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通達:酸素欠乏症等の労働災害発生状況について

 

酸素欠乏症等の労働災害発生状況について

平成24年6月1日基安労発0601第1号

(都道府県労働局労働基準部健康主務課長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課長通知)

 

酸素欠乏症等防止規則(昭和47年労働省令第42号)における酸素欠乏症又は硫化水素中毒(以下「酸素欠乏症等」という。)による休業4日以上の労働災害発生状況を別紙1に、また、平成23年に発生した酸素欠乏症等の事例を別紙2に、それぞれ取りまとめたので、関係事業者等に対する指導等の参考とされたい。

なお、酸素欠乏症等防止規則における硫化水素中毒とは、酸素欠乏危険場所において発生したものである。

 

別紙1

酸素欠乏症等の労働災害発生状況

1 酸素欠乏症等の災害発生状況(平成元年~平成23年)

(1)酸素欠乏症

平成23年の酸素欠乏症による労働災害は、2件(前年同)であり、被災者は2人(前年比1人減)、うち死亡者は2人(前年比1人減)であった。

(2)硫化水素中毒

平成23年の硫化水素中毒による労働災害は、2件(前年比1人増)であり、被災者は3人(前年比2人増)、うち死亡者は1人(前年比1人増)であった。

表1 酸素欠乏症等の労働災害発生状況(平成元年~23年)

2

3

4

5

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15

16

17

18

19

20

21

22

23

合計

酸素欠乏症

被災者数

26

23

30

20

17

22

23

22

25

28

9

21

15

10

5

11

9

12

11

8

6

3

2

358

死亡者数

9

10

16

12

8

8

14

10

8

9

3

10

7

7

3

2

4

9

5

5

4

3

2

168

発生件数

14

16

20

13

13

16

14

13

15

17

7

17

12

7

5

10

8

11

9

6

3

2

2

250

硫化水素中毒

被災者数

6

10

2

11

8

12

8

13

5

7

13

7

7

18

2

4

3

3

1

3

3

1

3

150

死亡者数

2

1

1

2

7

2

1

4

0

2

6

6

1

15

0

3

0

2

0

2

0

0

1

58

発生件数

4

5

2

6

3

6

4

8

3

5

6

3

5

7

2

2

2

3

1

3

1

1

2

84

備考:被災者数は死亡者数を含む。

図1 酸素欠乏症の労働災害発生状況(平成元年~23年)(縦軸:人・件、横軸:年)

図


図2 硫化水素中毒の労働災害発生状況(平成元年~23年)(縦軸:人・件、横軸:年)

図


2 酸素欠乏症等の業種別発生状況(平成14年~23年)

(1)酸素欠乏症

過去10年間の業種別発生状況をみると、製造業が最も多く、次いで建設業であり、この2業種で全体の約75%を占めている。

(2)硫化水素中毒

過去10年間の業種別発生状況をみると、製造業が最も多く、次いで建設業、清掃業の順となっており、この3業種で全体の約67%を占めている。

表2 業種別発生状況(平成14年~23年)

業種

製造業

建設業

運輸交通業

貨物取扱業

農林水産業

商業・金融業

接客娯楽業

清掃業

その他の事業

酸素欠乏症

(件)

30

16

3

3

1

0

0

5

5

63

硫化水素中毒

(件)

9

5

0

0

1

0

1

5

3

24

39

21

3

3

2

0

1

10

8

87

図3 業種別発生状況(平成14年~23年)(縦軸:件、横軸:業種)

図


3 酸素欠乏症等の月別発生状況(平成14年~23年)

(1)酸素欠乏症

過去10年間の月別発生状況をみると、発生件数が多い月は、7月の9件、6月及び10月の8件である。

(2)硫化水素中毒

過去10年間の月別発生状況をみると、発生件数が多い月は、8月の6件、7月の4件などである。

表3 月別発生状況(平成14年~23年)

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

酸素欠乏症

(件)

7

5

2

5

3

8

9

1

6

8

6

3

63

硫化水素中毒

(件)

1

1

3

1

1

3

4

6

1

2

1

0

24

8

6

5

6

4

11

13

7

7

10

7

3

87

図4 月別発生状況(平成14年~23年)(縦軸:件、横軸:月)

図


 

別紙2

平成23年に発生した酸素欠乏症の事例

番号

業種

発生月

被災者数

発生状況

死亡

休業

1

飲食店

2月

1人

 

被災者(飲食業が主たる事業の会社で修理工として勤務)は、造船所にて、ドックに修繕船が入渠した際に、ドックの扉船の開きが悪かったため、扉船の中に入った。被災者が出てこないことに同僚が気付き、中で倒れているところを発見した。病院に搬送されたが後に死亡した。扉船内の部屋に海水が入り、かつ、部屋が長期間密閉されていたため、酸素欠乏危険場所となったもの。

2

清掃業

8月

1人

 

被災者は、産業廃棄物の最終処分処理施設にて、堅型集排水塔に入った。被災者がいないことに同僚が気付き、堅型集排水塔の中を覗いたところ、仰向けで倒れている被災者を発見した。救急レスキュー隊が救出し、病院へ搬送されたが死亡が確認された。汚水が入っている堅型集排水塔が長期間密閉されていたため、酸素欠乏危険場所となったもの。

備考

「休業」は、休業4日以上のものである。

平成23年に発生した硫化水素中毒の事例

番号

業種

発生月

被災者数

発生状況

死亡

休業

1

クリーニング業

1月

1人

 

被災者は、モップの洗浄工場の汚水処理施設にて、早朝出勤を行い汚水処理設備棟にて勤務していた。同僚が出勤したところ、通常は閉まっている一次処理層の蓋が開いており、その中で被災者を発見した。同僚らで被災者を引き上げ、病院に搬送されたが、後に死亡した。汚水により硫化水素濃度が高くなったもの。

2

環境計量証明業

6月

 

2人

被災者等は、下水処理施設にて、汚水ピットに1人が入ったところ、意識を失い汚水ピット内に転落。汚水ピット内を覗いたもう1人が、先に入った同僚を発見。救出に向かったところ、同様に意識を失い汚水ピット内に転落した。後で入った同僚が意識を取り戻し、自力で脱出して救急隊を呼んだ。汚水により硫化水素濃度が高くなったもの。