通信エンジニアリング協会
社団法人東京ガラス外装クリーニング協会会長
社団法人日本溶接協会会長
社団法人日本医師会会長
社団法人日本鋳造協会会長
社団法人日本埋立浚渫協会会長
一般社団法人日本映画製作者連盟会長
公益社団法人日本海難防止協会会長
社団法人日本海洋開発建設協会会長
一般社団法人日本化学工業協会会長
一般社団法人日本化学物質安全・情報センター会長
一般社団法人日本ガス協会会長
社団法人日本観光旅館連盟会長
一般社団法人日本機械工業連合会会長
一般社団法人日本橋梁建設協会会長
一般社団法人日本金属プレス工業協会会長
一般社団法人日本空調衛生工事業協会会長
一般社団法人日本クレーン協会会長
一般社団法人日本経済団体連合会会長
一般社団法人日本建設機械施工協会会長
一般社団法人日本建設機械工業会会長
一般社団法人日本建設業経営協会会長
社団法人日本建設業連合会会長
社団法人日本建設躯体工事業団体連合会会長
社団法人日本建設大工工事業協会会長
一般社団法人日本港運協会会長
社団法人日本港湾福利厚生協会会長
一般社団法人日本在外企業協会会長
社団法人日本砕石協会会長
一般社団法人日本左官業組合連合会会長
社団法人日本作業環境測定協会会長
一般社団法人日本産業機械工業会会長
社団法人日本歯科医師会会長
一般社団法人日本自動車工業会会長
社団法人日本証券業協会会長
一般社団法人日本新聞協会会長
社団法人日本新聞販売協会会長
一般社団法人日本生産技能労務協会会長
一般社団法人日本石綿協会会長
社団法人日本造園組合連合会会長
一般社団法人日本造園建設業協会会長
一般社団法人日本船主協会会長
社団法人日本造船協力事業者団体連合会会長
一般社団法人日本造船工業会会長
社団法人日本中小型造船工業会会長
一般社団法人日本鉄鋼連盟会長
社団法人日本鉄道建設業協会会長
社団法人日本鉄道車輌工業会会長
社団法人日本電気協会会長
一般社団法人日本電気工業会会長
一般社団法人日本電設工業協会会長
社団法人日本電力建設業協会会長
一般社団法人日本道路建設業協会会長
社団法人日本塗装工業会会長
社団法人日本鳶工業連合会会長
一般社団法人日本人材派遣協会会長
社団法人日本フードサービス協会会長
公益社団法人日本プラントメンテナンス協会会長
一般社団法人日本ベアリング工業会会長
公益社団法人日本保安用品協会会長
社団法人日本ボイラ協会会長
社団法人日本ボイラ整備据付協会会長
社団法人日本ホテル協会会長
一般社団法人日本民営鉄道協会会長
一般社団法人日本民間放送連盟会長
一般社団法人日本労働安全衛生コンサルタント会会長
一般社団法人日本ロボット工業会会長
ビール酒造組合組合長
社団法人プレストレスト・コンクリート建設業協会会長
社団法人プレハブ建築協会会長
公益社団法人ボイラ・クレーン安全協会会長
一般社団法人林業機械化協会会長
財団法人安全衛生技術試験協会理事長
一般財団法人建設業振興基金理事長
財団法人建設業福祉共済団理事長
公益財団法人産業医学振興財団理事長
財団法人地方公務員安全衛生推進協会理事長
財団法人中小企業災害補償共済福祉財団理事長
財団法人日本中小企業福祉事業財団理事長
外航労務協会会長
財団法人海上保安協会会長
化成品工業協会会長
日本製紙連合会会長
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構理事長
首都高速道路株式会社会長
政府関係特殊法人連絡協議会会長
石油化学工業協会会長
石油連盟会長
全国仮設安全事業協同組合理事長
全国管工事業協同組合連合会会長
全国基礎工業協同組合連合会会長
全国建設業協同組合連合会会長
全国木材組合連合会会長
公益社団法人全国産業廃棄物連合会会長
全国社会保険労務士会連合会会長
全国商工会連合会会長
全国森林組合連合会会長
全国石油商業組合連合会会長
全国段ボール工業組合連合会会長
全国中小企業団体中央会会長
全国生コンクリート工業組合連合会会長
全国農業協同組合連合会会長
全日本家具商組合連合会会長
財団法人全日本交通安全協会会長
損害保険経営者懇談会会長
電気事業連合会会長
電機・電子・情報通信産業経営者連盟理事長
電線工業経営者連盟理事長
独立行政法人都市再生機構理事長
都市銀行懇話会代表者
日本麻紡績協会会長
日本肥料アンモニア協会会長
日本化学繊維協会会長
日本火薬工業会会長
日本鉱業協会会長
一般社団法人日本橋梁・鋼構造物塗装技術協会会長
日本ゴム工業会会長
日本商工会議所会頭
日本消防協会会長
日本醤油協会会長
日本伸銅協会会長
日本生活協同組合連合会会長
日本洗浄協会会長
日本ソーダ工業会会長
日本段ボール工業会会長
日本チェーンストア協会会長
日本鋳鍛鋼会会長
独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構理事長
東日本高速道路株式会社会長
中日本高速道路株式会社会長
西日本高速道路株式会社会長
日本百貨店協会会長
日本フェロアロイ協会会長
日本紡績協会会長
日本無機薬品協会会長
日本郵政株式会社取締役兼代表執行役社長
日本羊毛紡績会会長
阪神高速道路株式会社会長
本州四国連絡高速道路株式会社代表取締役社長
独立行政法人水資源機構理事長
独立行政法人緑資源機構理事長
独立行政法人労働者健康福祉機構理事長
日本印刷産業連合会
社団法人全国解体工事業団体連合会
3.労働組合
日本労働組合総連合会会長
全国労働組合総連合議長
全国労働組合連絡協議会議長
全国建設労働組合総連合中央執行委員長
日本基幹産業労働組合連合会中央執行委員長
全日本自動車産業労働組合総連合会会長
全国セメント労働組合連合会代表
労働災害減少に向けた緊急要請
労働災害の発生件数は、労使の皆さまのご尽力もあり、長期的には着実に減少してきましたが、平成22年、23年と2年連続で増加しました。このような事態は、実に33年ぶりのことです。
この間、厚生労働省においても、労働災害が増加傾向にある業種に対する集中的な指導の実施等、労働災害の減少に向けて様々な取組を行ってまいりましたが、平成24年に入ってもその増加傾向には歯止めがかからず、8月末現在で対前年比7.9%の増加となっています。この傾向が続けば3年連続増加という極めて憂慮すべき事態も十分想定されます。
労働災害が増加に転じた背景には、様々な要因があります。リーマンショック以降の生産水準の回復や東日本大震災の復旧・復興工事の影響もその一因と考えられます。しかしながら、着実に減少していた製造業や建設業の労働災害が増加に転じた背景には、厳しい経営環境の中での安全衛生管理体制の劣化があることが懸念されます。また、第三次産業や陸上貨物運送事業の労働災害は、長期的には労働災害全体が減少する中でも、横ばい傾向を続けてきました。特に第三次産業は、全労働者数に占めるウェイトが高くなる中、必ずしも十分な安全管理体制が確保されていないことが危惧されます。さらに若年者をはじめ経験が十分でない労働者に対して効果的な安全衛生教育が実施されているでしょうか。
いずれにしても、いかなる経済情勢下にあっても、労働災害は本来あってはならないものです。事業者の皆様におかれましては、労働災害による犠牲者をこれ以上出さないという強い決意のもと、企業の安全衛生活動を今一度総点検していただくよう要請します。
その上で、労使の皆様をはじめ、関係者が一体となって以下の取組を徹底し、労働災害の防止に努めていただきますよう、要請いたします。
一、安全衛生管理体制の充実
一、個々の労働者の状況に即した効果的な安全衛生教育の実施
一、「見える」安全活動など創意工夫した効果的な自主的安全衛生活動の実施
平成24年9月28日
厚生労働省労働基準局
安全衛生部長