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手押しかんな盤及びその刃の接触予防装置の構造規格
制 定 昭和四十七年九月三十日労働省告示第八十七号
最終改正 平成十二年一月三十一日労働省告示第二号
労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第四十二条の規定に基づき、手押しかんな盤及びその刃の接触予防装置の構造規格を次のように定める。
手押しかんな盤及びその刃の接触予防装置の構造規格
第一章 手押しかんな盤
(刃の材料)
第一条 手押しかんな盤に取り付ける刃の材料は、次の表の上欄に掲げる刃の構造部分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる材料又はこれらと同等以上の機械的性質を有する材料でなければならない。
刃の構成部分 |
材 料 |
刃部 |
日本工業規格G四四〇三―一九六八(高速度工具鋼鋼材)に定めるSKH二の規格に適合する鋼材 |
台金部 |
日本工業規格G三一〇一―一九七〇(一般構造用圧延鋼材)に定める規格に適合する鋼材又は日本工業規格G四〇五一―一九六五(機械構造用炭素鋼鋼材)に定める規格に適合する鋼材 |
(刃の取付け方法)
第二条 手押しかんな盤の刃は、次の方法によりかんな胴に取り付けられているものでなければならない。
一 日本工業規格B四七〇九―一九七二(木工機械用平かんな刃)に定めるA形の刃にあつては、取付け穴のうち少なくとも一個を袋穴とする方法
二 前号の規格に定めるB形の刃にあつては、かんな胴の取付けみぞ又は刃押えの断面をくさび形とする方法その他これに準ずる方法
(かんな胴)
第三条 手押しかんな盤のかんな胴は、丸胴でなければならない。
(刃の接触予防装置)
第四条 手押しかんな盤(携帯用のものを除く。)は、第二章に定める規格に適合する刃の接触予防装置を備えているものでなければならない。
(刃の接触予防装置の取付け方法)
第五条 手押しかんな盤は、刃の接触予防装置がその覆の下面と加工材を送給する側のテーブルとの間隙が八ミリメートル以下となるように取り付けられているものでなければならない。
(ブレーキ)
第六条 手押しかんな盤は、動力をしや断した場合に回転するかんな胴を制動するためのブレーキを備えているものでなければならない。ただし、動力をしや断した際十秒以内にかんな胴の回転が停止する手押しかんな盤及び単相直巻電動機を使用する携帯用手押しかんな盤については、この限りでない。
(かんな胴固定装置)
第七条 手押しかんな盤は、刃を取り替える際にかんな胴が回転することによる危険を防止するため、かんな胴を固定するための装置を備えているものでなければならない。
(動力しや断装置)
第八条 手押しかんな盤は、作業者がその作業位置を離れることなく操作できる位置に動力しや断装置を備えているものでなければならない。
2 前項の動力しや断装置は、容易に操作ができるもので、かつ、接触、振動等のために不意に手押しかんな盤が起動するおそれのないものでなければならない。
(テーブルと刃の先端との間隙)
第九条 手押しかんな盤(携帯用のものを除く。)の加工材を送給する側のテーブルは、刃の先端との間隙を三ミリメートル以下に調整できる構造のものでなければならない。
(覆)
第十条 かんな胴(切削に必要な部分を除く。)、プーリー、ベルト等の回転部分は、回転中接触による危険のおそれがある箇所に覆を備えているものでなければならない。
第二章 刃の接触予防装置
(構造)
第十一条 刃の接触予防装置の覆は、刃の加工材を切削している部分以外の部分をおおうことができる構造のものでなければならない。
(強度)
第十二条 刃の接触予防装置は、反そり、ねじれ等変形を生じないための強度を有するものでなければならない。
(抜け止め)
第十三条 可動式接触予防装置(その覆が加工材の送給に応じて自動的に開閉する刃の接触予防装置をいう。以下同じ。)のヒンジ部のボルト、ピン等は、抜け止めが施されているものでなければならない。
(型式の制限)
第十四条 多数の加工材の切削幅を一定して切削する場合以外の場合に使用する刃の接触予防装置(直角削り手押しかんな盤の立かんな胴の刃の接触予防装置を除く。)は、可動式接触予防装置でなければならない。
第三章 雑 則
(表示)
第十五条 手押しかんな盤は、見やすい箇所に次の事項が表示されているものでなければならない。
一 製造者名
二 製造年月
三 定格出力又は定格電流
四 定格電圧
五 無負荷回転速度
六 有効切削幅
2 刃の接触予防装置は、使用できる手押しかんな盤の有効切削幅が表示されているものでなければならない。
(特殊な構造の手押しかんな盤等)
第十六条 特殊な構造の手押しかんな盤若しくは刃の接触予防装置又はこれらの部分で都道府県労働局長が前二章の規定に適合するものと同等以上の性能があると認めたものについては、この告示の関係規定は適用しない。
附 則
1 この告示は、昭和四十七年十月一日から適用する。ただし、第二条、第八条及び第十五条第一項の規定は昭和四十八年四月一日から、第六条及び第七条の規定は昭和四十八年十月一日から適用する。
2 昭和四十七年十月一日において現に存する手押しかんな盤については、第六条、第七条及び第十五条第一項の規定は、適用しない。
3 手押しかんな盤の刃の接触予防装置構造規格(昭和四十六年労働省告示第三号)は、廃止する。
附 則(平成一二年一月三一日労働省告示第二号 抄)
(適用期日)
第一 この告示は、平成十二年四月一日から適用する。
(経過措置)
第二 この告示の適用前にこの告示による改正前のそれぞれの告示の規定に基づき都道府県労働基準局長が行った行為又はこの告示の適用の際現にこれらの規定に基づき都道府県労働基準局長に対してされている行為は、改正後のそれぞれの告示の相当規定に基づき都道府県労働局長が行った行為又は都道府県労働局長に対してされている行為とみなす。