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告示:労働安全衛生規則第三十四条の三第二項の規定に基づき試験施設等が具備すべき基準

 

労働安全衛生規則第三十四条の三第二項の規定に基づき試験施設等が具備すべき基準

制 定 昭和六十三年九月一日労働省告示第七十六号

最終改正 平成二十八年四月十八日厚生労働省告示第二百八号

 

労働安全衛生規則(昭和四十七年労働省令第三十二号)第三十四条の三第二項の規定に基づき、試験施設等が具備すべき基準を次のとおり定め、昭和六十三年十月一日から適用する。

 

労働安全衛生規則第三十四条の三第二項の規定に基づき試験施設等が具備すべき基準

(平二八厚労告二〇八・題名追加)

第一章 総則

(適用)

第一条 この告示は、労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号。以下「法」という。)第五十七条の四第一項の規定による有害性の調査のうち、変異原性試験又はがん原性試験が行われる試験施設等について適用する。

2 法第五十七条の四第一項の規定による有害性の調査のうち、変異原性試験又はがん原性試験以外の試験が行われる試験施設等が具備すべき基準については、厚生労働省労働基準局長の定めるところによる。

 

(定義)

第二条 この告示において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一 試験委託者等 実施される試験(以下単に「試験」という。)を試験施設等に委託する者又は厚生労働大臣に試験の成績を提出する者をいう。

二 主計画表 年間を通じて試験施設等において行われるすべての試験について、その被験物質ごとに試験系、試験の種類、試験の開始の日時、試験の進ちょく状況、試験責任者の氏名及び最終報告書の作成状況を記載した文書をいう。

三 試験系 物理的及び化学的データの測定装置の系並びに試験に用いられる微生物、培養細胞及び動物の系をいう。

四 標本 検査又は分析のために試験系から採取されたものをいう。

五 生データ 試験に関して得られたワークシート、実験ノート、覚書、記録チャート、磁気テープ等の原観察結果等であつて、当該試験の再構成及び評価に必要なものをいう。

六 被験物質 試験に供される化学物質をいう。

七 対照物質 試験系の標準状態を調べる目的で用いられる化学物質をいう。

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第二章 組 織

(運営管理者)

第三条 試験施設等には、次の事項を行う運営管理者を置かなければならない。

一 試験ごとに、当該試験の開始前に、当該試験について十分な知識及び経験を有する者のうちから試験責任者を指名すること。

二 試験ごとに、当該試験の遂行に必要な教育若しくは訓練を受けた者又は職務経験を有する者のうちから、当該試験を適切かつ適時に実施するのに十分な数の試験に従事する者(以下「職員」という。)を配置すること。

三 職員がその職務を明確に理解していることを確認し、必要な場合には、職員の教育又は訓練を行うこと。

四 職員の教育、訓練及び職務経験に関する記録並びに職務分掌を明らかにする文書を作成すること。

五 試験ごとに、当該試験の開始前に、当該試験について十分な知識及び経験を有する者(当該試験に係る職員を除く。)のうちから信頼性保証責任者を指名すること。ただし、委託を受けて実施する試験において、試験委託者等からの申出に基づき、当該試験に関し、試験委託者等の指名した信頼性保証責任者により第五条に規定する事項が行われるときは、当該信頼性保証責任者を確認することをもつて当該指名に代えることができる。

六 信頼性保証責任者から報告されたこの告示に定める基準からの逸脱がすべて試験責任者に伝達され、かつ、試験責任者により当該逸脱に対する是正措置が講ぜられ、その結果が記録されていることを確認すること。

七 信頼性保証プログラムを作成すること。

八 試資料保管責任者を指名すること。

九 標準操作手順書を作成し、及び配布すること。

十 主計画表を作成すること。

十一 試験計画書を承認すること。

十二 職員の安全及び衛生に関する措置を講ずること。

十三 前各号に掲げるもののほか、試験の適正な実施のため必要な事項

2 運営管理者は、当該試験施設等においてその運営を統括管理する者でなければならない。

 

(試験責任者)

第四条 試験責任者は、指名に係る試験に関し、次の事項を行わなければならない。

一 試験の開始前に、試験計画書を作成し、記名押印又は署名の上、運営管理者(委託を受けて試験を実施する場合にあつては、試験委託者等を含む。以下この条において同じ。)の承認を受けるとともに、承認日を記載し、当該承認に係る試験計画書の写しを信頼性保証責任者に送付すること。

二 試験計画書を変更するときは、運営管理者の承認を受けるとともに、その変更した日付並びにその変更の内容及び理由を記載した文書を作成し、当該文書の写しを信頼性保証責任者に送付すること。

三 試験計画書及び標準操作手順書に従い、試験を実施すること。

四 試験にコンピュータシステムを用いる場合には、当該コンピュータシステムが適正に動作することを事前に確認すること。

五 試験について得られたデータ及び試験の経過をすべて記録すること。

六 最終報告書を作成し、これに記名押印又は署名すること。

七 最終報告書を訂正する場合にあつては、その訂正した日付並びにその訂正の内容及び理由を記載した文書を作成し、これに記名押印又は署名すること。

八 職員に対し、安全及び衛生に関する指導を行うとともに、職員の健康状態を把握し、必要に応じ、適切な措置を講ずること。

九 試験計画書又は標準操作手順書からの逸脱に関し、是正措置を講ずるとともに、その結果を記録すること。

十 試験の終了後、試験計画書、最終報告書、標本、生データその他の必要な記録、試料及び資料を試資料保管施設に移すこと。

十一 前各号に掲げるもののほか、試験の適正な実施のため必要な事項

 

(信頼性保証責任者)

第五条 信頼性保証責任者は、指名に係る試験に関し、次の事項を行わなければならない。

一 主計画表、試験計画書及び標準操作手順書の写しを保有すること。

二 試験計画書に第十一条第二項各号に掲げる事項が含まれていることを確認すること。

三 試験が試験計画書及び標準操作手順書に従つて実施され、かつ、試験成績が生データを正確に反映していることを保証するため、信頼性保証プログラムに基づき、試験ごとに監査及び査察を定期に又は試験の性質に応じて必要な時期に行うこと。

四 監査又は査察を行つたときは、その都度、当該監査又は査察を行つた日付及びその所見を記載した報告書を作成し、その写しを運営管理者及び試験責任者に提出すること。

五 監査又は査察を行つた結果、試験計画書からの逸脱又は標準操作手順書からの逸脱が認められたときは、直ちに運営管理者及び試験責任者に報告するとともに、その内容を記録すること。

六 前条第九号の試験責任者による是正措置が適切に行われていることを確認すること。

七 最終報告書を監査すること。この場合において、試験の方法が正確に記載されていること及び最終報告書の内容が生データを正確に反映していることを確認すること。

八 監査又は査察を行つた日付並びに運営管理者及び試験責任者にその内容及び所見を報告した日付を記載した文書を作成し、これに記名押印又は署名すること。

 

(職員)

第六条 職員は、次の事項を守らなければならない。

一 被験物質、対照物質及び試験系が汚染されることを防止するため、必要な注意を払うこと。

二 生データを速やかにかつ正確に記録すること。

三 試験計画書又は標準操作手順書からの逸脱が認められたときは、試験責任者に報告し、その内容を記録すること。

四 安全及び衛生に十分注意を払うこと。

五 試験の実施に影響を及ぼすおそれのある疾病にかかつている者は、その旨を試験責任者に報告し、その指示を受けること。

 

(試資料保管責任者)

第七条 試資料保管責任者は、次の物の保管の業務を行わなければならない。

一 主計画表

二 試験計画書

三 最終報告書

四 生データ

五 第五条第四号又は第五号の規定により信頼性保証責任者が作成した報告書又は記録

六 標準操作手順書

七 第三条第一項第四号の規定により運営管理者が作成した記録及び文書

八 第九条第四項第二号の規定により作成された記録

九 被験物質等の試料

十 標本

十一 前各号に掲げるもののほか、試験の評価のため必要な記録等

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第三章 施設及び設備

(施設)

第八条 試験施設等には、次の施設を備えなければならない。

一 試験を実施するための施設

二 試験を管理するための施設

三 試資料保管施設

四 試験の実施に伴つて生ずる廃棄物を衛生的に処理する施設又は当該廃棄物を試験施設等から搬出するまで安全かつ衛生的に保管する施設

2 前項の施設は、試験の適正な実施を確保するため、次に定めるところに適合したものでなければならない。

一 適切な広さ及び構造を有し、かつ、適切な配置がなされていること。

二 試験ごとに、当該試験に係る業務が施設ごとに適切に分離されていること。

 

(設備)

第九条 試験施設等には、試験の適正な実施を確保するため必要な機械、器具その他の設備(以下単に「設備」という。)を備えなければならない。

2 設備は、十分な性能を有し、かつ、安全及び衛生の確保のため十分な配慮がなされたものでなければならない。

3 設備は、その操作、点検及び整備が容易に行えるように、適切に配置されていなければならない。

4 設備は、次に定めるところにより管理されなければならない。

一 標準操作手順書に従い、定期に及び必要に応じ、点検及び整備を行うこと。

二 前号の点検又は整備を行つたときは、その都度、その結果を記録すること。

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第四章 標準操作手順書等

(標準操作手順書)

第十条 標準操作手順書に記載すべき事項は、次のとおりとする。

一 被験物質及び対照物質の受領、保管及び取扱いに関すること。

二 設備の操作、点検及び整備に関すること。

三 試験系の取扱いに関すること。

四 動物の飼育及び取扱いに関すること。

五 試薬の調製、保管及び識別に関すること。

六 観察、測定、検査及び分析に関すること。

七 データの取扱い、保管及び検索に関すること。

八 コンピュータシステムの動作の確認に関すること。

九 安全及び衛生に関すること。

十 廃棄物の処理に関すること。

十一 前各号に掲げるもののほか、試験の実施のため必要な事項

2 標準操作手順書は、当該標準操作手順書に係る試験が実施される試験区域ごとに備えられていなければならない。

 

(試験計画書)

第十一条 試験計画書は、試験ごとに当該試験の開始前に作成されなければならない。

2 試験計画書に記載すべき事項は、次のとおりとする。

一 標題及び試験の目的

二 試験施設等の名称及び所在地

三 委託を受けて試験を実施する場合にあつては、試験委託者等の名称及び所在地

四 試験責任者の氏名及び所属

五 試験の開始予定日及び実施期間

六 被験物質及び対照物質の名称、純度、組成及び物理化学的性質

七 採用する試験法

八 試験系の環境条件

九 観察、測定、検査及び分析の方法及び頻度

十 被験物質及び対照物質を溶解させ、又は懸濁させるために使用する溶媒又は乳化剤(被験物質が気体の場合にあつては、希釈するために使用する気体)

十一 データの解析のために用いる統計学的手法

十二 記録、試料及び資料の保管方法

十三 前各号に掲げるもののほか、試験の実施のため必要な事項

 

(信頼性保証プログラム)

第十二条 信頼性保証プログラムに記載すべき事項は、次のとおりとする。

一 試験の監査及び査察に関すること。

二 試験を実施するための施設の査察に関すること。

三 最終報告書の監査に関すること。

四 前各号に掲げるもののほか、信頼性保証に関する業務の実施のため必要な事項

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第五章 試験の実施及び報告

(試験の実施)

第十三条 試験の実施に関しては、次の事項が遵守されなければならない。

一 試験は、試験責任者の指導及び監督のもとに、試験計画書及び標準操作手順書に従つて実施されること。

二 データは、コンピュータに直接入力される場合を除き、正確に読み取ることができ、かつ、容易に消すことのできない方法で記録すること。この場合において、データを記録する者は、データを記録するに当たり、その日付を記載し、これに記名押印又は署名すること。

三 データが直接コンピュータに入力される場合には、データの入力の日付及び入力責任者を記録すること。

四 データの訂正は、コンピュータに直接入力されているデータを訂正する場合を除き、訂正前のデータを確認することができる方法で行うこと。この場合において、データを訂正する者は、データの訂正に当たり、訂正の理由及びその日付を記載し、これに署名又は押印すること。

五 コンピュータに直接入力されているデータを訂正する場合は、訂正前のデータを確認することができる方法で行うとともに、訂正の理由、その日付及びそのデータの入力責任者を記録すること。

六 標本には、適切な方法により試験の種類及び試験系を識別することのできる記号又は番号及び採取日を表示すること。

七 試験の実施のため必要な試薬(被験物質及び対照物質を含む。以下この号において同じ。)及び適当な溶媒に溶解させる等試験に用いるために試薬を処理したもの(以下この条において「試薬等」という。)を入れた容器には、誤用防止のため、試薬の名称を表示するほか、必要に応じ、濃度、保管条件及び使用期間を表示すること。

八 変質し、又は使用期間を超えた試薬等は、使用しないこと。

九 試験の実施中に異常が起き、又は予測し得なかつた現象が起きた場合は、直ちに、その旨を試験責任者に報告するとともに、詳細に記録しておくこと。

十 動物を使用して試験を行う場合には、試験の実施に影響を及ぼすおそれのある疾病又は状況が見られる動物を他の動物から隔離するとともに、試験に使用しないこと。

 

(最終報告書)

第十四条 最終報告書は、試験ごとに作成されなければならない。

2 最終報告書に記載すべき事項は、次のとおりとする。

一 標題及び試験の目的

二 委託を受けて試験を実施する場合にあつては、試験委託者等の名称及び所在地

三 試験施設等の名称及び所在地

四 試験責任者及び職員の氏名及び所属

五 試験の開始日及び終了日

六 被験物質及び対照物質の名称、純度、組成及び物理化学的性質

七 採用した試験法

八 観察、測定、検査及び分析の方法及び頻度

九 データの解析のために用いた統計学的手法

十 試験の結果、当該結果に関する考察及びこれらの要約

十一 試験の信頼性に影響を及ぼしたと考えられる要素

十二 記録、試料及び資料の保管に関する情報

十三 最終報告書の作成年月日

十四 前各号に掲げるもののほか、試験結果を適正に評価するため必要な事項

3 最終報告書には、第五条第八号の規定により信頼性保証責任者が作成した文書が添付されていなければならない。

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第六章 記録等の保管

(保管)

第十五条 第七条各号に掲げる物(以下「記録等」という。)は、試資料保管施設において保管されなければならない。

2 記録等の保管は、次に定めるところによらなければならない。

一 試資料保管責任者又は試資料保管責任者が許可した者以外の者を試資料保管施設に立ち入らせないこと。

二 試資料保管施設から試資料を出し入れし又は移動するときは、その旨を記録すること。

三 記録等の損傷及び品質変化を最小限に止めるように配慮すること。

四 索引を付する等検索に便利な方法により整理しておくこと。

3 試験施設等がその業務を停止し、又は廃止したときは、記録等は、その業務を継承した者又は試験委託者等の試資料保管施設に移管されなければならない。

 

(保管期間)

第十六条 記録等の保管期間は、被験物質について法第五十七条の四第一項の規定による届出が行われた日から十年間とする。

2 標本、被験物質等であつて、十年間保管できないものについては、前項の規定にかかわらず、その保管期間は、安定した状態で保管し得る期間とする。

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第七章 細 目

(細目)

第十七条 第三条から前条までに定めるもののほか、試験の信頼性を確保するため必要な事項は、厚生労働省労働基準局長の定めるところによる。

 

附 則(平成一二年三月二九日労働省告示第一三号)

この告示は、平成十二年十月一日から適用する。ただし、第一条の改正規定(「第五十七条の二第一項」を「第五十七条の三第一項」に改める部分に限る。)及び第十六条第一項の改正規定は、平成十二年四月一日から適用する。

 

附 則(平成一二年一二月二五日労働省告示第一二〇号 抄)

(適用期日)

第一 この告示は、内閣法の一部を改正する法律(平成十二年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から適用する。

 

改正文(平成二八年四月一八日厚生労働省告示第二〇八号 抄)

 平成二十八年六月一日から適用する。