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構造等に問題があるエレベーターに係る国土交通省との連携について
平成22年1月27日基安安発0127第1号
(都道府県労働局労働基準部長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課長通知)
近年、エレベーターの構造上の不備により利用者が挟まれて死亡する等の重大な事故が発生し、社会的な関心が高まっているところである。
このような事故を防止するためには、労働基準部局と建築部局が欠陥のあるエレベーターに係る情報を共有し、両者が労働安全衛生法、建築基準法に基づく指導等を行うことが有効である。
ついては、当面の間、厚生労働省として、欠陥のあるエレベーター(簡易リフトを含み、工事用を除く。以下同じ。)を把握した場合には、国土交通省に情報を提供することとしたので、下記について遺漏のないようお願いする。
記
1 欠陥のあるエレベーターの報告について
①昇降路又は搬器に壁又は戸がないエレベーター、②搬器が昇降路の出入口の位置に停止していないときに昇降路又は搬器の戸が開くエレベーター、③その他安全装置(エレベーター構造規格又は簡易リフト構造規格に定める安全装置に相当するもの)に欠陥のあるエレベーターを把握した場合には、労働安全衛生法関係法令の適用の有無に関わらず、事業場名称、所在地、欠陥概要等について、別添様式に所要事項を記入の上、当課まで報告すること。
なお、報告の対象となるエレベーターの設置業種は、製造業、鉱業、建設業、運輸交通業又は貨物取扱業に限定されないので留意すること。
2 労働安全衛生法第43条の2に基づく命令制度等の適切な運用について
国土交通省へは、上記1に加え、労働安全衛生法第43条の2に基づく命令制度及び昭和48年2月15日付け基発第128号「機械、設備等の安全衛生の確保について」の記の2に基づく通報制度の対象となるエレベーターについても情報提供を行うこととしているので、以下に留意の上、速やかな通報、報告及び協議に配意すること。
(1) 欠陥機械等の通報制度においては、労働安全衛生法関係法令の適用のないエレベーターであっても、製造者に責任がある欠陥により労働災害を発生させたものについては、対象となること。
(2) 欠陥機械の通報制度又は命令制度の対象とすベきエレベーターか疑義が生じた場合には、速やかに当課あて確認すること。
3 その他
国土交通省においては、厚生労働省から提供された情報を特定行政庁(都道府県及び建築主事を置く市町村をいう。以下同じ。)の建築主務部あて提供し、情報を得た特定行政庁においては、建築基準法に基づく確認・検査が行われているかどうか確認するとともに、現地調査等により建築基準法への適合状況について確認することとしているので了知されたいこと。
また、特定行政庁においては、違法設置エレベーターにおける通報窓口を設置し、違法エレベーターに係る情報の収集に努めることとされているので併せて了知されたいこと。
別添<欠陥のあるエレベータに係る情報提供>