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告示:有機溶剤中毒予防規則第十六条の二の規定に基づく厚生労働大臣が定める構造及び性能

 

有機溶剤中毒予防規則第十六条の二の規定に基づく厚生労働大臣が定める構造及び性能

制 定 平成九年三月二十五日労働省告示第二十一号

最終改正 平成十二年十二月二十五日労働省告示第百二十号

 

有機溶剤中毒予防規則(昭和四十七年労働省令第三十六号)第十六条の二の規定に基づき、厚生労働大臣が定める構造及び性能を次のように定め、昭和五十九年労働省告示第六号(有機溶剤中毒予防規則の規定に基づき労働大臣が定める構造及び性能を定める件)は、廃止する。

 

有機溶剤中毒予防規則第十六条の二の厚生労働大臣が定める構造及び性能は、次のとおりとする。

一 密閉式プッシュプル型換気装置(ブースを有するプッシュプル型換気装置であって、送風機により空気をブース内へ供給し、かつ、ブースについて、フードの開口部を除き、天井、壁及び床が密閉されているもの並びにブース内へ空気を供給する開口部を有し、かつ、ブースについて、当該開口部及び吸込み側フードの開口部を除き、天井、壁及び床が密閉されているものをいう。以下同じ。)の構造は、次に定めるところに適合するものでなければならない。

イ 排風機によりブース内の空気を吸引し、当該空気をダクトを通して排気口から排出するものであること。

ロ ブース内に下向きの気流(以下「下降気流」という。)を発生させること、有機溶剤の蒸気の発散源にできるだけ近い位置に吸込み側フードを設けること等により、有機溶剤の蒸気の発散源から吸込み側フードへ流れる空気を有機溶剤業務に従事する労働者が吸入するおそれがない構造とすること。

ハ ダクトは、長さができるだけ短く、ベントの数ができるだけ少ないものであること。

ニ 空気清浄装置が設けられているものにあっては、排風機が、清浄後の空気が通る位置に設けられていること。ただし、吸引された有機溶剤の蒸気等による爆発のおそれがなく、かつ、ファンの腐食のおそれがないときは、この限りでない。

二 密閉式プッシュプル型換気装置の性能は、捕捉面(吸込み側フードから最も離れた位置の有機溶剤の蒸気の発散源を通り、かつ、気流の方向に垂直な平面(ブース内に発生させる気流が下降気流であって、ブース内に有機溶剤業務に従事する労働者が立ち入る構造の密閉式プッシュプル型換気装置にあっては、ブースの床上一・五メートルの高さの水平な平面)をいう。以下この号において同じ。)における気流が次に定めるところに適合するものでなければならない。

図1
(Vi/n)≧0.2

(3/2) 図2

(Vi/n)≧V1≧(1/2) 図3
(Vi/n)

(3/2) 図4

(Vi/n)≧V2≧(1/2) 図5
(Vi/n)

・・・・・・・・・・

(3/2) 図6

(Vi/n)≧Vn≧(1/2) 図7
(Vi/n)

(これらの式において、n、V1、V2、・・・、Vnは、それぞれ次の値を表すものとする。

n 捕捉面を十六以上の等面積の四辺形(一辺の長さが二メートル以下であるものに限る。)に分けた場合における当該四辺形(当該四辺形の面積が〇・二五平方メートル以下の場合は、捕捉面を六以上の等面積の四辺形に分けた場合における当該四辺形。以下この号において「四辺形」という。)の総数

V1、V2、・・・、Vn ブース内に作業の対象物が存在しない状態での、各々の四辺形の中心点における捕捉面に垂直な方向の風速(単位 メートル/秒))

三 開放式プッシュプル型換気装置(密閉式プッシュプル型換気装置以外のプッシュプル型換気装置をいう。以下同じ。)の構造は、次に定めるところに適合するものでなければならない。

イ 送風機により空気を供給し、かつ、排風機により当該空気を吸引し、当該空気をダクトを通して排気口から排出するものであること。

ロ 有機溶剤の蒸気の発散源が換気区域(吹出し側フードの開口部の任意の点と吹込み側フードの開口部の任意の点を結ぶ線分が通ることのある区域をいう。以下同じ。)の内部に位置すること。

ハ 換気区域内に下降気流を発生させること、有機溶剤の蒸気の発散源のできるだけ近い位置に吸込み側フードを設けること等により、有機溶剤の蒸気の発散源から吸込み側フードへ流れる空気を有機溶剤業務に従事する労働者が吸入するおそれがない構造とすること。

ニ ダクトは、長さができるだけ短く、ベントの数ができるだけ少ないものであること。

ホ 空気清浄装置が設けられているものにあっては、排風機が、清浄後の空気が通る位置に設けられていること。ただし、吸引された有機溶剤の蒸気等による爆発のおそれがなく、かつ、ファンの腐食のおそれがないときは、この限りでない。

四 開放式プッシュプル型換気装置の性能は、次に定めるところに適合するものでなければならない。

イ 捕捉面(吸込み側フードから最も離れた位置の有機溶剤の蒸気の発散源を通り、かつ、気流の方向に垂直な平面(換気区域内に発生させる気流が下降気流であって、換気区域内に有機溶剤業務に従事する労働者が立ち入る構造の開放式プッシュプル型換気装置にあっては、換気区域の床上一・五メートルの高さの水平な平面)をいう。以下この号において同じ。)における気流が次に定めるところに適合すること。

図8
(Vi/n)≧0.2

(3/2) 図9

(Vi/n)≧V1≧(1/2) 図10
(Vi/n)

(3/2) 図11

(Vi/n)≧V2≧(1/2) 図12
(Vi/n)

・・・・・・・・・・

(3/2) 図13

(Vi/n)≧Vn≧(1/2) 図14
(Vi/n)

(これらの式において、n、V1、V2、・・・、Vnは、それぞれ次の値を表すものとする。

n 捕捉面を十六以上の等面積の四辺形(一辺の長さが二メートル以下であるものに限る。)に分けた場合における当該四辺形(当該四辺形の面積が〇・二五平方メートル以下の場合は、捕捉面を六以上の等面積の四辺形に分けた場合における当該四辺形。以下この号において「四辺形」という。)の総数

V1、V2、・・・、Vn 換気区域内に作業の対象物が存在しない状態での、各々の四辺形の中心点における捕捉面に垂直な方向の風速(単位 メートル/秒))

ロ 換気区域と換気区域以外の区域との境界におけるすべての気流が、吸込み側フードの開口部に向かうこと。

 

附 則(平成一二年一二月二五日労働省告示第一二〇号 抄)

(適用期日)

第一 この告示は、内閣法の一部を改正する法律(平成十二年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から適用する。