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公示:天井クレーンの定期自主検査指針

 

天井クレーンの定期自主検査指針

昭和60年12月18日自主検査指針公示第8号

 

Ⅰ 趣旨

この指針は、クレーン等安全規則(昭和47年9月30日労働省令第34号)第34条の規定によるクレーンの定期自主検査のうち、天井クレーンに係るものの適切かつ有効な実施を図るため、当該定期自主検査の検査項目、検査方法及び判定基準について定めたものである。

Ⅱ 検査項目、検査方法及び判定基準

天井クレーンについては、次の表の左欄に掲げる検査項目に応じて、同表の中欄に掲げる検査方法による検査を行った場合に、それぞれ同表の右欄に掲げる判定基準に適合するものでなければならない。

 

表目次

Ⅰ 趣旨

Ⅱ 検査項目、検査方法及び判定基準

1 ランウェイ部分

 1.1 ランウェイ

2 鋼構造部分

 2.1 運転室(運転台)

 2.2 ガーダ及びサドル

 2.3 横行レール

 2.4 トロリフレーム

3 走行機械装置

 3.1 電動機

 3.2 軸継手

 3.3 ブレーキ

 3.4 歯車類

 3.5 長軸及びその他の軸

 3.6 軸受

 3.7 走行車輪

4 横行機械装置

 4.1 電動機

 4.2 軸継手

 4.3ブレーキ

 4.4 歯車類

 4.5 軸

 4.6 軸受

 4.7 横行車輪

5 巻上機械装置

 5.1 電動機

 5.2 軸継手

 5.3 ブレーキ

 5.4 歯車類

 5.5 軸

 5.6 軸受

 5.7 ドラム

 5.8 シーブ(エコライザシーブを含む。)

 5.9 ワイヤロープ

 5.10 フックブロック

6 潤滑装置

 6.1 潤滑装置

7 電気関係

 7.1 電動機

 7.2 配電盤

 7.3 コントローラ及び操作用開閉器

 7.4 抵抗器

 7.5 集電装置

 7.6 機内配線

 7.7 照明装置,信号灯等

 7.8 回路の絶縁状態

8 安全装置

 8.1 巻過防止装置

 8.2 非常停止装置

 8.3 過負荷警報装置

 8.4 衝突防止装置

 8.5 逸走防止装置

9 荷重試験

 9.1 つり上げ試験

 9.2 走行・横行試験

 

1 ランウェイ部分

検 査 項 目

検 査 方 法

判 定 基 準

1.1
ランウェイ

(1)レール

き裂、頭部のダレ及び変形並びに側面の摩耗の有無を調べる。

き裂、著しいダレ、変形又は異常摩耗がないこと。

(2)レールの取付けボルト

ボルトの緩み及び脱落の有無を調べる。

緩み又は脱落がないこと。

(3)継目板及び敷板

[1] ボルトの緩み及び脱落の有無を調べる。

[1] 緩み又は脱落がないこと。

[2] 継目板及び敷板のはずれ及びはみだしの有無を調べる。

[2] はずれ又ははみだしがないこと。

(4)緩衝装置

[1] 損傷及びずれの有無を調べる。

[1] 損傷又はずれがないこと。

[2] 取付けボルトの緩み及び脱落の有無を調べる。

[2] 緩み又は脱落がないこと。

(5)レール継目

レール継目の食い違い及びすきまの有無を調べる。

著しい食い違い又はすきまがないこと。

 

2 鋼構造部分

検 査 項 目

検 査 方 法

判 定 基 準

2.1
運転室(運転台)

(1)運転室(運転台)とガーダの取付け部分

[1] 取付け部材及び溶接部のき裂の有無を調べる。[2] 取付け部のボルト(リベット)が確実に固着しているかどうかを調べる。

[1] き裂がないこと。
[2] 確実に固着していること。

(2)表 示

コントローラの作動方向等の有無を調べる。

表示があること。

2.2
ガーダ及びサドル

(1)構造部

[1] 構造部材の異常変形及び全体のねじれの有無を調べる。
[2] き裂の有無を調べる。
[3] 腐食の有無を調べる。
[4] 結合部のボルト(リベット)の緩み、脱落、き裂及び腐食の有無を調べる。

[1] 異常変形又は著しいねじれがないこと。
[2] き裂がないこと。
[3] 著しい腐食がないこと。
[4] 緩み、脱落、き裂又は著しい腐食がないこと。

(2)ガーダ

定格荷重をガーダ中央にかけたときのたわみを調べる。

たわみがスパンの1/800以下であること。

(3)その他

塗膜の状態を調べる。

著しいさび、はがれ又はふくれがないこと。

2.3
横行レール

(1)車輪止め

き裂、損傷及び脱落の有無を調べる。

き裂、損傷又は脱落がないこと。

(2)取付け部

[1] 取付けボルトの脱落の有無を調べる。
[2] 溶接部のき裂の有無を調べる。

[1] 脱落がないこと。
[2] き裂がないこと。

(3)レール

き裂、変形、側面の摩耗及び頭部のダレの有無を調べる。

き裂、変形、異常摩耗又は著しいダレがないこと。

2.4
トロリフレーム

構造部

[1] 構造部材のき裂及び変形の有無を調べる。
[2] 塗膜の状態を調べる。
[3] 各部の取付けボルトの緩み及び脱落の有無を調べる。

[1] き裂又は著しい変形がないこと。
[2] 著しいさび、はがれ又はふくれがないこと。
[3] 緩み又は脱落がないこと。

 

3 走行機械装置

検 査 項 目

検 査 方 法

判 定 基 準

3.1
電動機

取付け脚部

[1] 取付け脚部のき裂の有無を調べる。
[2] 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

[1] き裂がないこと。
[2] 緩み又は脱落がないこと。

3.2
軸継手

(1)キー及びキー溝

[1] キーの緩み、抜け出し及び変形の有無を調べる。
[2] キーの溝のき裂及び変形の有無を調べる。

[1] 緩み、抜け出し又は著しい変形がないこと。[2] き裂又は著しい変形がないこと。

(2)軸 心

軸継手を作動させ、周振れ及び面振れの有無を調べる。

著しい周振れ又は面振れがないこと。

(3)皮(ゴムブシュ)

緩み、変形及び摩耗の有無を調べる。

緩み、著しい変形又は摩耗がないこと。

(4)歯車形軸継手

給油状態及び油漏れの有無を調べる。

給油が適正で、油漏れがないこと。

(5)チェン形軸継手

給油状態を調べる。

給油が適正であること。

(6)ボルト及びナット

ボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

緩み又は脱落がないこと。

3.3
ブレーキ

(1)ブレーキ

ブレーキの効き具合を調べる。

片効き等がなく、効き具合が適正であること。

(2)足踏ブレーキ

[1] ペダルの遊び及び踏み込んだときの床板とのすき間の適否を調べる。
[2] ロッド及びワイヤロープの損傷の有無を調べる。[3] 取付けボルト、ロッド及びレバーの連結部の緩み及びがたの有無を調べる。

[1] 遊び及びすき間が適正であること。
[2] 損傷がないこと。
[3] 緩み又はがたがないこと。

(3)オイルブレーキ

[1] 油量の適否及び油漏れの有無を調べる。
[2] マスタシリンダ及びホイールシリンダの機能並びに油漏れ、摩耗及び損傷の有無を調べる。
[3] ホース、パイプ及び連結部の油漏れ及び損傷の有無を調べる。
[4] 連結部及びクランプの取付け状態を調べる。

[1] 油量が適正で、油漏れがないこと。
[2] 作動が適正であり、油漏れ、摩耗又は損傷がないこと。
[3] 油漏れ又は損傷がないこと。
[4] 緩みがないこと。

(4)電磁ブレーキ

電磁石の作動状態を調べる。

異音又は異臭がなく、作動が円滑であること。

(5)押上機ブレーキ

[1] ロッドの曲がりを調べる。
[2] 油漏れの有無及び油量の適否を調べる。

[1] 著しい曲がりがないこと。
[2] 油漏れがなく、油量が適正であること。

(6)油圧式ディスクブレーキ

[1] 油量の適否及び油漏れの有無を調べる。
[2] 油圧ユニット及びディスクの作動状態並びに摩耗及び損傷の有無を調べる。
[3] ディスクの取付け部の緩みの有無を調べる。
[4] ホース、パイプ及びジョイント部の油漏れ及び損傷の有無を調べる。
[5] 連結部及びクランプの取付け状態を調べる。

[1] 油量が適正で、油漏れがないこと。
[2] 作動が確実で、部材に著しい摩耗又は損傷がないこと。
[3] 緩みがないこと。
[4] 油漏れ又は損傷がないこと。
[5] 緩みがないこと。

(7)電磁式ディスクブレーキ

[1] 電磁石の作動状態を調べる。
[2] ディスクの作動状態並びに摩耗及び損傷の有無を調べる。
[3] ディスクの取付け部の緩みの有無を調べる。

[1] 異音又は異臭がなく、作動が円滑であること。
[2] 作動が確実で、部材に著しい摩耗又は損傷がないこと。
[3] 緩みがないこと。

(8)ブレーキドラム及びブレーキシュー

[1] ドラムの取付け部(キー、ボルト、カップリング等)の緩みの有無を調べる。
[2] ライニングのはく離、摩耗及び損傷の有無を調べる。
[3] ピンのさび付き及びばねの衰損の有無を調べる。
[4] ドラムとライニングとのすき間の適否を調べる。[5] ドラムのき裂、摩耗及び損傷の有無を調べる。

[1] 緩みがないこと。
[2] はく離、著しい摩耗又は損傷がないこと。
[3] さび付き又は衰損がないこと。
[4] すき間が適正であること。
[5] き裂、著しい摩耗又は損傷がないこと。

(9)ストローク及びトルクの調整機構

[1] ストローク及びトルクの調整機構の異常の有無を調べる。
[2] レバー、ピン、ロッド及びねじのき裂、摩耗及び曲がりの有無を調べる。

[1] 調整量が適正で、作動が円滑であること。[2] き裂、著しい摩耗又は曲がりがないこと。

(10)取付けボルト

ボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

緩み又は脱落がないこと。

3.4
歯車類

(1)歯 車

[1] 異音、発熱及び振動の有無を調べる。
[2] 歯面の摩耗及び損傷の有無を調べる。
[3] ボス、アーム、歯等のき裂、変形及び損傷の有無を調べる。
[4] キーの緩み、抜け出し及び変形の有無を調べる。
[5] キー溝のき裂及び変形の有無を調べる。
[6] 歯当たり及び噛み合い状態の異常の有無を調べる。
[7] 給油状態を調べる。

[1] 異音、著しい発熱又は振動がないこと。
[2] 著しい摩耗又は損傷がないこと。
[3] き裂、著しい変形又は損傷がないこと。
[4] 緩み、抜け出し又は著しい変形がないこと。[5] き裂又は変形がないこと。
[6] 片当たりがなく、噛み合い深さが適正であること。
[7] 給油が適正であること。

(2)ギヤケース

[1] き裂、変形及び損傷の有無を調べる。
[2] 油量の適否及び油の汚れの有無を調べる。
[3] 油漏れの有無を調べる。
[4] 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

[1] き裂、著しい変形又は損傷がないこと。
[2] 油量が適正で、油に著しい汚れがないこと。
[3] 油漏れがないこと。
[4] 緩み又は脱落がないこと。

(3)ギヤカバー

[1] き裂、変形及び損傷の有無を調べる。
[2] 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

[1] き裂、著しい変形又は損傷がないこと。
[2] 緩み又は脱落がないこと。

3.5
長軸及びその他の軸

(1)軸

軸の変形及び摩耗の有無を調べる。

著しい変形又は摩耗がないこと。

(2)軸心

軸を作動させ、振れの有無を調べる。

著しい振れがないこと。

(3)キー及びキー溝

[1] キーの緩み、抜け出し及び変形の有無を調べる。
[2] キー溝のき裂及び変形の有無を調べる。

[1] 緩み、抜け出し又は著しい変形がないこと。[2] き裂又は著しい変形がないこと。

3.6
軸 受

(1)軸受本体

[1] き裂及び損傷の有無を調べる。
[2] 給油状態を調べる。

[1] き裂又は損傷がないこと。
[2] 給油が適正であること。

(2)すべり軸受

[1] ブシュの摩耗の有無を調べる。
[2] 無負荷及び負荷状態における焼き付き及び発熱の有無を調べる。

[1] 著しい摩耗がないこと。
[2] 焼き付き又は著しい発熱がないこと。

(3)ころがり軸受

無負荷及び負荷状態における異音、振動及び発熱の有無を調べる。

異音、異常振動又は著しい発熱がないこと。

(4)取付けボルト

ボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

緩み又は脱落がないこと。

3.7
走行車輪

(1)フランジ

き裂、変形、摩耗及び損傷の有無を調べる。

き裂、著しい変形、摩耗又は損傷がないこと。

(2)ボス及びウェブ

き裂、変形、摩耗及び損傷の有無を調べる。

き裂、著しい変形、摩耗又は損傷がないこと。

(3)踏面

[1] 踏面の摩耗の有無を調べる。
[2] 左右の動輪及び従輪の直径差を調べる。
[3] き裂及び変形の有無を調べる。

[1] 著しい摩耗がないこと。
[2] 著しい直径差がないこと。
[3] き裂又は著しい変形がないこと。

(4)車輪軸受

(1)すべり軸受

[1] ブシュの摩耗の有無を調べる。
[2] 無負荷及び負荷状態における焼き付き及び発熱の有無を調べる。
[3] 給油状態を調べる。

[1] 著しい摩耗がないこと。
[2] 焼き付き又は著しい発熱がないこと。
[3] 給油が適正であること。

(2)ころがり軸受

[1] 無負荷及び負荷状態における異音、振動及び発熱の有無を調べる。
[2] 給油状態を調べる。

[1] 異音、異常振動又は著しい発熱がないこと。
[2] 給油が適正であること。

(5)車輪ボスとサドル側板間のサイドプレート

摩耗の有無を調べる。

異常摩耗がないこと。

 

4 横行機械装置

検 査 項 目

検 査 方 法

判 定 基 準

4.1
電動機

取付け脚部

[1] 取付け脚部のき裂の有無を調べる。
[2] 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

[1] き裂がないこと。
[2] 緩み又は脱落がないこと。

4.2
軸継手

(1)キー及びキー溝

[1] キーの緩み、抜け出し及び変形の有無を調べる。
[2] キー溝のき裂及び変形の有無を調べる。

[1] 緩み、抜け出し又は著しい変形がないこと。[2] き裂又は著しい変形がないこと。

(2)軸 心

軸継手を作動させ、周振れ及び面振れの有無を調べる。

著しい周振れ又は面振れがないこと。

(3)皮(ゴムブシュ)

緩み、変形及び摩耗の有無を調べる。

緩み、著しい変形又は摩耗がないこと。

(4)歯車形軸継手

給油状態及び油漏れの有無を調べる。

給油が適正で、油漏れがないこと。

(5)チェン形軸継手

給油状態を調べる。

給油が適正であること。

(6)ボルト及びナット

ボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

緩み又は脱落がないこと。

4.3
ブレーキ

(1)ブレーキ

ブレーキの効き具合を調べる。

片効き等がなく、効き具合が適正であること。

(2)電磁ブレーキ

電磁石の作動状態を調べる。

異音又は異臭がなく、作動が円滑であること。

(3)押上機ブレーキ

[1] ロッドの曲がりを調べる。
[2] 油漏れの有無及び油量の適否を調べる。

[1] 著しい曲がりがないこと。
[2] 油漏れがなく、油量が適正であること。

(4)ブレーキドラム及びブレーキシュー

[1] ドラムの取付け部(キー、ボルト、カップリング等)の緩みの有無を調べる。
[2] ライニングのはく離、摩耗及び損傷の有無を調べる。
[3] ピンのさび付き及びばねの衰損の有無を調べる。
[4] ドラムとライニングとのすき間の適否を調べる。[5] ドラムのき裂、摩耗及び損傷の有無を調べる。

[1] 緩みがないこと。
[2] はく離、著しい摩耗又は損傷がないこと。
[3] さび付き又は衰損がないこと。
[4] すき間が適正であること。
[5] き裂、著しい摩耗又は損傷がないこと。

(5)ストローク及びトルクの調整機構

[1] ストローク及びトルクの調整機構の異常の有無を調べる。
[2] レバー、ピン、ロッド及びねじのき裂、摩耗及び曲がりの有無を調べる。

[1] 調整量が適正で、作動が円滑であること。
[2] き裂、著しい摩耗又は曲がりがないこと。

(6)取付けボルト

ボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

緩み又は脱落がないこと。

4.4
歯車類

(1)歯 車

[1] 異音、発熱及び振動の有無を調べる。
[2] 歯面の摩耗及び損傷の有無を調べる。
[3] ボス、アーム、歯等のき裂、変形及び損傷の有無を調べる。
[4] キーの緩み、抜け出し及び変形の有無を調べる。
[5] キー溝のき裂及び変形の有無を調べる。
[6] 歯当たり及び噛み合い状態の異常の有無を調べる。
[7] 給油状態を調べる。

[1] 異音、著しい発熱又は振動がないこと。
[2] 著しい摩耗又は損傷がないこと。
[3] き裂、著しい変形又は損傷がないこと。
[4] 緩み、抜け出し又は著しい変形がないこと。
[5] き裂又は変形がないこと。
[6] 片当たりがなく、噛み合い深さが適正であること。
[7] 給油が適正であること。

(2)ギヤケース

[1] き裂、変形及び損傷の有無を調べる。
[2] 油量の適否及び油の汚れの有無を調べる。
[3] 油漏れの有無を調べる。
[4] 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

[1] き裂、著しい変形又は損傷がないこと。
[2] 油量が適正で、油に著しい汚れが無いこと。[3] 油漏れがないこと。
[4] 緩み又は脱落がないこと。

(3)ギヤカバー

[1] き裂、変形及び損傷の有無を調べる。
[2] 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

[1] き裂、著しい変形又は損傷がないこと。
[2] 緩み又は脱落がないこと。

4.5

(1)軸

軸の変形及び摩耗の有無を調べる。

著しい変形又は摩耗がないこと。

(2)軸心

軸を作動させ、振れの有無を調べる。

著しい振れがないこと。

(3)キー及びキー溝

[1] キーの緩み、抜け出し及び変形の有無を調べる。
[2] キー溝のき裂及び変形の有無を調べる。

[1] 緩み、抜け出し又は著しい変形がないこと。[2] き裂又は著しい変形がないこと。

4.6
軸 受

(1)軸受本体

[1] き裂及び損傷の有無を調べる。
[2] 給油状態を調べる。

[1] き裂又は損傷がないこと。
[2] 給油が適正であること。

(2)すべり軸受

[1] ブシュの摩耗の有無を調べる。
[2] 無負荷及び負荷状態における焼き付き及び発熱の有無を調べる。

[1] 著しい摩耗がないこと。
[2] 焼き付き又は著しい発熱がないこと。

(3)ころがり軸受

無負荷及び負荷状態における異音、振動及び発熱の有無を調べる。

異音、異常振動又は著しい発熱がないこと。

(4)取付けボルト

ボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

緩み又は脱落がないこと。

4.7
横行車輪

(1)フランジ

き裂、変形、摩耗及び損傷の有無を調べる。

き裂、著しい変形、摩耗又は損傷がないこと。

(2)ボス及びウェブ

き裂、変形、摩耗及び損傷の有無を調べる。

き裂、著しい変形、摩耗又は損傷がないこと。

(3)踏面

[1] 踏面の摩耗の有無を調べる。
[2] 左右の動輪及び従輪の直径差を調べる。
[3] き裂及び変形の有無を調べる。

[1] 著しい摩耗がないこと。
[2] 著しい直径差がないこと。
[3] き裂又は著しい変形がないこと。

(4)車輪軸受

(1)すべり軸受

[1] ブシュの摩耗の有無を調べる。
[2] 無負荷及び負荷状態における焼き付き及び発熱の有無を調べる。
[3] 給油状態を調べる。

[1] 著しい摩耗がないこと。
[2] 焼き付き又は著しい発熱がないこと。
[3] 給油が適正であること。

(2)ころがり軸受

[1] 無負荷及び負荷状態における異音、振動及び発熱の有無を調べる。
[2] 給油状態を調べる。

[1] 異音、異常振動又は著しい発熱がないこと。 [2] 給油が適正であること。

(5)車輪ボスとサドル側板間のサイドプレート

摩耗の有無を調べる。

異常摩耗がないこと。

 

5 巻上機械装置

検 査 項 目

検 査 方 法

判 定 基 準

5.1
電動機

取付け脚部

[1] 取付け脚部のき裂の有無を調べる。
[2] 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

[1] き裂がないこと。
[2] 緩み又は脱落がないこと。

5.2
軸継手

(1)キー及びキー溝

[1] キーの緩み、抜け出し及び変形の有無を調べる。
[2] キー溝のき裂及び変形の有無を調べる。

[1] 緩み、抜け出し又は著しい変形がないこと。
[2] き裂又は著しい変形がないこと。

(2)軸 心

軸継手を作動させ、周振れ及び面振れの有無を調べる。

著しい周振れ又は面振れがないこと。

(3)皮(ゴムブシュ)

緩み、変形及び摩耗の有無を調べる。

緩み、著しい変形又は摩耗がないこと。

(4)歯車形軸継手

給油状態及び油漏れの有無を調べる。

給油が適正で、油漏れがないこと。

(5)チェン形軸継手

給油状態を調べる。

給油が適正であること。

(6)ボルト及びナット

ボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

緩み又は脱落がないこと。

5.3
ブレーキ

(1)ブレーキ

ブレーキの効き具合を調べる。

片効き等がなく、効き具合が適正であること。

(2)電磁ブレーキ

電磁石の作動状態を調べる。

異音又は異臭がなく、作動が円滑であること。

(3)押上機ブレーキ

[1] ロッドの曲がりを調べる。
[2] 油漏れの有無及び油量の適否を調べる。

[1] 著しい曲がりがないこと。
[2] 油漏れがなく、油量が適正であること。

(4)油圧式ディスクブレーキ

[1] 油量の適否及び油漏れの有無を調べる。
[2] 油圧ユニット及びディスクの作動状態並びに摩耗及び損傷の有無を調べる。
[3] ディスクの取付け部の緩みの有無を調べる。
[4] ホース、パイプ及びジョイント部の油漏れ及び損傷の有無を調べる。
[5] 連結部及びクランプの取付け状態を調べる。

[1] 油量が適正で、油漏れがないこと。
[2] 作動が確実で、部材に著しい摩耗又は損傷がないこと。
[3] 緩みがないこと。
[4] 油漏れ又は損傷がないこと。
[5] 緩みがないこと。

(5)電磁式ディスクブレーキ

[1] 電磁石の作動状態を調べる。
[2] ディスクの作動状態並びに摩耗及び損傷の有無を調べる。
[3] ディスクの取付け部の緩みの有無を調べる。

[1] 異音又は異臭がなく、作動が円滑であること。
[2] 作動が確実で、部材に著しい摩耗又は損傷がないこと。
[3] 緩みがないこと。

(6)機械ブレーキ

[1] 油量の適否及び油漏れの有無を調べる。
[2] ケースのき裂の有無を調べる。
[3] つめ及びつめ車の噛み合い状態の異常の有無を調べる。
[4] つめ及びつめ車の歯の摩耗、かじり及び損傷の有無を調べる。
[5] 歯車の噛み合い状態の異常の有無を調べる。
[6] 歯車のき裂、摩耗及び損傷の有無を調べる。
[7] ケースの取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。
[8] 油の汚れの有無を調べる。

[1] 油量が適正で、油漏れがないこと。
[2] き裂がないこと。
[3] 巻下け時に確実に噛み合うこと
[4] 著しい摩耗、かじり又は損傷がないこと。
[5] 片当たりがなく、噛み合い深さが適正であること。
[6] き裂、著しい摩耗又は損傷がないこと。
[7] 緩み又は脱落がないこと。
[8] 著しい汚れがないこと。

(7)ブレーキドラム及びブレーキシュー

[1] ドラムの取付け部(キー、ボルト、カップリング等)の緩みの有無を調べる。
[2] ライニングのはく離、摩耗及び損傷の有無を調べる。
[3] ピンのさび付き及びばねの衰損の有無を調べる。
[4] ドラムとライニングとのすき間の適否を調べる。
[5] ドラムのき裂、摩耗及び損傷の有無を調べる。

[1] 緩みがないこと。
[2] はく離、著しい摩耗又は損傷がないこと。
[3] さび付き又は衰損がないこと。
[4] すき間が適正であること。
[5] き裂、著しい摩耗又は損傷がないこと。

(8)ストローク及びトルクの調整機構

[1] ストローク及びトルクの調整機構の異常の有無を調べる。
[2] レバー、ピン、ロッド及びねじのき裂、摩耗及び曲がりの有無を調べる

[1] 調整量が適正で、作動が円滑であること。
[2] き裂、著しい摩耗又は曲がりがないこと。

(9)取付けボルト

ボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

緩み又は脱落がないこと。

5.4
歯車類

(1)歯 車

[1] 異音、発熱及び振動の有無を調べる。
[2] 歯面の摩耗及び損傷の有無を調べる。
[3] ボス、アーム、歯等のき裂、変形及び損傷の有無を調べる。
[4] キーの緩み、抜け出し及び変形の有無を調べる。
[5] キー溝のき裂及び変形の有無を調べる。
[6] 歯当たり及び噛み合い状態の異常の有無を調べる。[7] 給油状態を調べる。

[1] 異音、著しい発熱又は振動がないこと。
[2] 著しい摩耗又は損傷がないこと。
[3] き裂、著しい変形又は損傷がないこと。
[4] 緩み、抜け出し又は著しい変形がないこと。
[5] き裂又は著しい変形がないこと。
[6] 片当たりがなく、噛み合い深さが適正であること。
[7] 給油が適正であること。

(2)ギヤケース

[1] き裂、変形及び損傷の有無を調べる。
[2] 油量の適否及び油の汚れの有無を調べる。
[3] 油漏れの有無を調べる。
[4] 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

[1] き裂、著しい変形又は損傷がないこと。
[2] 油量が適正で、油に著しい汚れがないこと。
[3] 油漏れがないこと。
[4] 緩み又は脱落がないこと。

(3)ギヤカバー

[1] き裂、変形及び損傷の有無を調べる。
[2] 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

[1] き裂、著しい変形又は損傷がないこと。
[2] 緩み又は脱落がないこと。

5.5

(1)軸

軸の変形及び摩耗の有無を調べる。

著しい変形又は摩耗がないこと。

(2)軸心

軸を作動させ、振れの有無を調べる。

著しい振れがないこと。

(3)キー及びキー溝

[1] キーの緩み、抜け出し及び変形の有無を調べる。
[2] キー溝のき裂及び変形の有無を調べる。

[1] 緩み、抜け出し又は著しい変形がないこと。
[2] き裂又は著しい変形がないこと。

5.6
軸 受

(1)軸受本体

[1] き裂及び損傷の有無を調べる。
[2] 給油状態を調べる。

[1] き裂又は損傷がないこと。
[2] 給油が適正であること。

(2)すべり軸受

[1] ブシュの摩耗の有無を調べる。
[2] 無負荷及び負荷状態における焼き付き及び発熱の有無を調べる。

[1] 著しい摩耗がないこと。
[2] 焼き付き又は著しい発熱がないこと。

(3)ころがり軸受

無負荷及び負荷状態における異音、振動及び発熱の有無を調べる。

異音、異常振動又は著しい発熱がないこと。

(4)取付けボルト

ボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。

緩み又は脱落がないこと。

5.7
ドラム

(1)ドラム本体

[1] き裂、変形及び摩耗の有無を調べる。
[2] ワイヤロープ取付け部の異常の有無を調べる。
[3] 脱索した跡の有無を調べる。
[4] ドラム歯車取付けボルトの緩み及び脱落の有無を調べる。

[1] き裂、著しい変形又は摩耗がないこと。
[2] き裂又は変形がなく、取付け金具に緩みがないこと。
[3] 脱索した跡がないこと。
[4] 緩み又は脱落がないこと。

(2)軸及び軸受

[1] き裂及び摩耗の有無を調べる。
[2] 軸用キープレートの変形及び緩みの有無を調べる。
[3] 給油状態を調べる。
[4] ドラムを回転させ、軸受の異音、発熱及び摩耗の有無を調べる。

[1] き裂又は著しい摩耗がないこと。
[2] 変形又は緩みがないこと。
[3] 給油が適正であること。
[4] 異音、異常発熱又は異常摩耗がないこと。

5.8
シーブ(エコライザシーブを含む。)

(1)シーブ本体

[1] き裂、変形及び摩耗の有無を調べる。
[2] 溝の異常の有無を調べる。
[3] 脱索した跡がないか調べる。
[4] キープレート及びノックピンに緩み及び脱落がないか調べる。

[1] き裂、著しい変形又は摩耗がないこと。
[2] 異常摩耗がないこと。
[3] 脱索した跡がないこと。
[4] 緩み又は脱落がないこと。

(2)軸及び軸受

[1] き裂及び摩耗の有無を調べる。
[2] 給油状態を調べる。
[3] シーブを回転させ、がたつき及び偏心の有無を調べる。

[1] き裂又は著しい摩耗がないこと。
[2] 給油が適正であること。
[3] 著しいがたつき又は偏心がないこと。

(3)ロープの外れ止め

脱索防止金具の脱落及び変形の有無を調べる。

脱落又は変形がないこと。

(4)エコライザシーブのつり金具

き裂及び変形の有無を調べる。

き裂又は変形がないこと。

5.9
ワイヤロープ

(1)ロープの構成等

[1] ロープの構成及び径が仕様と相違ないかを調べる。
[2] ロープの長さが最低リフトに下げた時、ドラムに2巻き以上残るかを調べる。

[1] 仕様と相違ないこと。
[2] 2巻き以上残っていること。

(2)ロープの状態

[1] ロープの素線の切断、直径の減少、キンク形崩れ及び腐食の有無を調べる。
[2] 高熱作業用のロープにあっては、構成の適否を調べる。
[3] 索端の加工部分の異常の有無並びに端末金具の損傷、緩み及び脱落の有無を調べる。
[4] 乱巻きの有無を調べる。
[5] 給油状態を調べる。
[6] ロープへの砂、ほこり、水分等の付着の有無を調べる。

[1] 1よりの間において、素線の数の10%以上の素線が切断していないこと、直径の減少が公称径の7%以下であること及び著しい形崩れ又は腐食がないこと。
[2] 用途に適した構成であること。
[3] 素線の切断、著しい腐食又は形崩れがなく、端末金具に損傷、緩み又は脱落がないこと。
[4] 乱巻きがないこと。
[5] 給油が適正であること。
[6] 砂、ほこり、水分等の付着がないこと。

(3)ロープの機体等への接触の状態

[1] 機体その他への接触の有無を調べる。
[2] エコライザシーブに接触している部分の異常の有無を調べる。

[1] 接触がないこと。
[2] 素線の切断、著しい摩耗又は形崩れがないこと。

5.10
フックブロック

(1)フック本体

[1] フックのき裂、変形及び摩耗の有無を調べる。
[2] フックの回転(ころがり軸受)の状態及びフックのねじ部のがたの有無を調べる。
[3] フックの口の開きの異常の有無を調べる。
[4] 給油状態を調べる。

[1] き裂、著しい変形又は摩耗がないこと。
[2] 円滑に回転し、ねじ部に著しいがたがないこと。
[3] 著しい口の開きの増加がないこと。
[4] 給油が適正であること。

(2)キープレート、ボルト、ナット、ピン等

[1] フックナットの回り止めの脱落、緩み及び変形の有無を調べる。
[2] キープレート及びノックピンの緩み、変形及び脱落の有無を調べる。
[3] サイドプレート等のき裂及び変形の有無を調べる。
[4] ボルト、ナット、割ピン等のき裂、脱落及び変形の有無を調べる。
[5] 玉掛ワイヤロープの外れ止め装置のき裂及び変形の有無を調べる。
[6] フックブロックの摩耗及び変形の有無を調べる。

[1] 脱落、緩み又は著しい変形がないこと。
[2] 緩み、変形又は脱落がないこと。
[3] き裂又は著しい変形がないこと。
[4] き裂、脱落又は著しい変形がないこと。
[5] き裂又は著しい変形がないこと。
[6] 著しい摩耗又は変形がないこと。


6 潤滑装置

検 査 項 目

検 査 方 法

判 定 基 準

6.1
潤滑装置

(1)グリス給脂

給脂状態を調べる。

給脂が適正であること。

(2)グリス作動

ポンプの操作ハンドルの作動を調べる。

作動が円滑であり、所定圧に達する回数が適正であること。

(3)潤滑給油ポンプ

[1] 回転中の異音、振動及び発熱の有無を調べる。[2] 給油状態を調べる。
[3] 油面のレベルを調べる。

[1] 異音、著しい振動又は発熱がないこと。
[2] 給油が適正であること。
[3] 油面計の適正指示範囲内にあること。

(4)配管等

[1] グリス分配弁の指示棒の作動を調べる。
[2] 配管及びホースの損傷並びに継手からの漏れの有無を調べる。
[3] 給油状態を調べる。
[4] 取付けボルト及びナットの緩み及び脱落の有無を調べる。
[5] 油脂の状態を調べる。

[1] 給油時に確実に作動すること。
[2] 損傷又は漏れがないこと。
[3] 給油が適正であること。
[4] 緩み又は脱落がないこと。
[5] 油脂の劣化又は金属粉若しくは異物の混入がないこと。

 

7 電気関係

検 査 項 目

検 査 方 法

判 定 基 準

7.1
電動機

(1)巻線部分

[1] 絶縁抵抗を調べる。
[2] 発熱の有無を調べる。

[1] 絶縁抵抗値が規定の範囲内であること。
[2] 異常発熱がないこと。

(2)軸受部

給油状態を調べる。

給油が適正であること。

(3)スリップリング

変色、きず及び荒れの有無並びにリード線の接続端子の緩みの有無を調べる。

著しい変色、きず、荒れ又は緩みがないこと。

(4)ブラシ及びピッグテール

[1] 摩耗の有無及び押さえ圧力について調べる。
[2] カーボン粉等の付着の有無及び運転中の接触面の火花の発生の有無を調べる。
[3] ピッグテール締付け部分の緩みの有無を調べる。

[1] 著しい摩耗がなく、押さえ圧力が適正であること。
[2] カーボン粉等の著しい付着がなく、火花の発生がないこと。
[3] 緩みがないこと。

7.2


7.2.1
配線用遮断機

開閉動作部

[1] 開閉動作の異常の有無を調べる。
[2] モールドの破損の有無を調べる。

[1] 取付け部に緩みがなく開閉が円滑に行われること。
[2] 破損していないこと。

7.2.2
刃形開閉器

(1)接触部

[1] 荒れの有無を調べる。
[2] ヒンジ及びクリップの接触圧力の適否を調べる。

[1] 著しい荒れがないこと。
[2] 接触圧力が適正であること。

(2)ヒューズ

[1] 取付け状態を調べる。
[2] 容量の適否を調べる。

[1] 確実に取り付けてあること。
[2] 容量が規定電流に適合していること。

7.2.3
電磁接触器

(1)接触子

[1] 接触面の荒れ及び摩耗の有無を調べる。
[2] 接触子の接触圧力を調べる。

[1] 著しい荒れ又は摩耗がないこと。
[2] 接触したときに接触面にすき間がなく、確実に着脱すること。

(2)ばね

折損、変形、腐食及び疲労による劣化の有無を調べる。

折損、変形、著しい腐食又は疲労による劣化がないこと。

(3)可動鉄心

[1] 鉄心の吸着面への異物の付着の有無を調べる。
[2] 使用中のうなりの発生の有無及びくまどりコイルの断線の有無を調べる。
[3] ストッパの摩耗及び損傷の有無を調べる。
[4] 開放時の開きすぎの有無を調べる。

[1] 異物の付着がないこと。
[2] 異常なうなり又は断線がないこと。
[3] 著しい摩耗又は損傷がないこと。[4] 開きすぎがないこと。

(4)消孤コイル

締付け部分の緩みの有無を調べる。

緩みがないこと。

(5)アークシュート

[1] 所定の位置にあるか調べる。
[2] 焼損の有無を調べる。

[1] 所定の位置にあること。
[2] 著しい焼損がないこと。

(6)取付け部

締付け部の緩みの有無を調べる。

緩みがないこと。

7.2.4
継電器

(1)ば ね

折損、変形、腐食及び疲労による劣化の有無を調べる。

折損、変形、著しい腐食又は疲労による劣化がないこと。

(2)時限継電器

時限を調べる。

時限が適正であること。

(3)ダッシュポット

[1] 油量及び油質が適正であるかを調べる。
[2] ポットの脱落及び油漏れの有無を調べる。

[1] 油量及び油質が適正であること。
[2] 脱落又は油漏れがないこと。

(4)接触片

接触面の荒れ及び摩耗の有無を調べる。

著しい荒れ又は摩耗がないこと。

(5)操作機構部 (手動可能のもの)

手動で作動させ、作動状態を調べる。

作動が適正であること。

(6) 操作試験

作動状態を調べる。

正常に作動すること。

7.2.5
内部配線

締付け状態、腐食、変色、劣化等

[1] 接続端子の締付け状態を調べる。
[2] 配線及び絶縁物の損傷、汚れ及び劣化の有無を調べる。
[3] 配線引込口の被覆の異常の有無を調べる。

[1] 締付けねじの緩み又は脱落がないこと。
[2] 損傷、汚れ又は劣化がないこと。[3] 損傷又は著しい劣化がないこと。

7.2.6
取付けボルト等

 

取付け部分の緩み及び脱落の有無を調べる。

緩み又は脱落がないこと。

7.2.7
感電防止設備

 

感電防止設備の異常の有無を調べる。

設備の破損、脱落又は著しい変形がなく、取付けボルトの緩み又は脱落がないこと。

7.3
コントローラ及び操作用開閉器

(1)作動状態

[1] 作動状態の適否を調べる。
[2] ゼロノッチストッパ及びハンドルロックの作動の適否を調べる。

[1] 円滑に作動すること。
[2] ストッパ又はハンドル停止位置でロックが確実に作用すること。

(2)フィンガーチップ及びフィンガーローラ

[1] 接触圧力の適否を調べる。
[2] 締付け部分の緩みの有無を調べる。
[3] フィンガーローラの給油状態を調べる。

[1] 接触したときに接触面にすき間がなく、確実に着脱すること。
[2] 緩みがないこと。
[3] 給油が適正であること。

(3)復帰ばね

折損、変形、腐食及び疲労による劣化の有無を調べる。

折損、変形、著しい腐食又は疲労による劣化がないこと。

(4)軸受及び歯車

給油状態を調べる。

給油が適正であること。

(5)接触片及び接触子

[1] 接触面の荒れ及び摩耗の有無を調べる。
[2] 接触片の接触深さの適否を調べる。

[1] 著しい荒れ又は摩耗がないこと。
[2] 十分な接触面を保持していること。

(6)絶縁棒

き裂、汚損等の異常の有無を調べる。

き裂、著しい汚損等の異常がないこと。

(7)作動方向の表示板

損傷及び汚れの有無を調べる。

損傷又は著しい汚れがなく、表示が鮮明であること。

(8)電線引込部

電線引込口の被覆の異常の有無を調べる。

損傷又は著しい劣化がないこと。

(9)ペンダントスイッチ

[1] 作動状態を調べる。
[2] 損傷及び表示の汚れの有無を調べる。
[3] 金属ケースの場合、ケースと接地線との接続端子の緩みの有無を調べる。
[4] キャプタイヤケーブルに無理な力がかかっていないかを調べる。
[5] ケースカバー及びつり下げ用保護装置の異常の有無を調べる。

[1] 作動が適正であること。
[2] 損傷がなく、表示が鮮明であること。
[3] 緩みがないこと。
[4] 無理な力がかかっていないこと。
[5] 破損していないこと。

7.4
抵抗器

(1)端 子

締付け部分の緩みの有無を調べる。

緩みがないこと。

(2)グリッド

[1] き裂、損傷等異常の有無を調べる。
[2] グリッド相互間の接触の有無を調べる。
[3] 締付け部分の緩みの有無を調べる。
[4] 端子に近い付属配線部分及び絶縁被覆の過熱等による劣化の有無を調べる。
[5] 絶縁物上の粉じん等の堆積の有無を調べる。

[1] き裂、損傷等の異常がないこと。
[2] 接触がないこと。
[3] 緩みがないこと。
[4] 劣化がないこと。
[5] 粉じん等が堆積していないこと。

(3)がい子

割れ、汚損等の異常の有無を調べる。

割れ、著しい破損等の異常がないこと。

(4)本体取付け部

締付け部分の緩みの有無を調べる。

緩みがないこと。

7.5



7.5.1
トロリ線及びトロリレール

(1)トロリ線

[1] 摩耗、変形及び損傷の有無を調べる。
[2] 緊張装置の作動状態の適否を調べる。
[3] 支持がい子等からのはずれの有無を調べる。
[4] 集電子との接触状態を調べる。

[1] 著しい摩耗、変形又は損傷がないこと。
[2] 円滑に作動し、締付けが均一であること。
[3] はずれがないこと。
[4] 接触不良がないこと。

(2)トロリレール

[1] 摩耗、変形及び損傷の有無を調べる。
[2] 支持がい子等からのはずれの有無を調べる。
[3] 集電子との接触状態を調べる。

[1] 著しい摩耗、変形又は損傷がないこと。
[2] はずれがないこと。
[3] 接触不良がないこと。

(3)支持がい子等

[1] 脱落及び取付け部分の緩みの有無を調べる。
[2] がい子等の絶縁物の割れ、汚損等の異常の有無を調べる。

[1] 脱落又は緩みがないこと。
[2] 割れ、著しい破損等の異常がないこと。

(4)棚、囲い、天蓋等

[1] 損傷及び変形の有無を調べる。
[2] 感電防止のための設備として適正であるか調べる。

[1] 損傷又は著しい変形がないこと。
[2] トロリ線との間隔が十分であること。

(5)絶縁トロリ

絶縁トロリの接続の異常の有無を調べる。

心線、ジョイント及びカバーが確実に接続されていること。

7.5.2
集電器

(1)機構部分

[1] 摩耗、変形及び損傷の有無を調べる。
[2] 給油状態を調べる。

[1] 著しい摩耗、変形又は損傷がないこと。
[2] 給油が適正であること。

(2)ば ね

折損、変形、腐食及び疲労による劣化の有無を調べる。

折損、変形、著しい腐食又は疲労による劣化がないこと。

(3)リード線

素線の切断及び絶縁被覆の損傷の有無を調べる。

切断又は損傷がないこと。

(4)集電子

摩耗の有無を調べる。

著しい摩耗がないこと。

(5)がい子

割れ、汚損等異常の有無を調べる。

割れ、著しい破損等の異常がないこと。

(6)端子、ボルト及びねじ

締付け部分の緩み及び脱落の有無を調べる。

緩み又は脱落がないこと。

7.5.3
給電ケーブル

(1)絶縁被覆

損傷の有無を調べる。

損傷がないこと。

(2)端子、ねじ及びボルト等

締付け部分の緩み及び脱落の有無を調べる。

緩み又は脱落がないこと。

(3)ケーブル及び案内機構

[1] ケーブルの伸張する部分の曲がり、ねじれ等による異常及び劣化の有無を調べる。
[2] ケーブル案内機構の作動状態を調べる。

[1] 曲がり、ねじれ等による異常又は劣化がないこと。
[2] 円滑に作動すること。

7.6
機内配線

露出配線

[1] 被覆の損傷の有無を調べる。
[2] 張りすぎ、ねじれ、クランプの緩み等の異常の有無を調べる。

[1] 損傷がないこと。
[2] 張りすぎ、ねじれ、クランプの緩み等の異常がないこと。

7.7
照明装置、信号灯等

(1)照明装置及び信号灯

[1] 照明の明るさの適否を調べる。
[2] 端子の締付け部分の緩みの有無を調べる。
[3] 装置の取付け部分の緩みの有無を調べる。
[4] 電球の破損、破損防止用ガードのはずれ等の異常の有無を調べる。

[1] 計器及び操作部において、十分な明るさが確保されていること。
[2] 緩みがないこと。
[3] 緩みがないこと。
[4] 破損、はずれ等の異常がないこと。

(2)通話装置

通話状態を調べる。

通話が確実に行えること。

7.8
回路の絶縁状態

絶縁抵抗

配電盤等において、各分岐回路ごとに測定し、異常の有無を調べる。

絶縁抵抗値が規定の範囲内であること。

 

8 安全装置

検 査 項 目

検 査 方 法

判 定 基 準

8.1
巻過防止装置

(1)作動状態

[1] 作動位置及び作動状態の適否を調べる。
[2] レバー等の変形及び摩耗の有無を調べる。

[1] 定められた位置で、確実に作動すること。
[2] 変形又は摩耗がないこと。

(2)接触子

[1] 荒れ及び摩耗の有無を調べる。
[2] 復帰ばねの折損及び変形の有無を調べる。

[1] 著しい荒れ又は摩耗がないこと。
[2] 折損又は著しい変形がないこと。

(3)歯車及び軸

油切れ、摩耗及び変形の有無を調べる。

油切れ、著しい摩耗又は変形がないこと。

(4)取付け部

締付け部分の緩みの有無を調べる。

緩みがないこと。

8.2
非常停止装置

作動状態

作動状態の適否を調べる。

確実に電流が遮断すること。

8.3
過負荷警報装置

作動状態

設定荷重に相当する荷重をかけ、作動状態を調べる。

設定した荷重に応じて警報を発すること。

8.4
衝突防止装置

(1)作動状態

並列クレーンを接近させてあらかじめ設定した距離で停止するかどうか及び警報を発するかどうかを調べる。

円滑に停止し、警報を発すること。

(2)検出器

構成部分のき裂、変形及び損傷の有無を調べる。

き裂、変形又は損傷がないこと。

8.5
逸走防止装置

作動状態

作動状態の適否を調べる。

固定が確実に行われること。

 

9 荷重試験

検 査 項 目

検 査 方 法

判 定 基 準

9.1
つり上げ試験

(1)つり上げ能力

[1] 無負荷運転を行い、作動状態を調べる。
[2] 定格荷重の荷をつり、定格速度で巻き上げ及び巻き下げて巻上装置の異音、発熱及び振動の有無を調べる。

[1] 円滑に巻上げ及び巻下げが行われること。
[2] 異音、著しい発熱又は振動がないこと。

(2)ブレーキ能力

[1] 無負荷運転を行い、各ブレーキの作動状態を調べる。
[2] 定格荷重の荷をつり、定格速度で運転し、各ブレーキの作動状態を調べる。

[1] 確実に停止すること。
[2] 確実に停止し、異音、著しい発熱又は振動がないこと。

(3)機械部

定格荷重による試験の後、巻上げワイヤロープとその取付け部、シーブ、ドラム等の異常の有無を調べる。

き裂、破損又は変形がないこと。

9.2
走行・横行試験

(1)走行・横行能力

[1] 無負荷運転を行い、走行装置及び横行装置の作動状態を調べる。
[2] 定格荷重の荷をつり、定格速度で走行及び横行し、異音、発熱及び振動の有無を調べる。

[1] 走行及び横行が円滑に行われること。
[2] 異音、著しい発熱又は振動がないこと。

(2)ブレーキ能力

[1] 無負荷運転を行い、各ブレーキの作動状態を調べる。
[2] 定格荷重の荷をつり、定格速度で運転し、各ブレーキの作動状態を調べる。

[1] 確実に停止すること。
[2] 確実に停止し、異音、著しい発熱又は振動がないこと。

(3)機械部

定格荷重による試験の後、車輪軸、軸継手等各部の異常の有無を調べる。

き裂、破損又は変形がないこと。