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「じん肺健康診断及びじん肺管理区分の決定におけるDR(FPD)写真及びCR写真の取扱い等について」の一部改正について
平成22年12月16日基安労発1216第1号
(都道府県労働局労働基準部長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課長通知)
じん肺法(昭和35年法律第30号)に基づくじん肺健康診断及びじん肺管理区分の決定(以下「じん肺健康診断等」という。)において用いられるエックス線写真に関して、デジタル写真である「半導体平面検出器を搭載した一般撮影装置による写真」(以下「DR(FPD)写真」という。)及びComputed Radiographyによる写真(以下「CR写真」という。)については、平成22年6月24日付け基安労発0624第1号「じん肺健康診断及びじん肺管理区分の決定におけるDR(FPD)写真及びCR写真の取扱い等について」において、その留意事項等を示しているところである。
今般、専門家による検討により、じん肺健康診断等において適正に使用することができる撮像表示条件が新たに追加されたことから、じん肺健康診断等に用いるエックス線写真がDR(FPD)写真及びCR写真である場合の留意事項等を下記のとおり改めたので、その実施及び貴管下の関係医療機関への周知につき遺憾なきを期せられたい。
記
1 じん肺健康診断等において、DR(FPD)写真及びCR写真を用いる場合の各種条件を示した「じん肺健康診断等のためのDR(FPD)撮像表示条件」、「DR(FPD)撮像表示条件確認表」及び「CR撮像表示条件確認表」を、それぞれ別添、別紙1及び別紙2のとおり改める。
2 「じん肺健康診断等のためのDR(FPD)撮像表示条件」及び「DR(FPD)撮像表示条件確認表」については、じん肺健康診断等において適正に使用することができる撮像表示条件として、キヤノン③、ケアストリームヘルス、マイテックを追加した。その他、従来示してきた撮像表示条件については変更がないことから、これらの条件で撮影されたDR(FPD)写真については、従前の確認表を用いても差し支えないこととする。
3 「CR撮像表示条件確認表」の変更点は、メーカーの記載順等、書式に関するもののみであり、従来示してきた撮像表示条件には変更がないことから、これらの条件で撮影されたCR写真については、従前の確認表を用いても差し支えないこととする。
(別添)
じん肺健康診断等のためのDR(FPD)撮像表示条件
1 撮影条件:
電圧 |
110~140[kV] |
焦点被写体間距離 |
180~200[cm] |
出力サイズ |
ライフサイズ (半切または大角フィルム) |
撮影倍率 |
等倍撮影 (縮小撮影は認めない) |
撮影条件表示 |
出力フィルムに「メーカー毎画像処理条件」が分かるように表示すること (メーカー毎に後述) |
グリッド |
限定しない (じん肺診査ハンドブックのグリッドの条件にも制約されない) |
空間分解能 |
限定しない |
2 画像処理条件(一般的表記):
階調処理 |
肺野部の最高濃度を1.6~2.0程度とすること |
周波数処理 |
マルチ周波数等処理を行わないこと |
3 メーカー毎画像処理条件(50音順):
キヤノン① |
パラメータ |
撮像表示条件 |
|
E |
*あるいは1 |
|
D |
***** |
|
対応濃度(GCSに続く数値) |
17~20 |
|
コントラスト(上記に続く数値) |
14~17 |
表示場所:可変 表示例: 例えば写真中央下部などに「REX300,E*,D*****GCS17,14」などと表示される。 REXに続く数値は条件には関係なく,Eは*あるいは1,Dは*****と表示され,GCSの後は17~20,14~17の幅で表示される。 |
キヤノン② |
パラメータ |
撮像表示条件 |
|
強調度 |
OFF |
|
強調周波数 |
OFF |
|
ノイズ低減 |
OFF |
|
ダイナミックレンジ調整(高濃度) |
OFF |
|
ダイナミックレンジ調整(低濃度) |
0~3 |
|
対応濃度 |
17~20 |
|
コントラスト |
14~17 |
|
表示場所:可変 REXに続く数値は条件に関係なくQ3は固定。 ダイナミックレンジ圧縮(低濃度)を使用する場合にはDに続いて*,1、*,2、*,3などと表示され、GCNの後は17~20、14~17の幅で表示される。 表示例: 例えば写真下部などに 「REX300Q3GCN17,14」 「REX300Q3D*,1GCN17,14」 「REX300Q3D*,2GCN18,15」 「REX300Q3D*,3GCN17,15」 などと表示される。 |
キヤノン③ |
パラメータ |
撮像表示条件 |
|
強調度 |
OFF |
|
強調周波数 |
OFF |
|
ノイズ低減 |
OFF |
|
ダイナミックレンジ調整(高濃度) |
OFF |
|
ダイナミックレンジ調整(低濃度) |
0~3 |
|
輝度 |
13~10 |
|
コントラスト |
14~17 |
|
表示場所:可変 表示例: 例えば写真下中央部などに「A6,1:SC12,0,15,0:E*:D*,3:N:G1」などと表示される。 SCに続く数字が輝度、その2つ後にコントラストが表記される。 ダイナミックレンジ圧縮(低濃度)は、D*,の後に数字が表示される。 |
ケアストリームヘルス |
パラメータ |
撮像表示条件 |
Brightness |
(下記) |
|
|
Latitude |
|
|
Detail Contrast |
|
|
表示場所:可変 表示例: 例えば写真左下部などに Brightness:3 Latitude:-10 Detail Contrast:0 のように表示される。 ここで表示されるパラメータはア~キのいずれかでなくてはならない。 ア Brightness:3 Latitude:-10~-7 Detail Contrast:0 イ Brightness:3 Latitude:-7 Detail Contrast:-1(イはDR圧縮・非圧縮とも可) ウ Brightness:3 Latitude:-7 Detail Contrast:-2 エ Brightness:3 Latitude:-6 Detail Contrast:0 オ Brightness:3 Latitude:-10~-8 Detail Contrast:1 カ Brightness:3 Latitude:-10 Detail Contrast:2 キ Brightness:3 Latitude:-4 Detail Contrast:-1(キはDR圧縮のみ可) |
コニカミノルタエムジー① |
パラメータ |
撮像表示条件 |
肺野濃度(H) |
1.6~1.8 |
|
|
周波数強調度(HF) |
0.0 |
|
周波数強調タイプ(HF) |
OFF |
|
LUT |
THX―2 |
|
表示場所:可変 表示例: 例えば写真左下部などに 検査日時 患者氏名 性別 生年月日 患者ID LUT:THX―02 L:22 H:***HE/HF:OFF HE:2―0.00―0.00 HF:5―0.00―0.00 のように表示される。 ここで、LUT:の後がLUTの種別を(THX―02で固定)、H:の後の***が肺野濃度の100倍の数値を示す。 他の数値については、HE/HFはOFF、HEおよびHFの値は*―0.00―0.00(*は任意)でなくてはならない。 なお、L:の後は中央濃度の100倍の数値を示す。 |
コニカミノルタエムジー② |
パラメータ |
撮像表示条件 |
肺野濃度(H) |
1.6~1.8 |
|
|
HEタイプ |
HE―STANDARD2 |
|
HE強調度(低濃度側強調) |
0.00~0.30 |
|
HE強調度(高濃度側強調) |
0.00 |
|
HFタイプ |
OFF |
|
HF強調度(低濃度側強調) |
0.00 |
|
HF強調度(高濃度側強調) |
0.00 |
|
LUT |
THX―2 |
|
表示場所:可変 表示例: 例えば写真左下部などに 検査日時 患者氏名 性別 生年月日 患者ID LUT:THX―02 L:22 H:*** HE:2―*.**―0.00 HF:5―*.**0―0.00 のように表示される。 ここで、LUT:の後がLUTの種別を(THX―02で固定)。 H:の後の***が肺野濃度の100倍の数値を示す。 なお、L:の後は中央濃度の100倍の数値を示す。 HEの値*.**の範囲は0.00~0.30。 HFの値*.**の範囲は0.00。 |
コニカミノルタエムジー③ |
パラメータ |
撮像表示条件 |
Contrast(C) |
119~130 |
|
|
Brightness(B) |
152~157 |
|
Edge(E) |
1 |
|
表示場所:可変 表示例: 例えば写真左下部に「JINPAI E=1/C=119/B=152」などと表記される。 Cは119~130,Bは152~157の幅で表示され,Eは1と表示される。 |
コニカミノルタエムジー④ |
パラメータ |
撮像表示条件 |
Contrast(C) |
119~130 |
|
|
Brightness(B) |
152~157 |
|
Edge(E) |
1 |
|
Tissue Equalization(TE) |
0~40/0~20,0/0 |
|
表示場所:可変 表示例: 例えば写真左下部に「JINPAI E=1/C=120/B=152/TE=40/20,0/0」などと表記される。 Cは119~130,Bは152~157の幅で表示され,Eは1と表示される。 TEは、0~40/0~20,0/0と表示される。 |
島津製作所① |
パラメータ |
撮像表示条件 |
|
W |
11500~12500 |
|
L |
6000~6500 |
|
E |
0 |
|
表示場所:写真左下部 表示例: 例えば「W12000 L6000,E0」などと出力される。 Wは11500~12500,Lは6000~6500の幅で表示され,Eは0と表示される。 |
島津製作所② |
パラメータ |
撮像表示条件 |
|
GA(回転量) |
0.9~1.0 |
|
GS(階調シフト) |
-0.2~-0.1 |
|
RN(周波数ランク) |
4 |
|
RE(周波数強調度) |
0 |
|
CRF(鮮鋭度フィルター) |
F |
|
表示場所:可変 表示例: 例えば写真左上部などに「G1.0E#1.6―0.2R4R0 F」などと表示され、「G(GA)#1.6(GS)R(RN)R(RE)(CRF)」に対応する。 GAは0.9~1.0、GSは-0.1~-0.2の幅で表示される。 |
島津製作所③ |
パラメータ |
撮像表示条件 |
|
GA(回転量) |
0.9~1.0 |
|
GS(階調シフト) |
-0.2~-0.1 |
|
RN/MRB(周波数ランク) |
4/C |
|
RE/MRE(周波数強調度) |
0/0 |
|
CRF(鮮鋭度フィルター) |
F |
|
DRN/MDB |
2/A |
|
DRT/MDT |
B/B |
|
DRE/MDE |
0.0~0.6/0.0~0.6 |
|
表示場所:可変 表示例: 例えば写真左上部などに「G1.0E#1.6―0.2R4R0D2B0.4 F」などと表示され、「G(GA)E#1.6(GS)R(RN)R(RE)D2B(DRE)(CRF)」に対応する。 GAは0.9~1.0、GSは-0.1~-0.2、DREは0.0~0.6の幅で表示される。 |
シーメンス旭メディテック |
パラメータ |
撮像表示条件 |
SF |
0/*** |
|
|
H |
0/*** |
|
LUT |
8 |
|
W |
2300~3300 |
|
C |
1900~2300 |
|
表示場所:フィルム面の左下と右下 表示例: SFは0/***、Hは0/***と表示され、Wは2300~3300、Cは1900~2300の幅で表示される。 |
GEヘルスケア・ジャパン① |
パラメータ |
撮像表示条件 |
Contrast(C) |
119~130 |
|
|
Brightness(B) |
152~157 |
|
Edge(E) |
1 |
|
表示場所:可変 表示例: 例えば写真左下部に「JINPAI E=1/C=119/B=152」などと表記される。 Cは119~130、Bは152~157の幅で表示され、Eは1と表示される。 |
GEヘルスケア・ジャパン② |
パラメータ |
撮像表示条件 |
Contrast(C) |
119~130 |
|
|
Brightness(B) |
152~157 |
|
Edge(E) |
1 |
|
Tissue Equalization(TE) |
0~40/0~20,0/0 |
|
表示場所:可変 表示例: 例えば写真左下部に「JINPAI E=1/C=120/B=152/TE=40/20,0/0」などと表記される。 Cは119~130,Bは152~157の幅で表示され、Eは1と表示される。 TEは、0~40/0~20,0/0と表示される。 |
東芝メディカルシステムズ |
パラメータ |
撮像表示条件 |
WL |
1800~2400 |
|
|
WW |
1200~2800 |
|
G |
07 |
|
D |
0 or AHOL0~AHOL2 (0 or HOL1~HOL2) |
|
I(F) |
0 |
|
E |
00 |
|
表示場所:可変 表示例: 例えば写真左下部に「WL2159,W2021,G07,DAH0L2,I0,E00」などと表示される。 WLは1800~2400、WWは1200~2800の幅で表示され、Gは07と表示され、Dは0あるいはAH0L0~AH0L2の幅で表示され、(バージョンにより0 or H0L1~H0L2の幅で表示される)I(バージョンによりFと表示される)は0、Eは00と表示される。 |
日立メディコ |
パラメータ |
撮像表示条件 |
|
フィルター |
0~3 |
|
マスクサイズ |
5 |
|
DRC |
0~4 |
|
γ |
3 |
|
WL |
2100 |
|
WW |
3850 |
|
表示場所:四隅のうちの1箇所 表示例: フィルターは0~3の幅で表示され、マスクサイズは5、DRCは0~4の幅で表示され、γは3、WLは2100、WWは3850と表示される。 |
フィリップスエレクトロニクスジャパン① |
パラメータ |
撮像表示条件 |
Density(D) |
15~17 |
|
Gamma(G) |
40~45 |
|
|
NC(N) |
00~03 |
|
DCE |
00 |
|
表示場所:写真下部左 表示例: 例えば「IS D16 G43 DCE00 N01」などと表示される。 Dは15~17、Gは40~45、Nは00~03の幅で表示され、DCEは00と表示される。 |
フィリップスエレクトロニクスジャパン② |
パラメータ |
撮像表示条件 |
Density(D) |
15~17 |
|
Gamma(G) |
40~45 |
|
|
NC(N) |
00~03 |
|
DC |
40~45(Gと同じ値) |
|
CB |
10~05 |
|
表示場所:写真下部左 表示例: 例えば「IS D17 G40 N03 DC40 CB05」などと表示される。 Dは15~17、Gは40~45、Nは00~03、DCはGと同じ値で40~45、CBは10~05の幅で表示される。 |
富士フイルム① |
パラメータ |
撮像表示条件 |
|
GA(回転量) |
0.9~1.0 |
|
GS(階調シフト) |
-0.2~-0.1 |
|
RN(周波数ランク) |
4 |
|
RE(周波数強調度) |
0 |
|
CRF(鮮鋭度フィルター) ※直接変換型のみに適用 |
F |
|
表示場所:可変 表示例: 例えば写真左上部などに「G1.0E#1.6―0.2R4R0 F」などと表示され、「G(GA)#1.6(GS)R(RN)R(RE)(CRF)」に対応する。 GAは0.9~1.0、GSは-0.1~-0.2の幅で表示される。 |
富士フイルム② |
パラメータ |
撮像表示条件 |
|
GA(回転量) |
0.9~1.0 |
|
GS(階調シフト) |
-0.2~-0.1 |
|
RN/MRB(周波数ランク) |
4/C |
|
RE/MRE(周波数強調度) |
0/0 |
|
CRF(鮮鋭度フィルター) ※直接変換型のみに適用 |
F |
|
DRN/MDB |
2/A |
|
DRT/MDT |
B/B |
|
DRE/MDE |
0.0~0.6/0.0~0.6 |
|
表示場所:可変 表示例: 例えば写真左上部などに「G1.0E#1.6―0.2R4R0D2B0.4 F」などと表示され、「G(GA)E#1.6(GS)R(RN)R(RE)D2B(DRE)(CRF)」に対応する。 GAは0.9~1.0、GSは-0.1~-0.2、DREは0.0~0.6の幅で表示される。 |
マイテック |
パラメータ |
撮像表示条件 |
|
GS |
-2~0 |
|
GR |
-4~-1 |
|
E |
0~2(0は表示無し) |
|
DL |
0,500,800(0は表示無し) |
|
表示場所:可変 表示例: 例えば写真左下部に「GS―1,GR―2,DL800,E2」などと表示される。 GSは-2~0、GRは-4~-1、Eは1、2(0は表示無し)、DLは500、800(0は表示無し)と表示される。 |