国は、昭和三三年以来、八次にわたって労働災害防止計画を策定し、これに基づき種々の対策を強力に推進してきたところである。その間、労働災害は長期的には減少してきているものの、今なお、多数の労働者が被災しており、特に、死亡災害については、昭和五六年以降年間二千人台にとどまっている等その動向は今後とも予断を許さない状況にある。

本計画は、このような労働災害の動向を踏まえつつ、高齢社会の進展、就業形態の多様化の進行等今後考慮すべき社会環境の変化に対応し、我が国を担う人々が安全で健康に働ける社会を実現することを念頭に策定したものであり、今後の五か年の労働安全衛生行政の指針となるものである。

以上の趣旨を踏まえ、本計画の効果的な推進に万全を期されたく、命により通達する。