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変異原性が認められた化学物質等の取扱いについて
平成5年5月17日基発第312号の3
最終改正 令和5年11月30日基発1130第4号
労働安全衛生法(以下「法」という。)第57条の2の規定の基づき有害性の調査の結果等が届けられた別紙1に掲げる新規化学物質(以下「届出物質」という。)については、有害性の調査に関し、学識経験者から「変異原性試験の結果、変異原性が認められる」旨の意見を得たところである。
これまで、法第57条の2の規定に基づく新規化学物質の有害性調査の結果、強度の変異原性が認められたものについては、昭和59年4月10日付け基発第167号等により、合計105の新規化学物質について、また、法第57条の4の規定に基づき国が自ら実施する既存化学物質の有害性調査の結果、強度の変異原性が認められたものについては、平成3年2月4日付け基発第80号及び平成4年2月10日付け基発第51号により、合計52の既存化学物質について、労働者への暴露を低減するための措置等に関する指導を、届出事業者及び関係事業者団体に対し行っているところであるが、強度の変異原性が認められた化学物質(以下「変異原化学物質」という。)の取扱いにおける労働者への暴露を低減するための措置をより徹底するため、このたび、別紙1及び別紙2に掲げる変異原化学物質を対象に、別添1の「変異原性が認められた化学物質による健康障害を防止するための指針」(以下「指針」という。)を新たに定め、別紙1に掲げる届出物質を届け出た事業者に対し、別添2により指針に基づく措置を講ずるよう要請を行ったので、その徹底につき万全を期されたい。また、関係事業者団体に対しては、別添3により周知方等要請したので了知されたい。
なお、本通達をもって以下の通達は廃止する。
昭和59年4月10日付け基発第167号
昭和60年5月2日付け基発第255号
昭和61年4月28日付け基発第260号
昭和62年6月22日付け基発第375号
昭和63年10月6日付け基発第662号
平成元年10月6日付け基発第541号
平成2年7月9日付け基発第443号
平成3年2月4日付け基発第80号
平成3年6月25日付け基発第414号
平成4年2月10日付け基発第51号
別紙1
変異原性が確認された化学物質
名称公表 通し番号 |
名称公表年月日 名称公表告示番号 |
変異原性が確認された化学物質の名称 |
4417 | 平成3年9月25日 労働省告示第62号 |
3-アセトキシ-3-ブロモプロピオン酸と3-アセトキシ-3-ブロモプロピオン酸エチルと3-ブロモ-3-ブロモアセトキシプロビオン酸エチルの混合物 |
4445 | 平成3年9月25日 労働省告示第62号 |
4-クロロ-3-エチル-1-メチル-5-ピラゾールカルボニル=クロリド |
4481 | 平成3年9月25日 労働省告示第62号 |
3,4-ジメトキシベンゾイル=クロリド |
4679 | 平成4年3月25日 労働省告示第19号 |
2,3-ジクロロプロペン |
4759 | 平成4年3月25日 労働省告示第19号 |
1,3,5-ベンゼントリアミン |
4777 | 平成4年6月25日 労働省告示第51号 |
5-アセトニル-2-メトキシベンゼンスルホニル=クロリド |
4848 | 平成4年6月25日 労働省告示第51号 |
4-ニトロ安息香酸=〔4-(2,2-ジシアノビニル)フェニル〕 |
4857 | 平成4年6月25日 労働省告示第51号 |
1,3-ビス(ヒドロキシメチル)-1-〔1,3-ビス(ヒドロキシメチル)-2,5-ジオキソイミダゾリジン-4-イル〕尿素 |
5004 | 平成4年9月24日 労働省告示第76号 |
3-ヒドロキシ-2-ナフトヒドロキサム酸 |
5063 | 平成4年12月25日 労働省告示第108号 |
2-(4-アミノフェニルスルホニル)-5-ニトロベンゼンスルホンアミド |
5151 | 平成4年12月25日 労働省告示第108号 |
1-ブロモ-2-メチル-2-プロペン |
5155 | 平成4年12月25日 労働省告示第108号 |
マロン酸=4-ニトロベンジル |
5171 | 平成5年3月25日 労働省告示第21号 |
(2R)-1-(6-アミノ-2,3-ジフルオロフェノキシ)-2-プロパノール |
別紙2
変異原性が認められた化学物質一覧
1.新規化学物質(五十音順)
1 | 1-(アセチルアミノ)-4-ブロモアントラキノン |
2 | 1-アセチル-4-メチルナフタレン |
3 | 2,2′-アゾビス〔2-(ヒドロキシメチル)プロピオノニトリル〕 |
4 | アミジノチオ-2-クロロプロピオン酸メチル=塩酸塩 |
5 | 2-〔6-〔4-〔4-〔6-アミノ-5-(2-カルボキシ-4-ニトロフェニルアゾ)-1-ヒドロキシ-3-スルホ-2-ナフチルアゾ〔-3-メトキシフェニル〕-2-メトキシフェニルアゾ〕-2-アニリノ-5-ヒドロキシ-7-スルホ-1-ナフチルアゾ〕-1,4-ベンゼンジスルホン酸=四ナトリウム塩 |
6 | 3-〔4-〔4-〔6-アミノ-5-(2-カルボキシ-4-ニトロフェニルアゾ)-1-ヒドロキシ-3-スルホ-2-ナフチルアゾ〕-3-メトキシフェニル〕-2-メトキシフェニルアゾ〕-4-ヒドロキシ-5-(ρ-メチルフェニルスルホニルアミノ)-2,7-ナフタレンジスルホン酸=三ナトリウム塩 |
7 | 7-アミノ-8-(2-カルボキシ-4-ニロトフェニルアゾ)-4-ヒドロキシ-2-ナフタレンスルホン酸ナトリウム |
8 | 2-アミノ-5-(2-クロロ-4-ニトロフェニルアゾ)-4-メチル-3-チオフェンカルボニトリル |
9 | 2-アミノ-2-クロロ-5-ニトロベンゾフェノン |
10 | (6R,7R)-7-アミノ-3-クロロメチル-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ〔4,2,0〕オクタ-2-エン-2-カルボン酸=4-メトキシベンジル |
11 | 2-アミノ-3,5-ジブロモチオベンズアミド |
12 | (6R,7R)-7-〔(Z)-2-(2-アミノチアゾール-4-イル)-2-メトキシイミノアセトアミド〕-3-〔(5-メチル-2H-テトラゾール-2-イル)メチル〕-8-オキソ-5-チア-1-アザビシクロ〔4,2,0〕オクタ-2-エン-2-カルボン酸=ビバロイルオキシメチル |
13 | 1-アミノ-4-ニトロアントラキノン-2-カルボン酸=シクロヘキシル |
14 | 1-アミノ-4-(3-プロピオニルアミノアニリノ)-2-アントラキノンスルホン酸ナトリウム |
15 | N-エチリデンエチレンジアミン |
16 | 2-エチルアクリルアルデヒド |
17 | 3-エチルキノリンの酸化による5-エチル-2,3-ピリジンジカルボン酸合成の際の副生物 |
18 | 5′-〔N-エチル-N-(2-マレイミドエチル)アミノ〕-2′-(4-ニトロフェニルアゾ)アセトアニリド |
19 | N-〔1-(エトキシカルボニル)-3-オキソ-3-フェニルプロピル〕アラニン |
20 | N 2 -〔(S)-1-エトキシカルボニル-3-オキソ-3-フェニルプロピル〕-N R -トリフルオロアセチル-L-リジン |
21 | 4-オクチルオキシノトロベンゼン |
22 | p-(2-クロロエチル)アニソール |
23 | 1-クロロ-2,3-エボキシプロパン・2,2-ビス(プロモメチル)-1,3-プロパンジオール重混合物 |
24 | クロロギ酸=1-クロロエチル |
25 | 1-クロロ-3-(4-クロロフェニル)ヒドラゾノ-2-プロパノン |
26 | N-(2-クロロ-3-ニトロ-6-ビリジル)アセトアミド |
27 | 4-(2-クロロ-4-ニトロフェニルアゾ)-N-(2-シアノエチル)-N-フェナチルアニリン |
28 | 3-クロロ-4-フルオロトロベンゼン |
29 | m-クロロメチルアニソール |
30 | 2-(4-クロロメチル-4-ヒドロキシ-2-チアゾリン-2-イル)グアニジン=塩酸塩 |
31 | 2-〔ο-(又はm-又はp-)(クロロメチル)フェニル〕プロピオン酸メチル(混合物) |
32 | (2S)-3-クロロ-2-メチルプロピオニル=クロリド |
33 | (2S)-3-クロロ-2-メチルプロピオン酸 |
34 | 1-クロロメチル-1-H-ベンゾトリアゾール-5(又は6)-カルボン酸メチル(混合物) |
35 | (Z)-4-クロロ-2-(メトキシカルボニルメトキシイミノ)-3-オキソ酪酸 |
36 | 酢酸=2,3-エボキシプロピル) |
37 | 酢酸=2-(2,3-エボキシプロピル)-6-メトキシフェニル |
38 | 酢酸=1-プロモホルミル-1-メチルエチル |
39 | 酢酸=1-クロロホルミル-1-メチルエチル |
40 | 三フッ化窒素 |
41 | 3,3,ジアミノベンゾフェノン |
42 | 2-(N′,N-ジエチルアミノメチル)イミダゾールと2,2′-ジクロロ-5-ニトロベンゾフェノンによる1-〔2-(2-クロロベンゾイル)-4-ニトロフェニル〕-2-(ジエチルアミノメチル)イミダゾール合成の際の副生成物(水層に抽出されるもの) |
43 | 2-(N′,N-ジエチルアミノメチル)イミタゾールと2,2′-ジクロロ-5-ニトロベンゾフェノンの脱塩化水素反応生成物(トルエン層に抽出されるもの) |
44 | 1,4-ジクロロ-2-トリクロロオシリル-2-ブテン |
45 | 2,4-ジクロロ-5-トリフルオロメチルニトロベンゼン |
46 | 2,2-ジクロロ-5-ニロトベンゾフェノン |
47 | 2,4-ジクロロ-3-フルオロニトロベンゼン |
48 | 2,3-ジクロロプロピオン酸メチル |
49 | 2,6-ジクロロ-3-ペルクロロメチルトルエン |
50 | 4,5-ジクロロ-2-ペルクロロメチルトルエン |
51 | 2,2(又は4)-ジクロロ-3-ペンタノン(混合物) |
52 | (ジクロロホスフィノ)ビフェニル(混合物)と2(又は3又は4),2′(又は3′又は4′)-ビス(ジクロロホスフィノ)ビフェニル(混合物)の混合物 |
53 | ジクロロ(メチル)ホスフィン |
54 | 4-(2,6-ジジアノ-4-ニトロフェニルアゾ)-3-メチル-N,N-ジエチルアニリン |
55 | 2,3′-ジデオキシアデノシン |
56 | 2′,3′-ジデオキシアデノシン |
57 | 3,4-ジフルオロニトロベンゼン |
58 | 2′-(2,6-ジロモ-4-ニトロフェニルアゾ)-5′-ジエチルアミノアセトアニリド |
59 | N,N1-ジメチル-N-〔(3-イミノ-2,8-ジメチル)フェノキサジン-7-イル〕アミン=塩酸塩 |
60 | 2,3-ジメチル-4-ニロトピリジン=1-オキシド |
61 | 炭酸=シクロヘキシル=1-ヨードエチル |
62 | 2,2,6,6-テトラクロロシクロヘキサノン |
63 | 2,2′,4,4′,-テトラクロロベンゾフェノン |
64 | 2,2,3,3-テトラフルオロオキセタン |
65 | テレフタル酸ビス(2,3-エボキシプロピル) |
66 | 2,2,6-トリクロロ-6-(1-クロロイソブチル)シクロヘキサノン |
67 | 2-トリクロロメチル-5-(4-ヒドロキシスチリル)-1,3,4-オキサジアゾール |
68 | トリス〔3-(2-メチルアジリジン-1-イル)プロピオン酸〕=プロピリジントリメチル |
69 | 2,3,4-トリフルオロニトロベンゼン |
70 | 2-ニトロ-5-(1-ピペラジニル)ベンズアルデヒド=塩酸塩 |
71 | 4-(4-ニトロフェニルアゾ)-N-(2-シアノエチル)-N-(2-アセトキシエチル)アニリン |
72 | 5′-〔ビス(2-アセトキシエチル)アミノ〕-2′-(2-クロロ-4-ニトロフェニルアゾ)アセトアニリド |
73 | 1,6-ビス(2,3-エボキシプロボキシ)ナフタレン |
74 | 4,4′-ビス(2,3-エポキシプロポキシ)ビフェニル |
75 | 1,1-ビス〔p-(2,3-エボキシプロボキシ)フェニル〕エタン |
76 | 1,1-ビス〔p-(3-クロロ-2-ヒドロキシプロボキシ)フェニル〕エタン |
77 | 5,8-ビス〔2-(2-ヒドロキシエチルアミノ)エチルアミノ〕-1,4-アントラキノンジオール=二塩酸塩 |
78 | ビス〔2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジニトロフェニルアゾ)-3-スルホ-6(又は7)-アセチルアミノ-1-ナフトラト(O,O′)(2-)〕クロム(Ⅲ)酸水素=カリウム(又はナトリウム)(混合物) |
79 | ビス〔2-(2-ヒドロキシ-5-ニトロフェルニアゾ)-3-スルホ-6-(3-ホスホナトアニリノ)-1-ナフトラト-(O′,O′)(4-)〕コバルト(Ⅲ)酸のナトリウム塩及びアンモニウム塩の混合物 |
80 | ビス〔2-(5-ヒドロキシ-3-メチル-1-フェニル-4-ビラゾリルアゾ)-5-ニトロフェノラト-(O,O′)(2-)〕コバルト(Ⅲ)酸水素 |
81 | 〔2ー〔5-ヒドロキシ-3-メチル-1-(p-トリル)-4-ビラゾリルアゾ〕-6-ニトロ-4-スルホフェノラト-(O,O′)(21)〕〔2-(5-ヒドロキシ-3-メチル-4-ビラゾリルアゾ)-5-ニトロフェノラト-(O,O′)(2-)〕クロム(Ⅲ)酸水素 |
82 | 5-ヒドロベルオキシ-5-メチル-1,2-ジオキソラン-3-オン |
83 | ビバル酸ヨードメチル |
84 | 3,3′,4,4′-ビフェニテトラアミン |
85 | N-(2-ビリジル)ジチオカルバミド酸メチル |
86 | 1-ビレンカルバルデヒド |
87 | ブチルアルデヒドとホルムアルデヒドにより2-エチルアクリルアルデヒドを製造する工程の蒸留残分 |
88 | 2-tert-ブチル-5-クロロ-6-ニトロベンゾオキザゾール |
89 | 2-tert-ブチル-6-ニトロ-5-〔p-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノキシ〕ベンゾオキサゾール |
90 | フルオロメタン |
91 | プロピオン酸=2,3-エポキシプロピル |
92 | 4-プロモ-3-オキソブチロアニリド |
93 | (E)-3-〔p-(プロモメチル)フェニル〕アクリル酸 |
94 | (E)-3-〔p-(プロモメチル)フェニル〕アクリル酸エチル |
95 | 3-プロモ-2-メチルプロピオン酸 |
96 | 4-プロモ-2-メトキシイミノ-3-オキソプチリル=クロリド |
97 | ペルフルオロプロポキシー1,1,2-トリフルオロエチレン |
98 | 1-ベンジル-2-(クロロメチル)イミダゾール=塩酸塩 |
99 | 3-ベンゾイルアクリル酸エチル |
100 | N-〔β-(ベンゾb)〕フラン-2-イル)アクリロイル〕-N′-トリクロロアセトヒドラジド |
101 | ベンタフルオロヨードエタン |
102 | 1-ホルミル-2-(4-アミノフェニル)ヒドラジン |
103 | N-〔4-(2-ホルミルヒドラジノ)フェニル〕カルバミド酸フェニル |
104 | メタンスルホン酸=R,R)-2-メチル-4-オキソ-3-(2-プロピニル)-2-シクロペンテニル |
105 | 9-メチルカルバゾール |
2.既存化学物質(五十音順)
1 | 2-アミノアントラキノン |
2 | 7-アミノ-4-ヒドロキシ-2-ナフタレンスルホン酸(J酸) |
3 | 1-アリルオキシ-2,3-エボキシブロパン(アリルグルシジルエーテル) |
4 | 9-エチルカルバゾール-3-カルバルデヒド |
5 | 1,2-エボキシ-3-フェノキシプロパン(フェニルグリシジルエーテル) |
6 | 2,3-エボキシ-1-プロパノール |
7 | 1,2-エポキシプロパン(プロピレンオキシド)(酸化プロピレン) |
8 | 8-キノリノール(8-ヒドロキシキノリン) |
9 | キノリン |
10 | クロロアセトアルデヒド |
11 | 1-クロロ-2,3-エボキシプロパン(エビクロロヒドリン) |
12 | 1-クロロ-2,4-ジニトロベンゼン |
13 | 2-クロロ-4-ニトロアニリン |
14 | p-クロロニトロベンゼン |
15 | 4-クロロ-1,3-フェニレンジアミン(2,4-ジアミノクロロベンゼン) |
16 | 4-クロロ-1,2-フェニレンジアミン(3,4-ジアミノクロロベンゼン) |
17 | 5-クロロ-1,3-フェニレンジアミン(3,5-ジアミノクロロベンゼン) |
18 | 3-クロロ-2-フルオロトニトロベンゼン |
19 | 3-クロロプロピオン酸 |
20 | 2-クロロ酪酸 |
21 | 3,5-ジアモノ安息香酸 |
22 | 1,2-ジクロロ-1-エトキシエタン(1,2-ジクロロエチルエーテル) |
23 | 1,4-ジクロロ-2-ニトロベンゼン |
24 | 2,3-ジクロロ-1-プロパノール |
25 | 1,3-ジクロロプロペン |
26 | 2,4-ジニトロアニリン |
27 | 2,4-ジニトロトルエン |
28 | 1,5-ジニトロナフタレン |
29 | 1,8-ジニトロナフタレン |
30 | N,N′-ジフェニル-1,4-フェニレンジアミン |
31 | 1,2-ジブロモエタン |
32 | 2,3-ジブロモプロピオン酸 |
33 | 2,4-ジメチルアニリン (2,4-キシリジン) |
34 | 3,3′-ジメチル-4,4′-ビフェニレンジイソンシアネート(ο-トリジン・ジイソシアメート) |
35 | テトラメチルチウラムジスルフィド〔ビス(ジメチカルバミル)ジスルフィド〕 |
36 | 2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジン(三塩化シアヌリル) |
37 | 1,2,3-トリクロロプロパン |
38 | p-(ロリクロロメチル)クロロベンゼン(p-クロロベンゾトリクロリド) |
39 | 2,4,6-トリメチルアニリン |
40 | 2,6-トリレンジイソシアネート |
41 | p-トルエンスルホノヒドラジド |
42 | 5′-〔N,N-ビス〔2-(イソプトキシカルボニルオキシ)エチル〕アミノ〕-4′-メトキシ-2′-(5-ニトロ-2-チアゾリルアゾ)アセトアニリド |
43 | m-フェニレンジアミン |
44 | 1-プトキシ-2,3-エポキシプロパン(プチルグリシジルエーテル) |
45 | 1-プロモ-2-クロロエタン |
46 | 3-プロモプロピオン酸 |
47 | 3-プロモプロピオン酸エチル |
48 | プロピン(メチルアセチレン) |
49 | ベルゾ〔f〕キノリン |
50 | メチレンビス(4-フェニルイソシアネート)(4,4′-ジフェニルメタンジイソシアネート) |
51 | 3-ヨードプロピオン酸 |
52 | 硫酸ジメチル |
別添1
変異原性が認められた化学物質による健康障害を防止するための指針
1 趣旨
この指針は、微生物を用いる変異原性試験、哺(ほ)乳類培養細胞を用いる染色体異常試験等の結果から強度の変異原性が認められた化学物質(以下「変異原化学物質」という。)又は変異原化学物質を含有するもの(変異原化学物質の含有量が重量の1パーセント以下のものを除く。)(以下「変異原化学物質等」という。)を製造し、又は取り扱う作業に関し、当該変異原化学物質への暴露による労働者の健康障害を未然に防止するため、その製造又は取扱いに関する留意事項について定めたものである。事業者は、この指針に定める措置を講ずるほか、労働者の健康障害を防止するための適切な措置を講ずるよう努めるものとする。
2 変異原化学物質による暴露を低減するための措置について
(1) 労働者への変異原化学物質による暴露の低減を図るため、当該事業場における変異原化学物質等の物性、製造量、取扱量、作業の頻度、作業時間、作業の態様等を勘案し、必要に応じ、次に掲げる作業環境管理に係る措置、作業管理に係る措置その他必要な措置を講ずること。
イ 作業環境管理
(イ) 使用条件等の変更
(ロ) 作業工程の改善
(ハ) 設備の密閉化
(ニ) 局所排気装置等の設置
ロ 作業管理
(イ) 労働者が変異原化学物質に暴露されないような作業位置、作業姿勢又は作業方法の選択
(ロ) 呼吸用保護具、不浸透性の保護衣、保護手袋等の保護具の使用
(ハ) 変異原化学物質に暴露される時間の短縮
(2) (1)により暴露を低減するための装置等の設置等を行った場合には、次によること。
イ 局所排気装置等については、作業が行われている間、適正に稼働させること。
ロ 局所排気装置等については定期的に保守点検を行うこと。
ハ 変異原化学物質等を作業場外へ排出する場合は、当該物質を含有する排気、排液等による事業場の汚染を防止すること。
ニ 保護具については同時に就業する労働者の人数分以上を備え付け、常時有効かつ清潔に保持すること。また、送気マスクを使用させたときは、当該労働者が有害な空気を吸入しないような措置を講ずること。
(3) 次の事項について当該作業に係る作業規定を定め、これに基づき作業させること。
イ 設備、装置等の操作、調整及び点検
ロ 異常な事態が発生した場合における応急の措置
ハ 保護具の使用
3 作業環境測定について
(1) 変異原化学物質に係る作業が屋内で行われる場合であって、当該物質に関する作業環境測定手法が開発されているときには、定期に当該物質の性状に応じ作業環境測定基準、作業環境ガイドブック等を参考として作業環境測定を実施することが望ましいこと。
(2) 作業環境測定の結果及び結果の評価の記録を30年間保存するよう努めること。
4 労働衛生教育について
(1) 変異原化学物質等を製造し、又は取り扱う作業に従事している労働者及び当該作業に従事させることとなった労働者に対して、次の事項について労働衛生教育を行うこと。
イ 変異原化学物質の性状及び有害性
ロ 変異原化学物質による健康障害、その予防方法及び応急措置
ハ 局所排気装置その他の変異原化学物質への暴露を低減するための設備並びにそれらの保守及び点検の方法
ニ 保護具の種類、性能、使用方法及び保守管理
(2) 上記事項に係る労働衛生教育の時間は4時間以上とすること。
(3) (1)のイからニの全部又は一部について十分な知識及び技能を有していると認められる労働者については、当該項目についての教育を省略して差し支えないこと。
5 危険有害性等の表示、通知等について
変異原化学物質等を譲渡し、又は提供する場合は、労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)第24条の14及び第24条の15の規定に準じて、容器又は包装に名称等の表示を行うとともに、相手方に安全データシート(以下「SDS」という。)の交付等により名称等の通知を行うこと。この場合、微生物等への強い変異原性を有することについて表示及び通知の内容に含めること。
6 変異原化学物質等の製造等に従事する労働者の把握について
変異原化学物質等を製造し、又は取り扱う作業に常時従事する労働者について、1年を超えない期間ごとに次の事項を記録すること。
イ 労働者の氏名
ロ 従事した作業の概要及び当該作業に従事した期間
ハ 変異原化学物質により著しく汚染される事態が生じたときは、その概要及び講じた応急措置の概要
なお、上記の事項の記録は、当該記録を行った日から30年間保存するよう努めること。
別添2・別添3<編注:略>