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クレーンの構造部分に使用する鋼材について
平成19年7月31日基安安発第0731002号
(都道府県労働局労働基準部安全主務課長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課長通知)
標記について、北海道労働局労働基準部安全課長からの別紙甲の照会に対し、別紙乙のとおり回答したので了知されたい。
別紙甲
○クレーンの構造部分に使用する鋼材について
平成19年7月10日事務連絡
(厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課長あて北海道労働局労働基準部安全課長通知)
標記について、管内の事業場が設計製造するクレーンの主要構造部分に使用するJFEスチール(株)が製造する「BCR295」、「BCP235」、「BCP325」の鋼材がクレーン構造規格(以下「構造規格」という。)第1条第1項各号に掲げる日本工業規格に適合した鋼材と同等以上の化学成分及び機械的性質を有する鋼材にあたるか等について照会がありました。
これについて、下記のとおり取り扱ってよろしいかお伺いします。
使用する鋼材の種類
BCR295
BCP235
BCP325
使用する鋼材の化学成分及び機械的性質
別添のとおり
記
1 本件の鋼材については、日本工業規格G3466(一般構造用角形鋼管)に適合する鋼材であるSTKR400と同等以上の化学成分及び機械的性質を有するものであること。
2 本件鋼材の許容応力等の値に関する構造規格の取扱を次のとおりとすること。
(1) 各種許容応力について
各種許容応力は、申請材の降伏点又は耐力、引張り強さの最小値から構造規格第3条の規定により算出した値とする。
(2) 座屈係数について
座屈係数は、構造規格別表第1又は同規格第3条第2項の厚生労働省労働基準局長が認めた計算の方法により算出した値とする。
(3) 溶接部の許容応力について
構造規格第4条第1項の規定により算出した値とする。
STKR400とBCR295、BCP235、BCP325の比較表
1、化学成分
種類の記号 |
化学成分(%) |
|||||
|
C |
Si |
Mn |
P |
S |
N |
STKR400 |
0.25以下 |
― |
― |
0.04以下 |
0.04以下 |
― |
BCR295 |
0.20以下 |
0.35以下 |
1.40以下 |
0.03以下 |
0.015以下 |
0.006以下 |
BCP235(SN400B) |
0.20以下 |
0.35以下 |
0.6~1.40 |
0.03以下 |
0.015以下 |
0.006以下 |
BCP235(SN400C) |
|
|
|
0.02以下 |
0.008以下 |
|
BCP325(SN490B) |
0.18以下 |
0.55以下 |
1.60以下 |
0.03以下 |
0.015以下 |
0.006以下 |
BCP325(SN490C) |
|
|
|
0.02以下 |
0.008以下 |
|
2、機械的性質
種類の記号 |
厚さ (mm) |
降伏点又は耐力 |
引張り強さ |
伸び |
試験片 |
|
|
(N/mm2) |
(N/mm2) |
(%) |
|
STKR400 |
|
245以上 |
400以上 |
23以上 |
5号 |
BCR295 |
6以上12未満 |
295以上 |
400以上550以下 |
23以上 |
5号 |
|
12以上16以下 |
295以上445以下 |
|||
|
16超え22以下 |
|
27以上 |
|
|
BCP235 |
6以上12未満 |
235以上 |
400以上510以下 |
18以上 |
1A号 |
|
12以上16以下 |
235以上355以下 |
|||
|
16超え40以下 |
|
22以上 |
|
|
BCP325 |
6以上12未満 |
325以上 |
490以上610以下 |
17以上 |
1A号 |
|
12以上16以下 |
325以上445以下 |
|||
|
16超え40以下 |
|
21以上 |
|
別紙乙
○クレーンの構造部分に使用する鋼材について
平成19年7月31日基安安発第0731001号
(北海道労働局労働基準部安全課長あて厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課長通知)
平成19年7月10日付け事務連絡をもって照会のあった標記については、貴見のとおり取り扱うこととして差し支えない。