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通達:労働安全衛生法及びじん肺法の一部を改正する法律及び労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令の施行について(化学物質の有害性の調査関係)

 

労働安全衛生法及びじん肺法の一部を改正する法律及び労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令の施行について(化学物質の有害性の調査関係)

昭和54年3月23日基発第132号

(各都道府県労働基準局長あて労働省労働基準局長通達)

 

労働安全衛生法及びじん肺法の一部を改正する法律(昭和五二年法律第七六号)により改正された労働安全衛生法の化学物質の有害性の調査に係る規定は、労働安全衛生法及びじん肺法の一部を改正する法律の一部の施行期日を定める政令(昭和五四年政令第一号)により、本年六月三〇日から施行されることとなつた。また、労働安全衛生法施行令の一部を改正する政令は、本年一月一二日昭和五四年政令第二号として公布されたところである。

これら関係法令の施行については、昭和五三年二月一〇日付け労働省発基第九号により労働事務次官から通達されたところであるが、化学物質の有害性の調査関係の規定の細部の取扱いについては、下記の点に留意のうえ、その運用に遺憾のないようにされたい。

 

Ⅰ 労働安全衛生法関係

一 五七条の二関係

(一) 本条は、新規化学物質について有害性の調査を行うことにより、がん原性の疑いのある化学物質をスクリーニング(ふるいわけ)する趣旨であること。

(二) 本条の化学物質には、製造中間体(製品の製造工程中において生成し、同一事業場内で他の化学物質に変化する化学物質をいう。以下同じ。)副生物、廃棄物も含まれること。これは、製造中間体等であつても、労働者が当該製造中間体等にさらされるおそれがあるからであること。

(三) 第一項の届出を行つた事業者は、第三項の規定に基づく名称の公表前であつても当該新規化学物質を製造し、又は輸入することができるものであること。

(四) 新規化学物質を密封した部品が含まれる機械等を輸入しようとする場合であつて、本邦の地域内において当該新規化学物質が密封された状態のまま、当該機械等が使用される予定であるときは、当該機械等に密封された新規化学物質の輸入は、第一項の輸入には該当しないこと。

(五) 新規化学物質をサンプル(輸入貿易管理令(昭和二四年政令第四一四号)の別表第一第三号の無償の商品見本又は宣伝用物品であつて、通商産業大臣が告示で定めるものをいう。)として輸入しようとする場合は第一項の輸入として取り扱わないものとすること。

(六) 新規化学物質を使用又は販売しようとする事業者が、当該新規化学物質の輸入に係る事務を他の事業者に委託した場合には、当該委託を行つた事業者が第一項の「輸入しようとする事業者」に該当するものであること。

(七) 新規化学物質の輸入に伴う輸送の業務のみを行う事業者は、第一項の「輸入しようとする事業者」に該当しないものであること。

(八) 第一項第一号の「新規化学物質にさらされるおそれがない」とは、当該新規物質が製造中間体等であつて、その製造又は取扱いを行う場合において、次のイからハまでの条件をすべて満たすときをいうものであること。

イ 新規化学物質を製造し、又は取り扱う作業(定常作業(サンプリング作業等の断続的な作業を含む。)のほか、製造又は取扱い設備等の清掃、改修等の非定常作業が含まれること。)において、労働者が当該化学物質を開放して取り扱うことがないこと。

ロ 新規化学物質を製造し、又は取扱う設備等は、原料等の供給口、生成物等の取り出し口、フランジの部分等から当該新規化学物質が漏れないように十分な気密性を持つた密閉式の構造のものであること。

ハ 設備等の気密性の低下による当該新規化学物質の漏えいを防止する措置が講じられているものであること。

(九) 第一項第二号の「既に得られている知見等」とは、新規化学物質の有害性の調査に関して学会誌等に公表されている報告であつて信頼できる調査結果のほか、未公開であつても信頼できる調査結果であれば、これを含むものであること。

(一〇) 第一項第三号の「試験研究のため製造し、又は輸入しようとするとき」とは、新規化学物質の開発研究等を行う場合であつて次のイからハまでに掲げる基準のすべてに適合しているとき、又は当該新規化学物質の全量を試薬として製造し、若しくは輸入しようとするときをいうものであること。

イ 実験室的な規模で行われること。

ロ 新規化学物質にさらされるおそれのある作業に従事する者が、当該試験研究の担当者に限られること。

ハ 新規化学物質が当該試験研究を行う場所以外の場所に持ち出されることのないものであること。

二 第五七条の三関係

(一) 本条は、がん原性が疑われているが、がん原性物質と確定するには、いまだデータ不足である化学物質について、労働大臣が事業者にがん原性の試験の実施を指示することができる趣旨であること。

(二) 化学物質を密封した部品が含まれる機械等を輸入する場合であつて、本邦の地域内において当該化学物質が密封された状態のまま、当該機械等が使用されるときは、当該機械等に密封された化学物質の輸入は、第一項の輸入には該当しないものであること。

(三) 化学物質を使用又は販売する事業者が、当該化学物質の輸入に係る事務を他の事業者に委託した場合には、当該委託を行つた事業者が第一項の「輸入している事業者」に該当するものであること。

(四) 化学物質の輸入に伴う輸送の業務のみを行う事業者は、第一項の「輸入している事業者」に該当しないものであること。

Ⅱ 労働安全衛生法施行令関係

一 第一八条の二関係

(一) 第二号の「天然に産出される化学物質」とは、鉱石、原油、天然ガスその他天然に存在するそのままの状態を有する化学物質及び米、麦、牛肉その他動植物から得られる一次産品又はこの一次産品を利用して発酵等の方法により製造される化学物質であつて分離精製が行われていないものをいうものであること。

(二) 第三号の「放射性物質」とは、電離放射線障害防止規則(昭和四七年九月三〇日労働省令第四一号)第二条第二項の放射性物質をいうものであること。

(三) 次のイからホまでに掲げる化学物質のように二以上の化学物質が集合し単一の化学構造を有する化学物質を形成しているとみなされる場合であつて、その集合した個々の化学物質がすべて既存の化学物質であるときには、当該単一の化学構造を有する化学物質は、既存の化学物質とみなされるものであること。

イ 分子間化合物(水化物を含む。)

ロ 包接化合物

ハ 有機酸又は有機塩基の塩(金属塩を除く。)

ニ オニウム塩(正、負両イオンが既存の化学物質から生成されるものである場合に限る。)

ホ 複塩

(四) ブロツク重合物及びグラフト重合物であつてその構成単位となる重合物がすべて既存の化学物質である場合は、当該ブロツク重合物及びグラフト重合物は、既存の化学物質とみなされるものであること。

二 第一八条の四関係

「吸入投与、経口投与等」の「等」には、実験動物の皮膚に塗付することによる投与が含まれるものであること。